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X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
B.3.2.2.3 指標の定義
資料が図書館に到着した日から,それが利用者に利用可能となった日までの日数の中央値。
B.3.2.2.4 方法
B.3.2.2.4.1
測定に用いる期間(例 1か月)は,指標の使用者が決める。この期間において,図書館に到着した資
料のデータを収集する。コンピュータシステムでの処理記録を保存するか,又は整理中の資料に記録票を
付けてそれに記録する。
タイトルごとに,次に示す整理の全段階についての正確な日付を記録する。
− 受入(管理上の処理を含む。)
− 目録・メタデータの作成
− 件名標目・主題の付与
− 装備
− 製本
− 配架
タイトルごとに,到着から利用可能になるまでの日数を計算する。経過日数の大きさ順にタイトルを並
べる。整理に要する期間(中央値)は,この並びの中央に位置する日数である。
注記 整理が終了していない資料は,整理の完了日を記録できないため,計算から除く。
タイトルの数が偶数の場合には,整理に要する期間(中央値)(IMTDP1)は,次の式による。
IMTDP1=(A+B)/2
ここに, A及びBは,並びの中央に位置する二つの値とする。
小数点以下は,四捨五入する。
急ぎの処理,希こう(覯)書の処理,寄贈・交換資料の処理などの特別な処理は,分けて分析すること
が望ましい。整理の各段階の中央値は,同じ方法で計算できる。
B.3.2.2.4.2
測定に用いる期間(例 1か月)は,指標の使用者が決める。この期間における,図書館で整理を完了
した資料に関するデータを収集する。文書記録又はコンピュータファイルを調べ,次の日付を特定する。
− 受入(管理上の処理を含む。)
− 目録・メタデータ作成作業の完了
− 件名標目・主題付与の完了
− 装備の完了
− 製本の完了
− 配架
タイトルごとに,到着から利用可能になるまでの日数を計算する。経過日数の大きさ順にタイトルを並
べる。
整理に要する期間(中央値)は,この並びの中央に位置する日数である。
タイトルの数が偶数の場合には,整理に要する期間(中央値)(IMTDP2)は,次の式による。
IMTDP2=(A+B)/2
ここに, A及びBは,並びの中央に位置する二つの値とする。
小数点以下は,四捨五入する。
――――― [JIS X 0812 pdf 61] ―――――
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X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
急ぎの処理,希こう(覯)書の処理,寄贈・交換資料の処理などの特別な処理は,分けて分析すること
が望ましい。整理の各段階の中央値は,同じ方法で計算できる。
B.3.2.2.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,上限のない整数とする。
整理の全段階のデータが収集された場合,次の点を指摘できる。
a) 整理過程の流れの不具合
b) 滞貨による遅れ
c) 過負荷による遅れ
この結果に対する対策としては,次のものが考えられる。
− 処理過程を合理化する。
− 短い間隔で資料を次の処理段階に送る。
− 職員を増やす。
B.3.2.2.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
[25] pp. 193-198[“Media Processing Speed(資料整理の迅速性)”]
B.3.2.2.7 関連指標
資料の受入に要する期間(中央値)(B.3.2.1)を参照。
B.3.3 職員
B.3.3.1 職員の利用者サービス従事率(User Services Staff as a Percentage of Total Staff)
B.3.3.1.1 目的
サービス提供業務に図書館が費やす労力の程度を,後方支援業務との関連から測定する。
B.3.3.1.2 指標の適用範囲
全ての図書館。この指標は,同じ方法で職員数を測定する場合には,同様の使命及び利用者をもつ図書
館間で比較してもよい。
B.3.3.1.3 指標の定義
フルタイム換算した図書館職員総数のうち,直接に利用者サービスに従事するフルタイム換算した職員
数の百分率。
“利用者サービス”とは,貸出,レファレンス,図書館間貸出,利用者教育,複写,資料の配架及び出
納などの職務をいう。
B.3.3.1.4 方法
ある会計期間における,利用者サービスに従事しているフルタイム換算の職員数を算出する。
職員数は,フルタイム換算した職員数とし,兼務職員については,利用者サービスに従事した時間の比
率を推定する。
注記 図書館において諸活動に従事した時間の詳細な記録がない場合には,特別に臨時調査すること
によって正確な比率を計算してもよい。
職員に関する記録から,フルタイムの職員数を算出する。1年間を通して働いたフルタイムの職員は1
と数える。特定期間フルタイムで働いた職員は,1年間のうち働いた期間の比率で数える(小数点以下第2
位まで)。パートタイムの職員については,それぞれ,フルタイムの職員の勤務時間に対する比率に,1年
間のうち働いた期間の比率を乗じて数える(いずれも小数点以下第2位まで)。
上記の責務のうちいずれかが(報酬の有無にかかわらず)IT部門などの外部機関に外注されている場合
――――― [JIS X 0812 pdf 62] ―――――
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X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
は,外部化された作業量が,しかるべく数量化できる(すなわち,フルタイム換算できる)ときに限り,
この指標を適用することが望ましい。この作業量は,式のA及びBの両方に加算するのがよい。
守衛及び建物の保守管理を担当する職員は計算から除く。
職員の利用者サービス従事率(IUSSPTS)は,次の式による。
IUSSPTS=(A/B)×100
ここに, A : 利用者サービスに従事する,フルタイム換算した職員数
B : フルタイム換算した職員総数
小数点以下は,四捨五入する。
B.3.3.1.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,0100の整数とする。この指標は,品質についての指標と組み合わせて用いるのがよい。
この指標は,次の影響を受ける。
− 図書館の使命
− 利用者の種類(例 大人,児童)
− サービス拠点の数
− 開館時間
− 所蔵資料における開架資料の比率
− 提供しているサービスの範囲及び種類
− コンピュータシステムなどの技術的支援
B.3.3.1.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
[27] p. 19[“qualified staff assigned to reference(レファレンスに従事している有資格職員)”,“size of staff
(職員の規模)”]
B.3.3.1.7 関連指標
ターゲット集団の利用率(B.2.4.1)を参照。
B.3.3.2 正答率(Correct Answer Fill Rate)
B.3.3.2.1 目的
職員が,よいレファレンスサービスであるための第一の要件(すなわち,質問に対して,正しい回答を
提供すること)を満たすことができる程度を測定する。
B.3.3.2.2 指標の適用範囲
全ての図書館。ただし,その方法はかなり複雑であり,特定の専門知識を要するので,多くの場合,規
模の大きな公共図書館若しくは大学図書館,又は図書館組織網で用いられる。
B.3.3.2.3 指標の定義
正答した質問数を,取り扱った質問総数で除したもの。
B.3.3.2.4 方法
様々な方法が使われるが,いわゆる覆面テストが最も広範に行われ,文献で報告されている。この方法
では,あらかじめ典型的な質問とその正答とを用意しておく。そして,調査を委任された利用者又は代理
人が,情報サービス担当の職員にテストであることを気付かれないように,実際の質問として問い合わせ
る。この方法は,通常の状況下でサービスを評価できるという利点をもつ。覆面テストは,対面,電話又
は電子メールによる伝統的なやりとりと同様に,オンラインレファレンスサービスにも使うことができる。
委任された利用者には,電子書式に質問を書かせる方が簡単かもしれない。デジタルレファレンスサービ
――――― [JIS X 0812 pdf 63] ―――――
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スを利用している図書館では,この指標を算出するときに,これらの処理を含めたいと考えるだろう。
有効な結果を得るためには,次の点に注意が必要である。
− 質問は,注意深く選択することが望ましい。
− 委任される利用者は,実際の利用者集団の典型となるように選ぶことが望ましい。
− 委任された利用者は,いかに振る舞うべきか適切に指導されなければならない。
注記 多くの場合,質問に対する“正しい”答えが何であるかを決定することは難しい。これは,こ
の指標の信頼性及び実用性に影響を与える。
正答率(ICAFR)は,次の式による。
ICAFR=(A/B)×100
ここに, A : 正答した質問数
B : 取り扱った質問総数
小数点以下は,四捨五入する。
B.3.3.2.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,0100の整数とする。
この指標は,レファレンスサービスの有効性の一側面にだけ着目したものであることに常に留意するの
がよい。結果は,質問の選択,職員のコミュニケーション スキル及びその質,レファレンス資料・データ
ベースの種類及びアクセス容易性などの影響を受ける。
低パフォーマンスを助長する要因若しくは失敗の原因を明確にできるようなテストの設計,又は他のデ
ータ収集形式との組合せによって,テスト結果の価値を高めることができる。これには,職員が質問を明
確化するためにとった手順(コミュニケーション スキル),情報源についての詳細が回答とともに提供さ
れたか,回答が見つからなかったときに他機関が紹介されたか,職員の態度はどのようであったかなどの
情報が含まれる。
加えて,この指標は,オンラインレファレンスサービスにおいては,職員が用いた手順及び使用された
データ資源について,より有益な情報を提供できる。
正しさという点でのレファレンス担当職員のパフォーマンスは,レファレンス情報源の利用方法を利用
者に教えるという目的と,質問にはできるかぎり迅速に回答するという目的との競合に影響される。
質問の難しさも関係する。また,複数の正答をもつ質問,又は複数の候補から質問者が回答を選択でき
る質問があることにも留意しなければならない。
B.3.3.2.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [9]
− [25] pp. 213-225[“Reference Fill Rate(レファレンス正答率)”]
B.3.3.3 職員人件費に対する資料購入費の割合(Ratio of Acquisition Expenditures to Staff Costs)
B.3.3.3.1 目的
資料購入費を職員人件費と関連付けることで,図書館が,収入をコレクションに適切に投資しているか
どうかを測定する。
B.3.3.3.2 指標の適用範囲
全ての図書館。融通がきく又は包括的な予算をもち,かつ,職員人件費とコレクション経費との間で資
源を移すことができる図書館にとって,最も参考になる。
資料収集方針及び図書館の使命の相違を考慮する場合には,経年的な比較又は図書館間の比較に用いて
――――― [JIS X 0812 pdf 64] ―――――
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X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
もよい。
B.3.3.3.3 指標の定義
資料購入費(製本,使用許諾契約及びペイ パー ビューを含む。)を,正規職員(職位図に記載されてい
る職員)にかかる経費で除したもの。
B.3.3.3.4 方法
ある会計期間における,図書館の資料収集,購読及び使用許諾契約(製本及びペイ パー ビューを含む。)
の経費を計算する。図書館がコンソーシアムなどの包括契約に加わっている場合,契約経費における自館
の負担分だけを数えるのがよい。
当該期間における,正規職員(職位図に記載されている職員)にかかる職員人件費を確認する。特別助
成金で支払われる職員及び学生補助員は除外する。実際の経費が計算できない場合は,平均給与を使うこ
とができる。職位図の各レベルに対する平均給与の一覧は,政府機関によって発表されたものが入手でき
る可能性がある。
職員人件費に対する資料購入費の割合(IRAESC)は,次の式による。
IRAESC=A/B
ここに, A : 文献及び情報の収集にかかる経費
B : 職員人件費
B.3.3.3.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は上限のない正の実数とする。
通常,高い値がよいとされる。この値は,図書館が収入をコレクションに適切に投資するために,作業
過程を組織的に効率化しているかどうかを示す。
この指標は,コンソーシアムが受け入れる外部資金(例 特別助成金),コレクション構築資金の削減又
は特殊コレクションの影響を受ける。この指標は,その図書館の使命及び目標に照らして解釈されなけれ
ばならない。資料収集方針,図書館が収集する主題及び多くの職員を投入するサービスは,この値に大い
に影響を与える。
B.3.3.3.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [6](PI 3.2)
− [25] pp. 175-179[“Ratio of Acquisitions Costs to Staff Costs(職員人件費に対する資料購入費の割合)”]
B.3.3.4 資料整理における職員の生産性(Employee Productivity in Media Processing)
B.3.3.4.1 目的
特定の期間(通常1年間)における,受入資料(印刷資料及び電子資料)の職員当たり平均整理件数を
測定する。この指標は,職員の生産性を典型的に明らかにする。
B.3.3.4.2 指標の適用範囲
全ての図書館。
受け入れた資料の相違,並びに資料整理の業務の流れ及び方法の相違を考慮する場合には,経年的な比
較又は図書館間の比較に用いてもよい。
B.3.3.4.3 指標の定義
資料整理における職員の生産性を測定する。受け入れた資料の数を,資料整理(受入及び目録作業は含
むが,遡及入力は含まない。)に従事する職員数(フルタイム換算)で除したもの。
B.3.3.4.4 方法
――――― [JIS X 0812 pdf 65] ―――――
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JIS X 0812:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11620:2008(IDT)
JIS X 0812:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.140 : 情報科学.出版 > 01.140.20 : 情報科学
JIS X 0812:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称