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holder)のような適切なつかみ方法によって,つかまなければならない。
試験片は,曲げを最小にするために,できる限り軸に沿って引っ張られるように留意しなければならな
い(詳細な情報は,例えば,ASTM E 1012にある。)。このことは,特にもろ(脆)い材料を試験する場合,
又は耐力(オフセット法又は全伸び法)若しくは降伏応力を測定する場合に重要である。
試験片をまっすぐにし,試験片とつかみとのアライメントを確実なものとするために,予備的な試験力
を負荷してもよい。ただし,規定された降伏応力又は,予想される降伏応力の5 %以下が望ましい。予備
的な試験力の影響を考慮するために,伸び計伸びの補正を行うのが望ましい。
10.3 試験速度
注記 ISO 6892-1では,ひずみ速度制御による方法を方法Aとし,応力増加速度制御による方法を方
法Bとして規定している。この規格では,方法Aは,附属書JBとして記載している。
10.3.1 一般事項
試験速度は,材料によって次の要求事項に適合しなければならない。他の規定がない限り,規定された
降伏応力の1/2に等しい試験力までは適宜の速度で試験力を加えてもよい。この降伏応力の1/2以降の試
験速度は,次による(図9参照)。
10.3.2 降伏応力及び耐力
10.3.2.1 上降伏応力ReH
応力増加速度は,表3による。ただし,試験機のクロスヘッド変位速度で制御する場合は,その速度は,
できる限り一定にし,表3の応力増加速度に相当する範囲内で試験を行う。
注記 参考情報として,弾性係数が150 000 MPa未満の代表的な材料には,マグネシウム,アルミニ
ウム合金,黄銅及びチタンがある。弾性係数が150 000 MPa以上の代表的な材料には,鉄,鋼,
タングステン及びニッケル基合金がある。
表3−応力増加速度
材料の弾性係数 応力増加速度
E R
MPa MPa・s−1
下限 上限
<150 000 2 20
≧150 000 3 30
注記 ISO 6892-1では,弾性係数≧150 000の応力増加速度は,6
60 MPa・s−1で規定している。
10.3.2.2 下降伏応力ReL
下降伏応力だけを測定する場合には,試験片平行部の降伏中のひずみ速度は,0.000 25 s−1から0.002 5
s−1の範囲でなければならない。平行部内のひずみ速度は,できる限り一定に保たなければならない。ひず
み速度を直接制御できない場合には,降伏が始まる直前の応力増加速度に相当するクロスヘッド変位速度
に固定し,降伏が終わるまでさらなる調整はしてはならない。
なお,弾性域の応力増加速度は,表3に示す範囲を超えてはならない。
10.3.2.3 上降伏応力及び下降伏応力ReH及びReL
上降伏応力及び下降伏応力の両方を測定する場合には,下降伏応力の測定条件によらなければならない
(10.3.2.2参照)。
――――― [JIS Z 2241 pdf 26] ―――――
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10.3.2.4 耐力(オフセット法及び全伸び法)Rp及びRt
応力増加速度は,表3による。ただし,試験機のクロスヘッド変位速度で制御する場合は,その速度を
できる限り一定にし,表3の応力増加速度に相当する範囲内で試験を行う。
塑性域内及び耐力(塑性伸び及び全伸び)までのひずみ速度は,0.002 5 s−1を超えてはならない。
10.3.2.5 クロスヘッド変位速度
ひずみ速度を測定及び制御できない試験機の場合には,表3に示す応力増加速度に相当するクロスヘッ
ド変位速度を降伏が終わるまで適用しなければならない。
10.3.2.6 引張強さRm,破断伸び(%)A,最大試験力時全伸び(%)Agt,最大試験力時塑性伸び(%)
Ag,及び絞りZ
要求された降伏応力/耐力の測定後の試験速度(ひずみ速度又はクロスヘッド変位速度)は,表4によ
る。
材料の引張強さだけを測定する場合にも,表4を適用する。
表4−降伏応力/耐力測定後及び引張強さだけを測定する場合の試験速度
単位 s−1
材料 下限速度 上限速度
鋼 0.003 0.008
その他 − 0.008
なお,ひずみ速度(又はクロスヘッド変位速度)0.008 s−1を超えるひずみ速度の適用は,日本工業規格(日本産業規格)
の材料規格の規定による。
引張強さは,次の式によって算出する。
Rm Fm
(pdf 一覧ページ番号 )
So
ここに, Rm : 引張強さ(MPa)
Fm : 最大試験力(N)
So : 原断面積(mm2)
11 上降伏応力ReHの測定
ReHは,試験力−伸び線図,又は最大試験力表示装置(peak load indicator)によって測定し,試験力が最
初に減少する直前の最大値として定義する。上降伏応力は,この試験力を試験片の原断面積Soで除して求
める。
上降伏応力は,次の式によって算出する。
FeH
ReH (2)
So
ここに, ReH : 上降伏応力(MPa)
FeH : 上降伏応力に対応する最大試験力(N)
So : 原断面積(mm2)
注記 上降伏応力を求めるには,試験力−伸び線図によって,試験
力が最初に減少する直前の最大試験力FeH(N)を求める。
なお,最大試験力表示装置(peak load indicator)によって
も測定が可能である。(図2参照)
――――― [JIS Z 2241 pdf 27] ―――――
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12 下降伏応力ReLの測定
ReLは,試験力−伸び線図によって測定し,初期の過渡的な影響を除いた塑性降伏中の応力の最低値とし
て定義する。下降伏応力は,この試験力を試験片の原断面積Soで除して求める。
下降伏応力は,次の式によって算出する。
FeL
ReL (3)
So
ここに, ReL : 下降伏応力(MPa)
FeL : 下降伏応力に対応する最小試験力(N)
So : 原断面積(mm2)
注記 下降伏応力を求めるには,試験力−伸び線図によって,初期
の過渡的な影響を除いた塑性加工中の最小試験力FeL(N)を
求める(図2参照)。
試験の効率化のため,ReLは,初期の過渡的な影響を考慮せず,ReH後0.25 %ひずみ内の最低値として報
告してもよい。この手順でReLを測定した後,10.3.2.6によって試験速度を速くしてもよい。この簡易法を
適用したことを試験報告書に記録することが望ましい。
注記 この項目は,降伏を示す材料で降伏伸びAeを測定しない場合にだけ適用する。
13 耐力(オフセット法)Rp
13.1 Rpは,試験力−伸び線図の直線部分に対して,例えば,0.2 %の規定された塑性伸びと等しい距離だ
け離れたところに平行な線を引いて求める。この平行線と試験力−伸び曲線との交点が,求める耐力(オ
フセット法)に相当する試験力である。耐力は,試験片の原断面積Soでこの試験力を除して求める(図3
参照)。
注記 ISO 6892-1では,試験力−伸び線図の直線部分を明確に決められない場合の方法として,図6
に示す方法が規定されている。
13.2 特性(Rp)は,試験力−伸び曲線を描画せずに計算機を利用して求めてもよい。
14 耐力(全伸び法)Rt
14.1 Rtは,試験力−伸び線図に対して縦軸(試験力の軸)に平行に,規定された全伸びに等しい距離の
位置に線を引く。この平行線と試験力−伸び曲線との交点が,求める耐力(全伸び法)に相当する試験力
である。耐力は,試験片の原断面積Soでこの試験力を除して求める(図4参照)。
14.2 特性(Rt)は,試験力−伸び曲線を描画せずに計算機を利用して求めてもよい。
15 永久伸び法による耐力Rrの検証方法
試験片に規定応力に相当する試験力を10秒12秒間負荷する。試験力は,規定応力に試験片の原断面
積Soを乗じて求める。試験力を除いた後,永久伸びが原標点距離に対する百分率で規定された値以下であ
ることを確認する(図5参照)。
注記 これは,合否試験であって,標準的な引張試験では,通常,行われない。試験片に負荷する応
力及び許容永久伸びは,材料規格又は試験の要求者によって規定される。例えば,試験片に負
荷される応力が750 MPaで,永久伸びが0.5 %以下の場合には,“Rr0.5=750 MPaに合格”と報
告する。
――――― [JIS Z 2241 pdf 28] ―――――
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16 降伏伸び(%)Aeの測定
不連続降伏を示す材料の場合には,Aeは,試験力−伸び線図を用い,均一な加工硬化が始まるときの伸
びからReH時の伸びを差し引くことによって求める。均一な加工硬化が始まるときの伸びは,均一な加工
硬化が始まる前の最後の最低試験力を示す点を通る水平線,又は降伏範囲の回帰直線と,均一な加工硬化
が始まる点の曲線の最大の傾きを示す直線との交点として求める(図7参照)。Aeは,伸び計標点距離Le
に対する百分率で表す。
これと同等に測定できる方法を用いてもよい。
用いた方法[図7 a)又は図7 b)参照]は,試験報告書に記載することが望ましい。
17 最大試験力時塑性伸び(%)Agの測定
伸び計によって得られる試験力−伸び線図上の最大試験力時の伸びを求め,これから弾性ひずみを差し
引くことによって求める。
最大試験力時塑性伸び(%)Agは,次の式によって計算する。
Lm Rm
Ag 100 (4)
Le mE
ここに, Le : 伸び計標点距離
mE : 応力−伸び計伸び(%)曲線の弾性域の傾き
Rm : 引張強さ
ΔLm : 最大試験力時の伸び計伸び
注記 最大試験力時に平たん(坦)な領域を示す材料の場合には,最大試験力時塑性伸び(%)は,
平たん(坦)部の中心の伸び計伸びとする(図1参照)。
18 最大試験力時全伸び(%)Agtの測定
伸び計によって得られた試験力−伸び線図上の最大試験力の伸びから求める。
最大試験力時全伸び(%)Agtは,次の式によって計算する。
m
Agt 100 (5)
e
ここに, Le : 伸び計標点距離
ΔLm : 最大試験力時の伸び計伸び
注記 最大試験力時に平たん(坦)な領域を示す材料の場合には,最大試験力時全伸び(%)は,平
たん(坦)部の中心の伸び計伸びとする(図1参照)。
19 破断時全伸び(%)Atの測定
伸び計によって得られた試験力−伸び線図上の破断時の伸び計の全伸びから求める。
破断時全伸び(%)Atは,次の式によって計算する。
f
At 100 (6)
e
ここに, Le : 伸び計標点距離
ΔLf : 破断時の伸び計伸び
――――― [JIS Z 2241 pdf 29] ―――――
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20 破断伸び(%)Aの測定
20.1 破断伸び(%)Aは,3.4.2の定義に従って求めなければならない。
破断した二つの試験片を試験片の軸が直線上になるように注意深く突き合わせる。
最終標点距離を測定する場合には,試験片の破断面が適切に接触するように特別な注意を払うことが必
要である。特に,試験片断面積が小さい場合及び伸びの値が小さい場合に,重要である。
破断伸び(%)Aは,次の式によって計算する。
Lu Lo
A 100 (7)
Lo
ここに, Lo : 原標点距離
Lu : 破断後の最終標点距離
破断伸び(Lu−Lo)は,十分な分解能をもつ測定装置によって,少なくとも0.25 mmまで測定しなけれ
ばならない。
規定された最小伸び(%)が,5 %未満の場合には,特別な注意を払うことが望ましい(附属書G参照)。
破断伸びの測定結果は,破断が近い方の標点から原標点距離Loの1/4以上離れている場合に有効である。
しかし,破断伸び(%)が規定値以上の場合には,破断位置に関係なく,試験は有効である。
注記1 ISO 6892-1では,有効な破断位置は,標点から,原標点距離の1/3以上離れている場合とし
ている。
注記2 必要な場合,試験片の破断位置によって,次の記号を付記して区別する。
A 破断が近い方の標点から原標点距離(Lo)の1/4以上離れて(図16のA部)破断した
場合
B 破断が近い方の標点から原標点距離(Lo)の1/4より近くで(図16のB部)破断した
場合
C 標点外(図16のC部)で破断した場合
O1 O2
原標点距離Lo
C B A C
B
Lo/4 Lo/4
図16−試験片の破断位置及び記号
注記3 板状試験片で破断面を突き合わせた場合,幅の中央部に隙間(CP)がある場合(図17)にも,
このCPの寸法を差し引かずに標点O1O2間の長さをもって破断伸びを算出する。
――――― [JIS Z 2241 pdf 30] ―――――
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