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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
a) プレコンディショニング(行う場合)
b) 滅菌サイクル
c) エアレーション(行う場合)
6.2.3 プレコンディショニング(行う場合)のプロセス変数には少なくとも次を含む。
a) 時間
b) 温度
c) 湿度
d) 移送時間
6.2.4 滅菌サイクルのプロセス変数には次を含む。
a) ばく露時間
b) 温度
c) 湿度
d) O濃度
e) 圧力
6.2.5 エアレーション(行う場合)のプロセス変数には少なくとも次を含む。
a) 時間
b) 温度
注記 エアレーションでのこれらのパラメータは,滅菌プロセスの微生物殺滅効果を確実にするため
にエアレーションを行う場合にだけプロセス変数として考慮される。
(AAMI TIR16:2009の5.1.3.3参照)
6.3 装置の特性
6.3.1 使用する装置の仕様を開発し,文書化しなければならない。この仕様は次の項目を含めなければな
らない。
a) プレコンディショニングエリア(行う場合)
b) 滅菌装置
c) エアレーションエリア(行う場合)
注記 装置設計のある部分は,法令及び規制,又は他の規格による影響を受けることがある。
6.3.2 仕様には,次の事項を少なくとも含めなければならない。
a) 全ての必要な附属設備とともに,構成部材の材質を含む装置についての記載
b) チャンバへ滅菌剤を供給する方法についての記載
c) 蒸気を含む全てのガスをチャンバへ供給する方法についての記載
d) センサの特性及びその配置を含む滅菌プロセスを監視,制御及び記録するための計装装置の記載
e) 滅菌器によって認識される許容外
f) 職員及び環境の保護などの安全機能
g) 必要なサービス及び排出の制御に必要とされる仕様を含む据付要求事項
6.3.3 プロセスの管理及び/又は監視に用いるソフトウェアは,ソフトウェアがその設計仕様に適合して
いることを示す文書化した証拠を提供できるように品質システムの要素に従って作成し,バリデートしな
ければならない。
注記 ソフトウェアに関する追加の情報は,ISO/IEC 90003に注意を払うとよい。
6.3.4 プロセス変数を監視し制御する手段をあらかじめ定めなければならない。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
6.3.5 制御機能の不全の場合でも,無効なプロセスを有効と判定するようなプロセス変数の誤記録が起こ
らないような手段を設けておかなければならない。
注記 上記の手段は,制御及び監視を独立のシステムとする又は制御及び監視をクロスチェックして,
全ての不一致及び許容外を判別することによって達成できる場合がある。
7 製品の決定(Product definition)
7.1 一般
7.1.1 この箇条の目的は,滅菌前の製品の微生物学的品質及び製品の包装,滅菌に供する方法などを含ん
だ滅菌する製品を決定することである。
7.1.2 新規に設定したか若しくは一部を変更した製品,包装,又は載荷形態を導入する場合は,これに先
立って,製品の決定を実施しなければならない。以前にバリデートした製品,包装又は載荷形態との同等
性(滅菌プロセスへのチャレンジを参照することで)の立証は,製品の決定の必要事項を満たしたと考え
てよい。全ての同等性の立証は文書化しなければならない。
7.1.3 製品は,滅菌プロセス中に,空気の除去(該当する場合)ができ,滅菌プロセス中に熱,湿気及び
EOが浸透でき,更に,プロセスの最後にEOの除去ができるように設計しなければならない。
7.1.4 包装は,滅菌プロセスの間,空気の除去ができ,熱,湿気及びEOが浸透でき,更に,プロセスの
最後にEOの除去ができるように設計しなければならない。
7.1.5 載荷形態は,滅菌プロセスの間,空気の除去ができ,熱,湿気及びEOが浸透でき,更に,プロセ
スの最後にEOの除去ができるように設計しなければならない。
7.1.6 製品の最も滅菌しにくい部位においても,あらかじめ定めた滅菌プロセスが有効であることを立証
しなければならない。この立証は,新規の製品のプロセスの決定及びバリデーションを実施することでで
きる。又は,新規の製品と以前にバリデートした製品,若しくはあらかじめ定めた滅菌プロセスにばく露
した条件で,製品のSALを確認するのに使用した内部プロセスチャレンジデバイス(内部PCD)との同
等性を立証することで達成できる。
7.2 製品の安全性,品質及び性能
7.2.1 製品/包装に大きな影響を与える特定したプロセスパラメータの許容値を使用した滅菌プロセス
を適用した後でも,製品及びその包装が,安全性,品質及び性能についてあらかじめ定めた要求事項に適
合していることを確認しなければならない。
注記 設計管理は,JIS T 14971に記載されている一側面である。
7.2.2 複数回の滅菌サイクルを認める場合は,このようなプロセスが,製品及びその包装へ与える影響を
評価しなければならない。
7.2.3 滅菌プロセスにばく露した後の製品の生物学的安全性は,JIS T 0993規格群及びISO 10993規格群
の該当する部に従って確立しなければならない。
7.2.4 処理した製品がJIS T 0993-7の要求事項に適合するような,EO残留量を減じる手段を確立しなけ
ればならない。
7.3 微生物学的品質
7.3.1 滅菌操作に供する製品の微生物学的品質及び清浄度が管理されており,かつ,滅菌プロセスの有効
性を損なわないようにするためのシステムをあらかじめ定め,維持しなければならない。
注記 エンドトキシンはEOプロセスで破壊されない。エンドトキシン試験の指針はANSI/AAMI
ST72及び該当する薬局方に示されている。
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7.3.2 単回使用医療機器の場合は,定めた間隔でJIS T 11737-1によるバイオバーデンの推定を実施しな
ければならない。再使用可能医療機器については,定めた洗浄方法及び該当する場合は消毒プロセスの有
効性の評価をしなければならない。
注記 再滅菌可能医療機器の再生処理のために提供される情報に対する要求事項は,ISO 17664に規
定されている。洗浄及び消毒プロセスの有効性の評価の情報はISO 15883規格群の該当するパ
ートに示されている。
7.4 文書化
医療機器の製造業者は,製品の決定の結果を文書化しなければならない。
8 プロセスの決定(Process definition)
8.1 この箇条の目的は,決定(開発)した製品(箇条7参照)の滅菌について,バリデーション検討に
適用可能なプロセスの詳細な仕様を決定することである。
8.2 決定した製品に適用できる滅菌プロセスを確立しなければならない。決定した製品には,新規若し
くは変更した製品,包装,又は載荷形態を含む。
8.3 プロセスの決定の作業は,据付適格性の確認(IQ)及び運転適格性の確認(OQ)が完了した滅菌チ
ャンバ(研究用チャンバ又は製造用チャンバ)で実施しなければならない(9.2及び9.3参照)。
8.4 プロセスの特性で決定したプロセスパラメータ及び関連するプロセス変数の有効性は,文書化及び
記録で妥当性を示さなければなければならない(6.2参照)。
8.5 微生物学的チャレンジのあらかじめ定めた滅菌サイクルにおける微生物不活化速度は,附属書A若
しくは附属書Bに規定した方法,又は要求される無菌性保証水準(SAL)を立証する他の方法のうちの一
つを用いて決定しなければならない。
8.6 滅菌プロセスの確立の一部で用いるBIは,次の事項に適合するものでなければならない。
a) SO 11138-2:2006の箇条5及び9.5に適合する。
b) Oに対して,滅菌する製品のバイオバーデンと少なくとも同等の抵抗性を示す。
c) 適切なPCDの中に配置する。
プロセスの決定,バリデーション,又は日常監視及び管理に使用するPCDの適切さを立証しなければな
らない。PCDは,製品内の最も滅菌が困難な部位でのバイオバーデンよりも滅菌に対して同等以上のチャ
レンジを示さなければならない。
注記 BIの選定,使用及び解釈の情報は,ISO 14161を参照。
8.7 滅菌プロセスの設定に用いる市販されているBIは,8.6及びISO 11138-1の該当する箇条の要求事項
に適合したものでなければならない。
8.8 ケミカルインジケータ(CI)を滅菌プロセスの決定の一部として使用する場合,ISO 11140-1に適合
しなければならない。
CIを滅菌プロセス確立の唯一の方法としてはならない。また,要求するSALが達成されたことの指標
として用いてはならない。
8.9 無菌性の試験を滅菌プロセスの確立のために用いる場合は,JIS T 11737-2に適合しなければならな
い。
9 バリデーション
9.1 一般
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
9.1.1 バリデーションの目的は,プロセスの決定(箇条8参照)で確立した滅菌プロセスが有効であり,
再現性よく滅菌負荷内の製品へ提供できることを立証することである。バリデーションは,据付適格性の
確認(IQ),運転適格性の確認(OQ)及び稼働性能適格性の確認(PQ)の段階で構成する。手順及び/又
は計画書が承認されるまで試験を開始してはならない。
9.1.2 IQは滅菌器及び全ての附属機器が,仕様どおりに供給され,据え付けられたことを立証するため
に実施する。
9.1.3 OQは滅菌器が設計仕様の性能要求事項に適合する能力を立証するために実施する。
9.1.4 PQは製品を使用して滅菌器があらかじめ定めた基準に従って定常的に運転し,プロセスが無菌で
あり,あらかじめ定めた要求事項に適合する製品を製造することを立証するバリデーションの段階である。
IQ及びOQは,滅菌プロセスに用いる一つの装置について1回実施するだけでよい。PQはプロセスが
識別された受入基準に適合し,製品に対して要求するSALを達成できる能力をもっていることを立証する
ために,各々のバリデートする新規のプロセス及び/又は製品について実施するとよい。
9.2 据付適格性の確認(IQ)
9.2.1 装置
9.2.1.1 全ての附属装置を含む滅菌プロセスに使用する装置は,その設計仕様に適合しなければならな
い。
9.2.1.2 滅菌器は該当する安全規格に適合しなければならない。
9.2.1.3 装置の操作手順を定めなければならない。これらの操作手順には,次を含むが,これらに限定し
ない。
a) 具体的な運転方法
b) 許容外の状態及びそれを表示する方式,並びにそれに対して取るべき対応
c) 保守及び校正の方法
d) 技術サポートのための連絡先
9.2.2 据付適格性の確認
9.2.2.1 装置及び付随するサービスの据付けは,建築及び技術的図面に従わなければならない。据付けは
関連する全ての国,地域及び地方の規制に適合しなければならない。
9.2.2.2 据付けの方法は,あらかじめ定めなければならない。その中には,職員の健康及び安全に対する
適切な指示を含まなければならない。
9.2.2.3 仕様の範囲内でEOの品質及び組成の維持を確実にするための安全な貯蔵条件をあらかじめ定め
なければならない。
9.2.2.4 IQの実施前に,IQの間に使用する全ての試験計器の校正状況を確認しなければならない。
9.2.2.5 装置,配管及びその他の附属機器の図面は,据え付けた状態をIQの間に反映し,確定しなけれ
ばならない。
9.2.2.6 IQの間にシステムに加えられた変更は,設計及びプロセス仕様への影響を評価し,設計履歴ファ
イルに文書化しなければならない。
9.3 運転適格性の確認(OQ)
9.3.1 OQの実施前に,滅菌プロセスの監視,制御,表示又は記録(全ての試験計器を含む。)に使用さ
れる全ての計器が校正済みであることを確認しなければならない(4.3.3参照)。
9.3.2 OQは,据え付けた装置が,その運転仕様に合致する能力があることを立証しなければならない。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
9.4 稼働性能適格性の確認(PQ)
9.4.1 一般
9.4.1.1 PQは微生物学的及び物理的適格性の確認からなり,その製品を滅菌するのに使用する装置で実
施する。
9.4.1.2 新規若しくは変更した製品,包装,載荷形態,滅菌装置又は滅菌プロセスパラメータを導入する
に当たっては,以前にバリデートした製品,包装,載荷形態,装置又はプロセスとの同等性が文書化され
ていない場合は,PQを実施しなければならない(7.1.2,7.1.6及び12.5参照)。
9.4.1.3 PQは滅菌器が許容基準に従って定常的に稼働し,そのプロセスが意図したSALとなる製品を製
造できることを立証するために,PQは日常的に滅菌する製品又は材料を代表するものを用いて実施しな
ければならない。
9.4.1.4 製品の載荷形態など,製品の滅菌への供給方法をあらかじめ定めなければならない。
注記 バリデーションを販売する製品を用いて行う場合は,7.2で患者への使用に当たっての製品品質
に関する情報を提供している。また,11.4では,滅菌製品のリリースの要求事項に関する情報
を提供している。
9.4.1.5 PQで使用する負荷は,日常的に滅菌する製品を代表するものでなければならず,日常処理する
負荷の中で最も滅菌困難なものに基づいて定義しなければならない。
9.4.1.6 載荷形態が大きく変わる施設(ヘルスケア施設)について,滅菌プロセスに影響を与える載荷形
態の変動の範囲を評価しなければならない。滅菌プロセスにばく露する全ての製品での要求するSALの達
成を立証しなければならない。
9.4.1.7 製品以外のものを用いる場合は,少なくとも滅菌プロセスに対して,製品より同等以上のチャレ
ンジでなければならない。
9.4.1.8 負荷をバリデーションサイクルに再度使用する場合は,作業員に対する労働安全規制に適合し,
負荷中のEO残留物が次の微生物学的PQ検討での微生物学的チャレンジに影響しないように,ばく露と
ばく露との間で適切にエアレーションしなければならない。
9.4.1.9 PQの一部にCIを使用する場合,これらはISO 11140-1に適合しなければならない。また,微生
物学的及び物理的監視と合わせて用いなければならない。
9.4.1.10 PQに用いるBIは,ISO 11138-1:2006の該当する箇条及びISO 11138-2:2006の箇条5及び9.5に
適合しなければならない。
9.4.2 稼働性能適格性の確認−微生物学的(MPQ)
9.4.2.1 微生物学的なPQ(MPQ)は,滅菌プロセスの適用において,あらかじめ定めた無菌性に対する
要求事項を満足することを立証しなければならない。この立証には,製造用チャンバを用い,あらかじめ
定めた滅菌プロセスより低い致死性を与えるように定めたプロセスパラメータを適用して実施しなければ
ならない。
9.4.2.2 MPQでは,製造用チャンバの中の製品/負荷の組合せについて,決定したプロセスの有効性を
確認しなければならない。
9.4.2.3 サイクルの致死率は,附属書A若しくは附属書Bに規定した方法,又は製品に要求するSALの
達成を立証する他の方法のうちの一つを用いて決定しなければならない。
9.4.2.4 研究用チャンバでプロセスを決定した場合,MPQでは,研究用チャンバで得られたデータを確
認できる製造用チャンバで少なくとも3回の部分サイクル又は3回のハーフサイクルを含まなければなら
ない。
――――― [JIS T 0801 pdf 20] ―――――
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JIS T 0801:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11135:2014(IDT)
JIS T 0801:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0801:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ10012:2011
- 計測マネジメントシステム―測定プロセス及び測定機器に関する要求事項
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物
- JIST11737-1:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第1部:製品上の微生物群の測定方法
- JIST11737-2:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第2部:滅菌プロセスの定義,バリデーション及び維持において実施する無菌性の試験