この規格ページの目次
7
T 6611 : 2009
図4−引張試験用ジグ(参考図)
6.2.4 評価
接着強さの評価は,次による。
a) 試験片の4個以上が4.3に適合したときに,合格とする。
b) 試験片の2個以下が4.3に適合したときは,不合格とする。
c) 試験片の3個だけが4.3に適合したときは,試験全体(試験片5個)を繰り返し,5個が4.3に適合し
たときに,合格とする。
6.3 被膜厚さ
6.3.1 器具及び装置
6.3.1.1 ガラス板 2枚の方形又は円形のガラス板であって,光学的に平たんな,接触表面積が200±25
mm2以上で,厚さが5 mm以上の均一な厚さのもの。
注記 試験後のガラス板を再使用する場合には,試験するセメントの被膜厚さに影響しない離型剤を
ガラス面に塗布してもよい。
――――― [JIS T 6611 pdf 11] ―――――
8
T 6611 : 2009
6.3.1.2 荷重装置 図5に示した型の荷重装置又はこれと同等の機能をもつ装置で,150±2 Nの荷重を上
側のガラス板を介して垂直に,滑らかな動きで,かつ,回転を起こさないようにセメントにかけることが
できるもの。荷重をかけるロッドの底部に取り付けた押板は,水平で,かつ,基盤に対して平行でなけれ
ばならない。
6.3.1.3 光照射器 製造販売業者が指定するもの。
6.3.1.4 寸法測定器 JIS B 7502に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小
目盛が0.01 mm以下とする。
6.3.2 手順
6.3.2.1 クラス1
クラス1は,次の手順によって5回行う。
a) 重ねた2枚のガラス板の合計の厚さ(A)を,寸法測定器を用いて,0.01 mm以上の精度で測定する。
b) 上側のガラス板を取り除き,下側のガラス板の中央部に,製造販売業者が指定する方法によって練和
したセメントを0.020.1 mL載せる。上側のガラス板をa) の厚さ測定時と同じ向きに,練和セメン
トの中心にくるように載せる。これを荷重の中心に合わせて,荷重装置の受台に載せる。
c) セメントの練和終了から60±2秒後に,150±2 Nの荷重を試料の中心に垂直方向に180±10秒間かけ
る。練和セメントが2枚のガラス板に挟まれた空間を完全に満たしていることを確認する。
d) 練和開始から少なくとも10分経過後に荷重装置から取り出し,ガラス板2枚とセメント被膜との合計
厚さ(B)を測定する。BとAとの差を被膜厚さとして0.01 mmのけた(桁)まで求める。
6.3.2.2 クラス2及びクラス3
クラス2及びクラス3は,次の手順によって5回行う。
a) 重ねた2枚のガラス板の合計の厚さ(A)を,寸法測定器を用いて,0.01 mm以上の精度で測定する。
b) 上側のガラス板を取り除き,下側のガラス板の中央部に,クラス2は,容器から出したセメントを,
クラス3は,製造販売業者が指定する方法によって練和したセメントを0.020.1 mL載せる。上側の
ガラス板をa) の厚さ測定時と同じ向きに,練和セメントの中心にくるように載せる。これを荷重の
中心に合わせて,荷重装置の受台に載せる。
c) 150±2 Nの荷重を試料の中心に垂直方向に180±10秒間かける。練和セメントが2枚のガラス板に挟
まれた空間を完全に満たしていることを確認する。
d) 次に,荷重を除き,上側のガラス板の中心を通して上方から製造販売業者が指定する照射時間の2倍
光照射を行う。荷重装置から取り出し,ガラス板2枚とセメント被膜との合計厚さ(B)を測定する。
BとAとの差を被膜厚さとして0.01 mmのけたまで求める。
6.3.3 評価
被膜厚さの評価は,次による。
a) 試験片の4個以上が4.4に適合したときに,合格とする。
b) 試験片の2個以下が4.4に適合したときは,不合格とする。
c) 試験片の3個だけが4.4に適合したときは,試験全体(試験片5個)を繰り返し,5個が4.4に適合し
たときに,合格とする。
――――― [JIS T 6611 pdf 12] ―――――
9
T 6611 : 2009
図5−被膜厚さ試験用の荷重装置
6.4 操作時間
6.4.1 器具
器具は,次による。
6.4.1.1 ガラス板 顕微鏡用スライドグラス2枚。
6.4.1.2 タイマ 1秒が読み取れるもの。
6.4.2 手順
手順は,次によって3回行う。
a) セメントの練和終了から60秒後に,約30 mgの練和セメントを球状にしてガラス板上に載せ,直ち
に,2枚目のガラス板を上側からせん(剪)断力を加える動作によって練和セメントを押し付け,薄
い層状にする。
b) セメントが均一であるかを,目視で観察する。
注記 この試験中にセメントの硬化が始まると,薄層の形成中にき(亀)裂及び気泡が現れることがあ
る。また,硬化が早いセメントでは,測定中に粘度が上昇し,薄層が形成されないことがある。
6.4.3 評価
3回の試験すべてにおいて,セメントが目視で均一であるとき,合格とする。
6.5 硬化時間
6.5.1 測定装置
硬化時間の測定装置(図6参照)を用いる。この装置は,ポリアミド又は同等の材質のブロック(B)
の上に位置するポリエチレン製の管(A)からなる。ブロック(B)には,孔を設け,熱電対(D)を収め
たステンレス鋼管(C)を挿入する。管(A)は,長さ6 mm,内径4 mm,厚さ1 mmとする。ブロック(B)
のはめ込み部分は,直径4 mm,高さ2 mmとする。この2部品を組み立てることによって,高さ4 mm,
直径4 mmのセメント収容部を形成する。試験後のセメントの取出しを容易にするため,熱電対(D)の
先端は,円すい状で,セメント収容部の底部に1 mm突き出す構造とする。前記の寸法の許容差は,±0.1
mmとする。熱電対(D)は,温度変化を0.1 ℃以内の精度で検出できる素材[例えば,T形(銅・コンス
――――― [JIS T 6611 pdf 13] ―――――
10
T 6611 : 2009
タンタン)]を用いて作製した直径0.2±0.05 mmのワイヤからなる。この熱電対(D)を,温度を0.1 ℃
以内の精度で記録できる記録装置に接続する。
6.5.2 手順
手順は,次によって5回行う。
a) 製造販売業者が指定する方法によってセメントを練和する。
b) セメント収容部の周囲温度を37±1 ℃に保ち,練和開始から30秒後に,セメント収容部に練和した
セメントを入れ,セメントの温度(t0)を記録する。検出温度がピークを過ぎるまで,温度を連続し
て記録する。
注記 試験結果は,セメント収容部の周囲温度に大きく依存し,許容温度37±1 ℃の範囲内のわ
ずかな温度の変動によっても数秒の時間変動が生じるので,注意する。
6.5.3 温度変化の記録
6.5.2によって得た温度曲線(図7参照)において,最高温度(t2)の水平直線と,温度上昇の直線を延
長した直線との交点を求め,練和開始から,この交点に到達するまでの時間を求め,この時間を硬化時間
(Ts)とする。
単位 mm
許容差 ±0.1 mm
A ポリエチレン製管
B ポリアミド製ブロック
C ステンレス鋼管
D 熱電対端部
図6−硬化時間の測定装置
――――― [JIS T 6611 pdf 14] ―――――
11
T 6611 : 2009
注記 t2及びTsは,硬化時の最高温度及び硬化時間を示す。
図7−硬化時間の温度曲線
6.5.4 評価
硬化時間の評価は,次による。
a) 試験片の4個以上が4.6に適合したときに,合格とする。
b) 試験片の2個以下が4.6に適合したときは,不合格とする。
c) 試験片の3個だけが4.6に適合したときは,試験全体(試験片5個)を繰り返し,5個が4.6に適合し
たときに,合格とする。
6.6 環境光安定性
6.6.1 器具及び装置
6.6.1.1 光源 光源は,次のa) 又はb) のいずれかを用いる。
a) 歯科診療用照明器 照度10 000±2 000 lx,色温度3 000±300 Kのもの。
b) ランプ キセノンランプ又はこれと同等の性能(JIS Z 8902に規定されている。)をもつものであって,
次に示す色温度変換フィルタ及び紫外線フィルタを挿入したもの。
1) 色温度変換フィルタ1)は,厚さ3 mmの硬質ガラス製で,図8に示した内部透過率(τi)と±10 %以内
で一致する内部透過率(τi)をもつもの。
注記 色温度を3 600 K6 500 Kの範囲内に保持するため,フィルタ及び光源出力を定期的に確
認することが望ましい。
注1) 製品名FG 15フィルタ(Schott Glas社,ドイツ)は,この目的に適する市販フィルタの一
例である。この情報は,この規格の利用者の便宜のために提供されるもので,日本工業規
格がこの製品を推奨するものではない。
2) 紫外線フィルタは,ほうけい(硼硅)酸ガラス製であって,300 nm以下の波長では,透過率が1 %
――――― [JIS T 6611 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS T 6611:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4049:2000(MOD)
JIS T 6611:2009の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 6611:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISK7557:1996
- X線用バッジフィルム
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST6001:2012
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価
- JIST6001:2021
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価
- JIST6003:2005
- 歯科材料の色調安定性試験方法
- JISZ4711:1952
- ゴム製衛生サック
- JISZ4711:2006
- 診断用一体形X線発生装置
- JISZ8902:1984
- キセノン標準白色光源