この規格ページの目次
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T 8026 : 2018
単位 mm
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4
5
80
a) 正面図 b) 側面図
1 指針としてのピン 2 軸線 3 注入高さスケール
4 試験片角度スケール 5 サンドトレー 6 ステッピングモーター
7 るつぼホルダー 8 試験片ホルダー
図3−代替流下装置例
試験片ホルダーは,外形寸法が縦(248±2)mm×横(160±2)mmの8 mm角鋼製の枠から成る(図3)。
枠は4本のピンをもつものとし,2本は枠の上辺の,2本は枠の底辺の中心線を挟んで幅方向に80±2 mm
離し,長さ方向に240±2 mm離し,各々の隅から40±2 mm離して設置する。
試験片ホルダーは,試験片の角度を調節可能なジグに固定する。流下装置に対する試験片の位置は調節
可能なものとする。溶融金属又は氷晶石の流下位置は,試験片の中央より下にならないようにする。また,
試験片の上端から25 mm以内であってはならない。
流下装置の例を図1及び図3に示す。両者とも,一定の角速度で流下装置を回転できなければならない。
その高さは附属書Aで規定するように,流下高さは駆動軸から試験片ホルダーの中心までの垂直距離であ
り,流下装置は流下高さの調節が可能なものに固定しなければならない。
流下装置は,るつぼをしっかりと保持できるものとする。
サンドトレーは,おおよそ縦350 mm×横250 mm×深さ50 mmとし,深さは,30 mm40 mmまで乾燥
砂で満たす。
5.8 天びん 0.1 gまではかりとることができるものとする。
5.9 試験片採取枠(テンプレート) 縦約260 mm×横約100 mmの長方形から成る。四隅全てにおいて,
角からそれぞれの方向に約10 mmの位置に直径約5 mmの穴をあける。それぞれの穴の中心の位置は(240
±2)mm×(80±2)mmに相当する。
6 試料調整
試験前に,試料をJIS L 0105で規定する標準状態[温度20±2 ℃,相対湿度(65±4)%]に24時間以
上置いて調整する。
――――― [JIS T 8026 pdf 6] ―――――
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試料調整後直ちに試験が実施できない場合は,調整後の試験片を密封容器に入れ,保管する。各試験は
標準状態又は密封容器から取り出した後2分以内に試験を開始する。
7 試験片の採取
試料に張力をかけることなく,しわ及び折り目がないように平たん(坦)で平滑な台上に置く。
試験片採取枠を当て,7枚の試験片を採取する。試験結果に方向による影響がでる場合は,まず,試験
片採取枠の長辺を試料の縦方向に当てる。試験片採取枠を使用して,材料上の試験片採取枠の穴の中心位
置におおよそ2 mmの直径の点を描いて,(試験片ホルダーの)ピンの位置をマークする。試験片と同じ手
順で,同じ数,同じ大きさのPVCセンサーフィルムを切り出す。ただし,PVCセンサーフィルムにはピ
ンの位置を描かない(9.4参照)。
8 試験者の安全管理
試験者は,不意な事故による溶融金属又は氷晶石の飛散の危険に対して防護するため,必要な性能の防
護服及び装備を着用しなければならない。また,煙及び有害揮発物質に対するリスクアセスメントも行わ
なければならない。
警告 空気中で熱せられると自然発火し,有害物質を生成する。したがって,これらの金属に対する
材料の耐性を試験する場合には,さらなる安全対策が必要になる。氷晶石及びこの試験で用い
ようとする全ての溶融金属の特性を,試験者は理解しておかなければならない。
9 試験手順
9.1 試験環境
試験は,温度10 ℃30 ℃,相対湿度15 %80 %の雰囲気で行うものとする。
試験中に環境温度は±5 ℃を超えて変動しないことが望ましい。試験前にセンサーの温度を試験環境温
度の±2 ℃にする。測定中は換気設備を停止する。
9.2 装置の準備
試験に用いる溶融金属に対して附属書Aに規定する流下高さになるように,流下装置の位置を調節する。
流下高さは駆動軸から試験片ホルダーの中心までの垂直距離である。附属書Aに規定する試験片の角度を
決めるため,試験片ホルダーの角度を調節する。
9.3 溶融金属又は氷晶石の準備
試験に用いる金属又は氷晶石を,約50 g用意する。もし試験片がより多くの量の溶融金属又は氷晶石に
耐えられることが既知の場合は,50 gの倍数の質量を採取する。採取した金属を乾燥したるつぼに入れ,
融点よりも高い温度で溶融させる(附属書A参照)。
9.4 試験片の試験片ホルダーへの取付け
PVCセンサーフィルムの型押しされた面に,ピンの位置をマークした試験片を重ね,試験片ホルダーの
ピンに刺す。このとき,試験片とPVCセンサーフィルムとに余分なしわがあってはならない。試験片と
PVCセンサーフィルムとは密着するようにしなければならない。
9.5 流下
9.5.1 溶融金属の流下
るつぼ挟みを使用して,るつぼを注意深くるつぼホルダーにセットする。溶融金属が流下温度(附属書
A参照)に達したら,流下装置を毎秒36°±2.5°の一定角速度で回転させ,全ての溶融金属を流下させる。
――――― [JIS T 8026 pdf 7] ―――――
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9.5.2 溶融氷晶石の流下
溶融氷晶石の場合は,毎秒18°±1.5°の一定角速度で回転させる。
9.5.3 溶融金属又は氷晶石の再利用
試験に使用した溶融金属又は氷晶石は,再利用してはならない。
9.6 観察
試験金属を流下後に次のa)及びb)について観察し,記録する。
a) るつぼから流下終了後30秒経過した後直ちにPVCセンサーフィルムから試験片を取り外し,PVCセ
ンサーフィルムの損傷の度合い(3.1参照)を観察し,記録する。
b) 試験片表面に試験金属が付着し固化したかを記録する。
9.7 試験金属の流下量の測定
るつぼに残っている試験金属の残さ(渣)をグラム単位で測定し,投入金属の質量から差し引き,流下
金属量として記録する。
9.8 繰返し試験
PVCセンサーフィルムに損傷が観察される投入金属量を求めるために次のa) e)を繰返し試験する。
a) 9.6でPVCセンサーフィルムに損傷が見られなかったときは,新たな試験片及びPVCセンサーフィル
ムを用い,投入金属量を直前で用いた質量より約50 g増やし,試験手順を繰り返す。これをPVCセ
ンサーフィルムに損傷が観察されるまで約50 gずつ増やし試験手順を繰り返す。PVCセンサーフィル
ムに損傷が観察された場合は,b)に進む。
b) 新たな試験片及びPVCセンサーフィルムを用い,投入金属量を前の試験に用いた量より約10 g減ら
して試験する。PVCセンサーフィルムに損傷が観察されなくなるまで,投入金属量を約10 gずつ減ら
し試験を繰り返す。PVCセンサーフィルムに損傷が観察されなければ,c)に進む。
c) VCセンサーフィルムに損傷が観察されなくなった場合の投入金属量で試験手順を繰り返す。PVCセ
ンサーフィルムに損傷が観察された場合は,b)に戻り繰り返す。PVCセンサーフィルムに損傷が観察
されない条件の試験を4回続くまで試験を行う。
d) )の4回の連続試験で得た流下金属量(9.7参照)の最大値,及びPVCセンサーフィルムに損傷が生
じた流下金属量の最小値を記録する。
e) )で得た流下金属量の最大値と最小値との平均値をグラム単位で求め溶融金属飛まつ(沫)インデッ
クスとして記録する。
10 無効な試験
試験中に次のことが生じた場合,試験は無効とし,同じ金属量を用いて試験が有効になる条件で試験を
繰り返す。
a) 溶融金属が流下した際の衝撃によって,試験片上の水平方向に飛散した場合。
b) 溶融金属が試験片の側面に流れ出る又は試験片上端から25 mmの範囲内に流下した場合。
c) 最初に試験片に流下する溶融金属がない場合(例えば,金属が固化した状態で流れ落ちた場合)。
d) 完全に溶融していない金属が流下した場合。
e) 凝固した金属によってPVCセンサーフィルムが燃え出した場合。
――――― [JIS T 8026 pdf 8] ―――――
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11 試験報告書
試験報告書には次の事項を記載する。
a) この規格の番号及びその西暦年
b) 試料の仕様(品名,品番など)
c) 試験実施日及び試験環境温度
d) 試験片ごとに使用した投入金属量(9.3参照),流下金属量(9.7参照),溶融金属の試験片への付着記
録[9.6 b) 参照],PVCセンサーフィルムの観察結果[9.6 a) 参照]
e) 9.8 e)で規定した方法で計算した溶融金属飛まつ(沫)インデックス
f) 使用した試験金属の仕様,流下温度,試験片角度及び流下高さ
g) 試験結果に影響した可能性のある試験手順からの何らかの逸脱
――――― [JIS T 8026 pdf 9] ―――――
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附属書A
(規定)
試験金属及び氷晶石に対する試験条件
この規格は試験方法を規定するもので,材料の性能レベルを評価するものではないが,特定の溶融金属
又は氷晶石に対する防護性能の材料間の比較は可能である。表A.2に規定する金属及び氷晶石の諸条件は,
この試験規格で規定している試験方法に適切である。
炉から流下装置まで移動する間の温度低下を考慮して,流下前の金属及び氷晶石を加熱する温度は流下
温度よりやや高い。より高温で流下する物質については,より低温で流下する場合よりも冷却が早いので,
炉から流下装置までの移動時間に合わせてより高い温度で加熱しておく必要がある。この試験で重要な温
度は流下温度であり,これは既知の温度/時間曲線(冷却曲線)を利用して推定することができる。炉か
ら取り出すときの温度は,表A.1に示す。
表A.1−炉から流下装置まで移動する間の温度低下を考慮した炉の温度の例
材料 炉の温度
℃
アルミニウム 820
銅 1350
鉄 1500
軟鋼 1650
氷晶石 1200
表A.2−試験金属及び氷晶石に対する流下温度,流下高さ及び試験片角度
材料 流下温度 流下高さ 試験片角度
℃ mm °(度)
アルミニウム(質量分率99.5 %以上) 780±20 225±5 60±1
銅(質量分率99 %以上) 1280±20 225±5 75±1
鉄(質量分率93 %以上)と以下の成分を含む鉄 1400±20 225±5 75±1
C 2.8 %3.2 %
Si 1.2 %2.0 %
P 0.3 %0.6 %
JIS G 4051で規定するS25Cに適合する軟鋼 1550±20 225±5 75±1
氷晶石(工業用) 1120±20 300±5 70±1
――――― [JIS T 8026 pdf 10] ―――――
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JIS T 8026:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9185:2007(MOD)
JIS T 8026:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.10 : 防護服
JIS T 8026:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG4051:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼材
- JISL0105:2020
- 繊維製品の物理試験方法通則