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A 8613 : 2008
定置式ミキサ
基礎又はプラント架台に固定されたミキサ。
3.10.5
可搬式ミキサ
基礎又はプラント架台に固定されていないミキサ。ミキサフレームに直接車輪を取り付けたミキサを含
む。
3.11
排水処理設備
残留コンクリート及び洗浄水を含む混合水から,骨材及びセメントを分離し,材料を再使用可能にする
とともに処理水を排水可能にする装置(図A.18図A.20参照)。
4 重大な危険源のリスト
重大な危険源のリストは,附属書Bによる。
5 安全要求事項・安全方策
5.1 一般
コンクリート及びモルタル製造用の機械類及びプラントは,この安全要求事項及び安全方策に適合しな
ければならない。さらに,リスクアセスメントの結果,その機械類及びプラントに附属書Bに掲げた重大
な危険源のリストにない新たな危険源が存在する場合は,JIS B 9700-1及びJIS B 9700-2によって設計す
る。
注記 重大な危険源とは,リスクアセスメント(JIS B 9702参照)を設計者・製造業者が行った際に,
直接関連するものとして特定され,リスクを除去又は減らすために具体的な行動が求められる
危険源をいう。
5.2 共通要求事項
5.2.1 強度
機械類及びプラントは,最新技術を駆使し,予想される負荷に十分耐える強度をもつように設計しなけ
ればならない。
5.2.2 油圧又は空気圧システム
油圧システム又は空気圧システムは,それぞれJIS B 8361,JIS B 8370によって設計しなければならな
い。
5.2.3 操縦装置及び計器類
5.2.3.1 一般
操縦装置及び計器類は,ISO 9355-1,ISO 9355-2及びISO 9355-4によって選択し,設計,製造及び配置
しなければならない。
5.2.3.2 スイッチ類
次のように複雑なコンクリートプラントは,錠又はキーでロック可能な主スイッチを少なくとも一つ設
置しなければならない。
a) 操作盤の位置からすべての危険箇所を見渡せない場合
b) 複数箇所の操作盤及び/又は手持ち操作盤から操作可能な場合
さらに,次のスイッチを備えなければならない。
――――― [JIS A 8613 pdf 6] ―――――
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− 操作盤に装置(プラント)全体用のスイッチを1個
− ミキサ室にミキサ用のスイッチを1個
− 分配シュート領域にターンヘッド(分配シュート)用のスイッチを1個
− 操作盤にその他装置用のスイッチ1個
5.2.3.3 同時操作の防止
二つ以上の操作盤がある場合は,個々の機能(例えば,始動,停止など)は,一つの操作盤だけから操
縦可能でなければならない。それ以外の場合は,一つの操作盤から他の操作盤へ,手動又は自動的に優先
権を切換えできなければならない。
一つの操作盤が故障した場合は,他の操作盤に手動又は自動的に切替えができなければならない。
5.2.3.4 非常停止装置
a) 設置箇所 非常停止装置は,それぞれの操作盤及び各作業場所からよく見え,容易に接近できる場所
に設置しなければならない。
b) 要件 非常停止装置は,次の要件を満足しなければならない。
− 最短時間にすべての機能を停止(エンジン又は電動モータの停止を含む。)させる。
− 機械が自動的に再起動するのを防止する。再起動は運転員が行う必要がある。
− JIS B 9703に適合する。
5.2.3.5 自動的再起動の防止
動力の供給がいったん停止して復帰した後,機械が自動的に再起動してはならない。再起動するには,
必ず手動操作によらなければならない。
5.2.4 電気及び電子装置
電気装置は,漏電遮断器又は同等レベルの安全性及び出力定格をもつシステムを介して接続しなければ
ならない[JIS B 9960-1の6.3(間接接触に対する保護)参照]。
ミキサ内部に常設の電装品を装着してはならない。
電動モータの定格出力が0.9 kW以下のミキサは,二重絶縁とするか,又は低電圧システムで運転する(5.5
及び附属書C参照)。二重絶縁又は低電圧システムになっていない移動式の機械類には,次の警告標識を
はり付けなければならない。
“警告 : 危険領域”及び“家庭のソケットに接続してはならない”
5.2.5 防護
5.2.5.1 危険領域への接近防止
骨材及び水を保管する場所など,人が危険な領域に近付くのを制限しなければならない。
5.2.5.2 固定式ガード
駆動ベルト,冷却ファンベルト,駆動チェーン,回転するファン,駆動ピニオンの接続部分,スプロケ
ット,駆動軸などすべての駆動装置の周りには,固定式ガード(JIS B 9716参照)を取り付けなければな
らない。
5.2.5.3 耐熱防護及び排気ガス
機械類及びプラントの高温部(例えば,燃焼機関,排気管など)は,ガード,断熱材などによって防護
しなければならない。
排気ガスを運転員が吸い込まないように,運転位置から遠ざかる方向に排気しなければならない。
5.2.6 燃料装置
燃料装置の材質及び構造は,極度の使用条件,例えば高温,振動などに耐えるものでなければならない。
――――― [JIS A 8613 pdf 7] ―――――
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また,火災及び爆発の危険を示す警告表示を,機械にはり付けなければならない。
5.2.7 人間工学
作業時の不自然な姿勢を避けるため,制御空間,接近装置などは,人間工学を考慮した設計を行うとと
もに,過度の負荷を軽減するため,使いやすいハンドリング,よう(揚)重装置などを備えなければなら
ない。
5.2.8 天候状態
作業者ができるだけ悪天候にさらされないようなプラントの設計及び使用条件にしなければならない。
5.2.9 排気及び換気装置
機械装置の使用によって,危険な量の粉じん(塵)が発生しないことを証明できない限り,その領域及
び/又は機械装置に局部的で効率のよい排気及び換気装置を設置しなければならない。
5.2.10 騒音及び振動
機械類及びプラントは,できるだけ低騒音及び低振動に設計・製造しなければならない。
5.3 自家用及び工業用小形傾胴形ドラムミキサに対する要求事項
5.3.1 安定性
小形傾胴形ドラムミキサは,コンクリート又はモルタルの排出姿勢において,10°以上の傾斜安定角を
もつように設計しなければならない。
機械には,機体の傾きを表示する装置を備えなければならない。
5.3.2 ドラム
回転ドラムの表面は,可能な限り滑らかにしなければならない。
5.3.3 傾胴機構
傾胴フレームと支持台フレームとの間隔を2.5 cm以下にしてはならない(JIS B 9711参照)。
傾胴機構は,両手操作制御による手動操作でなければならない。
傾胴フレームと回転ドラムとの間隔は,3.5 cm以上でなければならない。
ドラムの支持ボスと傾胴フレームとの間は,最小2.5 cmのすき間をもたせるのがよい。ボスに突出部分
がないようにするか,それが不可能な場合はボスをスリーブなどで覆わなければならない。
5.3.4 カバー
電動モータのカバー及びドアは,開けた状態で保持でき,開放時に急速に落下しないよう固定するか,
又は立て形の配置(横開き)にするなど,安全を確保できる設計としなければならない。
5.4 その他のミキサに対する要求事項
5.4.1 練混ぜ槽
5.4.1.1 回転する練混ぜ槽
練混ぜ槽全体をインタロック付きさく(柵)(JIS B 9710参照)で囲わなければならない。
入口(通路)が開いたときにはミキサの運転が自動的に停止するか,又はミキサ外部の滑らかな表面と
のすき間をJIS B 9707による保護距離に保つようにしなければならない。
5.4.1.2 回転羽根
羽根を練混ぜ槽内に旋回して入れる又は下ろす場合は,人の出入り又は接近が不可能な場合にだけ,羽
根が起動できるよう設計しなければならない。
ミキサの羽根は,槽内にある場合を除き,意図しない機械の始動に対して,防護されていなければなら
ない。余勢で動いているミキサの回転に対してもその防護装置は有効でなければならない。
ミキサの回転槽と固定部との距離は,巻込みの危険がないように保護しなければならない。
――――― [JIS A 8613 pdf 8] ―――――
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5.4.1.3 投入口及び排出口の防護
定置式ミキサの投入口及び排出口は,近接して取り付けられた供給ホッパ及び排出ホッパによって安全
防護しなければならない。ホッパの開口部はJIS B 9707の表4で規定する安全距離を保たなければならな
い。ただし,保全用作業床の設置によって上記の安全距離が保てない場合は,警告標識を機械にはり付け
なければならない。
練混ぜ槽への保全用出入口がある場合は,インタロック機構を設置しなければならない。
可搬式ミキサで連続式以外のミキサの排出口は,ホッパ又は防護シールドで安全防護しなければならな
い。
連続式ミキサの排出口は,最小高さ120 mm及び最小幅85 mmのホッパによって安全防護しなければな
らない。
5.4.1.4 ホッパ
可搬式ミキサの投入口及び受入れホッパは,JIS B 9707に従った格子で保護しなければならない。
可搬式ミキサで連続式以外のミキサの底部には,次の格子を取り付けなければならない。
− スクリーンの最大許容メッシュ幅が70 mmの場合は,カバーと圧搾部分との間の最小許容距離は150
mm
− スクリーンの最大許容メッシュ幅が40 mmの場合は,カバーと圧搾部分との間の最小許容距離は120
mm
上記の要求事項は,傾胴形ミキサには適用しない。
練混ぜ槽には,はっきりと認識でき恒久的な方法で巻込みの警告標識をはり付けなければならない。
5.4.1.5 カバー
ミキサの点検口には,保護カバーを設置しなければならない。
練混ぜ槽及び受入れホッパの開口部のカバーのうち,工具なしで開けられるものは,カバーを開けたと
き,練混ぜ槽及び練混ぜ羽根の駆動部が自動的に停止しなければならない(動力インタロック装置)。
可搬式ミキサの場合は,操作のインタロックでもよい。
工具を使って開閉するカバーでも頻繁に開閉する場合は,動力が自動停止するインタロック装置を設置
しなければならない。
動力駆動式カバーを閉じる操作の場合は,両手制御操作(JIS B 9710参照)を利用するか,又は安全な
距離を保った位置で操作できるようにしなければならない。
危険な箇所に対して取り付ける安全対策部材は,それらを取り外したとき,人体の一部が危険な可動部
に近づくまでに停止するよう十分な距離をとらなければならない。
開閉式カバーは,開いた位置において意図せずに閉まらないように配置又は取り付けなければならない。
5.4.1.6 保全用開口部
練混ぜ槽及び受入れホッパの保全用開口部は,320 mm×420 mm,又は直径420 mm以上とする。
練混ぜ槽及び受入れホッパの保全用開口部は,運転中練混ぜ槽内に入る又は上がることができないよう,
カバー又はさく(柵)で安全防護しなければならない。頻繁に接近が必要な場合は,カバー及びさく(柵)
内の接近装置は,ミキサ又は練混ぜ羽根及び供給装置の駆動部と連動し,それらを開けたときは,ミキサ
及び練混ぜ羽根を運転できないよう動力インタロック装置を設けなければならない。
カバーを開けて保全作業が可能な位置まで練混ぜ羽根及び/又は練混ぜ槽を動かすのに,0.25 kN以上の
力が必要なミキサでは,危険領域に近づかない位置にある別の操作盤で操作しなければならない。その操
作盤は,一回の操作で練混ぜ羽根又は練混ぜ槽が10°以上回ってはならない,自動リセット機構を備え,
――――― [JIS A 8613 pdf 9] ―――――
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かつ,施錠できなければならない。
操作盤は,次のように設定しなければならない。
− 練混ぜ槽から操作できない。
− 練混ぜ羽根は,回転中に点検できる。
カバー及び外さく(柵)内への接近装置は,意図せずに閉まらないよう配置及び安全措置をしなければ
ならない。
保全用開口部の前には,はっきりと認識でき恒久的な警告標識をはり付けなければならない。その標識
には捕そく(捉)の危険と警告を用いる。保全用開口部から見えない場合は,操作盤の横にも警告標識を
はり付けなければならない。
危険領域への出入りを制限するには,キーの交換又は安全キーシステムを利用したキーインタロック装
置を設置することが望ましい。
5.4.1.7 排出機構
排出シュートはさく(柵)で囲い,排出機構への接触を防ぐ距離をもたなければならない(JIS B 9707
の表4参照)。不意に排出装置が作動しないことを検証された設計でなければならない。
5.4.2 移送装置
練混ぜ槽に材料を供給する移送装置の軌道に対して,何人も危険な範囲に近づけないようさく(柵)を
設けなければならない(JIS B 9707参照)。
さく(柵)には少なくとも一つの出入口を設けなければならない。出入口は,意図しない閉鎖に対して
保護されなければならない。また開けた場合は,自動的に練混ぜ槽の運転が止まるようにインタロックさ
れていなければならない(パワーロックシステム)。
5.5 電気保護等級クラスIIの可搬式ミキサに対する追加の要求事項
5.5.1 一般要求事項
電気保護等級クラスIIの可搬式ミキサは,JIS C 9335-1に適合し,附属書Cによって検証しなければな
らない。
注記1 JIS C 3663-4に規定する編組付きコード(記号 60245 IEC 51)又はオーディナリータフゴム
シースコード(記号 60245 IEC 53)を外部配線及び主電源に使用する。
注記2 ネットワークへの接続は,クラスII装置用に設計された2ピンメインプラグ又は防まつ(沫)
形プラグを使用する場合に限り許される。
注記3 プラグを絶縁材でコーティング又は包まなければならない。
5.5.2 保護絶縁に関する要求事項(JIS B 9960-1参照)
5.5.2.1 感電からの防護を確実にするため,クラスIIミキサは,次のものを使用しなければならない。
− 基本的に絶縁された電気機器を保護する外部絶縁囲い,又は, マーク(JIS C 9335-1の7.6備考1.
参照)の機器を使用
− 中間囲いによって基本的に絶縁した電気機器から分離した金属囲い
− 又は,両形式の囲いの組合せ
5.5.2.2 絶縁及び中間囲いは,二重絶縁又は強化絶縁されていなければならない。
5.5.2.3 絶縁囲いは,電位を伝える伝導性の部品によって導電代用してはならない。
5.5.2.4 二重絶縁及び強化絶縁は,通常起こり得る条件下で,次の状況に耐えるものでなければならない。
− 機械的影響
− 電気的影響
――――― [JIS A 8613 pdf 10] ―――――
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JIS A 8613:2008の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8613:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8340-1:2011
- 土工機械―安全―第1部:一般要求事項
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB9700-1:2004
- 機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第1部:基本用語,方法論
- JISB9700-2:2004
- 機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第2部:技術原則
- JISB9703:2019
- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9707:2002
- 機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC0664:2003
- 低圧系統内機器の絶縁協調 第1部:原理,要求事項及び試験
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則