この規格ページの目次
4
A 6322 : 2017
単位 mm
図1−板状試験片の厚さ測定位置の例
6.4 密度
密度は,式(1)によって求め,整数に丸めた値とする。試験片の寸法は,原寸又は1 m2以上とする。
m
= (1)
V
ここに, ρ : 密度(kg/m3)
m : 質量(kg)
V : 体積(m3)
試験片の質量は,表4に規定した最小目盛をもつはかりを用いて,はかりの最小目盛にて測定した値と
する。外被材のある製品のうち,接着剤を含む外被材の質量があらかじめ分かっているものは,外被材が
付いた状態で測定し,その質量を差し引いた値とする。また,接着剤を含む外被材の質量があらかじめ分
かっていない場合は,外被材をがして測定した値とする。
なお,体積を求めるとき,幅及び長さの測定は,6.3による。厚さは,呼び厚さを用いる。
表4−試験片の質量及びはかりの最小目盛
試験片の質量 はかりの最小目盛
5 kg以上 50 g
1 kg以上 5 kg未満 10 g
0.5 kg以上 1 kg未満 5g
0.5 kg未満 1g
6.5 単位面積当たりの静的ばね定数
静的荷重による単位面積当たりの静的ばね定数の試験方法は,次による。
a) 試験片 試験片は,損傷のない大きさ200 mm×200 mm以上のもので,加圧板の寸法を下回らないも
のとする。
b) 試験装置 試験装置は,次による。
1) 定盤 平面度0.5 mm以下,水平面に対する傾斜±1°で,十分荷重に耐え,かつ,変形を無視でき
るもの。
2) 加圧板 平面度0.2 mm以下,大きさ200±3 mm角の正方形で,質量0.5±0.05 kgのもので,変形
――――― [JIS A 6322 pdf 6] ―――――
5
A 6322 : 2017
を無視できるもの。例えば,厚さ12 mmのアクリル樹脂板。
3) 荷重板 設定質量が4 kg,12 kg及び20 kg(1 m2当たりの載荷質量が100 kg,300 kg及び500 kg)
になるように,加圧板の中央に載せるもので,誤差が設定値の±1 %のもの。
4) 変位測定器 精度±0.01 mmで荷重条件に影響を与えないもの。測定点は,図2に示す対角線上の
試験片に対して対称な4点とする。
単位 mm
図2−変位測定器設置箇所(例)
c) 測定手順
1) 静的変位の測定 試験片の上に加圧板を載せた状態を初期厚さとする。図3の例に示す静的変位測
定装置を用いて,加圧板の中央に設定質量が4 kg,12 kg及び20 kg(1 m2当たりの載荷質量が100 kg,
300 kg及び500 kg)になるように適切な荷重板を順次静かに追加する過程,及び設定質量が20 kg
(1 m2当たりの載荷質量が500 kg)まで達した後,順次静かに減じていく過程を2回繰り返す。2
回目の各ステップで,2分後の初期厚さからの変位を0.05 mmの読取り精度で測定する。4点の測
定点の変位から平均変位を小数点以下1桁に丸め,静的変位とする。
注記 1 m2当たりの載荷質量が700 kg及び900 kg時の静的変位及びその測定方法を附属書Aに
示す。
単位 mm
図3−静的変位測定装置(例)
――――― [JIS A 6322 pdf 7] ―――――
6
A 6322 : 2017
2) 単位面積当たりの静的ばね定数の算出 単位面積当たりの静的ばね定数は,式(2)によって算出し,
小数点以下1桁に丸める。
1 Δm Δm
Ks= + g (2)
2 Δt500−Δt100 100
Δt500−Δt
ここに, Ks : 単位面積当たりの静的ばね定数(N/m3)
Δm : 1 m2当たりの載荷質量の変化量で400 kg
Δt100 : 質量4 kg(1 m2当たりの載荷質量100 kg)を載せたときの
変位量(m)
Δt500 : 質量を20 kg(1 m2当たりの載荷質量500 kg)に増したと
きの変位量(m)
Δt'100 : 質量を20 kgから質量4 kgに戻したときの変位量(m)
g : 自由落下の加速度9.8(m/s2)
6.6 単位面積当たりの動的ばね定数及び損失係数
単位面積当たりの動的ばね定数及び損失係数の測定方法は,次による。
注記 グラスウール緩衝材の動的ばね定数の測定方法は,ISO 9052-1でパルス加振法及び正弦波加振
法が規定されている。この規格では,国内における試験装置の普及状況などを考慮してパルス
加振法によることとした。正弦波加振法による測定方法を附属書Bに示す。
a) 試験片 試験片は,損傷のない大きさ200 mm×200 mm以上のもので,各辺が荷重板の寸法を下回ら
ないもの。
b) 試験装置 試験装置は,次による。
1) 定盤 平面度0.5 mm以下,水平面に対する傾斜±1°で,十分な質量及び剛性をもち,有害な振動
を生じないもの。
2) 荷重板 平面度0.2 mm以下,大きさ200±3 mm角の正方形で,質量8±0.5 kg(1 m2当たりの載荷
質量200 kg),有害な曲げ振動を生じない鋼製のもの。
3) 振動ピックアップ 減衰振動に影響を与えない質量0.1 kg以下のもの。
4) 振動波形記録装置 固有周波数の波形観測の可能なもの。
c) 測定手順
1) 試験片の設置 試験片を定盤の上に設置し,その上に荷重板をその4辺が試験片の4辺に平行する
ように載せる。
2) 加振 荷重板と試験片とで構成する振動系の基本固有周波数における荷重板の振動加速度振幅が5
cm/s2程度となるように,荷重板の中央を衝撃周波数3) が80 Hz程度の加振源(パルス加振器)に
よって単発で衝撃加振し,加振点近傍の1点において振動ピックアップによって振動速度応答波形
を測定する。ブロック図を図4に示す。
注3) 衝撃周波数とは,衝撃力の基本周波数をいい,衝撃力の継続時間をΔt (s) としたとき,1/(2・
Δt) によって求められる周波数。
――――― [JIS A 6322 pdf 8] ―――――
7
A 6322 : 2017
単位 mm
図4−パルス加振法による測定系ブロック図
d) 単位面積当たりの動的ばね定数の算出
1) 基本固有周波数 振動速度応答波形において,図5に示す自由振動部分の波形に対し,次の2種類
の方法のいずれかで,振動系の基本固有周波数を読み取る。
1.1) スペクトル解析法 図5に示す分析範囲を対象としたフーリエ変換によってスペクトル分析を行
い,基本固有周波数を特定する。
1.2) 時系列解析法 図5に示す自由振動部分の波形の隣り合うピーク間から周期を2個以上読み取り,
その平均値から式(3)によって,基本固有周波数を求める。
1
f=
0 (3)
T0
ここに, f0 : 振動系の基本固有周波数(Hz)
T0 : 振動周期の平均値(s)
図5−減衰振動波形図
――――― [JIS A 6322 pdf 9] ―――――
8
A 6322 : 2017
2) 動的ばね定数 1.1) 又は1.2) によって求めた振動系の基本固有周波数f0から,式(4)によって算出
し小数点以下1桁に丸めた値を単位面積当たりの動的ばね定数とする。
2
m (4)
Kd=2(πf0 )
ここに, Kd : 単位面積当たりの動的ばね定数(N/m3)
f0 : 振動系の基本固有周波数(Hz)
m : 荷重板の単位面積当たりの質量(kg/m2)
e) 損失係数の算出
1) スペクトル解析法 d) 1) 1.1) によって求めた振動系の基本固有周波数f0のピークレベルから3 dB
下がりの周波数f1及びf2を読み取り,式(5)によって損失係数ηを算出し,小数点以下2桁に丸める。
f2 f1
= (5)
f0
ここに, η : 損失係数
f0 : 振動系の基本固有周波数(Hz)
f1,f2 : 基本固有周波数f0のピークレベルから3 dB下がりの周波
数(Hz)
ただし,f2>f1
2) 時系列解析法 図5に示す減衰振動波形の自由振動部分からピーク値を,正負それぞれ2点以上読
み,正負別に隣り合う二つの値の組合せから,式(6)によって求めた値を平均し,小数点以下2桁に
丸めたものを損失係数とする。
1 Xi
=
i,i 1 loge (6)
π Xi 1
ここに, ηi,i+1 : 隣り合う二つのピーク値から求めた損失係数
Xi : 波形のi番目のピーク値(正負同側をとる)
Xi+1 : 波形のi+1番目のピーク値
6.7 外観
外観は,使用上支障となるきず,汚れ及び欠けの有無を目視で調べる。
7 検査
検査は,形式検査4) と受渡検査5) とに区分し,検査の項目は,それぞれ次による。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,合理的な抜取方式によるか,又は受渡当事者間の協議
によって定めてもよい。
注4) 形式検査とは,製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足しているかどうかを判定するため
の検査であり,製造設備の新設及び変更,生産条件の変更などを行ったときに実施する検査。
5) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,
必要と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目
1) 寸法
2) 密度
3) 単位面積当たりの静的ばね定数
――――― [JIS A 6322 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11