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けて行わなければならない。
人工足(4.1.3)に靴を取り付けて試験を行う場合,研磨作業は靴を装置に固定しないで行う。
研磨作業は,靴の表底(かかと及び前足部を含め,試験中床面と接触する全ての部分)を硬質ブロック
を包んだシリコンカーバイド研磨紙(4.9)で軽くこする。
ブロックの重さ以上の力をかけてはならない(図5参照)。
直線状又は円状の研磨作業を行った後,仕上げ研磨作業では,試験におけるスライド動作と平行となる
ように直線的にこする。
表底の意匠パターン,表面の質感などを著しく変えないように,表面だけをこすらなければならず,最
終的に均一な外観を保つようにしなければならない。
研磨した破片は,清浄で乾燥した圧縮空気によって取り除かなければならない。
図5−表底の研磨
7.1.5 表底は試験面による以外の汚染を避ける。
7.1.6 表底の各部分(かかと及び/又は前足部)は,試験(8.8に定義された単一試験)を30回行うごと
に洗浄(7.1.3)し,再準備(7.1.4)しなければならない。
7.1.7 最初の試験前に,5.2に従って靴を前処理する。試験が標準温度から外れないで実施されている間
(例えば異なる試験モード又は異なる床面で試験を行う場合)は,靴の前処理をやり直す必要はない。
7.2 床
7.2.1 試験床が,複数の同質の小片で構成されている場合,それぞれの同質の小片の縁はぴったりと一致
させ,大きな隙間又はつな()ぎ目による著しい凹凸がないように準備しなければならない。
7.2.2 エタノール水溶液(4.13)で床を洗浄し,清潔な中間硬度のブラシで軽くこする。イオン交換水で
すすぐ。清浄で乾燥した圧縮空気を吹き付け,その後室温で乾燥させる。
7.2.3 潤滑剤及び靴以外による汚染を避ける。
7.2.4 床は,試験(8.8に定義された単一試験)を30回行うごとに,再洗浄(7.2.2)しなければならない。
7.2.5 最初の試験前に,5.2に従って床を前処理する。試験が標準温度から外れないで実施されている間
(例えば異なる試験モード又は異なる床面で試験を行う場合)は,床の前処理をやり直す必要はない。
――――― [JIS T 8106 pdf 11] ―――――
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8 手順
8.1 7.1に従って靴を準備する。
8.2 靴型(4.1.1又は4.1.2)又は人工足(4.1.3)にしっかりと靴を固定し,試験モード(6.2.1)に応じて
それを試験機に装着する。このとき,靴の表底を変形させないようにして,しっかりと適合する靴型(4.1.1
又は4.1.2)の最大サイズを選ぶ。これは通常,靴のサイズと同サイズ又は一つ小さなサイズの靴型となる。
試験中に靴型又は人工足と靴との間に滑りが生じた場合,適切な手段,例えば靴の先端に紙,布などを配
置したり,靴型,人工足の底面などに両面粘着テープを貼ったり,研磨紙を適用することなどによって防
止する。
8.3 7.2に従って床を準備する。
8.4 試験機上へしっかりと床を固定する。
注記 特にかかと試験モードにおいては,靴と床との接触領域は,測定中につなぎ目の上を通過しな
いことが望ましい。
8.5 必要とされる試験モード及び6.2.16.2.3に従って,靴を試験機に固定する。
8.6 必要に応じて,床(4.4,4.5又は4.6)に潤滑剤(4.11又は4.12)を泡立たないような適当な手段に
よって注ぐ。床と靴との接触面全体を,少なくとも厚さ1 mmの均一層(少なくとも10 ml/100 cm2に相当
する)を形成するように覆う。各試験前に,層がこの要件を満たしていることを確認する。
注記 床と靴との接触面に潤滑剤の必要な最低限の厚さを確保するために,囲い又はそれに類似した
器具を使用することができる。
8.7 6.2.3に従って鉛直力を選択する。
8.8 次のような試験順序で実施する。
十分に支持しなから靴を床面上に降ろし,鉛直力を加え,靴と床との間をスライド動作させて試験を開
始する。6.2.4及び6.2.5の条件に従って測定し,力の測定装置(4.8)によって摩擦力を記録する。測定期
間内の平均摩擦力を測定し,その測定値(CoF1)(6.2.6)の平均摩擦係数CoFを計算する。
8.9 5回連続の測定(CoF1CoF5)を行うため,8.8を更に4回繰り返す。摩擦係数CoFの数学的な平
均値(CoFm)を計算する。セラミックタイル(附属書B)を除く全ての床において,CoFmの値は,CoF
として記録する。セラミックタイルの床を使用したとき,CoFは附属書Bに従って計算する。しかしなが
ら,5回の連続した試験結果(CoF1CoF5まで)が,最初の読み値(CoF1)に対して0.03又は10 %以上
の傾向的な増減を示した場合,その結果を廃棄し,試験を繰り返す。さらに,傾向的な増減を継続して示
したならば,試験をやめて最初の5回の測定(CoF1CoF5まで)の中で最も低い摩擦係数及びその摩擦
係数が増加しているか又は減少しているかを報告する。
8.10 同じ靴及び床面を使用して更に試験する場合,例えば異なる試験モード(6.2.1)で,清潔なペーパ
ータオルを使用して床から余分な潤滑剤を除去し,接触モードを調整して,靴及び床面を汚さないように
注意しながら,8.68.9を繰り返す。
8.11 他の靴を同一の表面上で試験することができる。試験床は7.2.4に従って再洗浄しなければならない。
8.12 同じ靴を異なる潤滑剤を使用して試験する場合は,試験機から靴を取り外し,7.1.3に従って表底を
洗浄する。試験を続けるに当たって,イオン交換水をエタノールの代わりに用いてもよい。
注記 特徴的な表面形状をもった床面で試験を行う場合,その結果の解釈には注意が必要である。そ
のような場合は,各試験(8.8)における測定期間(6.2.6)中に記録されたCoF値の最大値及び
最小値を報告することが望ましい。
――――― [JIS T 8106 pdf 12] ―――――
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9 試験報告
試験報告には次の事項を含まなければならない。
a) 靴のサイズ及び足(左又は右)を含む試験靴の識別又は説明
b) 各試験モードで使用した取付方法(標準靴型又は製造用靴型とその参考資料,又は人工足の使用)の
識別
c) 靴ごとの8.9によるCoF,選択した試験の組合せ条件(床,例えばセラミックタイル,鋼製又は他の
材質及び潤滑剤)及び試験モード
d) 使用した標準床以外の他の床面又は潤滑剤の識別又は説明。これにはどこで使用されるのかを含み,
附属書Cに従って測定された校正試験値(CTV)を含む。
e) 規格名称
f) 試験年月日
g) この規格で規定されている方法との相違点
10 耐滑靴の選定方法
床面上に粉体が介在する場合,氷面上で使用する場合,及び動摩擦係数の高い耐滑靴の選定方法を附属
書JA附属書JCに示す。
――――― [JIS T 8106 pdf 13] ―――――
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附属書A
(規定)
靴の試験のための標準製造用靴型及び人工足
A.1 標準靴型
プラスチック製製造用靴型のタイプM3601又は形状的に近似の靴型を使用する。
なお,プラスチック製製造用靴型のタイプM3601は,ISO 13287で使用する標準靴型を示す。
A.2 人工足
適切な人工足の一例を図A.1に示す。図A.1の外形寸法a及びbは試験する靴のサイズによって異なり,
その値は次の表のとおりでなければならない。
モンドポイント(mm) JIS S 5037 接触板の直径(a) 中央軸から接触板の中央
(ヨーロッパサイズ) 靴の足長(cm) (mm) までの距離(b)(mm)
225未満(36未満) 23未満 40 60
1
225245(3639) 2324 40 70
2
255280(4044) 2527 55 80
280超(44超) 27超 55 90
図A.1−適切な人工足の例
注記 プラスチック製製造用靴型のタイプM3601及び人工足の詳細は,次のアドレスから入手でき
る。
http://isotc.iso.org/livelink/livelink・func=ll&objld=8867539&objAction=browse&sort=name
――――― [JIS T 8106 pdf 14] ―――――
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附属書B
(規定)
セラミックタイルの仕様
B.1 一般
靴の試験には,附属書Cで規定した方法によって,校正試験値CTVが0.20から0.26の範囲のセラミッ
ク製のユーロタイル2だけを使用しなければならない。この範囲外の数値をもつタイルは,使用してはな
らない。校正試験値CTVは,靴の試験の前に少なくとも1日につき1回測定し,単一試験(8.8に定義さ
れた単一試験)が30回を超えない範囲で再測定しなければならない。
注記 例えば,これは校正試験値CTVが,かかと及び水平の二つの試験モードで指定された異なるサ
イズの3足の靴を試験した後,再測定しなければならないこと及び,それぞれ5回測定しなけ
ればならないことを意味する。
B.2 ユーロタイル2を使用したときの靴の試験結果の計算
靴の試験のためにユーロタイル2を使用したとき,報告書に記載する試験結果は,次の式で計算した摩
擦係数,CoFでなければならない。
CoF=CoFm−AF
− CoFmは,8.9で規定されている。
− AFは,次のような補正値を代入して計算を行う。
a) 水平試験モードでは0.07
b) かかと試験モードでは0.03
注記 ユーロタイル2(現在OFIRタイルと呼称)の詳細は,次のアドレスから入手できる。
http://isotc.iso.org/livelink/livelink・func=ll&objld=8867539&objAction=browse&sort=name
――――― [JIS T 8106 pdf 15] ―――――
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JIS T 8106:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13287:2012(MOD)
JIS T 8106:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.50 : 足の保護
JIS T 8106:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISK6253-2:2012
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方―第2部:国際ゴム硬さ(10 IRHD~100 IRHD)
- JISS5037:1998
- 靴のサイズ