29
X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
標本調査することもできる。その場合,標準的な週を選択するのが望ましい。“標準的な週”とは,忙し
すぎず,業務量が少なすぎない週のことをいう。祝日・休日の期間,地域又は図書館で特別の行事が催さ
れる時期を避ける。図書館が通常どおり開館している週を選ぶ。
“全数調査”を行う場合は,結果分析における職員の負荷を減らすために,月ごとにデータを集計する。
B.1.2.3.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,上限のない実数とする。
通常,低い値がよいとされる。この指標は,図書館の作業手順が効率的に組み立てられているかどうか
を示す。
この指標は,内部的な条件の影響を受ける。職員配置,コレクション規模,及び図書館が業務を行わな
い日数は,この値に大いに影響を与える。
この指標は,図書館の使命及び目標に照らして解釈されなければならない。
B.1.2.3.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
[11](4.3)
B.1.2.3.7 関連指標
図書館間貸出の充足率(B.1.2.4)及び閉架書庫からの資料出納所要時間(中央値)(B.1.2.2)を参照。
B.1.2.4 図書館間貸出の充足率(Percentage of Successful Interlibrary Loans)
B.1.2.4.1 目的
図書館間貸出及び文献配送の依頼に対する充足度を測定する。
B.1.2.4.2 指標の適用範囲
図書館間貸出及び文献配送サービスを行っている,全ての図書館。
図書館ではない外部機関への図書館間貸出を含む。
文献配送を含む。
同じ管理運営下にある図書館内での資源共有は除外する。
B.1.2.4.3 指標の定義
ある図書館からその管理運営外の図書館への貸出又は恒久的な文献配送として処理された全ての依頼の
うち,充足した図書館間貸出及び文献配送処理の百分率。
図書館間貸出及び文献配送の処理は,貸出館が依頼館に資料を送付したときに完了する。
全ての資料送付方法を含む(例 ファクシミリ,電子画像,PDF,郵送又はその他の配送サービス)。
B.1.2.4.4 方法
図書館間貸出の充足率(ISUIL)は,次の式による。
ISUIL=A/B×100
ここに, A : 完了した図書館間貸出及び文献配送処理の数
B : 図書館間貸出及び文献配送の依頼の総数
小数点以下は,四捨五入する。
データの収集は,図書館間貸出に責任をもつ部署で行う。
全ての依頼数及び完了した図書館間貸出の処理数が必要である。
図書館間貸出及び文献配送の依頼数及び完了数を自動で把握できる方法をもつ図書館においては,指標
の算出にかかる労力は少ない。
標本調査することもできる。その場合,標準的な週を選択するのが望ましい。“標準的な週”とは,忙し
――――― [JIS X 0812 pdf 31] ―――――
30
X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
すぎず,業務量が少なすぎない週のことをいう。祝日・休日の期間,地域又は図書館で特別の行事が催さ
れる時期を避ける。図書館が通常どおり開館している週を選ぶ。
B.1.2.4.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,0100の整数とする。
通常,高い値がよいとされる。図書館コレクションの品質の指標であり,図書館コミュニティにおける
図書館の重要性を示す。
この指標は,データ集計時に貸出中又は貸出不可である資料の割合の多さに影響される。
値が低い場合,他の図書館が,依頼先の図書館がカバーしている主題について誤った認識をもっている
可能性がある。
この指標は,図書館の使命及び目標に照らして解釈されなければならない。
B.1.2.4.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
[11](3.0)
B.1.2.4.7 関連指標
図書館間貸出の迅速性(B.1.2.3)を参照。
B.1.3 施設
B.1.3.1 人口当たり利用者用ワークステーション数(Public Access Workstations per Capita)
B.1.3.1.1 目的
図書館が提供しているワークステーションのサービス対象者数1 000人当たりの利用可能性を測定する。
B.1.3.1.2 指標の適用範囲
サービス対象者が明確な全ての図書館。
図書館の使命及び利用者の相違が考慮され,かつ,同タイプのワークステーション(例 インターネッ
トアクセス,スタンドアロン,CD-ROM,オンライン目録)が定義されている場合は,図書館間で比較し
てもよい。
ネットワークにつながったワークステーションと,つながっていないワークステーションとを分けて算
出してもよい。
B.1.3.1.3 指標の定義
サービス対象者数1 000人当たりの利用者が利用可能なワークステーションの数。
職員が使用するために設置されたワークステーションは除外する。インターネットに接続されたワーク
ステーションは,分けて算出してもよい。
B.1.3.1.4 方法
図書館内で利用者に提供されているワークステーションの数を数える。
人口当たり利用者用ワークステーション数(IPAWC)は,次の式による。
IPAWC=A/B×1 000
ここに, A : 利用者用ワークステーションの数
B : サービス対象者数
小数点以下は,四捨五入する。
B.1.3.1.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,上限のない整数とする。高い値は低い値よりもよいとされる。サービス対象者に対する資
源の提供状況を測定する。
――――― [JIS X 0812 pdf 32] ―――――
31
X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
設置機関の別の場所に利用可能なワークステーションがある場合,その数が,この指標の解釈に大きく
影響する。
図書館サービスにアクセスできるワークステーションが図書館外で広く利用可能となっている場合,又
は図書館が無線によるインターネットサービスを利用可能としている場合は,この指標の値が低くとも,
あまり問題ではない可能性がある。
B.1.3.1.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [2] p. 28[“Public access internet workstation in proportion to the legal serviec area population(法定サービス
区域内の人口に対する,アクセス可能なインターネットワークステーションの割合)”]
− [5] p. 12[“Total number of electronic workstations available to users per thousand population(利用者1 000
人当たりの電子的ワークステーション利用可能数)”]
− [10] p. 70[“Number of students to a student workstation(学生用ワークステーションに対する学生数)”]
B.1.3.1.7 関連指標
人口当たりワークステーション利用可能時間(B.1.3.2)及びワークステーション利用率(B.2.3.2)を参
照。
B.1.3.2 人口当たりワークステーション利用可能時間(Workstation Hours Available per Capita)
B.1.3.2.1 目的
年間のワークステーション利用可能時間の平均値を計算することによって,サービス対象者数に対する
ワークステーションの利用可能性を測定する。
B.1.3.2.2 指標の適用範囲
サービス対象者が明確な全ての図書館。図書館の使命及び利用者の相違が考慮される場合には,図書館
間で比較してもよい。それぞれの図書館で,ネットワークにつながったワークステーションと,つながっ
ていないワークステーションとを分けて算出してもよい。
B.1.3.2.3 指標の定義
サービス対象者数に対するワークステーションの年間の利用可能時間数。
職員が使用するために設置されたワークステーションは,除外する。
B.1.3.2.4 方法
図書館内のワークステーション数,利用者にとってのワークステーション利用可能時間数,及びサービ
ス対象者数を数える。ワークステーションの数は,稼働していない又は修理中のワークステーションを数
えて,値を修正する。この修正を行うために,通常の開館日の無作為な時間に,それを数えることが望ま
しい。提供していないワークステーション数の平均値を,ワークステーションの総数から引いておくのが
よい。利用者のワークステーション利用可能時間数は,通常,開館時間数と一致する。
人口当たりワークステーション利用可能時間(IWHAPC1)は,次の式による。
IWHAPC1=[(A−B)×C]/D
ここに, A : ワークステーション総数
B : 提供していないワークステーション数
C : 年間のワークステーション利用可能時間数
D : サービス対象者数
ワークステーションの一部が,開館時間の異なる場所に置かれている場合,それらのワークステーショ
ンについては,分けて算出しなければならない。
――――― [JIS X 0812 pdf 33] ―――――
32
X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
IWHAPC1=[{[(A1−B1)×C1]+[(A2−B2)×C2]}]/D
ここに, A1 : 領域1におけるワークステーション総数
B1 : 領域1における提供していないワークステーション数
C1 : 領域1における年間のワークステーション利用可能時間数
A2 : 領域2におけるワークステーション総数
B2 : 領域2における提供していないワークステーション数
C2 : 領域2における年間のワークステーション利用可能時間数
D : サービス対象者数
小数点以下は,四捨五入する。
B.1.3.2.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は上限のない整数とする。この値が通常どの程度の大きさになるかは,館種によって異なる。
この指標は,サービス対象者数に対する平均的なワークステーション利用可能時間を推定する。値が高い
ほど,利用者のワークステーションへの要望を満たす能力が高いことを示す。
学術・専門図書館の場合,別の場所で利用可能なワークステーションの数がこの指標の解釈に大きく影
響する。
図書館サービスにアクセスできるワークステーションが図書館外で広く利用可能となっている場合,又
は図書館が無線によるインターネットサービスを利用可能としている場合は,この指標の値が低くともあ
まり問題ではない可能性がある。
B.1.3.2.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [3](PI9)
− [10] p. 70[“Hours of availability of open access workstations per student(学生当たりオープンアクセスの
ワークステーションの利用可能時間)”]
B.1.3.2.7 関連指標
人口当たり利用者用ワークステーション数(B.1.3.1)及びワークステーション利用率(B.2.3.2)を参照。
B.1.3.3 人口当たり利用者用領域の面積(User Area per Capita)
B.1.3.3.1 目的
学習・集会の場,及びラーニングセンタとしての図書館の重要性を測定する。それらの任務を設置機関・
団体が支援しているかどうかを測定する。
B.1.3.3.2 指標の適用範囲
物理的に建物のある全ての図書館。
図書館の使命及び利用者の相違が考慮される場合には,図書館間で比較してもよい。
B.1.3.3.3 指標の定義
図書館がサービス対象者に提供している利用者用領域の面積の合計。
この指標でいう利用者用領域とは,利用者サービスのための専用領域をいう。閲覧,学習,情報提供,
コンピュータ端末及び利用者に提供するその他のサービスのためのスペースなどであって,利用者サービ
ス領域と一体になった開架書庫部分を含む(JIS X 0814参照)。
通常,利用者が利用できない建物は,除外する。
B.1.3.3.4 方法
サービス対象者数を数える。
図書館の利用者用領域の面積(平方メートル)及びサービス対象者数の関係を算出する。
――――― [JIS X 0812 pdf 34] ―――――
33
X 0812 : 2012 (ISO 11620 : 2008)
人口当たり利用者用領域の面積(IUAC)は,次の式による。
IUAC=A/B
ここに, A : 利用者サービスに使用される領域の面積(平方メートル)
B : サービス対象者数
小数点以下第1位まで求める。
B.1.3.3.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,上限のない実数とする。通常,高い値がよいとされる。
この指標は,設置機関・団体が,学習,閲覧及び集会の施設を図書館外にどの程度設けているかに影響
を受ける。
B.1.3.3.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [6](PI 1.1)
− [25] pp. 46-50
B.1.3.4 人口当たり座席数(Seats per Capita)
B.1.3.4.1 目的
図書館内で閲覧,学習,その他の作業をするために,サービス対象者数1 000人当たりに提供している
座席数を測定する。
B.1.3.4.2 指標の適用範囲
サービス対象者が明確であり,閲覧及び作業のための施設をもつ全ての図書館。
B.1.3.4.3 指標の定義
サービス対象者数1 000人当たりの利用者が利用できる座席数。機器が設置されているかどうかは問わ
ない。
この指標において,座席には,図書館内のキャレル,セミナー室,学習室,視聴覚室及び児童室の席を
含む。職員が利用するために設置された席は除外する。
B.1.3.4.4 方法
図書館内の閲覧,学習,その他作業に利用可能な座席数を数える。
人口当たり座席数(ISC)は,次の式による。
ISC=A/B×1 000
ここに, A : 利用可能な座席数
B : サービス対象者数
小数点以下は,四捨五入する。
B.1.3.4.5 指標の解釈及び指標に影響を与える要因
この指標は,上限のない整数とする。通常,高い値がよいとされる。
設置機関・団体が図書館外に設置した,閲覧,学習,その他作業のための座席の数が,この指標の解釈
に影響を与える可能性がある。
B.1.3.4.6 出典
詳細は,次の参考文献を参照。
− [22] 3.3a[“Total Reading and Working Places(閲覧・作業場所の総計)”の応用]
− [28] pp. 82-88[“Facilities Use Rate(施設利用率)”の特殊なケース]
B.1.3.4.7 関連指標
――――― [JIS X 0812 pdf 35] ―――――
次のページ PDF 36
JIS X 0812:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11620:2008(IDT)
JIS X 0812:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.140 : 情報科学.出版 > 01.140.20 : 情報科学
JIS X 0812:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称