11
B 7995-1994
附属書 性能試験用校正液及び試験液の調製方法
1. 適用範囲 この附属書は,硫黄分自動計測器の性能試験に用いるC/H試験液,重金属試験液,校正液
などの調製方法について規定する。
2. 試薬
(1) ジブチルジスルフィド ジブチルジスルフィド(以下,DBDSという。)試薬は,附属書表1に示す条
件を満たすものとする。
附属書表1 ジブチルジスルフィド試薬の条件
比重 (20/20℃) 0.9360.940
20
屈折率 nD 1.4901.494
水分 % 0.01以下
99.5以上
含量[(ジ−n−ブチルジスルフィド及びその異性体の含量)(ガスクロマトグラフ法)] %
参考 DBDS試薬については,通商産業省の試薬表示認証制度(通商産業省省議決定49.3.25)に基づい
て認証されたもの(認証規格番号NR7801)がある。
備考 DBDSは,かなりの特異臭があるのでドラフト内で取り扱い,不快を他に及ぼさないよう十分な配
慮が必要である。
(2) テトラリン及びデカリン テトラリン及びデカリン試薬は硫黄分0.005質量%以下で,水分0.05質量%
以下のもの(1)とする。
注(1) 試薬瓶の開封後は大気中の水分の混入を防ぐため,デシケータに入れて保管すること。使用に
際しては水分を測定し,0.05質量%以下であることを確認すること。
備考 硫黄分の試験方法は,JIS K 2541に規定する酸水素炎燃焼式硫黄分試験方法(ジメチルスルホ
ナゾIII滴定法)又は,ランプ式硫黄分試験方法(容量法)によって,水分の試験方法は,JIS K
0068又はJIS K 2275に規定するカール・フィッシャー法による。
(3) フェロセン フェロセン試薬は純度98.0質量%以上で,硫黄分を含まないものとする。
参考 試薬の性状を附属書参考表1に示す。
附属書参考表1 試薬の性状
沸点 硫黄分 密度20℃ 炭素分 水素分
試薬名 分子式 分子量 C/H
℃ 質量% g/cm3 質量% 質量%
DBDS (C4H9S)2 178.36 230 35.95 0.94 5.30 53.87 10.17
テトラリン C10H12 132.21 207 0.00 0.97 9.93 90.85 9.15
デカリン C10H18 138.26 185193 0.00 0.90 6.62 86.88 13.12
鉄分(質量%)
フェロセン C10H10Fe 186.04 0.00 − 8.39 64.56 5.42
30.02
3. C/H試験液の調製方法 C/H試験液の調製方法は,次による。
なお,硫黄分が4.00質量%で,C/Hが異なるC/H試験液A及び試験液Bの2種類を調製する。
(1) /H試験液A C/H試験液Aは,あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコにDBDSとデカリン
とを11.13対88.87の割合(質量比)ではかり取り(2)十分に混合する(3)。この液のC/Hは6.5である。
注(2) BDSは,硫黄分が約36質量%と多いので,正確にはかり取ることが必要である。
――――― [JIS B 7995 pdf 11] ―――――
12
B 7995-1994
また,ひょう量容器を用いた場合は,はかり取ったDBDSをすべて共栓付三角フラスコに移
すように細心の注意を払って行うことが必要である。
(3) 原則として,使用の都度調製する。
なお,調製後日時の経過したものを使用する場合は,水分を測定し0.05質量%以下であるこ
とを確認すること。
(2) /H試験液B C/H試験液Bは,あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコにDBDSとテトラリ
ンとを11.13対88.87の割合(質量比)ではかり取り(2)十分に混合する(3)。この試験液のC/Hは9.4で
ある。
4. ゼロ校正液の調製方法 ゼロ校正液の調製方法は,あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコに
テトラリンとデカリンとを15.66対84.34の割合(質量比)ではかり取り,十分に混合する(3)。この校正液
は硫黄分0.005質量%以下,C/H7.0である。
5. 硫黄分4質量%のスパン校正液の調製方法 硫黄分4質量%のスパン校正液の調製方法は,あらかじ
め洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコに,DBDS,テトラリン及びデカリンを附属書表2に示す割合では
かり取り(2),十分に混合する(3)。この校正液は,硫黄分4.00質量%,C/H7.0である。
附属書表2 試薬の混合割合
試薬名 混合割合(質量比)
DBDS 11.13
テトラリン 19.99
デカリン 68.88
備考 硫黄分4質量%以外の校正液の調製方法は,6.による。
6. 校正液の調製方法 校正液の調製方法は,次のいずれかの方法によってC/Hが7.0で任意の硫黄分の
校正液を調製する。
(1) 試薬を直接調合する方法 あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコにDBDS,テトラリン及び
デカリンを次の式で求めた割合(質量比)ではかり取り(2),十分に混合する(3)。
CU=2.781 6S
100 S
CD 25.163 6 .9148 5 .0028 5S
1 C
CT=100−CU−CD
ここに, S : 任意の硫黄分(質量%)
CU : DBDSの割合(質量比)
CT : テトラリンの割合(質量比)
CD : デカリンの割合(質量比)
C : 7.0 (C/H)
(2) ゼロ校正液と硫黄分4質量%のスパン校正液とを調合する方法 ゼロ校正液と硫黄分4質量%のスパ
ン校正液とを調合する方法は,あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラスコにゼロ校正液及び硫黄
分4質量%スパン校正液を次の式で求めた割合(質量比)ではかり取り,十分に混合する(3)。
CS 100
.400
――――― [JIS B 7995 pdf 12] ―――――
13
B 7995-1994
CZ=100−CS
ここに, S : 任意の硫黄分(質量%)
CZ : ゼロ校正液の割合(質量比)
CS : 硫黄分4質量%のスパン校正液の割合(質量比)
7. 重金属試験液の調製方法 重金属試験液の調製方法は,あらかじめ洗浄,乾燥した共栓付三角フラス
コにフェロセンとゼロ校正液とを0.333対99.667の割合(質量比)ではかり取り,十分混合する(3)。この
試験液は,鉄分1.000質量ppm,C/H7.0及び硫黄分0.005質量%以下とする。
原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 矢田部 照 夫 財団法人電力中央研究所
(委員) 森 本 修 通商産業省機械情報産業局
横 溝 眞一郎 工業技術院標準部
佐 野 貞 雄 神奈川県公害センター
川 瀬 善 一 埼玉県公害センター
鈴 木 将 夫 千葉県公害研究所
飯 島 政 義 東京電力株式会社
伊 藤 玄 出光興産株式会社
佐 藤 文 夫 日本石油株式会社
細 川 長 利 日本鉱業株式会社
高 田 勝太郎 東京化成工業株式会社
平 田 治 義 株式会社堀場製作所
山 野 豊 次 理学電機工業株式会社
塘 政 弘 株式会社横河電機製作所
岩 越 和 大 三菱電機株式会社
中 川 隆 社団法人日本電気計測器工業会
菅 原 淳 夫 財団法人日本規格協会
木 村 弘 社団法人日本分析機器工業会
(事務局) 戸野塚 房 男 社団法人日本分析機器工業会
JIS B 7995:1994の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 7995:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK2203:2009
- 灯油
- JISK2275:1996
- 原油及び石油製品―水分試験方法
- JISK2541:1996
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法
- JISZ4001:1999
- 原子力用語
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8202:1985
- 量記号,単位記号及び化学記号