JIS Z 4335:1993 屋内環境用フィルムバッジ | ページ 2

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Z 4335-1993
6.2.3 測定値の経時変化特性試験 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを40個用意す
る。5個を一組とし,八つの組を作り,二つの組ずつを取ってHグループ,Mグループ,Lグループ及び
Cグループとする。表3のとおりHグループ,Mグループ及びLグループのすべてのフィルムバッジに137Cs
又は60Coの を照射する。ただし,Cグループのバッジフィルムは,保管日数ごとのコントロールフィ
ルムとし, は照射しない。
照射後,フィルムバッジを周囲温度20±5℃で表4のとおり保管する。さらに,上記のロットと同じロ
ットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを40個用意し,同様の操作を行った後,フィルムバッジを
5
周囲温度40 +℃で表4のとおり保管する。
0
現像後,Hグループからは高感度フィルム,Mグループからは中感度フィルム,Lグループからは低感
度フィルムを取り出し,測定値を算出する。
50
周囲温度20±5℃で保管したもの及び40 +℃で保管したものそれぞれについて,保管日数3日に対応す
る組の測定値の平均値 ( X)0 を,保管日数33日に対応する組の測定値の平均値を (X) とし,次の式に
よって経時変化率 (Rf) を求める。
X−X 0
Rf= (10)
X0
表3 経時変化特性試験の線量当量
単位 mSv
グループ H M L
線量当量 4.0 30 200
表4 経時変化特性試験の保管日数
単位 d
組(各グループ共通) 第1 第2
照射後現像までの保管日数 3 33
備考 第1組及び第2組の決め方は,各グループを
構成する二つの組から,それぞれ任意に一組
ずつ選択する。
6.2.4 測定値の比例性試験 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを100個用意する。5
個を一組とし,20の組を作り,六つの組を取ってHグループ,七つの組を取ってMグループ及びLグル
ープとする。表5のとおり各グループの各組に137Cs又は60Coの を照射する。ただし,各グループの一
組ずつはコントロールフィルムとし, は照射しない。
照射が終わったバッジフィルムは,コントロールフィルムとともに3日間放置後,現像する。Hグルー
プからは高感度フィルム,Mグループからは中感度フィルム,Lグループからは低感度フィルムを取り出
し,測定値を算出する。高感度フィルムは4.0mSv,中感度フィルムは30mSv,低感度フィルムは200mSv
のレスポンスに対する各線量当量のレスポンスの比を求める。

――――― [JIS Z 4335 pdf 6] ―――――

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表5 比例性試験の線量当量
単位 mSV
グループ H M L
線量当量 0.4 10 60
2.0 20 150
4.0 30 200
6.0 40 350
10.0 50 500
− 60 600
備考 線量当量の値は,一組ずつ同一とする。
6.2.5 エネルギー特性試験 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを120個用意する。5
個を一組とし,24の組を作り,八つの組ずつを取ってHグループ,Mグループ,Lグループとする。各グ
ループの各組に表6のとおりX線・ を照射する。ただし,各グループの一組ずつは,コントロールフ
ィルムとし,X線・ は照射しない。
照射が終わったバッジフィルムは,コントロールフィルムとともに3日間放置後,現像する。Hグルー
プからは高感度フィルム,Mグループからは中感度フィルム,Lグループからは低感度フィルムを取り出
し,測定値の算出後,各エネルギーにおける相対レスポンスを求める。
表6 エネルギー特性試験の線量当量
X線・ のエ 線量当量
ネルギー mSv
keV Hグループ Mグループ Lグループ
20 0.26 3.4 24
30 0.21 2.1 15
45 0.20 1.7 12
70 0.28 2.4 17
100 0.43 3.6 28
662* 4.0 30 200
1 250** 4.0 30 200
137Csの のエネルギーである。
注*
** 60Coの の等価換算係数に対応するエネルギーである。
備考 X線・ のエネルギー及び線量当量の値は,一組ずつ同一
とする。
6.2.6 方向特性試験 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを95個用意する。5個を一
組とし,19の組とする。そのうちの一組をコントロールフィルムとし,X線・ は照射しない。フィル
ムバッジの前面の垂直方向を入射角度0°とし,0゜,上下,左右に30°及び上下,左右に60°の合計九
つの方向から表7に示すX線・ を照射する。
フィルムバッジは,一つの方向ごとに一組ずつを用いて,各組を順次照射する。
照射が終わったバッジフィルムは,コントロールフィルムとともに3日間放置後,現像する。高感度フ
ィルムについて測定値を算出後, 0°方向のレスポンスに対する各方向から照射したときのレスポンスの比
を求める。

――――― [JIS Z 4335 pdf 7] ―――――

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表7 方向特性試験の線量当量
X線・ のエネルギー線量当量
keV mSv
45 0.2
662*又は1 250** 4.0
137Csの のエネルギーである。
注*
** 60Coの の等価換算係数に対応
するエネルギーである。
備考 線量当量の値は,一組ずつ同一と
する。
6.2.7 湿度に対する安定性試験 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを60個用意する。
5個を一組とし,12の組を作り,四つの組ずつを取ってHグループ,Mグループ及びLグループとする。
各グループから二つの組ずつを取って表8のとおり137Cs又は60Coの を照射する。
なお,各グループのうち二つの組は,コントロールフィルムとし, は照射しない。
照射後,表9の環境で3日間保管後,現像する。Hグループからは高感度フィルム,Mグループからは
中感度フィルム,Lグループからは低感度フィルムを取り出し,測定値を算出する。相対湿度50%以下の
レスポンスに対する相対湿度90%以上のレスポンスの比を求める。
表8 湿度に対する安定性試験の線量当量
単位 mSv
グループ H M L
線量当量 4.0 30 200
表9 湿度に対する安定性試験の保管環境
組(各グループ共通) 第1,2 第3,4
保管環境 周囲温度 ℃ 30±5
相対湿度 % 90以上 50以下
備考 この表で第14組の決め方は,各グ
ループについて を照射した二つの
組のうち任意に第1組及び第3組と
し,コントロールフィルムとした二つ
の組のうち任意に第2組及び第4組と
する。
6.2.8 光に対する安定性試験 同一ロットのバッジフィルムを10枚用意する。5枚ずつ二つのグループ
とし,そのうちの1グループのバッジフィルムに1 000lxの光を前面及び背面から1時間ずつ照射する。2
グループのバッジフィルムを現像後,フィルムの写真濃度を測定し,各グループごとの平均値及び標準偏
差の推定値を求める。
なお,写真濃度測定方法は,JIS K 7605による。
7. 検査 検査は,形式検査とし,同一形式のフィルムバッジについて6.によって次の試験を行い,3.の
規定に適合したものを合格とする。
(1) 測定値の誤差
(2) 測定値の経時変化特性
(3) 測定値の比例性
(4) エネルギー特性

――――― [JIS Z 4335 pdf 8] ―――――

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(5) 方向特性
(6) 湿度に対する安定性
(7) 光に対する安定性
8. 表示 フィルムバッジには,次の事項を表示しなければならない。
(1) 屋内環境用であることが判読できる文字又は記号
(2) 名称又はその略号
(3) 製造番号
(4) 製造業者名又はその略号
9. 取扱説明書 フィルムバッジには,少なくとも次の注意事項を記載した取扱説明書を添付しなければ
ならない。
(1) フィルムバッジの取扱方法
(2) フィルムバッジの取付方法
(3) フィルムバッジの質量及び寸法
(4) 使用上の注意事項
10. 使用上の注意事項 使用上の注意事項は,次のとおりとする。
(1) フィルムバッジは,高温・高湿の場所を避け,ホルマリン,アンモニアなどの有害ガスがない場所に
取り付けること。
(2) 放射線が一定方向から放射するような屋内環境の場に,フィルムバッジを取り付ける場合には,その
照射方向に向くように取り付け,方向特性の影響を少なくすること。
(3) フィルムバッジの使用期間は,原則として半月1か月とし,使用期間中はフィルムバッジの取付位
置を移動しないこと。
(4) 汚染しやすい場所に取り付ける場合は,バッジケースを薄膜のポリエチレン袋などに入れて,バッジ
ケース及びバッジフィルムを汚染させないようにすること。
(5) コントロールフィルムと使用しないときのフィルムバッジは,高温・高湿の場所を避け,ホルマリン,
アンモニアなどの有害ガスがない場所であって,放射線の少ない所定の場所に保管すること。
(6) 使用期間が終わったフィルムバッジは,速やかに現像処理の手配をすること。

――――― [JIS Z 4335 pdf 9] ―――――

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付表1 1cm線量当量換算係数
及びX線の1cm線量当量換算係数(2) 空気吸収線量(3)からの
エネルギー(1) 換算係数(参考)
MeV Sv/ (C・kg−1) [mSv/R] Sv/Gy
0.020 20.3 [ 5.25] 0.601
0.025 29.3 [ 7.56] 0.866
0.030 36.8 [ 9.50] 1.09
0.035 43.2 [11.2 ] 1.28
0.040 48.5 [12.5 ] 1.43
0.045 52.4 [13.5 ] 1.55
0.050 55.1 [14.2 ] 1.63
0.060 59.1 [15.2 ] 1.74
0.070 59.6 [15.4 ] 1.76
0.080 58.7 [15.1 ] 1.73
0.090 57.2 [14.8 ] 1.70
0.10 55.7 [14.4 ] 1.65
0.12 53.0 [13.7 ] 1.57
0.15 50.3 [13.0 ] 1.49
0.20 46.7 [12.0 ] 1.38
0.30 44.4 [11.5 ] 1.31
0.40 42.6 [11.0 ] 1.26
0.50 41.1 [10.6 ] 1.21
0.60 40.3 [10.4 ] 1.19
0.66(4) 40.0 [10.3 ] 1.18
0.80 39.3 [10.1 ] 1.16
1.0 38.7 [10.0 ] 1.14
1.25(5) 38.4(6) [ 9.91] 1.14
1.5 38.3 [ 9.88] 1.13
2.0 38.3 [ 9.87] 1.13
3.0 38.1 [ 9.82] 1.12
注(1) 線・ のエネルギーは,単一エネルギーの場合には,光子
エネルギー,単一エネルギーでない場合には,実効エネルギー
とする。該当するエネルギーがない場合は,補間法によって求
める。
(2) 自由空間中の照射線量からの換算係数である。 [ ] を付けて
示してある数値は従来単位による数値からの換算係数であっ
て,参考値である。
(3) 自由空間中で荷電粒子平衡が成り立つ場合の空気の吸収線量
で,換算係数は,“放射性同位元素等による放射線障害の防止
に関する法律”の告示別表第4によるほか,補間法による。
(4) 137Csの のエネルギーである。
(5) 60Coの の等価換算係数に対応するエネルギーである。
(6) 等価換算係数で,放出 フルエンスのエネルギー分布に対応
する線量当量の照射線量に対する比である。
付表2 熱中性子線量当量換算係数
単位 mSv・cm2
線量当量 1cm線量当量
換算係数 8.00×10−9

――――― [JIS Z 4335 pdf 10] ―――――

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JIS Z 4335:1993の国際規格 ICS 分類一覧

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