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X 6351-2 : 2010 (ISO/IEC 18000-2 : 2004)
9.3 衝突防止シーケンスの説明
9.3.1 1スロットの衝突防止シーケンス
スロット数が1の場合の,一般的な衝突防止シーケンスは次による。
a) リーダライタはINVENTORYの要求を送信する。タグのSUIDが完全に不明の場合,マスク長の値は
0に設定され,マスク値は除外される。正確に定義された時間の後,準備完了状態にあるすべてのタ
グは同時に応答を返す。
タグSUIDの最下位パートが部分的にでも分かる場合には,附属のパラメタはマスク長“n”とマス
ク値とからなる。正確に定義された時間の後,INVENTORYの要求において送られたマスク値に等し
いSUIDの最下位パートをもつ,準備完了状態にあるすべてのタグは,同時に応答を返す。
b) リーダライタは,タグの応答をビット単位でチェックする。応答するタグがない場合,a) を続ける。
応答するタグが一つだけの場合,衝突は発生せず,タグSUIDはリーダライタによって受信され,登
録される。c)に続く。
2個以上タグが応答する場合,最初の衝突が発生するまで,リーダライタはタグの追加SUIDビッ
トを読み込み,それらのビットとともにマスク値を拡張する。リーダライタは衝突のビット位置を認
識し,それぞれ選択されるべきシリアル番号ブランチに応じてマスク値を0又は1に拡張する。a) に
続く。
c) リーダライタは,タグに対し要求を送信することで,個々のタグと交信することができる。リーダラ
イタが他のINVENTORYの要求を送信する場合,a) に続く。
9.3.2 16スロットの衝突防止シーケンス
図24は,スロット数が16の一般的な衝突防止シーケンス中に起こり得る,主な事例の要約である。
次に種々のステップを示す。
a) OFによって終端となるフレームにおいて,リーダライタはINVENTORYの要求を送信する。
スロット数は16である。
b) “タグ1”がスロット0に応答を送信する。それを行えるのは,一つだけである。すなわち,衝突は
発生せず,タグのSUIDは受信され,リーダライタによって登録される。
c) 次のスロットに移行するために,リーダライタはEOFを送信する。
d) スロット1において,“タグ2”及び“タグ3”の二つのタグが応答する。この場合には衝突が発生す
る。リーダライタは衝突を検出し,スロット1において発生したことを記憶する。
e) 次のスロットに移行するための意味をもつEOFを,リーダライタは送信する。
f) スロット2において,応答するタグは一つもない。それゆえにリーダライタはタグのSOFを検出しな
いので,SUIDを既に正しく受信している“タグ1”に対しID指定で要求(例 READ BLOCK)を送
信することを決定する。
g) すべてのタグはSOFを検出し,衝突防止シーケンスを終了する。タグは送られてきた要求を処理する
が,この要求はタグ1にID指定のため,タグ1だけが応答を返す。
h) すべてのタグは,他の要求の受信のために準備完了状態になる。要求がINVENTORYコマンドの場合
には,スロット付番シーケンスは“0”から再起動する。
注記 衝突防止シーケンスを停止するかどうかの決定は,リーダライタが行う。スロット16まで
EOFを送信し続け,その後“タグ1”に要求を送信することもできる。
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スロット0
リーダライタ SOF INVENTORY要求 EOF EOF
タグ
応答1
タイミング t1 t2 t1
コメント 衝突なし
時間
継続···
スロット1 スロット2
リーダライタ EOF
応答2
タグ
応答3
タイミング t2 t3
コメント 衝突 タグ応答なし
時間
継続···
リーダライタ SOF タグ1への要求 EOF
タグ タグ1からの応答
タイミング t1
コメント
時間
注記 t1,t2及びt3は,タイミング仕様で規定する。
図24−可能な衝突防止シーケンスの詳述
9.3.3 タイプA及びタイプBのタグの混合群
タイプA及びタイプBの両方のタグがフィールド内にある場合の(又は予想される場合の),一般的な
衝突防止シーケンスの種類を次に説明する。
a) リーダライタは,fAcを用いてRFフィールドを作動させ,約2.5 msのパワーアップ時間を待つ。
b) リーダライタは,9.3.1又は9.3.2に従って衝突防止シーケンスを実行する。
c) リーダライタはRFフィールドへの電力供給を止める。
d) リーダライタは,fBcを用いてRFフィールドを作動させ,10 ms50 msの間,タグに電力を供給する。
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e) リーダライタは,9.3.1又は9.3.2に従って衝突防止シーケンスを実行する。
f) リーダライタはRFフィールドへの電力供給を止める。
注記 順序は,a),b),c),d),e),f) からd),e),f),a),b),c) に変更することができる。
混合群のより詳細な例は,附属書Cに示す。
10 コマンド
10.1 コマンドの種類
10.1.1 必す(須)コマンド
必す(須)コマンドは,タグとリーダライタとによってサポートされなければならない。
必す(須)コマンドは,この規格において定めたとおり実行しなければならない。
10.1.2 任意選択コマンド
任意選択コマンドもこの規格で定める。リーダライタは,この規格で定めたすべての任意選択コマンド
を技術的にサポートできなければならない(そうするために調整する必要はない)。
タグは任意選択コマンドをサポートしてもしなくてもよい。
任意選択コマンドは,この規格において定めたとおり実行しなければならない。
10.1.3 カスタムコマンド
カスタムコマンドは,この規格では定めない。
10.1.4 独自仕様コマンド
独自仕様コマンドは,この規格では定めない。
タグの相互運用性を保証するために国際規格化された機能(例えば,読取り,書込み)を,この規格で
指定した必す(須)及び任意選択のコマンドを使用するタグは実装しなければならない。
カスタム及び独自仕様コマンドは,この規格で指定されていない機能を実行するためだけに使用しなけ
ればならない。
カスタム又は独自仕様コマンドが,この規格で指定した必す(須)又は任意選択コマンドの機能と単に
重複する場合には,対応する必す(須),又は任意選択コマンドが,タグによってサポートされなければな
らない。
10.2 コマンドコードの仕組み
コマンドコードは6ビットとする(表16参照)。
表16−コマンドのクラス
コード クラス
“00”“0F” 必す(須)
“10”“27” 任意選択
“28”“37” カスタマ
“38”“3F” 独自仕様
同じIC製造者コードと同じIC参照コード(IRC)をもつすべてのタグは,同じ動きをしなければなら
ない。
附属書Dに記載したMULTI-READコマンドをサポートしないタグは,MULTI-READコマンドの受信に
対して沈黙していなければならない。
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注記1 これは,附属書Dで記載したタグとタイプA又はタイプBのタグとの間での衝突を排除す
ることによって相互運用性を保証するために,このようにしなければならない。
注記2 リーダライタ設計者は,タグ製造者がカスタムコマンド及び/又は独自仕様コマンドをもし
不可能でないならば実装させてもよいが,同じコマンドコードに対する明らかに異なった処
理によって,結果が予測できないエラーを引き起こすかもしれないという可能性があること
に注意されたい。したがって,カスタムコマンド及び/又は独自仕様コマンドの使用はもし
不可能でないならば,IC製造者コードとICバージョンとをタグに要求した後にだけ実行す
ることを推奨する。IC製造者情報につながるこれら二つのパラメタはサポートされたコマン
ド及びそれらのシンタックスをリーダライタに知らせることになる。
10.3 コマンドリスト
コマンドリストは表17を参照。
表17−コマンドリスト
コマンド コード タイプ 機能 有効な状態
Inventory “00” 必す(須) 衝突防止ループ 準備完了
Stay quiet “01” 必す(須) タグを沈黙状態にする。 準備完了,選択
RFU “02”“0F” 必す(須) 将来の利用のために予約済み
Read single block “10” 任意選択 シングルユーザメモリブロックの読込み 準備完了,沈黙,選択
“11”
Read single block with 任意選択 準備完了,沈黙,選択
セキュリティステータスを伴うシングルユ
security status ーザメモリブロックの読取り
Read multiple blocks “12” 任意選択 複数ユーザメモリブロックの読取り 準備完了,沈黙,選択
Read multiple blocks “13” 任意選択 準備完了,沈黙,選択
セキュリティステータスを伴う複数ユーザ
with security status メモリブロックの読取り
Write single block “14” 任意選択 シングルユーザメモリブロックの書込み 準備完了,沈黙,選択
Write multiple blocks“15” 任意選択 複数ユーザメモリブロックの書込み 準備完了,沈黙,選択
Lock block “16” 任意選択 シングルユーザメモリブロックのロック 準備完了,沈黙,選択
“17”
Get system information 任意選択 準備完了,沈黙,選択
指定されたシステムメモリデータの読取り
Select “18” 任意選択 タグを選択状態にする。 準備完了,沈黙,選択
Reset to ready “19” 任意選択 選択したタグを準備完了状態にする。 沈黙,選択
Write system data “1A” 任意選択 準備完了,沈黙,選択
指定されたシステムデータの書込み(例え
ば,AFI又はDSFID)
Lock system data “1B” 任意選択 準備完了,沈黙,選択
指定されたシステムデータのロック(例え
ば,AFI又はDSFID)
Multi read “1C” 任意選択 マルチリード−附属書Dを参照
RFU “1C”“27” 任意選択将来の利用のために確保
NN “28”“37” カスタムIC製造者仕様のコマンド
NN “38”“3F” 独自仕様IC製造者仕様のコマンド
10.4 必す(須)コマンド
10.4.1 INVENTORY
要求パラメタ及び応答のフォーマットは,インベントリフラグの設定に依存する。
タイプA(FDX)におけるインベントリ要求への応答は,次からなる。
− インベントリフラグが設定される場合には,2 kbit/sデュアルパターン
− インベントリフラグが設定されない場合には,4 kbit/sマンチェスタ符号化データ
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10.4.1.1 インベントリフラグが設定されるときのインベントリ(図25及び図26)
エラーなしでこのコマンドを受け取った場合は,次のような処理となる。
− AFIフラグが0に設定されている場合,準備完了状態にあるすべてのタグは衝突防止シーケンスを実
行しなければならない(箇条9を参照)。
− AFIフラグが1に設定されている場合,AFI(パラメタ1)に対応するタグだけが衝突防止シーケンス
を実行しなければならない(6.13を参照)。
NOSフラグは,1又は16のスロットを使うかどうかを決定する。
タグがエラーを検出した場合は,沈黙していなければならない。
SOF フラグ コマンド パラメタ1 パラメタ2 パラメタ3 CRC EOF
01xxx INVENTORY AFI(任意) マスク長(n) マスク値 (任意)
0≦n≦SUID長
5ビット 6ビット 8ビット 6ビット nビット 16ビット
図25−インベントリフラグが設定されるときのINVENTORY要求フォーマット
SOF データ CRC EOF
SUIDの残りのセクション (任意)
(マスク値なしのSUID)
48−nビット 16ビット
図26−要求にインベントリフラグが設定されたときのINVENTORY応答フォーマット
10.4.1.2 インベントリフラグが設定されないときのインベントリ(図27及び図28)
インベントリフラグが設定されないとき,NOSフラグは,ただ一つのスロットを示すために,1に設定
されなければならない。これは,タグがそのSUIDを直ちに送信して答える状況を作り出す。
エラーなしでこのコマンドを受け取った場合は,次のような処理となる。
− AFIフラグが0に設定されている場合,タグはそのSUIDを送信して答えなければならない。
− AFIフラグが1に設定されている場合,そのAFIが要求されたAFIとマッチしている場合にだけ,タ
グは,そのSUIDを送信して答えなければならない(6.13を参照)。
SOF フラグ コマンド パラメタ1 CRC EOF
00xx1 INVENTORY AFI(任意) (任意)
5ビット 6ビット 8ビット 16ビット
図27−インベントリフラグが設定されないときのINVENTORY要求フォーマット
SOF データ CRC EOF
SUID (任意)
48ビット 16ビット
図28−要求にインベントリフラグが設定されなかったときのINVENTORY応答フォーマット
10.4.2 STAY QUIET(図29)
エラーなしでこのコマンドを受け取った場合,準備完了状態又は選択状態にあるタグは沈黙状態に入り,
応答を返してはならない。
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JIS X 6351-2:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 18000-2:2004(IDT)
JIS X 6351-2:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.040 : 文字セット及び符号化
JIS X 6351-2:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX0500-1:2009
- 自動認識及びデータ取得技術―用語―第1部:一般
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- JISX0531:2020
- 情報技術―自動認識及びデータ取得技術―GS1アプリケーション識別子及びASC MH10データ識別子並びにその管理
- JISX6320-6:2006
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- 物品管理用RFID―第1部:参照アーキテクチャ及びパラメタの定義