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T 3226-1 : 2015
附属書A
(参考)
投与反復回数,精度及び試験法の根拠
A.1 投与量可変型マルチドーズのNISにおける反復回数
試験では,周期的又は反復的な注射(排出)を組み合わせたVset(Vset : 3種類の事前投与量設定の順序
を無作為化して設定)を排出して測定することで投与量精度を評価する。3種類の事前投与量設定の無作
為化順序については,次の6通り(R1,R2,R3,R4,R5及びR6)とすることができる。
R1 Vmin,Vmid,Vmax
R2 Vmin,Vmax,Vmid
R3 Vmid,Vmin,Vmax
R4 Vmid,Vmax,Vmin
R5 Vmax,Vmin,Vmid
R6 Vmax,Vmid,Vmin
これらの反復排出は医薬品容器の三つの領域のそれぞれで試験する必要がある。ただし,各医薬品容器
からは,一つの組合せだけ実施される。
A.2 精度評価
(mL表示)
Vset≦TPの場合
U = Vset+α
L = Vset−α
Vset>TPの場合
U = Vset+(β×Vset) /100
L = Vset−(β×Vset) /100
所定のVsetについての次の各条件を満たすとき,NISの母集団の精度は,要求精度を満たしている(両
側検定の場合)
x+(k×s) ≦U (A.1)
及び
x−(k×s) ≧L (A.2)
例 投与量精度限界の計算例
Vset (DR = 0.01 mL)
Vmin = 0.01 mL
Vmid = 0.16 mL
Vmax = 0.30 mL
かつ
α = 0.01 mL
β=5%
の場合(mL表示)
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TP = (100×0.010 mL) /5 = 0.200
Vmin≦TPの場合 : U = (0.010+0.010) = 0.020
L = (0.010−0.010) = 0.000
Vmid≦TPの場合 : U = (0.160+0.010) = 0.170
L = (0.160−0.010) = 0.150
Vmax>TPの場合 : U = 0.300+(5×0.300 mL) /100 = 0.315
L = 0.300×(5×0.300 mL) /100 = 0.285
A.3 試験方法の根拠
A.3.1 標準,低温及び高温環境においたときの投与量精度
この試験は,制御下及び非制御下の屋内外の条件のような,“使用時”の環境に合理的に関連する温度範
囲及び湿度範囲におけるNISの性能を測定することを意図するものである。
屋外条件は季節的(冬季夏季)な変動を包含し,屋内条件は“室温”の年間変動を包含する。ラベリ
ングを通じて,“使用時”の条件を制御可能であると予想することは合理的ではないため,製造販売業者は
この試験の試験条件を変更してはならない。
A.3.2 最終投与精度試験
最終投与は他の全ての投与と同様に重要であると考えられる。したがって,同一の精度要件を満たす必
要があり,リスクアセスメントに基づき特別な許容範囲を決定することは禁止される。しかしながら,機
器の設計に基づき,最終投与精度を試験することが問題であり,異なる試験法が必要となる場合がある。
とくに残量より多い投与量を設定できるNISの場合,最終投与量を医薬品排出前に精確に認知することが
できない。したがって,この試験は,最終投与量が予測できない,又は正確に知ることができない場合の,
精度算出における特別な統計学的課題に対応するための特別な考慮事項を提供する。
A.3.3 ライフサイクル試験(耐用期間試験)
ライフサイクル試験は,NISの耐用期間中に予測される最大発動回数の1.5倍の排出回数を行った際の
NIS使用時の動作性能を検証することを目的としている。1.5倍は,NISで必須とされる回数に加える合理
的な安全係数を提供する。
この試験は,製造から患者による最初の使用までの期間の保存には着目しない。
A.3.4 自由落下試験
自由落下試験は,外部包装(又はキャリーケース)なしの使用準備が完了した状態で落下させた場合の
衝撃後のNISの動作性能を検証することを目的とする。
これらのNISは,それらの使用のための保存場所から取り出される条件に一致した条件の下で試験され
る。NISは医薬品容器を装着した状態で,注射針非装着(脱着可能な場合)及び本体キャップ(供給され
ている場合)を装着した状態で試験する。
マルチドーズのNISは,一般的な使用準備条件を代表するものとして,プライミングを行い,注射針を
除去し,キャップを再度取り付ける。シングルドーズのNISは,組立てを行い,無菌状態を破る前の状態
まで準備する。その他の過程(キャップの取り外し,ロック解除,投与量設定等の投与前準備操作)は実
施しない。
高さの名目値として1 m(NISがテーブルの上に留置又は保持されることがあり得る高さ)を使用する。
NISの区分A及びBに該当するNISの場合,複数回の落下後に試験するのに対し,NISの区分C及びD
では,試用期間が限定されているため落下回数は1回だけである。試験はガラス製医薬品容器がそのもろ
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さのために衝撃時に壊れる可能性に対応し,多くの場合,この破損は使用者にとって明らかであり,使用
者は医薬品容器又はNISを交換することになる。
NISが一次医薬品容器を完全に防護することはできないことは理解されているが,なんらかの防護手段
を提供する必要がある。したがって,当該破損が使用者にとって明らかであるか否かとは無関係に,ある
落下試験で3以上の破損が生じた場合,試験は失敗したとみなされる。さらに,医薬品容器の損傷が使用
者にとって明らかでない場合[例えば,医薬品の滅菌性を危険にさら(曝)す極小のきず又は2次的な液
体流路]は,目視検査及び機能検査の結果として失敗とみなされる。その他のNISの故意の操作上の失敗
は,全て試験の失敗とみなされる。
A.3.5 乾燥高温環境及び低温保存環境での試験
この試験は,過剰な高温及び低温環境での保存及び輸送条件並びに可能性のある過剰な使用者との相互
作用(NISの,高気温での自動車のダッシュボード内の放置又は偶発的な冷凍庫内の保管等)にばく(曝)
露した後のNISの動作性能を検証することを目的とする。
製造販売業者が製品の輸送又は保存条件を積極的に制御する場合及び表示された輸送又は保存条件が試
験条件と一致する場合には,試験条件は改変することができる場合がある。この改変は,薬剤が製造販売
業者による充によって又はNISと同一の包装で供給される場合,並びに薬剤が,効力と安定性を担保す
るために輸送条件及び保管条件の制御を必要とする場合には,通常行われる。
同様に,原材料及び/又は構成物品がこれらの過剰な条件を許容しない場合,かつ,そのような原材料
の使用がリスクアセスメントにおいて正当化され文書で残されている場合,試験条件の改変は支持される
場合がある。
仮にラベリングが改変され,検証試験が異なる条件下で実施される場合であっても,これらの過剰な条
件で試験に供した製品は,NISの極限的な動作性能の理解に追加的価値を提供し得る。また,サプライチ
ェーンを通じた保存及び輸送条件からの起こり得る逸脱の評価の助けとなる。
A.3.6 湿潤高温条件下の試験
この試験は,過剰な乾燥高温条件と同じであるが,より高湿度条件でのばく(曝)露後のNISの動作性
能を検証することを目的とする。
この種の試験ではときとして,高湿度に関連する水分量が,電子部品を含め,NISの構成部品への物質
的影響をもつ“浸せき(soak)”として参照されることがある。
医薬品を防護するために製造販売業者で充する,NISの区分C及びDには要求されないが,この試験
はNISの設計の強じん(靭)性を評価するためには全ての製品で実施することが望ましい。
また,多くの構成部品の輸送及び保管条件が制御状態におかれていないことは理解されているので,こ
の試験は可能性のある問題を,同定するのに役立つ。
A.3.7 サイクル環境試験
この試験は,NISの設計にストレスをかけることを目的としている。試験条件(IEC電気機械の規格か
ら適用)は,NISの構成部品の表面に結露を作り出すことができる周期的温度変化と組み合わせた,使用
する材料と部品との適合性及び高湿度の条件下での輸送並びに保管の適合性を決定するために設計されて
いる。結露の形成は,電子的NISについて特に重要である一方で,結露の影響(例えば,投与量表示窓の
レンズを通して投与量数を表示する機能の結露の影響など),極端な温度変化による膨張及び収縮は全ての
NISに該当する。
医薬品を保護するために製造販売業者によって充される,NISの区分C及びDについて要求されない
一方で,この試験はNISの設計の強じん(靭)性を評価するためには全ての製品で実施することが望まし
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い。
また,多くの構成部品の輸送及び保管条件が制御状態におかれていないことは理解されているので,こ
の試験は可能性のある問題を同定するのに役立つ。
A.3.8 振動試験
振動試験は,その日の間,患者がNISを運搬する(例えば,公共交通機関の使用又はランニング)場合
などの歩行時の患者の保管状況を模すことを目的とする。そのようなものとして,この試験は全てのNIS
に対するものであり(電子部品を使用するものに限らない),包装なしのNISについて実施される。
A.3.9 静電気放電試験
静電気放電試験は,通常の患者による運搬中及びNISの使用中に起こり得る,直接的及び間接的な静電
気放電へばく(曝)露した後におけるNISの保全状態を検証することを目的とする。この試験は電子部品
をもつNISにだけ適用される。
A.3.10 放射RF電磁試験
放射RF電磁試験は,通常の患者によるNISの使用中及び運搬中に起こり得る放射電磁妨害にばく(曝)
露した後のNISの保全状態を検証することを目的とする。この試験は電子部品をもつNISにだけ適用され
る。
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附属書B
(参考)
片側及び両側許容限界係数(k)表
表B.1−片側許容限界因子
ガンマ分布=0.950
N p=0.750 p=0.900 p=0.950 p=0.975 p=0.990 p=0.999 p=0.999 9
2 11.763 20.581 26.260 31.257 37.094 49.276 59.304
3 3.806 6.155 7.656 8.986 10.553 13.857 16.598
4 2.618 4.162 5.144 6.015 7.042 9.214 11.019
5 2.150 3.407 4.203 4.909 5.741 7.502 8.966
6 1.895 3.006 3.708 4.329 5.062 5.512 7.901
7 1.732 2.755 3.399 3.970 4.642 6.063 7.244
8 1.618 2.582 3.187 3.723 4.354 5.688 6.796
9 1.532 2.454 3.031 3.542 4.143 5.413 6.469
10 1.465 2.355 2.911 3.402 3.981 5.203 6.219
11 1.411 2.275 2.815 3.292 3.852 5.036 6.020
12 1.366 2.210 2.736 3.201 3.747 4.900 5.858
13 1.328 2.155 2.671 3.125 3.659 4.787 5.723
14 1.296 2.109 2.614 3.060 3.585 4.690 5.609
15 1.268 2.068 2.566 3.005 3.520 4.607 5.510
16 1.243 2.033 2.524 2.956 3.464 4.535 5.424
17 1.220 2.002 2.486 2.913 3.414 4.471 5.348
18 1.201 1.974 2.453 2.875 3.370 4.415 5.281
19 1.183 1.949 2.423 2.841 3.331 4.364 5.221
20 1.166 1.926 2.396 2.810 3.295 4.318 5.167
21 1.152 1.905 2.371 2.781 3.263 4.277 5.118
22 1.138 1.886 2.349 2.756 3.233 4.239 5.073
23 1.125 1.869 2.328 2.732 3.206 4.204 5.031
24 1.114 1.853 2.309 2.710 3.181 4.172 4.994
25 1.103 1.838 2.292 2.690 3.158 4.142 4.959
26 1.093 1.824 2.275 2.672 3.136 4.115 4.926
27 1.083 1.811 2.260 2.654 3.116 4.089 4.896
28 1.075 1.799 2.246 2.638 3.098 4.066 4.868
29 1.066 1.788 2.232 2.623 3.080 4.043 4.841
30 1.058 1.777 2.220 2.608 3.064 4.022 4.816
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JIS T 3226-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11608-1:2012(MOD)
JIS T 3226-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.20 : 輸血,輸液及び注入設備
JIS T 3226-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JIST14971:2012
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用
- JIST14971:2020
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用
- JIST2304:2017
- 医療機器ソフトウェア―ソフトウェアライフサイクルプロセス
- JIST3226-2:2015
- 注射針を使用する医療用注入システム―第2部:注射針―要求事項及びその試験方法