28
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
表C.3−推奨するBI/PCDの最低数の例
製品負荷容積 日常管理
MPQ
(m3) (用いる場合)
≦1 5 3
10 30 15
15 35 18
20 40 20
25 45 23
30 50 25
35 55 28
40 60 30
50 70 30
100 120 30
例1 3 m3の製品負荷容積 : 3×3=9。用いるBIの数は,MPQでは9個以上である。
日常管理 : 9/2=4.5。BIの数は5個以上。
例2 18 m3の製品負荷容積 : 10×3+(18−10)×1=38。用いるBIの数は,MPQでは38個以上である。
日常管理 : 38/2=19。BIの数は19個以上。
――――― [JIS T 0801 pdf 31] ―――――
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
附属書D
(参考)
規定要求事項の適用に関する指針
この附属書に示す指針は,この規格に適合しているかを評価するためのチェックリストとして意図した
ものではない。この指針の意図するところは,規定された要求事項を達成するための解説及び可能な方法
を提示することによって,この規格の統一的な理解及び実施するための手助けとなることである。この規
格に適合することを立証することによって,この指針で示す以外の方法を適用することも可能である。
注記 参照を容易にするために,この附属書の箇条番号は,この規格の規定部分の箇条に対応してい
る。
D.1 適用範囲
指針はない。
D.2 引用規格
引用規格として含まれる文書に示される要求事項は,この規格の規定部分に記載されている範囲だけが
要求事項である。引用内容は規格全体又は特定な箇条に限定できるが,後者の場合,引用規格は西暦年を
付記している。
D.3 用語及び定義
指針はない。
D.4 品質マネジメントシステム(QMS)
注記 JIS Q 13485の適用範囲は医療機器の製造業者に焦点を当てているので,ヘルスケア施設はその
組織に適用できる他の品質マネジメント規格を用いることができる。
D.4.1 文書化
JIS Q 13485参照。
D.4.2 経営者の責任
D.4.2.1 責任及び権限に関わる要求事項は,JIS Q 13485:2005の5.5に,人的資源に関わる要求事項は,
JIS Q 13485:2005の6.2に規定されている。
JIS Q 13485:2005では,経営者の責任に関する要求事項は,経営者のコミットメント,顧客重視,品質
方針及び計画,並びに責任,権限,コミュニケーション及びマネジメントレビューに関連している。
各組織は,どのような訓練が必要かを識別/判断する方法を定め,全ての職員が割り当てられた責任を
十分に果たすことができるような訓練を確実に行うとよい。
D.4.2.2 滅菌プロセスの開発,バリデーション及び日常管理は,幾つかの別々の組織を包含することがあ
り,それぞれがある要素に責任をもつことがある。この規格の要求事項に合致するために,それぞれの組
織での手順で,責任範囲を明確にすることが重要である。これは受託者が業務の実施を受託した場合は特
に重要である。
滅菌プロセスの要素を外部委託するとしても,医療機器製造業者は最終的にバリデーション,出荷及び
――――― [JIS T 0801 pdf 32] ―――――
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
滅菌された製品の市場への流通に責任があることに注意することは重要である。ヘルスケア施設が再使用
可能医療機器の滅菌を外部委託する場合,バリデーション及び滅菌製品のリリースはヘルスケア施設の責
任である。
詳細な指針はISO 14937:2009のE.4.2.2参照。
D.4.3 製品実現
注記 JIS Q 13485では製品実現に対する要求事項は,顧客要求の決定,設計・開発,購買,製造管理,
監視及び測定機器の校正からなる製品ライフサイクルに関連している。
D.4.3.1 JIS Q 13485:2005の7.4において,購買に関わる要求事項が規定されている。特に,JIS Q
13485:2005の7.4の購買製品の検証に関わる要求事項は,外部の組織から受け取るプロセスの質に影響を
与える製品及びサービスに適用されることに注意するとよい。
ヘルスケア施設での購買手順には,再使用可能医療機器が,洗浄,消毒,滅菌及びエアレーションのた
めのISO 17664にあらかじめ定められたバリデートした指示書とともに提供されることを確実にするとよ
い。ヘルスケア施設でこの指示書に述べられた洗浄,消毒,滅菌,エアレーションのため手順が実施可能
であることも検証するとよい。
D.4.3.2 識別及びトレーサビリティに関わる要求事項は,JIS Q 13485:2005の7.5.3に規定されている。
JIS Q 13485に完全には適合していない施設,例えば,ヘルスケア施設については,製品の識別及びトレ
ーサビリティの維持の手順には,滅菌前の各品物又は包装のラベルを含めたロット管理とともに次の情報
を含めるとよい。
a) 滅菌器ID又はコード
b) 滅菌日
c) サイクル番号(サイクル実施日又は滅菌器のサイクル運転番号)
d) そのパックを組み立てた人の特定
問題が発生した場合,その包装を組み立てた人の特定を含めることによって,更に詳細な調査が可能で
ある。ロット識別情報によって,リコールの場合には特定のサイクルで滅菌された品物の回収が可能で,
それらの原因までトレースが可能となる。
D.4.3.3 監視及び測定機器の校正に関わる要求事項は,JIS Q 13485:2005の7.6に規定されている。
D.4.4 測定,分析及び改善−不適合製品の管理
不適合製品の管理及び是正処置の手順は,JIS Q 13485:2005の8.3及び8.5.2にそれぞれ規定されている。
D.5 滅菌剤の特性
D.5.1 一般
指針はない。
D.5.2 滅菌剤
EOは多くの包装材及び高分子材料に対する浸透性の高いガスである。よく知られている配合は純EO及
び二酸化炭素又は窒素との混合物である。
注記 二酸化炭素,窒素又は他の不活性ガスとEOガスを混合する場合,高分子材料へのEO分子拡
散速度は滅菌剤中のEOガスの容積パーセントが影響する。要求する微生物の芽胞対数減少の
達成には,結果として長いEOばく露時間となる。
EOの貯蔵条件及び有効期限は,EO製造業者の推奨事項及び全ての適用される規制に従うとよい。この
遵守は層分離が問題となる混合ガスについて特に重要である。
――――― [JIS T 0801 pdf 33] ―――――
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
D.5.3 微生物殺滅効果の有効性
指針はない。
D.5.4 材料への影響
指針はない。
D.5.5 安全性及び環境
D.5.5.1 EOは毒性,可燃性及び爆発性がある。したがって,その取扱い及び使用に十分な注意が必要で
ある。爆発限界は空気中でEOの体積分率2.6 %100 %である。
実際的に,EO滅菌サイクルは,爆発のリスクを最小限度にするために滅菌サイクル全体を通して非可
燃域で操作するとよい。これはEOガスの導入前にチャンバからの空気の除去が要求される。100 % EO滅
菌プロセスでは高真空引き又は数回の部分真空引きの後に,例えば,窒素のような不活性ガスの導入によ
る置換によって空気除去が実施できる。チャンバからの空気の除去はチャンバへEOガスを安全に導入さ
せるためである。EOガスばく露段階の完了のとき,爆発限界2.6 %以下のガスのレベルまでチャンバから
EOガスを除去することが必要である。これは真空引き/窒素を導入の繰り返しで達成される。
非可燃性混合滅菌剤の使用は火災又は爆発のリスク減少によって安全性を改善できる。また,国の装置
安全性要求事項を容易に遵守できる。非可燃性混合滅菌剤は,可燃性の高いEOガスを一つ以上の不活性
ガスと混合して製造する。そのような混合物の可燃性は滅菌器内のEO,空気,希釈ガス(例えば,二酸
化炭素など),不活性ガス(例えば,窒素)及び水蒸気の相対比率の測定によって評価できる。安全性及び
品質の問題を起こすようなEO混合物の分離がないことの確認に注意を払うとよい。
EO滅菌器は専用の部屋に据え付けるとよい。滅菌装置の制御操作は,滅菌室に入ることなく,作業者
がプログラムパラメータを設定及び変更できるようにその部屋の外に装備するとよい。滅菌器のアクセス
区域からの空気の流れは全て外に排気し,適用される要求事項に適合するとよい。
滅菌器から製品を取り出す前に,製品からのEOの放出によって作業者が関連するばく露限界[許容ば
く露限界(PEL : permissible exposure limit)/短時間ばく露限界(STEL : short term exposure limit)]を超え
る高レベルのEOとなる負荷の放出ガスにばく露されないように予防策をとるとよい。EO・不活性ガス混
合物で滅菌した製品をサイクルの終了時に滅菌器からすぐには取り出さない場合,滅菌器の中のEO濃度
は人への安全性についての問題を引起こす場合がある。
D.5.5.2 環境マネジメントシステムの原則は,EO滅菌プロセスに適用できる。JIS Q 14001は,環境マネ
ジメントシステムの仕様を提供している。JIS Q 14040は,ライフサイクルアセスメントの設計指針を提供
している。
D.5.5.3 排出ガスは,酸化触媒,湿式酸性スクラバー(気体洗浄機)又は燃焼などによるEOガス処理シ
ステムを通して,地方の許容基準又は排出管理規制に適合するように排出するとよい。
希釈剤の選定において,全ての副生成物の廃棄と同様に希釈剤のオゾン破壊の可能性についても考慮す
るとよい。
D.6 プロセス及び装置の特性
ヘルスケア施設において,プロセス及び装置の特性付けは一般的には滅菌器製造業者の責任である。ヘ
ルスケア施設のマネジメント(経営者)は,購入する装置が国及び地方の規制に適合していること,及び
その装置がEO滅菌をしようとする製品に対して適切かつ確実とするため,適切な管理をするとよい。ヘ
ルスケア施設のマネジメントは,滅菌する装置の正常な運転,及び医療機器の効果的な滅菌の達成に必要
なインフラストラクチャーをその施設が確実に装備するとよい。
――――― [JIS T 0801 pdf 34] ―――――
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T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
D.6.1 一般
指針はない。
D.6.2 プロセスの特性
D.6.2.1 指針はない。
D.6.2.2 EOによる微生物の不活化に対する抵抗性は含有する湿気に影響される。30 %以下の低湿度では,
湿度の減少に従い,一部の製品では微生物学的抵抗性が増加する場合がある。そのため,微生物の含有す
る湿気とその周囲の湿度を平衡化させることを目的として,一般的に,製品がばく露される雰囲気中の湿
度を制御及び監視する。包装した製品について,過剰に高い相対湿度が製品の機能及び包装の完全性に影
響を与えないことを確実にするための考慮をするとよい。製品内への湿度到達を補助する一つの方法が,
定義した温度及び湿度での製品のプレコンディショニングである。そのようなプレコンディショニングは
滅菌サイクルの時間を短縮できる。ヘルスケア施設では,洗浄後の不十分な乾燥によって,製品が過剰に
高い湿気を含む可能性がある。
製品の加温及び加湿は,EOばく露前に,製品の再現性ある温度及び湿度を確立するために行う。プレ
コンディショニングのセル/部屋に置かれる最低時間の設定実験によって,滅菌負荷において要求される
条件の達成を確実にする。滅菌負荷での過剰な結露を防ぐために予防策をとるとよい。
プレコンディショニングを別のチャンバ,部屋又はセル内で実施するのは一般的であるが,滅菌チャン
バ内においてコンディショニングフェーズ中に,要求される負荷内での温度及び湿度の範囲を達成するよ
うに滅菌サイクルを設計することも可能である。滅菌プロセスのプレコンディショニング及びコンディシ
ョニングフェーズ中は,過剰な結露のリスクを最小にするために,負荷の温度をプロセスの環境の露点温
度以上に保持することを推奨する。
プレコンディショニングの終了時の滅菌負荷内の実際の温度及び湿度の範囲はPQのときに立証すると
よい。
該当する場合,プレコンディショニングから負荷を取り出して滅菌サイクルを開始するまでの間の最大
時間を確立する必要がある。60分以下の移送時間が一般的である。
a) プレコンディショニングなしに滅菌チャンバへ製品を入れる場合,製品及び包装内の過剰な結露の可
能性を考慮するとよい。
b) O及びその反応物の残留は有害となる可能性がある。滅菌製品の製造業者は,製品に残留物が存在
する可能性を知っておかなければならない。エアレーションの全ての効率に影響する温度,保持時間,
強制加温空気循環,負荷特性,製品及び包装材料,並びに設定値及び許容値は,JIS T 0993-7に概説
されている残留量の評価のときに考慮するとよい。エアレーションは滅菌器内,分離したエリア,又
は両者の併用で実施できる。ヘルスケア施設では,EOにばく露される危険を避けるために,普通は
エアレーション用の部屋内よりむしろ滅菌器のチャンバ内でエアレーションが実施される。ヘルスケ
ア施設では,EO滅菌で再生処理した品物は医療機器及び滅菌コンテナの製造業者の推奨事項に従っ
て,取扱い又は使用する前に入念にエアレーションする必要がある。エアレーションが不十分な品物
及び包装はEOを放出し,患者及びヘルスケア施設の職員に危害を与える可能性がある。
D.6.2.3 移送時間とは,プレコンディショニングから取り出し,サイクルを開始するために製品を滅菌器
内へ搬入する間の時間を指す。
D.6.2.4 次の項目は,滅菌サイクルに含めることができるフェーズとそれらの各フェーズで考慮するとよ
い性能ファクターのリストである。
a) 空気の除去
――――― [JIS T 0801 pdf 35] ―――――
次のページ PDF 36
JIS T 0801:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11135:2014(IDT)
JIS T 0801:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0801:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ10012:2011
- 計測マネジメントシステム―測定プロセス及び測定機器に関する要求事項
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物
- JIST11737-1:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第1部:製品上の微生物群の測定方法
- JIST11737-2:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第2部:滅菌プロセスの定義,バリデーション及び維持において実施する無菌性の試験