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いる。
備考 比例計数管は入射放射線のエネルギーに比例した波高値のパルス信号をその強さに比例して発
生するものである。
(4) 演算表示部 演算表示部は放射線検出器からの信号を処理し,硫黄分を表示又は伝送できなければな
らない。
4.3.3 性能試験方法 励起式定置形計測器の性能試験方法は,次による。
(1) 試験条件 (3)試験方法で試験条件を規定していない場合は,次の試験条件で行う。
(a) 温度 1030℃の間の任意の温度とする。
(b) 湿度 4585%までの間の任意の相対湿度とする。
(c) 大気圧変化 大気圧の変化幅は20hPa [{mbar}] (4)以下とする。
(d) 電源電圧 定格電圧±2%とする。
(e) 電源周波数 定格周波数±0.2Hzとする。
(f) 暖機時間 4時間以上とする。
(g) 測定値の求め方 短時間の連続指示値の中心値を読み取り,これを測定値とする。
(2) 試験液その他
(a) /H試験液 附属書によって調製したものとする。
(b) ゼロ校正液,スパン校正液及び校正液 硫黄分0.00質量%,4質量%及び任意の硫黄分の軽油若し
くは重油又は附属書によって調製したものとする。
(c) 応答試験液 JIS K 2203に規定する1号とする。
(3) 試験方法 計測器の試験方法は,次による。
なお,計測器は,各試験に先立って,ゼロ校正液及びスパン校正液を用い,計測器の取扱説明書に
記載する方法でゼロ表示値及びスパン表示値の校正を行っておく。ただし,(i)及び(j)の試験を行う場
合は,この操作を省略してもよい。
(a) 繰返し測定誤差試験 試料セルにスパン校正液を所定量導入し,安定した連続指示値を求め,測定
値とする。次に,試料セルを空にし,再度スパン校正液を導入し,測定値を求める。この操作を3
回繰り返し,3個の測定値の最大値と最小値との差を求め,これを繰返し測定誤差とする。
(b) ゼロドリフト試験 試料セルにゼロ校正液を所定量導入し,24時間連続測定を行う。この間におけ
る測定値の最大値と最小値との差を求め,これをゼロドリフトとする。
(c) スパンドリフト試験 試料セルにスパン校正液を所定量導入し,24時間連続測定を行う。この間に
おける測定値の最大値と最小値との差を求め,これをスパンドリフトとする。
(d) 検量線の直線性誤差試験 試験セルに校正液を所定量入れ,測定値を求める。その測定値と校正液
の硫黄分確定値との差を検量線の直線性誤差とする。
(e) 電源電圧10%変化時の測定値変化試験 試料セルにスパン校正液を所定量入れ,硫黄分を測定し,
その測定値をAとする。次に,電源電圧を定格電圧の110%の電圧に徐々に変化させ,計測器が安
定した後,同様の測定を行い,その測定値をBとする。更に電源電圧を定格電圧の90%の電圧に徐々
に変化させ,計測器が安定した後,同様の測定を行い,その測定値をCとする。電源電圧に対する
影響はBからAを減じた値及びCからAを減じた値で求め,これらの絶対値を電源電圧10%変化
時の測定値変化とする。
(f) 周囲温度5℃変化時の測定値変化試験 試料セルにスパン校正液を所定量入れ,硫黄分を測定する。
次に周囲温度を1030℃の間で5℃以上変える。計測器が安定した後,同一セルを用い同様の測定
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を行う。この測定値と周囲温度を変化させる前の測定値との差を5℃当たりに換算して,これを周
囲温度5℃変化時の測定値変化とする。
(g) /H1.0変化時の測定値変化試験 試料セルにC/H試験液Aを所定量入れ,硫黄分を測定する。次
に試料セルにC/H試験液Bを所定量入れ,硫黄分を測定する。C/H試験液Aの硫黄分測定値とC/H
試験液Bの硫黄分測定値の差をC/H1.0当たりに換算して,これをC/H1.0変化時の測定値変化とす
る。
(h) 試料切換後の90%応答時間試験 初め試料セルにスパン校正液を入れた状態で安定した測定値A
を指示記録(7)させておき,次に応答試験液を設定流量で導入し,スパン校正液を応答試験液に置換
する。安定した測定値Bが得られるまで測定値を指示記録(7)させる。スパン校正液を応答試験液に
90に達するまでの時間(分)を記録の結果から求
切り換えた時点から,測定値の変化量 (A−B) ×100
め,90%応答時間とする。
注(7) ここに用いる指示記録計の記録紙送り速度は,10mm/min以上とする。
(i) 耐電圧試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間に定格周波数の交流電圧
1 000Vを1分間加えて異常の有無を調べる。
(j) 絶縁抵抗試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間の絶縁抵抗をJIS C
1302に規定する500V絶縁抵抗計で測定する。
備考 4.3.3(3)(i),(j)の試験は,計測器への供給電源を遮断した状態で行う。
5. 透過式計測器
5.1 測定原理 透過式は,放射性同位元素から放射される放射線を試料に照射したときに硫黄原子など
によって吸収されて透過してくる放射線の強度を測定し,試料中の硫黄分濃度を求める。
備考 この方式では,20keV程度の単色なエネルギーのX線又は を利用したものはC/Hの補正は
不要であるが,それ以外のエネルギーを用いたものは補正が必要である。更に,試料の質量又
は密度の測定が必要である。
5.2 透過式定置形計測器
5.2.1 性能 透過式定置形計測器の性能は,次による。計測器は原油及び石油製品の硫黄分を連続的に測
定するための適切な機能をもち,5.2.3で試験を行ったとき,表4の規定に適合しなければならない。
表4 透過式定置形計測器の性能
項目 性能
繰返し測定誤差 硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
ゼロドリフト 硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
スパンドリフト 硫黄分0.01質量+0.015FS以下
検量線の直線性誤差 硫黄分0.02質量%+0.05FS以下
電源電圧10%変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
周囲温度5℃変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.015FS以下
試料切換後の90%応答時間 10分以内
耐電圧 異常を生じてはならない
絶縁抵抗 2M 坎 上
重金属が測定値に与える影響 硫黄分0.07質量%以下
備考 FSは,計測器の最大目盛値(質量%)とする。
5.2.2 計測器の構成 透過式定置形計測器の構成は,次による。
なお,計測器は線源,試料セル,放射線検出器,演算表示部などで構成し,その構成例を図3に示す。
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備考 計測器は,通常の使用状態において,危険が生じるおそれがなく,十分な耐久性をもち,形状
が正しく,組立てが良好で,容易に機械的,電気的な故障を生じないこと。
図3 透過式定置形計測器の構成例
(1) 線源 線源は,密封された放射性同位元素又はX線管で,測定に適するエネルギーの放射線を放射す
るものであり,線源が正常に装着された状態では,放射線の漏れは関係法令に定める線量以下でなけ
ればならない。
(2) 試料セル 試料セルは,石油類に耐性がある材質のものを用い,窓には放射線の吸収の少ない材料,
例えば金属ベリリウム,ポリテトラフルオルエチレン(通称 : テフロン)などを用いる。
(3) 放射線検出器 放射線検出器は,入射放射線を電気信号に変換するもので,電離箱,ガイガ・ミュラ
ー計数管又は比例計数管を用いる。
備考 電離箱は入射放射線をその強さに比例した電流に変換するもの,ガイガ・ミュラー計数管は入
射放射線の強さに比例した数のパルス信号を出すもの,比例計数管は入射放射線のエネルギー
に比例した波高値のパルス信号をその強さに比例して発生するものでなければならない。
(4) 演算表示部 演算表示部は,放射線検出器からの信号を処理し,硫黄分を表示又は伝送できなければ
ならない。
5.2.3 性能試験方法 透過式定置形計測器の性能試験方法は,次による。
(1) 試験条件 4.3.3(1)に規定する条件とする。
(2) 試験液その他
(a) ゼロ校正液,スパン校正液及び校正液 硫黄分0.00質量%,4質量%及び任意の硫黄分の軽油若し
くは重油又は附属書によって調製したものとする。
(b) 応答試験液 JIS K 2203に規定する1号とする。
(c) 重金属試験液 附属書によって調製したものとする。
(3) 試験方法
(a) 繰返し測定誤差試験 試料セルにスパン校正液を所定量導入し,安定した連続指示値を求め,測定
値とする。次に,試料セルを空にし,再度スパン校正液を導入し,測定値を求める。この操作を3
――――― [JIS B 7995 pdf 8] ―――――
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回繰り返し,3個の測定値の最大値と最小値との差を求め,これを繰返し測定誤差とする。
(b) ゼロドリフト試験 試料セルにゼロ校正液を所定量導入し,24時間連続測定を行う。この間におけ
る測定値の最大値と最小値との差を求め,これをゼロドリフトとする。
(c) スパンドリフト試験 試料セルにスパン校正液を所定量導入し,24時間連続測定を行う。この間に
おける測定値の最大値と最小値との差を求め,これをスパンドリフトとする。
(d) 検量線の直線性誤差試験 試料セルに校正液を所定量入れ,測定値を求める。その測定値と校正液
の硫黄分確定値との差を検量線の直線性誤差とする。
(e) 電源電圧10%変化時の測定値変化試験 試料セルにスパン校正液を所定量入れ,硫黄分を測定し,
その測定値をAとする。次に,電源電圧を定格電圧の110%の電圧に徐々に変化させ,計測器が安
定した後,同様の測定を行い,その測定値をBとする。更に電源電圧を定格電圧の90%の電圧に徐々
に変化させ,計測器が安定した後,同様の測定を行い,その測定値をCとする。電源電圧に対する
影響はBからAを減じた値及びCからAを減じた値で求め,これらの絶対値を電源電圧10%変化
時の測定値変化とする。
(f) 周囲温度5℃変化時の測定値変化試験 試料セルにスパン校正液を所定量入れ,硫黄分を測定する。
次に周囲温度を1030℃の間で5℃以上変える。計測器が安定した後,同一セルを用い同様の測定
を行う。この測定値と周囲温度を変化させる前の測定値との差を5℃当たりに換算して,これを周
囲温度5℃変化時の測定値変化とする。
(g) 試料切換後の90%応答時間試験 初め試料セルにスパン校正液を入れた状態で安定した測定値A
を指示記録(7)させておき,次に応答試験液を設定流量で導入し,スパン校正液を応答試験液に置換
する。安定した測定値Bが得られるまで測定値を指示記録(7)させる。スパン校正液を応答試験液に
90に達するまでの時間(分)を記録の結果から
切り換えた時点から,測定値の変化量が (A−B) ×100
求め,90%応答時間とする。
注(7) ここに用いる指示記録計の記録紙送り速度は10mm/min以上とする。
(h) 耐電圧試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間に定格周波数の交流電圧
1 000Vを1分間加えて異常の有無を調べる。
(i) 絶縁抵抗試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間の絶縁抵抗をJIS C
1302に規定する500V絶縁抵抗計で測定する。
備考 5.2.3(3)(h),(i)の試験は,計測器への供給電源を遮断した状態で行う。
(j) 重金属が測定値に与える影響試験 ゼロ校正液と重金属試験液を交互に試料セルに入れて,それぞ
れ測定値を求める。二つの測定値の差から鉄分100質量ppm当たりの変化量を求め,重金属が測定
値に与える影響とする。
6. 表示 計測器には,本体の見やすい箇所に次の事項を表示する。ただし,これらの表示は,計測器に
分散して表示してもよい。また,(7)以降は必要に応じて表示する。
(1) 製造業者名又は登録商標
(2) 製造業者が与えている計測器の形名
(3) 器物番号。必要ある場合は相番号又はその略号
(4) 製造年月又はその略号
(5) 電源の種類,電圧 (V) ,周波数 (Hz) 及び所要電力 (W) 又は皮相電力 (VA)
(6) 放射性同位元素を線源とするものには放射能標識
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(7) 測定成分
(8) 測定原理
(9) 測定範囲
(10) 使用周囲温度範囲 (℃)
(11) 伝送出力の種類
(12) 形式承認番号を得たものは,その形式承認番号
(13) 防爆検定合格品には,法令で定められた表示事項
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JIS B 7995:1994の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 7995:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK2203:2009
- 灯油
- JISK2275:1996
- 原油及び石油製品―水分試験方法
- JISK2541:1996
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法
- JISZ4001:1999
- 原子力用語
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8202:1985
- 量記号,単位記号及び化学記号