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図16 きず位置の表示
4.4 磁粉探傷試験 溶接部の磁粉探傷試験は,次の要領による。ただし,要領に規定されていない事項
は,原則としてJIS G 0565による。
4.4.1 装置
(1) 磁化装置は,交流電流で励磁し,試験の実施に支障のない範囲に連続通電が可能で,しかも絶縁性の
よい電磁石形の磁化装置を用いなければならない。
(2) 蛍光磁粉を用いる試験は,紫外線照射装置を用いる。紫外線照射装置は主として320400nmの近紫
外線を通すフィルタをもち,フィルタ面から38cmの距離において800 圀一 上の紫外線強度をも
つものでなければならない。
(3) 検査液散布器は,磁粉を均一に散布でき,また,検査液を静かに,かつ,安定して探傷有効範囲に適
用できるものでなければならない。
4.4.2 磁粉及び検査液 原則として,水に蛍光磁粉又は非蛍光磁粉を分散させた検査液を用いる。
4.4.3 標準試験片 試験に用いる標準試験片は,次に示すJIS G 0565に規定する標準試験片のうち,
A1-7/50(直線形),A1-15/100(直線形)又はC1のいずれかでなければならない。
4.4.4 試験方法
(1) 試験の実施範囲
(a) 原則として,溶接部の幅に母材側へ管の肉厚の21の長さを両側に加えた範囲とする。
(b) 原則として,ジグ取付跡の周辺からその外部へ5mmの長さを加えた範囲とする。
(2) 前処理を実施する範囲は,試験を実施する範囲及びその外面に25mm広い範囲とし,スパッタ,スラ
グ,スケール,油などの付着物を十分除去し,清浄にする。
(3) 磁化方法は,交流極間法とする。
(4) 磁化装置の配置は,同一箇所に対し,溶接線に直角及び平行な方向の磁場が得られるように2回行わ
なければならない。
また,隣接する探傷有効範囲が端部において互いに重複するように行わなければならない。
(5) 磁粉適用に対する磁化の時期は,連続法とする。
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(6) 磁粉の適用
(a) 特に認められた場合を除き湿式法とする。
(b) 検査液中の磁粉分散濃度は,原則として非蛍光湿式法では210g/l,蛍光湿式法では0.22g/lの範
囲とし,実際の試験面において,標準試験片の人工きずが明りょうに指示される濃度とする。
(c) 検査液の適用は,探傷有効範囲の外側から静かに探傷有効範囲全面をぬらすように行う。
(d) 原則として通電期間中における検査液の適用時間は,1回の試験操作当たり3秒以上とする。
(7) 通電時間は,原則として,検査液の適用を始めてから,その探傷有効範囲内における検査液の流動が
静止するまで通電し続けなければならない。
(8) 磁粉模様の観察
(a) 磁粉模様の観察は,1回の試験操作ごとに行う。
(b) 非蛍光磁粉を用いた場合は,自然光又は白色光の下で観察する。試験面の明るさは,500lx以上とす
る。
(c) 蛍光磁粉を用いた場合は,暗所で4.4.1(2)の紫外線照射装置を用い,試験面において800 圀一
上の紫外線を照射しながら観察する。
(d) 磁粉模様が現れた場合には,それを除去した後に再試験を行い,磁粉模様が前回と同じように検出
されることを確認する。
(e) 確認された磁粉模様のうち,擬似模様を除外する。
(f) きずによる磁粉模様ときずによらない擬似模様との判別が困難なものは,許容限度の範囲内で表面
を滑らかにし,再試験を行う。
4.4.5 探傷有効範囲の設定
(1) 探傷有効範囲の設定に当たっては,パイプライン溶接部の試験実施時と同一の試験条件によって行わ
なければならない。
(2) 探傷有効範囲は,溶接線に人工きずが平行及び直角になるようにはり付けたA形標準試験片又はC形
標準試験片にそれぞれ明りょうな磁粉模様が得られる範囲でなければならない。
4.5 浸透探傷試験 溶接部の浸透探傷試験は,次の要領による。ただし,要領に規定されていない事項
は,原則としてJIS Z 2343による。
4.5.1 試験方法
(1) 試験の実施範囲
(a) 原則として,溶接部の幅に母材側へ管の肉厚の21の長さを両側に加えた範囲とする。
(b) 原則として,ジグ取付跡の周辺からその外部へ5mmの長さを加えた範囲とする。
(2) 試験方法の種類は,原則として,溶剤除去性染色浸透探傷試験,速乾式現像法とする。
(3) 前処理
(a) 前処理を実施する範囲は,試験を実施する範囲及びその外面に25mm広い範囲とし,スパッタ,ス
ラグ,スケール,油などの付着物を十分除去し,清浄にする。
(b) 試験面及びきずの中に残留する溶剤,水分などを十分乾燥させる。
(4) 浸透処理
(a) 浸透液は,吹付け又ははけ塗りで試験をする実施範囲に適用し,浸透に必要な時間中その表面を浸
透液でぬらしておかなければならない。
(b) 浸透時間は,試験体及び浸透液の温度が1550℃の範囲において,最小時間5分とする。315℃
の範囲においては,温度を考慮して時間を増し,50℃を超える場合又は3℃以下の場合は,浸透液
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の種類,試験体の温度などを考慮して別に定める。
(5) 除去処理は,浸透処理後,表面に付着している浸透液を,初めに乾いた布で十分ふき取り,最後に溶
剤洗浄液を少量しみ込ませた清浄な布で完全にふき取る。この場合,きずの中に浸透している浸透液
を流出させるような多量な洗浄液を使用してはならない。
(6) 現像処理は,よくかくはん分散させた速乾式現像剤を噴霧状にして試験面に吹き付け,試験面の地は
だが,かすかに透けて見える程度に薄く,かつ,均一に塗布するものとする。この場合,吹付けノズ
ルと試験面との距離は300mm程度とする。
(7) 浸透指示模様の観察
(a) 浸透指示模様の観察は,現像剤適用後760分の間に行うことが望ましい。
(b) 自然光又は白色光の下で観察する。試験面の明るさは,500lx以上とする。
(c) 浸透指示模様が現れた場合,きずに基づくものか擬似指示かを確かめなければならない。不明確な
場合はその部分を拡大するか又は再試験する。
4.5.2 再試験 試験の中間又は終了後,次のような事項に該当することが判明した場合は,試験を初めか
らやり直さなければならない。
(1) 操作方法に誤りがあった場合。
(2) 浸透指示模様がきずに基づくものか,擬似指示かの判断が困難な場合。
(3) その他必要と認める場合。
4.5.3 後処理 試験終了後,試験体の表面に付着している現像剤によって試験体が腐食するおそれのある
場合又は再溶接を実施する場合は,現像剤を除去する。除去はブラッシング,エアーの吹き付け,水スプ
レー,布,紙でふきとるなどの方法による。
また,試験体に浸透液が残った場合,除去が必要なときは溶剤洗浄液を吹き付けて除去する。
5. 補修部の試験 不合格となった箇所を補修した場合は,改めてこの規格に従って試験しなければなら
ない。
6. 記録 試験を行った後必要事項を記録し,その記録と試験部と照合できるようにしておかなければな
らない。補修した場合,補修前と補修後の結果を記録しなければならない。
6.1 一般事項
(1) 試験年月日
(2) 工区及び継手番号
(3) 管の材質,肉厚及び外径
(4) 溶接方法及び開先形状
(5) 非破壊試験の技術区分
(6) 試験技術者の所属,氏名及び資格
6.2 外観試験の記録
(1) 補修前の試験結果の合否,溶接補修の有無とその理由
6.3 放射線透過試験の記録
(1) 試験条件
(a) 撮影方法
(b) 放射線透過装置及び感光材料の仕様又は形名
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(c) 透過度計及び階調計の仕様又は形名
(d) 撮影条件
(e) 撮影配置
(f) 現像条件
(2) フィルム観察器,濃度計及び観察条件
(3) 透過写真の必要条件の確認
(a) 透過度計の識別最小線径
(b) 写真濃度範囲
濃度差
(c) 階調計の値 濃度
(d) 透過写真の合否
(4) 試験結果
(a) きずの像の種類
(b) きずの像の点数による分類
(c) きずの像の長さによる分類
(5) 補修前の試験結果の合否,溶接補修の有無とその理由
(6) その他の必要な事項
6.4 超音波探傷試験の記録
(1) 試験条件
(a) 探傷器名,性能(形式)及び点検時期
(b) 探触子の仕様,性能
(c) 標準試験片及び対比試験片の形名又は形状
(d) 探傷部分の状態及び手入れ方法
(e) 接触媒質の種類
(f) 感度及び感度補正量
(g) 検出レベル
(2) 試験結果
(a) きずエコー高さ(領域)
(b) きずの指示長さ
(c) きずの位置(溶接線方向の位置,探触子と溶接部の距離,ビーム路程)
(d) きずの評価点
(3) 補修前の試験結果の合否,溶接補修の有無とその理由
(4) その他の必要な事項
6.5 磁粉探傷試験の記録
(1) 試験条件
(a) 磁化装置の仕様又は形名
(b) 紫外線照射装置の仕様又は形名
(c) 標準試験片の形名
(d) 磁粉の種類
(e) 磁粉の分散媒及び検査液中の磁粉分散濃度
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(f) 通電時間
(g) 磁極の配置(溶接線に対する角度)及び探傷ピッチ
(2) 試験結果
(a) 磁粉模様の位置
(b) 磁粉模様の分類と長さ
(c) 磁粉模様の評価点
(3) 補修前の試験結果の合否,溶接補修の有無とその理由
(4) その他の必要な事項
6.6 浸透探傷試験の記録
(1) 試験条件
(a) 探傷剤(浸透液,洗浄液及び現像剤の名称)
(b) 試験時の温度(試験場所の気温)
(c) 浸透時間
(d) 現像時間及び観察の時間
(2) 試験結果
(a) 浸透指示模様の位置
(b) 浸透指示模様の分類と長さ
(c) 浸透指示模様の評価点
(3) 補修前の試験結果の合否,溶接補修の有無とその理由
(4) その他の必要な事項
――――― [JIS Z 3050 pdf 20] ―――――
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JIS Z 3050:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.40 : 溶接継手及び溶接部分
JIS Z 3050:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0565:1992
- 鉄鋼材料の磁粉探傷試験方法及び磁粉模様の分類
- JISK7652:1994
- 写真 ― 濃度測定 ― 第2部 透過濃度の幾何条件
- JISK7653:1988
- 写真 ― 濃度測定 ― 第3部 分光条件
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2306:2015
- 放射線透過試験用透過度計
- JISZ2343:1992
- 浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
- JISZ2345:2000
- 超音波探傷試験用標準試験片
- JISZ3060:2015
- 鋼溶接部の超音波探傷試験方法
- JISZ3104:1995
- 鋼溶接継手の放射線透過試験方法
- JISZ4560:2018
- 工業用γ線装置
- JISZ4561:1992
- 工業用放射線透過写真観察器
- JISZ4606:2007
- 工業用X線装置