JIS B 7557:2019 排水流量計―取引又は証明用 | ページ 6

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B 7557 : 2019
図B.2−面速式流量計の試験
B.1.3 留意事項
取引用排水流量計の試験は,流量体積積算値によって評価すべきであるが,実流試験が困難な場合は,
瞬時流量で行ってもよい。

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附属書C
(参考)
パーマ・ボーラスフリューム式流量計
C.1 一般
この附属書は,人工の開水路を流れる水の流量測定に用いるP.B.フリューム式流量計について,記載す
る。
注記 常流で流れる開水路の途中を絞ると,この絞り部(スロート部)に限界流が生じ,流量は上流
側水深の関数として求めることができる。P.B.フリュームは,この原理に基づく流量計であっ
て,定められた形状・寸法のフリューム本体を水路に設置し,スロート部から上流側の水深を
測定して,流量を演算・指示するものである。
C.2 P.B.フリューム各部名称及び寸法例
P.B.フリューム各部名称及び寸法例を,図C.1に示す。
D : P.B.フリューム口径
hu : 水深計測点水深
図に示す寸法比は,各社で製作するP.B.フリューム寸法の一例である。
図C.1−P.B.フリュームの各部名称及び寸法例
C.3 測定原理
P.B.フリュームの流れを,図C.2に示す。

――――― [JIS B 7557 pdf 27] ―――――

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h1 : 計測点管底からの質点の位置水頭(m)
h2 : 計測点質点への圧力水頭(m)
hu : 計測点水深(m)
h3 : 限界点クレスト面からの質点の位置水頭(m)
h4 : 限界点質点への圧力水頭(m)
hc : 限界点水深(m)
Vu : 計測点質点の流速(m/s)
Vc : 限界点質点の流速(m/s)
t : クレスト高さ(m)
Ac : 限界流部流れの断面積(m2)
Wc : 限界流部水面の幅(m)
図C.2−P.B.フリュームの測定原理
管底を基準とした計測点(クレストの上流端から口径と同じ距離だけ上流の位置)での,ある質点の比
エネルギーをEuとし,その質点が限界点に移動したときの比エネルギーをEcとすると,
Vu 2 Vu 2
Eu h1 h2 hu (C.1)
2g 2g
Vc 2 Vc 2
Ec h3 h4 t hc t (C.2)
2g 2g
ここに, h1 : 計測点管底からの質点の位置水頭(m)
h2 : 計測点質点への圧力水頭(m)
hu : 計測点水深(m)
h3 : 限界点クレスト面からの質点の位置水頭(m)
h4 : 限界点質点への圧力水頭(m)
hc : 限界点水深(m)
Vu : 計測点質点の流速(m/s)
Vc : 限界点質点の流速(m/s)
t : クレスト高さ(m)
g : 重力加速度(m/s2)
エネルギー保存則によってEu=Ec[式(C.1)=式(C.2)]となるので,次の式が成り立つ。
Vu 2 Vc 2
hu hc t (C.3)
2g 2g
また,限界流部のある流量Qにおけるエネルギー式[式(C.2)]で,エネルギーが最小となる条件

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dE
0
dh
から,限界流部では次の式が成立する。
Q = Vc・Ac (C.4)
Q2 Ac3
(C.5)
g Wc
Ac3 g
Q (C.5')
Wc
ここに, Q : 流量(m3/s)
Ac : 限界流部流れの断面積(m2)
Wc : 限界流部水面の幅(m)
Ac,Wcは限界点水深hcの関数であり,式(C.5')は限界流の流量が限界点水深hcから求められることを
示している。
ここで,P.B.フリュームの流量Q(限界流部の流量と同じ)は,次の式でも表すことができる。
Q = Vu・Au (C.6)
ここに, Au : 水深計測部(常流部)流れの断面積(m2)
式(C.3),式(C.4),及び式(C.5)から,次の式を得る。
Vu 2 Ac
hu hc t (C.7)
2g 2Wc
また,式(C.6)及び式(C.7)から,次の式を得る。
Q2 Ac
hu hc t
2g Au 2 2Wc
(C.8)
Ac Q2
hu hc t
2Wc 2g Au 2
式(C.8)で,Ac,Wc,及びQはhcの関数であり,Auはhuの関数であるので,式(C.8)を成立させるhu
及びhcを特定すれば,上流側水深huを計測することによって,流量Qが求められることになる。実際の
計算では,コンピュータを使用した逐次近似法などでhuにおけるQを求める。
C.4 P.B.フリュームの様々な形状
C.3に記載した測定原理に基づく流量計をP.B.フリューム式流量計と呼び,その形状は,上部開放形,
管きょ(渠)接続形,管きょ(渠)内挿入設置形,ます(桝)内設置形,吐出口接続形などが多く使用さ
れている。また,スロート部が台形,卵形のものなどがあり,各製造業者から水深−流量特性が示されて
いる(図C.3図C.7参照)。
一般に,排水路は,その性質上暗きょ(渠)であることが多く,口径が大きくなるとP.B.フリュームの
計測点への搬入方法が問題になることが多い。このため,分割組立型のP.B.フリュームも製作されている。
下水道などでは,供用開始直後の初期流量に対応するため,さらに,スロート部に着脱可能な絞りを挿入
したインサート形,大小のP.B.フリュームを組み合わせた親子形などが設置されている。
管きょ(渠)挿入設置形は,設置作業及び維持管理が管きょ(渠)内となるため,呼び径800 mm以上
の管きょ(渠)であることが望ましい。
ます(桝)内設置形は,狭小形状であり,いっ(溢)水が発生しやすいので,汚物が堆積しにくい卵形

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のクレストにしたものである。
吐出口接続形は,吐出開始水深を変えないようクレストをなくし,スロート部を卵形にしたものである。
図C.3−上部開放形P.B.フリューム
図C.4−管きょ(渠)接続形P.B.フリューム
呼び径D
図C.5−管きょ(渠)内挿入設置形P.B.フリューム

――――― [JIS B 7557 pdf 30] ―――――

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