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Z 4335-1993
附属書2図3 熱中性子のフルエンスに対する 基準フィルタ位置の
正味見掛けの線量と 量の差との関係(例)
4.6 潜像退行特性の求め方 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを80個用意する。5
個一組とし,16の組を作り,四つの組ずつを取ってAグループ,Bグループ,Cグループ及びDグルー
プとする。附属書2表5によって をフィルムバッジに照射する。ただし,Dグループのバッジフィルム
は,保管日数ごとのコントロールフィルムとし, は照射しない。
照射が終わったバッジフィルムは,コントロールフィルムとともに周囲温度20±5℃で附属書2表6の
日数どおり保管する。保管が終わったバッジフィルムは,3.3によって現像処理する。Aグループからは高
感度フィルム,Bグループからは中感度フィルム,Cグループからは低感度フィルムを取り出し, 基準
フィルタ位置の写真濃度を測定する。各組ごとに正味見掛けの線量の平均値を求め,各グループごとに各
組の相対値 (RV) を次の式によって求める。
NADi
RV=
NAD3
ここに, NAD :
i
i組の正味見掛けの線量の平均値 (i=A,B,C)
NAD :
3
3日間保管した組の正味見掛けの線量の平均値
各グループごとに相対値と保管日数との関係を潜像退行特性のグラフとし,附属書2図4の例のように
表す。
附属書2表5 潜像退行特性の照射線量
単位 C/kg
グループ A B C
照射線量 1.0×10−4 7.0×10−4 5.0×10−3
附属書2表6 潜像退行特性の保管日数
単位 d
組(各グループ共通) 第1 第2 第3 第4
照射後現像までの保管日数 3 13 23 33
備考 この表で第14組の決め方は,各グループを構成する四つの組のう
ち,任意に第14組とする。
――――― [JIS Z 4335 pdf 21] ―――――
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Z 4335-1993
附属書2図4 潜像退行特性のグラフ(例)
4.7 X線・ に対する方向特性の求め方 同一ロットのバッジフィルムからなるフィルムバッジを250
個用意する。5個一組とし,50の組を作り,10組ずつを取ってA1A5グループとする。附属書2表7に
よってX線・ をフィルムバッジに照射する。ただし,各グループの一組ずつはコントロールフィルム
とし,X線・ は照射しない。
なお,フィルムバッジの前面に対するX線・ の入射角は,附属書2表8による。
照射が終わったバッジフィルムは,コントロールフィルムとともに3日間放置後,3.3によって現像処理
する。各組からは高感度フィルムを取り出し,各フィルタ位置の写真濃度を測定し,正味見掛けの線量を
求める。2.(3)の線量当量算出式によって1cm線量当量を求め,次の式によって方向特性 (AV) を求める。
HXG1cm
AV=
HXG1cm , 0
ここに, HXG1cm : 特定方向のフィルムバッジから算出した1cm線量当量
の平均値
HXG1cm , 0 : 0°方向のフィルムバッジから算出した1cm線量当量
の平均値
附属書2表7 方向特性の照射線量
グループ A1 A2 A3 A4 A5
X線・ エネルギー keV 25 45 80 120 基準
照射線量 C/kg 1.0×10−5 5.0×10−6 8.0×10−6 2.0×10−5 1.5×10−4
附属書2表8 入射角
単位 °(度)
組(各グループ共通) 第1 第2 第3 第4 第5
入射角(左右方向) 0 30 60 −60 −30
組(各グループ共通) 第6 第7 第8 第9
入射角(上下方向) 30 60 −60 −30
備考 この表で第19組の決め方は,各グループを構成する10組のうち,コントロ
ールフィルムにした一組を除く九つの組を任意に第19組とする。
5. 線量当量算出方法
――――― [JIS Z 4335 pdf 22] ―――――
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Z 4335-1993
5.1 現像処理方法及び写真濃度測定方法 バッジフィルムの現像処理及び写真濃度測定方法は,3.3及び
4.1.2による。
なお,コントロールフィルムも同時に現像処理する。
5.2 潜像退行補正係数の求め方 潜像退行補正係数は,1とする。ただし,補正を必要とする場合には,
フィルムバッジを使用した期間の中央の日から現像日までの期間を保管日数とし,保管日数に対する相対
値を2.(5)の潜像退行特性から求め,その逆数を潜像退行補正係数とする。
5.3 方向特性補正係数の求め方 方向特性補正係数は,1とする。ただし,入射角が明確な場合には,そ
の入射角に対する方向特性値を2.(6)の方向特性から求め,その逆数を方向特性補正係数とする。
5.4 線量当量の算出
5.4.1 正味見掛けの線量の算出 正味見掛けの線量の算出は,次の各項による。
(1) 各フィルタ位置の写真濃度とコントロールフィルムの写真濃度を測定する。
(2) フィルタ位置の写真濃度とコントロールフィルムの写真濃度に対する見掛けの線量を,2.(1)の線量特
性から求める。
(3) フィルタ位置の見掛けの線量からコントロールフィルムの見掛けの線量を差引き,正味見掛けの線量
を求める。
5.4.2 熱中性子の線量当量 熱中性子の線量当量は,次の式から1cm線量当量を算出する。ただし,熱
中性子線量当量換算係数は,本体付表2による。
1
・ fE ・ fF
Hn=([Fn]−[FG ]) ・
Ts
ここに, Hn : 熱中性子の線量当量
[Fn] : 熱中性子基準フィルタ位置の正味見掛けの線量
[FG] : 基準フィルタ位置の正味見掛けの線量
TS : 熱中性子感度
fE : 熱中性子線量当量換算係数
fF : 潜像退行補正係数
5.4.3 X線・ の線量当量 X線・ の1cm線量当量の算出は,次の各項による。
(1) 熱中性子寄与分は,次の式によって差し引く。ただし,熱中性子による線量当量を算出しない場合は,
この寄与分を差し引く必要はない。
1
・ WG
[FG´]=[FG]−[(Fn]−[FG) ] ・
TS
ここに, [FG]' : 熱中性子寄与分を差し引いた後の 基準フィルタ位置の
正味見掛けの線量
[FG] : 基準フィルタ位置の正味見掛けの線量
[Fn] : 熱中性子基準フィルタ位置の正味見掛けの線量
TS : 熱中性子感度
WG : 基準フィルタの熱中性子フィルム感度
備考 熱中性子寄与分は,各々のフィルタ位置の正味見掛けの線量から熱中性子寄与分を差し引くこ
ととする。その場合,各フィルタに対する熱中性子フィルム感度は,4.5.2と同様の方法で求め
る。
(2) 各フィルタ位置の正味見掛けの線量を,2.(3)のX線・ に対する線量当量算出式に代入して,1cm線
量当量を求める。
(3) (2)で求めた線量当量に潜像退行補正係数を乗じる。
――――― [JIS Z 4335 pdf 23] ―――――
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Z 4335-1993
(4) (3)で求めた線量当量に方向特性補正係数を乗じる。
6. 線量当量の表し方 線量当量は,ミリシーベルト (mSv) で表し,小数点以下2けた目の数値をJIS Z
8401によって丸める。
関連規格 JIS Z 8703 試験場所の標準状態
JIS作業環境用X線及び フィルムバッジ制定原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 橋 詰 雅 元麻布大学獣医学部
○◇ 栗 原 史 郎 工業技術院標準部
中 島 一 郎 通商産業省機械情報産業局
○ 本 間 清 科学技術庁原子力安全局
真 野 章 厚生省健康政策局
田 中 喜代史 労働省労働基準局
加 山 英 男 財団法人日本規格協会技術・検査部
○ 佐々木 武 仁 東京医科歯科大学歯学部
◎ 丸 山 隆 司 放射線医学総合研究所
○◇ 松 本 健 工業技術院電子技術総合研究所量子放射部
○◇ 河 村 正 一 神奈川大学理学部
村 上 博 幸 原子力研究所東海研究所
鹿志村 攻 動力炉・核燃料開発事業団安全部
○◇ 加 藤 朗 東洋公衆衛生学院
田 口 逸 夫 社団法人日本放射線技術学会
○ 喜多村 道 男 日本核医学会
大 島 澄 男 東京電力株式会社原子力保健安全センター
○ 船 本 久 雄 日本原子力発電株式会社放射線管理室
○◇ 松 本 進 千代田保安用品株式会社線量計測統括部
○◇ 安 渕 四 郎 長瀬ランダウア株式会社技術本部
(事務局) 白 石 義 行 社団法人日本保安用品協会
吉 川 邦 夫 社団法人日本保安用品協会
注 ○印は,小委員会委員を兼ねる。◇印は,分科会委員を兼ねる。
◎印は,小委員長及び分科会委員長を兼ねる。
――――― [JIS Z 4335 pdf 24] ―――――
Z 4335 : 2001
まえがき
この追補は,工業標準化法第14条において準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本保安
用品協会 (JSAA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,経済産業大臣がJIS Z 4335 : 1993を平成13年4月20日付けで改正したことに伴って
発行されたものである。
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS Z 4335 pdf 25] ―――――
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JIS Z 4335:1993の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4335:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7559:1996
- 広範囲用バッジフィルム
- JISK7605:1976
- 写真濃度の測定方法
- JISZ4001:1999
- 原子力用語
- JISZ4511:2018
- X線及びγ線用線量(率)測定器の校正方法
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方