JIS B 7995:1994 原油及び石油製品中の硫黄分自動計測器

JIS B 7995:1994 規格概要

この規格 B7995は、原油及び石油製品中の硫黄分を放射線を用いて測定する自動計測器について規定。

JISB7995 規格全文情報

規格番号
JIS B7995 
規格名称
原油及び石油製品中の硫黄分自動計測器
規格名称英語訳
Automatic analysers for sulphur in crude oil and petroleum products
制定年月日
1984年3月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

75.040, 75.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
石油 2020
改訂:履歴
1984-03-01 制定日, 1989-03-01 確認日, 1994-07-01 改正日, 1999-10-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS B 7995:1994 PDF [13]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 7995-1994

原油及び石油製品中の硫黄分自動計測器

Automatic analysers for sulphur in crude oil and petroleum products

1. 適用範囲 この規格は,原油及び石油製品中の硫黄分を放射線を用いて測定する自動計測器(以下,
計測器という。)について規定する。
備考1. この規格における原油及び石油製品とは揮発分が少ない原油,軽油,重油などで,硫黄分が
0.01質量%4質量%のものをいう。
2. 卓上形測器の使用方法は,JIS K 2541に規定する放射線式硫黄分試験方法による。
また,定置形計測器の使用方法は,計測器の取扱説明書によるが,この測定値を品質証明
に用いようとする場合はJIS K 2541の放射線式硫黄分試験方法に規定する精度以内でなけれ
ばならない。
3. 計測器に用いる放射線の取扱いは,関連法令による。
4. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 1302 絶縁抵抗計
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 2203 灯油
JIS K 2275 原油及び石油製品水分試験方法
JIS K 2541 原油及び石油製品−硫黄分試験方法
JIS Z 4001 原子力用語
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8202 量記号,単位記号及び化学記号
5. この規格の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は,従来単位系によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次に示すもののほか,JIS K 0050, JIS Z 4001, JIS Z
8103及びJIS Z 8202による。
(1) ゼロ校正液 計測器の最小目盛値(硫黄分0.00質量%表示値)を校正するのに用いる液。
(2) スパン校正液 計測器の最大目盛値(卓上形計測器の場合は,硫黄分4質量%とする。)を校正するの
に用いる液。
(3) 校正液 計測器の目盛範囲の中間点付近の硫黄分表示値又は任意の硫黄分表示値を検査するための液。

――――― [JIS B 7995 pdf 1] ―――――

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(4) 炭素水素比(以下,C/Hという。) 原油及び石油製品中の炭素と水素との質量比。
(5) /H試験液 励起式計測器において,試料中のC/Hが測定値に及ぼす影響を試験するための試験液。
(6) セル間誤差 卓上形計測器において,セルの窓材の厚さの違いに伴う誤差。
(7) 応答試験液 定置形計測器において,応答時間を測定するための試験液。
(8) 重金属試験液 透過式計測器において,試料中の重金属が測定値に及ぼす影響を試験するための試験
液で,重金属として鉄を用いる。
(9) 平行測定誤差 試験において,人・日時・計測器のすべてが同じ場合の測定の誤差。
3. 計測器の種類 計測器の種類は,測定原理及び形式によって分類し,表1に示す3種類とする。
表1 計測器の種類
測定原理による分類 形式による分類
励起式 卓上形(1)
定置形(2)
透過式 定置形(2)
注(1) 卓上形計測器は,主に実験室に設置し,各種の試料
を間欠的に測定する場合に用いる。
(2) 定置形計測器は,連続的に測定する場合に用いる。
4. 励起式計測器
4.1 測定原理 励起式は,X線管又は放射性同位元素から出される放射線を試料に照射したときに硫黄
原子が発する2.3keV程度の蛍光X線などの強度を測定し,試料中の硫黄分を求める。
4.2 励起式卓上形計測器
4.2.1 性能 励起式卓上形計測器の性能は,次による。計測器は原油及び石油製品中の硫黄分を間欠的に
測定するための適切な機能をもち,4.2.3で試験を行ったとき,表2の規定に適合しなければならない。
表2 励起式卓上形計測器の性能
項目 性能
平行測定誤差 硫黄分0.01質量%+0.01S以下
ゼロドリフト 硫黄分0.01質量%以下
スパンドリフト 硫黄分0.01質量%+0.015S以下
検量線の直線性誤差 硫黄分0.02質量%+0.05S以下
セル間誤差 硫黄分0.02質量%+0.02S以下
電源電圧10%変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.01S以下
周囲温度5℃変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.015S以下
C/H1.0変化時の測定値変化 硫黄分0.01質量%+0.02S以下
耐電圧 異常を生じてはならない
絶縁抵抗 5M 坎 上
備考 Sは,試験に用いる校正液及び試験液の硫黄分(質量%)とする。
4.2.2 計測器の構成 励起式卓上形計測器の構成は,次による。
なお,計測器は,線源,試料セル,放射線検出器,演算表示部などで構成し,その構成例を図1に示す。
備考 計測器は,通常の使用状態で危険が生じるおそれがなく,十分な耐久性をもち,形状が正しく,
組立てが良好で容易に機械的・電気的な故障を生じないものでなければならない。

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図1 励起式卓上形計測器の構成例
(1) 線源 線源は,密封された放射性同位元素又はX線管で,測定に適するエネルギーの放射線を放射す
るものであり,線源が正常に装着された状態では,放射線の漏れは関係法令に定める線量以下でなけ
ればならない。
(2) 試料セル 試料セルは,石油類及び溶媒に耐性がある材質のものを用い,窓には放射線の吸収が少な
い材料,例えば雲母,ポリエステル(3),金属ベリリウムなどを用いる。
注(3) 厚さは,10 下で,試料セルごとの厚さの変化は,±15%以下とする。
備考 揮発性の試料を取り扱うものは,試料の蒸発を防止し,かつ,蒸気圧による窓の変形防止対策
がとれる構造でなければならない。
(3) 放射線検出器 放射線検出器は,入射放射線を電気信号に変換するもので,一般には比例計数管を用
いる。
備考 比例計数管は入射放射線のエネルギーに比例した波高値のパルス信号をその強さに比例して発
生するものでなければならない。
(4) 演算表示部 演算表示部は放射線検出器からの信号を処理し,硫黄分を小数点以下3けた以上表示又
は記録できなければならない。
4.2.3 性能試験方法 励起式卓上形計測器の性能試験方法は,次による。
(1) 試験条件 (3)試験方法で試験条件を規定していない場合は,次の試験条件で行う。
(a) 周囲温度 1030℃の間の任意の温度とする。ただし,試験中に±2℃以上変化してはならない。
(b) 湿度 4585%までの間の任意の相対湿度とする。
(c) 大気圧変化 大気圧の変化幅は20hPa [{mbar}](4)以下とする。
注(4) 1bar=105Paである。
(d) 電源電圧 定格電圧±2%とする。
(e) 電源周波数 定格周波数±0.2Hzとする。
(f) 暖機時間 1時間以上とする。
(g) 測定値の求め方 1個の読取り値(デジタル値又はプリンター値)を求め,これを測定値とする。
(2) 試験液その他
(a) /H試験液 附属書によって調製したものとする。

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(b) ゼロ校正液,スパン校正液及び校正液 確黄分0.00質量%,4質量%及び任意の硫黄分の軽油若し
くは重油(5)又は附属書によって調製したものとする。
注(5) 硫黄分の確定は,JIS K 2541に規定する燃焼管式硫黄分試験方法の空気法による。
参考 社団法人石油学会で硫黄分標準値を認定した硫黄分標準試料があるので,これを用いてもよい。
(3) 試験方法 計測器の試験方法は,次による。
なお,計測器は,各試験に先立ってゼロ校正液及びスパン校正液を用い,計測器の取扱説明書に記
載する方法でゼロ表示値及びスパン表示値の校正を行っておく。ただし,(i),(j)の試験を行う場合は
この校正操作を省略してもよい。
(a) 平行測定誤差試験 1個の試料セルに校正液を所定量入れ,連続して10回硫黄分を測定する。この
10個の測定値の最大値と最小値との差を平行測定誤差とする。
(b) ゼロドリフト試験 1個の試料セルにゼロ校正液を所定量入れ,連続して10回硫黄分を測定し,そ
の測定値を平均する。同一セルで以後4時間にわたり約1時間ごとに同様の測定を繰り返し,平均
値5個を求める。この平均値の最大値と最小値との差をゼロドリフトとする。
(c) スパンドリフト試験 1個の試料セルにスパン校正液を所定量入れ,連続して10回硫黄分を測定し,
その測定値を平均する。同一セルで以後4時間にわたり約1時間ごとに同様の測定を繰り返し,平
均値5個を求める。この平均値の最大値と最小値の差をスパンドリフトとする。
(d) 検量線の直線性誤差試験 1個の試料セルに校正液を所定量入れ,連続して10回硫黄分を測定し,
その測定値を平均する。この平均値と校正液の硫黄分確定値との差を検量線の直線性誤差とする。
(e) セル間誤差試験 5個の試料セルに校正液を所定量入れ,それぞれ連続して10回ずつ硫黄分を測定
した後,セルごとに測定値を平均する。このセルごとの平均値の最大値と最小値との差をセル間誤
差とする。ただし,セルの窓材は同じロットのものを使用する。
(f) 電源電圧10%変化時の測定値変化試験 1個の試料セルにスパン校正液を所定量入れ,連続して10
回硫黄分を測定し,その測定値を平均してAとする。次に電源電圧を定格電圧の110%の電圧に徐々
に変化させ,計測器が安定した後,同様の測定を繰り返し,その測定値を平均してBとする。更に
電源電圧を定格電圧の90%の電圧に徐々に変化させ,計測器が安定した後,同様の測定を繰り返し,
その測定値を平均してCとする。電源電圧に対する影響は,BからAを減じた値及びCからAを
減じた値で求め,これらの絶対値を電源電圧10%変化時の測定値変化とする。
(g) 周囲温度5℃変化時の測定値変化試験 1個の試料セルにスパン校正液を所定量入れ,連続して10
回硫黄分を測定し,その測定値を平均する。次に周囲温度を1030℃の間で5℃以上変える。計測
器が安定した後,同一セルを用い同様の測定を繰り返して平均値を求める。この平均値と周囲温度
を変化させる前の平均値との差を5℃当たりに換算してこれを周囲温度5℃変化時の測定値変化と
する。
(h) /H1.0変化時の測定値変化試験 5個の試料セルにC/H試験液Aを所定量入れ,それぞれ連続して
10回ずつ硫黄分を測定し,50個の全測定値を平均する(6)。次に5個の試料セルにC/H試験液Bを
所定量入れ,それぞれ連続して10回ずつ硫黄分を測定し,50個の全測定値を平均する(6)。C/H試
験液Aの硫黄分平均値とC/H試験液Bの硫黄分平均値との差をC/H1.0当たりに換算して,これを
C/H1.0変化時の測定値変化とする。
注(6) 全測定値を平均する前に(e)によってセル間に誤差がないことを確認しなければならない。
(i) 耐電圧試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間に定格周波数の交流電圧
1 000Vを1分間加えて異常の有無を調べる。

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(j) 絶縁抵抗試験 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間の絶縁抵抗をJIS C
1302に規定する500V絶縁抵抗計で測定する。
備考 4.2.3(3)(i),(j)の試験は,計測器への供給電源を遮断した状態で行う。
4.3 励起式定置形計測器
4.3.1 性能 励起式定置形計測器の性能は,次による。計測器は原油及び石油製品中の硫黄分を連続的に
測定するための適切な機能をもち,4.3.3で試験を行ったとき,表3の規定に適合しなければならない。
表3 励起式定置形計測器の性能
項目 性能
繰返し測定誤差 硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
ゼロドリフト 硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
スパンドリフト 硫黄分0.01質量%+0.015FS以下
検量線の直線性誤差 硫黄分0.02質量%+0.05FS以下
電源電圧10%変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.01FS以下
周囲温度5℃変化時の測定値変化硫黄分0.01質量%+0.015FS以下
C/H 1.0変化時の測定値変化 硫黄分0.01質量%+0.02FS以下
試料切換後の90%応答時間 10分以内
耐電圧 異常を生じてはならない
絶縁抵抗 2M 坎 上
備考 FSは,計測器の最大目盛値(質量%)である。
4.3.2 計測器の構成 励起式定置形計測器の構成は,次による。
なお,計測器は試料セル,放射線検出器,演算表示部などで構成し,その構成例を図2に示す。
備考 計測器は,通常の使用状態において,危険を生じるおそれがなく,十分な耐久性をもち,形状
が正しく,組立てが良好で,容易に機械的,電気的な故障を生じないこと。
図2 励起式定置形計測器の構成例
(1) 線源 線源は密封された放射性同位元素X線管で,測定に適するエネルギーの放射線を放射する。
(2) 試料セル 試料セルは石油類に耐性のある材質のものを用い,窓には放射線の吸収の少ない材質,例
えば,金属ベリリウム,ポリテトラフルオルエチレン(通称テフロン)などを用いる。
(3) 放射線検出器 放射線検出器は,入射放射線を電気信号に変換するもので,一般には比例計数管を用

――――― [JIS B 7995 pdf 5] ―――――

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