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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
12.4.5 変更の大きさを考慮してプロセスの決定,IQ,OQ又はPQの実施範囲を決定しなければならない。
12.4.6 この評価の結果は決定に至った理由を含めて,文書化しなければならない。
12.5 同等性の評価
12.5.1 プロセスの同等性
IQ及びOQを実施済みの,同一のプロセスパラメータを提供する滅菌器は,次のいずれかによってその
適格性を確認しなければならない。
a) 元の滅菌器と同一の方法
b) 要求するレベルの微生物学的致死率が得られる規模を削減したMPQ,並びに製造用チャンバ内での負
荷の温度・湿度の均一性及び制御を立証するPPQ。この規模を削減した適格性の確認の根拠は記録し
文書化しなければならない。
製品及び負荷の特性に対する地理的に異なった場所による影響は評価しなければならない。
12.5.2 製品
ある製品が適格性の確認を実施済みの既存の製品又は内部PCDより同等以下の抵抗性をもつとみなせ
る場合,バリデートしたプロセスに加えてもよい。既存のEOプロセスをバリデートするために使用した
製品及びPCDと候補の製品とを比較し,技術的なレビューをしなければならない。この技術的なレビュー
の結果は,この製品を受け入れることの決定についての根拠を含めて文書化しなければならない。7.2の要
求事項はこの製品についても適用する必要がある。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
附属書A
(規定)
滅菌プロセスの致死率の決定−
バイオロジカルインジケータ/バイオバーデン法
A.1 一般
A.1.1 この方法は,滅菌プロセスパラメータ(滅菌サイクルばく露時間)を確立するための,あるプロセ
スでのBIの抵抗性の知見と,バイオバーデン数及び抵抗性の知見とを組み合わせた方法である。
この方法の採用は,製品のバイオバーデンレベルが長い間比較的一定で,バイオバーデンの抵抗性はBI
の抵抗性と同じか又は低いことの立証を要求する(D.8.6参照)。
内部PCDの抵抗性は,滅菌サイクルにばく露するとき,そのプロセスを段階的なばく露時間又は段階的
な菌数のBIを単一の滅菌ばく露時間で運転し,そのプロセスの致死率(D値の計算による不活化速度)を
測定して立証する。このBIの死滅速度,バイオバーデンの菌数及び相対的抵抗性の知見によってSALを
予想できるばく露時間を設定することができる。
包装の影響及びPCDからのEOの除去に注意を払わなければならない。
この方法の指針についてはISO 14161を参照。
A.1.2 培養時間を含めて,適格性の確認に使用するBIの回収に用いる条件を確立し文書化しなければな
らない。培養時間は,EOにばく露した芽胞の生育の遅延の可能性があることを考慮しなければならない。
BIの培養時間についての追加の情報はISO 14161を参照。
A.1.3 ほかの全てのパラメータは同じままで,段階的に設定した時間でEOにばく露した後,又は段階的
な菌数のBIへのEOばく露をした後のプロセスの致死率は,次のいずれかの方法で決定できる。
a) 直接計数法
b) フラクションネガティブ法
c) 上記のa) 及びb) の組合せ
注記 フラクションネガティブ法は,標準菌を用いて部分的なガスばく露時間でばく露した後,又は
段階的に設定した標準菌の菌数を1回のガスばく露時間にかけた後の培養試験(無菌性の試験)
での陽性/陰性データを用いる。
A.2 手順
プロセス開発について追加の指針は,AAMI TIR16及びISO 14161を参照。両者はプロセス開発につい
て詳細に述べている。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
附属書B
(規定)
安全率を見込んだ滅菌プロセスの致死率の決定−
オーバーキル法
B.1 一般
B.1.1 プロセスを決定するこの方法は,標準菌の不活化に基づいており,広く採用されている(ISO
11138-2参照)。この方法で実施される滅菌プロセスは,安全率を見込んだ方法であることが多く,無菌性
に関してあらかじめ定めた要求事項の達成よりも必要以上の処理をしてしまうことがある。
この方法の指針は,ISO 14161参照。
B.1.2 このプロセスを決定する方法には,次のa) 又はb) のいずれかの方法を用いることが必要である。
a) ハーフサイクル法 : 最低ばく露時間を確認するために,BI(106以上の菌数で,適用する場合はPCD
に入れて)の全てが不活化の結果となるような計3回の連続した実験を実施しなければならない。定
めるばく露時間は,少なくともこの最低時間の2倍でなければならない。BIの生残が確認できる短い
サイクルも,EOガスにばく露したBIの回収技術が十分に適切であることを証明するために実施しな
ければならない。
注記 この短いサイクルはBI,PCD及び製品のバイオバーデンの相対的な抵抗性を示すのにも使用
できる。
b) サイクル計算法 : A.1.3に規定する方法の一つを用いて,BIの12 SLRを最低限度与える日常プロセス
パラメータを確立しなければならない。サイクルの回数は,用いた方法によって決まる。
B.1.3 適格性の確認の検討で使用したBIの回収のための条件は確立し,文書化しなければならない。培
養時間は,EOにばく露した芽胞の生育の遅延の可能性があることを考慮しなければならない。BIの培養
時間についての詳細な情報はISO 14161を参照。
B.1.4 製品のバイオバーデンの抵抗性は,製品のバイオバーデンの全不活化時間が製品のBI(内部PCD)
よりも短いことなどで示さなければならない。
B.2 手順
B.2.1 滅菌条件の達成が最も困難な場所の製品内にBIを置く又は接種することによってEOに対して既
知の抵抗性及び既知の数の微生物を含めた滅菌プロセスへのチャレンジ(PCD)を作製する。微生物学的
チャレンジの設置場所が製品中で最も滅菌が困難な場所以外である場合は,その場所と滅菌が最も困難な
場所との関係を確立しなければならない。
B.2.2 製品よりも滅菌プロセスに対して微生物学的な抵抗性が同等以上であることが示されるPCDの使
用は,この要求事項に適合する。包装の影響及びPCDからのEOの除去に注意を払う必要がある。
B.2.3 PCD(B.2.1及びB.2.2に従い)は,滅菌負荷の中又は上に適切に置く。
B.2.4 滅菌負荷を,あらかじめ定めた滅菌プロセスより低い致死性を与えるように設定した条件下でEO
にばく露する。
B.2.5 サイクル計算法として既知の微生物数の不活化をA.1.3によって確認した場合は,定めたSALに
対する微生物の生残確率を外挿法によって推定し滅菌プロセスの処理時間を決める。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
附属書C
(参考)
温度センサ,湿度センサ及びバイオロジカルインジケータの数
C.1 温度センサ
ホット,又はコールドの可能性のある位置の特定を目的として,部屋又はチャンバの温度分布図を作成
するために,OQの間,2.5 m3当たり1センサを用いることが望ましい。監視点は立体的に置き,かつ,扉
の近くの場所を含むとよい。
PQでは,製品容積の1 m3当たり1温度センサを必要とする。最低限の温度センサの数は3である。セ
ンサは(可能な場合)負荷内の包装の中(例 無菌バリアシステムの中,又は個別の包装単位の間)に置
くとよい。
計算の結果,端数は整数に切り上げる。
温度センサ数は,表C.1によるとよい。
表C.1−推奨する温度センサの最低数
OQの場合の数 PQの場合の数
(有効チャンバ容積/部屋の容積) (製品負荷容積)
容積
コンディシ コンディシ
(m3) プレコンディシ エアレーシ プレコンディ エアレーシ
ョニング ョニング
ョニング ョン ショニング ョン
/滅菌 /滅菌
≦1 3 3
10 4 10
15 6 15
20 8 20
25 10 25
30 12 30
35 14 35
40 16 40
50 20 50
100 40 100
例1 OQ時,プレコンディショニング室の有効チャンバ容積70 m3 : 70/2.5=28。
例2 PQ時,製品負荷容積2 m3 : 2/1=2。用いるセンサの数は,3個以上(使用するセンサの最低数)。
C.2 湿度センサ
湿度レベルの変動範囲の特定を目的として,そのエリア又は製品の湿度分布図を作成するために,2.5 m3
当たり1センサを用いることが望ましい。センサの最低数は2個である。
計算の結果,端数は整数に切り上げる。
PQでは,センサは(可能な場合)負荷内の包装の中(例 無菌バリアシステムの中,又は個別の包装
単位の間)に置くとよい。
湿度センサ数は,表C.2によるとよい。
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
表C.2−推奨する湿度センサの最低数
OQの場合の数 PQの場合の数
(有効チャンバ容積/部屋の容積) (製品負荷容積)
容積
プレコンデ コンディシ プレコンデ コンディシ
(m3) エアレーシ エアレーシ
ィショニン ョニング/ ィショニン ョニング/
ョン ョン
グ 滅菌 グ 滅菌
≦1 2 適用しない 2 適用しない
10 4 4
15 6 6
20 8 8
25 10 10
30 12 12
35 14 14
40 16 16
50 20 20
100 40 40
例1 OQ時,6 m3の有効チャンバ容積 : 6/2.5=2.4。用いるセンサの数は,3個以上である。
例2 PQ時,製品負荷容積60 m3 : 60/2.5=24。用いるセンサの数は,24個以上である。
C.3 バイオロジカルインジケータ(BI)
推奨するBI/PCDの最低数は次による。
a) PQについて,製品負荷容積10 m3まで,BIの数は製品容積m3当たり3個,最低5個。
b) PQについて,製品負荷容積10 m3超え,1 m3当たり1個を追加する。
日常管理のためBIを用いる場合の数は,MPQで用いるBI数の半数で,最大は30個とする。
BI/PCD数は,表C.3によるとよい。
用いるBI/PCDの実際の数は,次による。
a) 選択した微生物学的方法(附属書A又は附属書Bを参照)
b) 製品容積
c) チャンバのタイプ(研究又は製造)
ストゥンボ・マーフィー・コクラン法及びオーバーキル法のサイクル計算法を用いているときの推奨さ
れるBI/PCDの数は,処理する製品容積を基礎とすることができる。この方法を用いるとき,最低10個の
BI/PCDを必要とする[38]。
――――― [JIS T 0801 pdf 30] ―――――
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JIS T 0801:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11135:2014(IDT)
JIS T 0801:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0801:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ10012:2011
- 計測マネジメントシステム―測定プロセス及び測定機器に関する要求事項
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物
- JIST11737-1:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第1部:製品上の微生物群の測定方法
- JIST11737-2:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第2部:滅菌プロセスの定義,バリデーション及び維持において実施する無菌性の試験