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B 1124 : 2021
表JA.8−十字穴付きトランペットドリルねじの寸法
単位 mm
ねじの呼び ST3.5 ST4.2
P a) 約 1.3 1.4
dk 最大(基準寸法) 8.3 8.7
最小 7.8 8.2
k b) 約 4.0 4.5
j 約 5.5 7.0
f 約 0.6 0.8
r 約 5.0 5.5
十字穴 十字穴の番号 2
H形 m 参考 5.0 5.0
q c) 最大 3.0 3.0
最小 2.5 2.5
Z形 m 参考 5.0 5.0
q c) 最大 2.9 2.9
最小 2.45 2.45
穴あけの範囲 以上 0.7 1.75
(適用板厚)d) 以下 2.25 3
l lg e)
呼び長さ 最小 最大 最小
16 15.1 16.9 9.2 7.3
19 18 20 12.1 10.3
22 21 23 15.1 13.3
25 24 26 18.1 16.3
32 30.75 33.25 25.1 23
35 33.75 36.25 28.1 26
38 36.75 39.25 31.1 29
41 39.75 42.25 34.1 32
ドリルねじの幾何公差は,JIS B 1021の5.2(幾何公差−部品等級A)による。
注a) Pは,ねじのピッチ。
注b) kは,ねじの外径の延長線と首下の曲線との交点から頭部頂面までの長さ。
注c) qは,十字穴のゲージ沈み深さ。
注d) 呼び長さlを決める際,板と板との間に空間がある場合には,その空間の距
離を板厚に加える。
注e) lgは,頭部頂面から完全ねじの先端までの長さ。
JA.4 材料及び熱処理
ドリルねじの材料及び熱処理は,次による。
a) 鋼ドリルねじの材料は,表面硬化が可能な鋼又は熱処理用鋼とし,熱処理後の製品はJA.5及びJA.6
を満足しなければならない。
b) ステンレスドリルねじの材料は,JIS G 4315のSUS410又はこれに相当する材料とし,熱処理後の製
品はJA.5及びJA.6を満足しなければならない。
――――― [JIS B 1124 pdf 26] ―――――
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JA.5 金属学的性質
JA.5.1 硬さ
ドリルねじの表面硬さ及び心部硬さは,JA.8.2.1の試験を行ったとき,表JA.9に適合しなければならな
い。
表JA.9−ドリルねじの硬さ
ねじの呼び 鋼ドリルねじ ステンレスドリルねじ
表面硬さ 心部硬さ 表面硬さ 心部硬さ
ST3.5,ST4.2 530 HV0.3以上 320 HV5400 HV5 530 HV0.3以上 240 HV5以上
ST4.8,ST5.5,ST6.3 320 HV10400 HV10 240 HV10以上
5,6
JA.5.2 硬化層深さ
鋼ドリルねじの硬化層深さは,JA.8.2.2の測定を行ったとき,表JA.10に適合しなければならない。
なお,ステンレスドリルねじの硬化層深さは,規定しない。
表JA.10−鋼ドリルねじの硬化層深さ
ねじの呼び 硬化層深さ mm
最小 最大
ST3.5 0.05 0.18
ST4.2,ST4.8, 0.10 0.23
ST5.5,5
ST6.3,6 0.15 0.28
JA.5.3 ミクロ組織
鋼ドリルねじの熱処理後のミクロ組織には,JA.8.2.3の試験を行ったとき,表面層と心部との間に,帯
状のフェライト層があってはならない。
なお,ステンレスドリルねじのミクロ組織は,規定しない。
JA.5.4 水素ぜい化
電気めっきを施したドリルねじは,水素ぜい化による破壊の危険がある。そのために,製造業者及び/
又は電気めっき業者は,JIS B 1045による水素ぜい化の危険を検出する試験を行わなければならない。
これに関連して,JIS B 1044で規定する電気めっきを施したねじ部品に対する水素ぜい化軽減の処置を
参照しなければならない。
JA.6 機械的性質
JA.6.1 ねじ下穴あけ性能
ドリルねじのねじ先部は,JA.8.3.2で規定する試験条件でねじ込み試験を行ったとき,かみ合うめねじ
のねじ山を成形するために必要なねじ下穴をあけることができる形状でなければならない。
――――― [JIS B 1124 pdf 27] ―――――
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JA.6.2 ねじ山の成形性能
ドリルねじは,JA.8.3.1で規定する試験用板にねじ込んだとき,JA.6.1によってあけられたねじ下穴に,
ドリルねじ自身のねじ山が変形することなく,かみ合うめねじのねじ山を成形できるものでなければなら
ない。
JA.6.3 ねじり強さ
ドリルねじの破壊トルクは,JA.8.3.3によって試験したとき,表JA.11で規定する最小ねじり強さ以上
でなければならない。
表JA.11−最小ねじり強さ
ねじの呼び 最小ねじり強さ
N·m
ST3.5 2.8
ST4.2 4.7
ST4.8 6.9
ST5.5 10.4
ST6.3 16.9
5 8.1
6 14.0
JA.7 表面状態
ドリルねじの表面は,滑らかで使用上有害な割れ,きず,かえり,ばりなどの欠陥があってはならない。
JA.8 検査
JA.8.1 形状·寸法検査
ドリルねじの形状·寸法検査は,次による。
a) ねじ部の形状·寸法検査は,直接測定によって行い,表JA.3に適合しなければならない。
b) 十字穴の形状·寸法は,ゲージ沈み深さq及び十字穴とゲージとの食い付きを調べる。
ゲージ沈み深さqについては,JIS B 1012の3.2.2(H形十字穴のゲージ沈み深さq)によって測定
し,その値は,表JA.5表JA.8に適合しなければならない。
十字穴とゲージとの食い付きについては,JIS B 1012の3.2.3(H形十字穴とゲージとの食い付き)
によって行い,ドリルねじが自重によって脱落しなければよい。ただし,呼び長さlが呼び径の5倍
を超えるものには適用しない。
なお,十字穴の翼長さmは,検査の対象としない。
c) ねじ部及び十字穴を除く部分の形状·寸法は,JIS B 1071の各部寸法の測定方法又はこれに代わる方
法によって行い,その値は,表JA.3表JA.8に適合しなければならない。
――――― [JIS B 1124 pdf 28] ―――――
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JA.8.2 金属学的性質検査
JA.8.2.1 硬さの試験
ドリルねじの硬さ試験は,JIS B 1059の4.1.1(表面硬さの試験)及び4.1.2(心部硬さの試験)に準じて
行う。
なお,心部硬さ試験の測定位置は,ねじの先端から十分離れた平行ねじ部を軸線に対して直角に切断し
た横断面の谷底と軸心とのほぼ中間点とする。
JA.8.2.2 硬化層深さの測定
鋼ドリルねじの硬化層深さの測定は,JIS B 1059の4.1.3(硬化層深さの測定)に準じて行う。
JA.8.2.3 ミクロ組織の試験
鋼ドリルねじのミクロ組織の試験は,JIS B 1059の4.1.4(ミクロ組織の試験)に準じて行う。
JA.8.3 機械的性質検査
JA.8.3.1 ねじ込み試験
JA.6.1及びJA.6.2によるねじ下穴あけ性能及びねじ山の成形性能を評価する試験は,JIS B 1059の4.2.1
(ねじ込み試験)に準じて行う。ただし,ねじ込み試験の試験要件は,表JA.12による。
表JA.12−ねじ込み試験の試験要件
ねじの呼び 試験用板の厚さa) 推力 試験時間(最大) 無負荷時のねじの
回転速度
mm N s min−1
ST3.5 1+1=2 150 4 1 8002 500
ST4.2 1.5+1.5=3 250 5 1 8002 500
ST4.8 2+2=4 250 7 1 8002 500
ST5.5 2+3=5 350 11 1 0001 800
ST6.3 2+3=5 350 13 1 0001 800
5 2+2=4 250 7 1 8002 500
6 2+3=5 350 13 1 8002 500
注a) 試験用板の厚さは,2枚の鋼板を重ね合わせた合計とする。この試験用板の厚さは,受入試
験だけに適用する。ただし,規定板厚の試験用板を入手できない場合は,規定の厚さより厚
く,かつ,最も近い厚さの試験用板を使用してもよい。
JA.8.3.2 ねじ下穴の検査
ねじ下穴の検査は,JIS B 1059の4.2.2(ねじ下穴の検査)に準じて行う。ただし,ねじ下穴検査の要件
は,表JA.13による。
――――― [JIS B 1124 pdf 29] ―――――
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表JA.13−ねじ下穴検査の要件
ねじの呼び 試験用板の厚さ ねじ下穴の径 mm
mm 最小 最大
ST3.5 1 2.7 3.0
ST4.2 2 3.2 3.6
ST4.8 2 3.7 4.2
ST5.5 2 4.2 4.8
ST6.3 2 4.8 5.4
5 2 3.9 4.4
6 2 4.6 5.2
JA.8.3.3 ねじり強さ試験
ドリルねじのねじり強さ試験は,JIS B 1059の4.2.3(ねじり試験)に準じて行う。ねじり試験に用いる
トルクレンチは,JIS B 1059の5.(トルクレンチ)による。
JA.8.4 表面状態検査
表面状態の検査は,目視によって行い,JA.7に適合しなければならない。
JA.8.5 受入検査
受入検査手順は,特に指定がない限り,JIS B 1091による。
JA.9 製品の呼び方
ドリルねじの呼び方は,規格番号又は規格の名称,種類,ねじの呼び×呼び長さ,十字穴の種類及び材
料とし,特に指定事項がある場合は,その後に付け加える。
なお,材料は,その一般名称によるものでよいが,記号による場合は,日本産業規格の材料記号による。
ただし,鋼ドリルねじの場合は,材料を省略してもよい。
例
規格番号又は 種類 ねじの呼び× 十字穴の種類 材料 指定事項
規格の名称 呼び長さ
JIS B 1124 つば付き六角ドリ 5×22
ルねじ
タッピンねじ 十字穴付きトラン ST3.5×25 −H SUS410 頭部白色塗装のねじ山をも ペットドリルねじつドリルねじ
JA.10 表示
JA.10.1 製品の表示
ドリルねじの製品に対する表示は,通常,施さない。
JA.10.2 包装の表示
この規格の全ての要求事項に適合した製品の包装には,外面に次の事項を表示する。
――――― [JIS B 1124 pdf 30] ―――――
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JIS B 1124:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15480:2019(MOD)
- ISO 15481:1999(MOD)
- ISO 15482:1999(MOD)
- ISO 15483:1999(MOD)
JIS B 1124:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.060 : 締結用部品 > 21.060.10 : ボルト,ねじ,びょう
JIS B 1124:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0101:2013
- ねじ用語
- JISB0143:2013
- 締結用部品―ねじ部品の寸法の記号及び意味
- JISB1007:2015
- タッピンねじのねじ部
- JISB1010:2003
- 締結用部品の呼び方
- JISB1012:1985
- ねじ用十字穴
- JISB1013:1994
- 皿頭ねじ―頭部の形状及びゲージによる検査
- JISB1021:2003
- 締結用部品の公差―第1部:ボルト,ねじ,植込みボルト及びナット―部品等級A,B及びC
- JISB1044:2001
- 締結用部品―電気めっき
- JISB1045:2001
- 締結用部品―水素ぜい化検出のための予荷重試験―平行座面による方法
- JISB1046:2020
- 締結用部品―非電解処理による亜鉛フレーク皮膜システム
- JISB1059:2001
- タッピンねじのねじ山をもつドリルねじ―機械的性質及び性能
- JISB1071:2010
- 締結用部品―精度測定方法
- JISB1091:2003
- 締結用部品―受入検査
- JISB1099:2012
- 締結用部品―ボルト,小ねじ,植込みボルト及びナットに対する一般要求事項
- JISG4315:2013
- 冷間圧造用ステンレス鋼線