JIS B 7440-8:2015 製品の幾何特性仕様(GPS)―座標測定システム(CMS)の受入検査及び定期検査―第8部:光学式距離センサ付き座標測定機 | ページ 4

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5.7 長さ測定誤差

  長さ測定誤差EBi:j:ODS又はEUni:j:ODSは,受入検査の場合には製造業者が指定し,定期検査の場合には使用
者が指定する最大許容長さ測定誤差EBi:j:ODS,MPE又はEUni:j:ODS,MPEを超えてはならない。
長さ測定誤差EBi:j:ODS又はEUni:j:ODS及び最大許容長さ測定誤差EBi:j:ODS,MPE又はEUni:j:ODS,MPEは,マイクロ
メートル単位で表示する。
製造業者は裁量によって,特別な操作条件における異なる最大許容長さ測定誤差 EBi:j:ODS,MPE又は
EUni:j:ODS,MPEを追加して設定してもよい。

5.8 平面形状測定誤差

  平面形状測定誤差EForm.Pla.D95%:j:ODSは,受入検査の場合には製造業者が指定し,定期検査の場合には使用
者が指定する最大許容平面形状測定誤差EForm.Pla.D95%:j:ODS,MPEを超えてはならない。
平面形状測定誤差EForm.Pla.D95%:j:ODS及び最大許容平面形状測定誤差EForm.Pla.D95%:j:ODS,MPEは,マイクロメー
トル単位で表示する。製造業者は裁量によって,特別な操作条件における異なる最大許容平面形状測定誤
差EForm.Pla.D95%:j:ODS,MPEを追加して設定してもよい。

5.9 測定物質量による影響

  座標測定機の性能を評価するための最大測定物質量が座標測定機に積載された場合は,長さ測定誤差
EBi:j:ODS又はEUni:j:ODSが,製造業者の指定した該当する最大許容長さ測定誤差EBi:j:ODS,MPE又はEUni:j:ODS,MPE
を超えてはならない。長さ測定誤差EBi:j:ODS又はEUni:j:ODSの検査は,次の条件を前提として,使用者が選択
したどの測定物質量(ゼロから最大測定物質量)においても実施する。
− 検査用のおもりは,座標測定機の測定範囲に収めなければならない。また,おもりは自立しなければ
ならない。
− 製造業者は,座標測定機の支持(すなわち,テーブル)表面における単位面積当たりの最大負荷,及
び/又は個別の点における最大負荷を指定してもよい。接触点における負荷については,いずれの特
定の接触点における負荷も他の接触点における負荷の2倍以下である。
− 製造業者から特に指定がない場合,おもりは座標測定機のテーブルの中央に対して,おおよそ中心,
及びおおよそ対称的に置かれなければならない。
使用者及び製造業者は,おもりの入手性について取り決めることが望ましい。
おもりのために測定位置へ接近できないことがあるので,使用者及び製造業者は座標測定機のテーブル
におもりを載せる方法について協議することが望ましい。

6 受入検査及び定期検査

6.1 一般

  受入検査は,製造業者が指定した仕様及び手順に基づいて行い,定期検査は,使用者が指定した仕様及
び製造業者が指定した手順に基づいて行う。

6.2 プロービング特性

6.2.1  評価原理
プロービング特性の評価原理は,光学式距離センサを備えた座標測定機が,記載された最大許容誤差以
下で測定可能かどうか決定することである。4種類のプロービング特性(PForm.Sph.1×25:j:ODS,PForm.Sph.D95%:j:ODS,
PSize.Sph.1×25:j:ODS,及びPSize.Sph.All:j:ODS)を評価するが,単一点を測定する光学式距離センサをもつ座標測定機
の場合,これらのうちPForm.Sph.D95%:j:ODS及びPSize.Sph.All:j:ODSの検査は適用しない。
検査する座標測定機が回転式プロービングシステムをもつ場合,附属書Dに記載する検査を追加して実

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施しなければならない。
6.2.2 検査用標準器
鋼製又はセラミックス製の検査用標準器を用いてプロービング誤差の評価を行う。他の適切な材料で製
作された検査用標準器を用いてもよい。異なる材質の検査用標準器を用いて検査を行うと,表面反射率,
光の浸込み(体積散乱),色,散乱特性などの光学特性の違いによって,得られるプロービング誤差が変わ
る可能性があるため,使用した検査用標準器の材質は記録しなければならない。プロービング誤差の評価
に使用する検査用標準器の表面粗さは,対応する最大許容誤差と比較して無視できる程度に小さくなけれ
ばならない。製造業者が検査用標準器の材質及び表面特性について指定しない場合には,使用者はこれら
を任意に選択できる。
検査用標準球の直径の既定値は10 mm以上51 mm以下(この条件を満たす検査用標準球を,以下,通
常直径の検査用標準球という。)でなければならない。検査用標準球の直径がセンサエリアの範囲(図4
参照)と比較して大幅に小さい場合,取得できる測定点の数が不十分となることがあり,センサの測定値
のひずみを正しく評価できないことがある。検査用標準球上での測定範囲がセンサエリアの範囲の66 %よ
りも小さい場合,プロービング性能検査用標準平面を測定しなければならない。製造業者と使用者の合意
の基に,プロービング性能検査用標準平面の代わりに直径が51 mmを超える球(以下,大直径球という。)
を用いてもよい。プロービング性能検査用標準平面又は大直径の検査用標準球上での測定範囲はセンサエ
リアの範囲の66 %以上でなければならない。
通常直径の検査用標準球はプロービング形状誤差(25点),プロービング形状誤差(95 %),プロービン
グ寸法誤差(25 点)及びプロービング寸法誤差(100 %)の評価に用いる。プロービング性能検査用標準
平面及び大直径球はプロービング形状誤差(25点)及びプロービング形状誤差(95 %)の評価に用いる。
ラインスキャン式又はポイントスキャン式のセンサの評価を行う場合,プロービング性能検査用標準平
面の短辺の長さは,少なくともプロービング特性の検査に実際に使用した通常直径の検査用標準球の直径
以上でなければならない。

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a c
b
d
ma
LX2
LX1
ma≧0.66 × d
a) ラインスキャンセンサ又は b) 二次元像投影センサの例
ポイントスキャンセンサの例
LX1 : ラインスキャンセンサ又はポイントスキャンセンサの場合における,プロービング性能検査用標準平面の短
辺の寸法
LX2 : ラインスキャンセンサ又はポイントスキャンセンサの場合における,プロービング性能検査用標準平面の長
辺の寸法
ma : 測定範囲,センサエリアの少なくとも66 %以上の被測定領域
a : ラインスキャンセンサ又はポイントスキャンセンサ
b : 二次元像投影センサ
c : センサ中心軸
d : センサエリア
図4−測定範囲とセンサエリアとの関係
注記 測定範囲がセンサエリアの66 %に相当するとき,検査用標準球上に投影された円の直径はセン
サエリアが正方形の場合の一辺の長さの92 %となる。これは0.66 (0.92/2)2×πという関係式
から求められる。
検査用標準器の選定に関する理解を容易にするために,フローチャートを図5に示す。

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検査用標準球
非該当
球面上の測定範囲≧
センサエリアの66 %
受渡当事者間
該当 の合意があるか
既定
(合意なし) 合意あり
通常直径の 通常直径の検査用標準球 通常直径の検査用標準球
検査用標準球 (PS,PF及びPD) (PS,PF及びPD)
(PS,PF及びPD) 並びに 並びに
プロービング性能検査用 大直径球 (PF及びPD)
標準平面 (PF及びPD)
PS : PSize.Sph.1×25:j:ODS及びPSize.Sph.All:j:ODS
PF : PForm.Sph.1×25:j:ODS
PD : PForm.Sph.D95%:j:ODS
注記1 通常直径の検査用標準球 : 直径が10 mm以上51 mm以下である検査用標準球
注記2 大直径球 : 通常直径球を超える直径の大きな検査用標準球
図5−プロービング性能の検査に使用する検査用標準器の選定手順
光学式距離センサを備えた座標測定機のプロービングシステムのパラメータ設定に使用した校正球は,
この検査に用いてはならない。
検査用標準球の直径及び形状偏差,並びにプロービング性能検査用標準平面の形状は校正しなければな
らない。これらの形状偏差は検査する座標測定機の最大許容誤差の20 %を超えないことを推奨する。検査
用標準球及びプロービング性能検査用標準平面の形状偏差及び表面粗さは,検査結果に影響する。座標測
定機の受入検査又は定期検査を行う場合,JIS B 0641-1の規定を考慮しなければならない。
6.2.3 評価方法
6.2.3.1 一般
検査される全てのシステムは,座標測定機の製造業者が定める通常の操作手順に従ってパラメータ設定
しなければならない。
使用者はプロービングシステムのパラメータ設定に使用した校正球を設置した場所を除き,検査用標準
球又はプロービング性能検査用標準平面の位置を製造業者の指定する範囲内で任意に選ぶことができる。
検査用標準球又はプロービング性能検査用標準平面は振動による誤差を最小とするよう,強固に固定しな
ければならない。
フィルタの影響は附属書Aに記載する分解能検査によって観測することができる。分解能検査を実施す
る場合は,座標測定機に対してプロービング性能の検査と同じ操作条件を適用しなければならない。
PX:Tr:ODSを評価する場合,座標測定機によってセンサを複数位置に移動しながら測定を行う。PX:Art:ODSを
評価する場合,回転機構によってセンサ姿勢を複数姿勢に変更する。PX:St:ODSを評価する場合,センサを座
標測定機によって移動させずに測定を行う。

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6.2.3.2 検査用標準球を使用する場合の評価方法
検査用標準球の表面を測定する。検査用標準球上において,製造業者の指定する球面の測定角度範囲を
測定するのが望ましい(図6参照)。検査用標準球上でデータを取得する角度範囲は,データシートに記
録しなければならない。

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JIS B 7440-8:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10360-8:2013(MOD)

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