JIS Z 9126:2010 屋外作業場の照明基準 | ページ 2

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Z 9126 : 2010
JIS C 7612 照度測定方法
JIS Z 8113 照明用語
JIS Z 8726 光源の演色性評価方法
JIS Z 9101 安全色及び安全標識−産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則
注記 対応国際規格 : ISO 3864-1,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Part 1: Design
principles for safety signs in workplaces and public areas (IDT)
JIS Z 9110 照明基準総則
JIS Z 9111 道路照明基準
注記 対応国際規格 : CIE 115,Recommendations for the lighting of roads for motor and pedestrian traffic
(MOD)
CIE 112:1994 Glare evaluation system for use within outdoor sports and area lighting
CIE 150:2003 Guide on the limitation of the effects of obtrusive light from outdoor lighting installations

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8113によるほか,次による。
3.1
視作業
視覚を使った作業。
注記 視作業における主な視覚要件は,視対象の寸法,輝度並びに背景に対するそのコントラスト及
びその持続期間である。
3.2
作業場
作業装置などが配置された空間で作業員が仕事をする場所,及び作業員が仕事中に出入りをするすべて
の施設又は領域。
3.3
作業領域
作業場内で視作業をする領域。作業領域の大きさ及び位置が未知である場合には,作業が行われる可能
性のある領域を作業領域とする。
3.4
周囲領域
作業領域を囲む帯域。
注記 この帯域は,少なくとも2 mの幅をもつことが望ましい。
3.5
維持照度, Em
ある面の平均照度を,使用期間中に下回らないように維持すべき値。
3.6
照度均斉度,Uo
ある面における平均照度に対する最小照度の比。
3.7
屋外グレア制限値,GRL

――――― [JIS Z 9126 pdf 6] ―――――

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1994年にCIEがCIE 112で規定した不快グレアの評価手法によって求めたグレア評価値(以下,GR値
という。)の許容できる上限値。
3.8
漏れ光
照明施設から,施設用地の境界外側へ照射される光。
3.9
障害光
与えられた状況のもとで,量的,方向的又は,光色及び演色性のために,いらだち感,不快感,注意の
散漫又は重要な情報を視認する能力の低下原因となる漏れ光。
3.10
減灯時間
障害光を抑制するために,地方自治体などによって,照明光の使用条件が厳しく制限される時間帯。
3.11
上方光束比,ULOR
照明器具を設置した状態において,照明器具又は装置の水平面より上に放射される光束のランプ光束に
対する割合。

4 照明設計基準

4.1 照明環境

  照明要件は,次に示す三つの基本的な人間的要求の満足度によって決まるので,良い照明は,質及び量
をともに満たすものでなければならない。
a) 作業員が,満足できる状態であると感じるような視覚快適性。
b) 作業員が,厳しい環境下における長時間の作業でも視作業を行えるような視覚作業性。
c) 安全性。
照明環境を決定している主な要因を,次に示す。
d) 輝度分布
e) 照度
f) グレア
g) 光の指向性
h) 光色及び演色性
i) フリッカ及びストロボ現象
この規格では,このうち照度,グレア,演色性などの定量化できる要因の設計値を,箇条5に示す。

4.2 輝度分布

  視野内の輝度分布は,目の順応レベルを左右し,作業の視認性に影響する。良く調和した輝度分布は,
次に示す各項目を向上させるために必要である。
a) 視力(鮮明さ)
b) コントラスト感度(比較的小さな輝度差の弁別)
c) 視覚特性[焦点調節,ふくそう(輻輳),縮どう(瞳),眼球運動など]
視野内の輝度分布は,視覚快適性に影響を及ぼす。輝度の急激な変化は,避けることが望ましい。

――――― [JIS Z 9126 pdf 7] ―――――

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4.3 照度

4.3.1  一般
作業領域及び周囲領域における照度及びその分布は,いかに速く,安全で,快適に知覚し,かつ,視作
業を行えるかを決定する主要因である。
この規格で規定する照度は維持照度とし,視作業時の視覚快適性,視覚作業性及び安全性の要求を満た
すものとする。
4.3.2 作業領域の推奨照度
作業領域の推奨照度は,箇条5による。推奨照度は,基準面の平均照度である。基準面は,水平面,鉛
直面,傾斜した面,又は曲面などとする。作業又は活動の種類に対する設計照度は,箇条5に示す推奨照
度を基に定める。設計照度は,照明設備の経年数及び状態にかかわらず維持されなければならない。
箇条5の推奨照度は,通常の視覚条件に対して有効であり,次に示す要因を考慮している。
a) 視覚快適性,心地よさなどの心理的又は生理的要因
b) それぞれの視作業に対して要求される条件
c) 視覚上の人間工学
d) 実際の経験
e) 安全性
f) 経済性
照度の違いを感覚的に認識できる最小の照度比を約1.5倍間隔とし,推奨照度は,次の照度段階で与え
る。
5−10−15−20−30−50−75−100−150−200−300−500−750−1 000−1 500−2 000 lx
視覚条件が通常と異なる場合,設計照度は箇条5に示す推奨照度の値から,照度段階で少なくとも1段
階上下させて設定してもよい。
次に示す場合には,設計照度を高くすることが望ましい。
g) 視作業が,精密であるとき
h) 視作業対象又は作業員が,動いているとき
i) 間違いを修正するために,高い費用がかかるとき
j) 精度又は高い生産性が,非常に重要なとき
k) 作業員の視機能が,低いとき
l) 作業対象が,極端に小さい又は低コントラストであるとき
m) 作業に従事する時間が,極端に長いとき
次に示す場合には,設計照度を低く設定してもよい。
n) 作業対象が,極端に大きい又は高コントラストであるとき
o) 作業が,極端に短い時間又はごくまれに行われるとき
4.3.3 周囲領域の照度
周囲領域の照度は,作業領域の設計照度によって定め,作業者の視野内において調和のとれた輝度分布
にすることが望ましい。
作業領域の周辺に大きな照度の差異があると,視覚的なストレスや不快感を生じることがある。
周囲領域の照度は,作業領域の照度より通常は低いが,表1に示す値未満にしてはならない。

――――― [JIS Z 9126 pdf 8] ―――――

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表1−作業領域と周囲領域の照度との関係
単位 lx
作業領域の維持照度, Em 周囲領域の照度
≧500 100
300 75
200 50
150 30
50,75,100 20
<50 規定しない
4.3.4 照度測定点
照度値の計算及びその検証点を明確にするために,作業領域及び周囲領域の照度測定点を設定する。照
度測定点の設定方法及び照度測定方法は,JIS C 7612による。
4.3.5 照度均斉度
作業領域は,できるだけ一様に照明しなければならない。作業領域の照度均斉度は,箇条5に示す値未
満としてはならない。周囲領域の照度均斉度は,0.10以上にすることが望ましい。

4.4 グレア

4.4.1  一般
グレアは,視野内の高輝度部によって生み出される感覚で,不快グレア又は不能グレアとして経験され
ることがある。光沢面の反射によって生じるグレアは,光幕反射又は反射グレアとして知られている。
作業上の誤り,疲労及び事故を軽減させるためにグレアを抑制する。
視線方向が水平より上の場合には,グレアを避ける特別な配慮が必要になる。
4.4.2 グレア評価
屋外照明施設の不快グレアは,CIE 112に規定された屋外グレア評価方法に基づいて,次の式によって
定める。照明施設のGR値は,表5表18に示すGRLを超えないことが望ましい。
Lvl
GR 27 24 log10 0.9
Lve
ここに, Lvl : 個々の照明器具によって生じる等価光幕輝度(cd/m2)の合計,
Lvl=Lv1+Lv2+···Lvn
Lvn : 個々の照明器具の光幕輝度(cd/m2),
Lvn=10×(Eeye/
Eeye : 観測者の視線(水平下方2° : 図1)に対して
垂直な面の照度(lx)
燿 観測者の視線と個々の照明器具とのなす角度
(°)
Lve : 環境の等価光幕輝度(cd/m2),
Lve=0.035× Ehav/
領域(地面など)の平均反射率
Ehav : 領域(地面など)の平均照度(lx)

――――― [JIS Z 9126 pdf 9] ―――――

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図1−視線方向と個々の照明器具との角度
それぞれのGR段階とグレアの程度との関係は,表2による。
表2−GR段階とグレアの程度との関係
GR段階 グレアの程度
90 耐えられない
70 邪魔になる
50 許容できる限界
30 あまり気にならない
10 気にならない
4.4.3 光幕反射及び反射グレア
視作業時の高輝度反射は,視認性を損なう可能性がある。光幕反射及び反射グレアは,次のような方法
で,防止又は軽減することができる。
a) 照明器具,作業場及びそれらの位置関係を適切にする。
b) 表面仕上げ[例えば,つや(艶)消し]を変更する。
c) 照明器具の輝度を規制する。
d) 照明器具の発光部面積を増加する。

4.5 障害光

  夜間の環境を保全するために,障害光を抑制する。障害光は,多くの場合,照明設備からの漏れ光によ
って引き起こされ,周辺環境や人々に生理的及び生態的な問題として表れる。
人,植物及び動物への問題を最小にするために,CIE 150に規定された屋外照明設備からの障害光の許
容される最大値を表3に示す。

――――― [JIS Z 9126 pdf 10] ―――――

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JIS Z 9126:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • CIE S 015:2005(MOD)
  • ISO/CIE 8995-3:2006(MOD)

JIS Z 9126:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 9126:2010の関連規格と引用規格一覧