JIS Z 6016:2015 紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化プロセス

JIS Z 6016:2015 規格概要

この規格 Z6016は、紙文書及びマイクロフィルム文書のライフサイクルにおける電子化,保管,活用,廃棄,品質管理,セキュリティ対策など一連の電子化プロセスについて規定。この規格は,色の識別が重要な構成要素となっている文書には適用しない。

JISZ6016 規格全文情報

規格番号
JIS Z6016 
規格名称
紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化プロセス
規格名称英語訳
Electronic imaging process of paper documents and microfilmed documents
制定年月日
2003年11月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.140.30, 35.240.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2003-11-20 制定日, 2008-01-20 改正日, 2012-10-22 確認日, 2015-03-20 改正日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS Z 6016:2015 PDF [17]
                                                                                   Z 6016 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 管理規程・・・・[3]
  •  4.1 一般・・・・[3]
  •  4.2 組織の状況及び電子化プロセス実現の背景・・・・[3]
  •  4.3 リーダシップ・・・・[3]
  •  4.4 組織の役割及び運用・・・・[3]
  •  4.5 計画・・・・[4]
  •  4.6 支援・・・・[4]
  •  4.7 オペレーション・・・・[5]
  •  5 電子化プロセス・・・・[5]
  •  5.1 電子化の流れ・・・・[5]
  •  5.2 電子化のための準備・・・・[6]
  •  5.3 スキャニング・・・・[7]
  •  5.4 索引の入力・・・・[7]
  •  5.5 検証・・・・[7]
  •  5.6 電子署名及びタイムスタンプの付与・・・・[9]
  •  5.7 登録・・・・[9]
  •  5.8 電子化文書の活用・・・・[9]
  •  5.9 長期保存及び媒体移行・・・・[9]
  •  5.10 文書の廃棄・・・・[9]
  •  6 監査及び評価・・・・[9]
  •  7 維持及び改善・・・・[10]
  •  7.1 是正措置・・・・[10]
  •  7.2 継続的改善・・・・[10]
  •  附属書A(規定)電子化文書の仕様及び装置の設定・・・・[11]
  •  附属書B(規定)スキャナの画像品質を確認するための検査項目及び検査方法・・・・[13]
  •  附属書C(規定)電子化文書のセキュリティ対策・・・・[15]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Z 6016 pdf 1] ―――――

Z 6016 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本
文書情報マネジメント協会(JIIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して
日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した
日本工業規格(日本産業規格)である。これによって,JIS Z 6016:2008は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Z 6016 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 6016 : 2015

紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化プロセス

Electronic imaging process of paper documents and microfilmed documents

1 適用範囲

  この規格は,紙文書及びマイクロフィルム文書のライフサイクルにおける電子化,保管,活用,廃棄,
品質管理,セキュリティ対策など一連の電子化プロセスについて規定する。
この規格は,色の識別が重要な構成要素となっている文書には適用しない。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS X 9205 電子製版画像データ交換用タグ付きファイルフォーマット(TIFF/IT)
JIS Z 6015 エレクトロニックイメージング用語
JIS Z 6017 電子化文書の長期保存方法
ISO 12653-3,Electronic imaging−Test target for scanning of office documents−Part 3: Test target for use in
lower resolution applications
ISO 19005-1,Document management−Electronic document file format for long-term preservation−Part 1:
Use of PDF 1.4 (PDF/A-1)
ISO 19005-2,Document management−Electronic document file format for long-term preservation−Part 2:
Use of ISO 32000-1 (PDF/A-2)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 6015によるほか,次による。
3.1
紙文書
紙に記録した文書。
3.2
マイクロフィルム文書
マイクロフィルムに記録した文書。
3.3
電子化文書
紙文書又はマイクロフィルム文書を,電子画像(ビットマップ)化した文書。

――――― [JIS Z 6016 pdf 3] ―――――

2
Z 6016 : 2015
3.4
電子化
紙文書又はマイクロフィルム文書を,スキャナなどを用いて電子画像(ビットマップ)化すること,又
はその一連のプロセス。
3.5
スキャニング
紙文書又はマイクロフィルム文書を,スキャナなどを用いて読み取り,電子化する作業。
3.6
検証
電子化文書が確実に電子化され,仕様を満たしていることの確認。
3.7
登録票
電子化する文書の索引を記録したもの。
3.8
格納
電子化文書又は電子文書を,磁気ディスクなどの電磁的記録媒体に書き込む操作。
3.9
共用サーバ
電子化文書又は電子文書を格納する装置において,ネットワーク上で共用して使う仕組みを提供するサ
ーバ。
3.10
登録
電子化文書又は電子文書が,検証を経て組織で指定された者によって確認され,定められた管理台帳に
記録する操作。
3.11
管理台帳
電子化文書の文書名,登録日,媒体保管場所などの管理項目を記載した台帳。
3.12
索引
ファイル,文書,コレクションなどの内容の位置を示すキーワード,参照情報などのリスト。
3.13
画像補正
電子化文書の画像品質を維持向上するために行う,階調補正及びエッジ強調などの画質改善。
3.14
電子署名
紙文書における従来の手書きによる署名及び押印に代わるもので,電子化文書及び電子文書の改ざん検
知を可能にし,誰が作成した文書であるかを証明するもの。
3.15
タイムスタンプ
電子化文書及び電子文書がいつから存在し,その時点から第三者だけでなく作成者本人にも改ざんされ

――――― [JIS Z 6016 pdf 4] ―――――

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Z 6016 : 2015
ていないことを証明する技術。
3.16
活用
管理規程による電子化文書の利用。
3.17
媒体移行
電子化文書の原本性を保証しながら,別の記録媒体にファイル形式を変更することなく移し替える操作。

4 管理規程

4.1 一般

  管理規程は,電子化プロセスのマネジメントシステムを構成する中核となる。したがって,マネジメン
トシステムの観点から電子化プロセス管理規程は,4.24.7によって構成する。

4.2 組織の状況及び電子化プロセス実現の背景

  組織は,組織の目的に関連し,かつ,その電子化プロセスの意図した成果を達成する組織に与える外部
及び内部の課題を明確にしなくてはならない。その手順は,次による。
a) 電子化プロセスを導入する背景,組織の状況などを整理し,目的を明確にする。
電子化に対する組織目標をもたなければならない。対象とする文書が,法律などによってスキャニ
ング精度,運用の仕組みなど要件が示されている場合には,それらによる。
b) 対象とする文書の社会的価値,業務価値,法的な価値を明確にする。
対象となる文書は,業務の一連の記録である。その記録をエビデンスと呼ぶ。業務処理に基づいて,
作成されることから業務が正当に実施されたことをエビデンスとなる文書で説明できることになる。
c) ) 及びb) と,現在の状況との差異を課題とする。

4.3 リーダシップ

  トップマネジメントは,次によって,その電子化プロセスに関するリーダシップ及びコミットメントを
実証しなくてはならない。
a) 業務の目的,電子化方針などを上位組織,ステークホルダの要求に基づいて定めている。
b) 電子化プロセスに関わる業務について,全体が規定されている。
規定の中では,業務の方針,管理,担当などのそれぞれの作業の割り当てを決めている。
作業内容を記録し,作業に誤謬,改善のポイントがあれば規定を改定し,作業を改善している。
c) 電子化プロセスに関するセキュリティポリシをもっている。
要件は,文書分類ごとに定める文書の性質(個人データを含む,企業機密を含むなど)の観点から
分類し,取扱いの方針を定めている。
文書ごとに定義を割り当てている。定めた要件を文書分類ごとに適用し,取扱方法を定めている。
− 組織の上位マネジメントから承認されている。また,文書化されている。
− 監査などを経てリスクを評価して見直しをしている。

4.4 組織の役割及び運用

  トップマネジメントは,次の項目によって,電子化プロセスに関連する役割を定め,その役割に対して,
責任及び権限を割り当て,組織内に伝達する。
a) 電子化プロセスでの組織の役割,運用を定める。
b) 組織内の指示系統を明らかにし,電子化プロセスに関わる人の役割を明らかにする。

――――― [JIS Z 6016 pdf 5] ―――――

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JIS Z 6016:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 6016:2015の関連規格と引用規格一覧