JIS B 9950:1993 圧力スイング吸着装置用語

JIS B 9950:1993 規格概要

この規格 B9950は、圧力スイング吸着装置に関する用語について規定。

JISB9950 規格全文情報

規格番号
JIS B9950 
規格名称
圧力スイング吸着装置用語
規格名称英語訳
Pressure swing adsorption apparatus -- Vocabulary
制定年月日
1993年8月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.71, 71.100.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1993-08-01 制定日, 2001-08-20 確認日, 2007-03-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS B 9950:1993 PDF [8]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 9950-1993

圧力スイング吸着装置用語

Pressure swing adsorption apparatus−Vocabulary

1. 適用範囲 この規格は,圧力スイング吸着装置(以下,装置という。)(1)に関する用語について規定す
る。
注(1) 吸着剤を入れた筒状の容器に原料ガスを供給し,高い圧力下で吸着させる操作と低い圧力下で
脱離させる操作とを繰り返し,原料ガス中の成分を濃縮・分離することによって,必要とする
製品ガスを得る装置。この操作を,PSA (pressure swing adsorption) 操作といい,したがって,こ
の装置をPSA装置ということもある。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0132 送風機・圧縮機用語
JIS C 1502 普通騒音計
JIS C 1505 精密騒音計
JIS K 1464 工業用乾燥剤
JIS K 1474 活性炭試験方法
JIS K 3211 界面活性剤用語
JIS M 0104 石炭利用技術用語
JIS W 0105 航空用語(油圧及び空気圧系統)
JIS Z 8106 音響用語(一般)
JIS Z 8115 信頼性用語
JIS Z 8731 騒音レベル測定方法
JIS Z 8815 ふるい分け試験方法通則
2. 分類 用語は,次のとおり分類する。
(1) 装置の構成及び形式
(2) 使用目的
(3) 吸着剤
(4) 操作,工程及び性能
3. 用語及び定義 用語及び定義は,次のとおりとする。
なお,参考のために対応英語を示す。
備考 定義欄で,定義の文章の中の用語の後の丸括弧内の数字は,この規格の用語番号を示し,定義
の文章の末尾の丸括弧内の規格番号は,引用規格の規格番号を示す。

――――― [JIS B 9950 pdf 1] ―――――

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B 9950-1993
(1) 装置の構成及び形式
番号 用語 定義 対応英語
101 吸着筒 adsorption column,
PSA操作を行うための吸着剤(301)を充てんした筒
状の容器。 adsorption tower,
備考 吸着塔又は吸着槽ともいう。 adsorption vessel
102 一塔式 吸着筒が単一である装置の形式。 single bed type
103 多塔式 複数の吸着筒をもつ装置の形式。 multiple bed type
104 横形 吸着筒が水平に置かれる装置の形式。 horizontal type
105 立形 吸着筒が垂直に置かれる装置の形式。 vertical type
106 一種充てん 充てん吸着剤が1種類である形式。 packing with one kind of
adsorbent
107 多種充てん 充てん吸着剤が多種類である形式。 packing with multiple kinds of
adsorbent
108 積層充てん multi-layer packing
多種類の吸着剤を層状に積み重ねて充てんする形
式。
109 常圧再生式 atmospheric pressure
加圧下で吸着(401)し,大気圧に近い圧力(405)まで
減圧して脱離再生を行う形式。 regeneration type
備考 大気圧に近い圧力とは,ゲージ圧力が
0.1MPa [{1kgf/cm2}] 未満の場合をいう。
110 真空再生式 真空に減圧して脱離再生を行う形式。 vacuum regeneration type
111 前処理装置 pre-treatment unit
吸着筒の前に設け,原料ガスに混在する水分・ミ
ストなど有害な成分の除去又は加熱・冷却を行う
装置。
備考 除湿器,除水器,空気乾燥器,冷却器
などがある。
112 圧縮機 compressor
羽根車又はロータの回転運動若しくはピストンの
往復によって気体を圧送し,その圧力比が約2,
又は吐出し圧力がゲージ圧力で約0.1MPa
[{1kgf/cm2}] 以上の機械(JIS B 0132)。
備考 気体が空気の場合,空気圧縮機ともい
う。
113 真空ポンプ vacuum pump
真空を得るための送風機・圧縮機(JIS B 0132)。
備考 回転真空ポンプ,ピストン真空ポンプ,
ダイアフラム真空ポンプ,エジェクタ
真空ポンプ,ルーツ真空ポンプなどが
ある。
114 加湿器 製品ガスに湿分を与えるための機器。 humidifier
115 サージタンク surge tank
吸着筒から流出する製品ガスの圧力及び組成など
の変動を緩和させるための製品ガスの貯留タン
ク。
備考 一塔式圧力スイング吸着装置では,均
圧(414)用気体の貯槽を兼ねて用いられ
る。
116 圧力調節器 pressure regulator
高圧の気体を所要の圧力に減圧調整するための機
器。
備考 圧力スイング吸着装置のサージタンク
と製品ガス出口との間の管路に設け,
サージタンク内の圧力変動が製品ガス
の流量変動を起こさないために用い
る。

――――― [JIS B 9950 pdf 2] ―――――

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B 9950-1993
番号 用語 定義 対応英語
117 圧力計 流体の圧力を測定する計器。 Pressure gauge
備考 圧力の度合いを信号に変換する系の最
初の検出素子を特に圧力センサとい
う。
118 流量調節器 流体の流量を所定の値に制御するための装置。flow control device
備考 バルブの開度を手動又は自動的に調節
して流量を所定の値に保持する流量調
節弁のほか,組み込まれた数個のオリ
フィスの中から所定の流量に対応する
オリフィスを選ぶ回転セレクト方式な
どによる流量設定器がある。
119 流量計 流体の流量を測定する計器 flowmeter
120 濃度計 気体中の成分の濃度を測定する計器。 gas analyser
121 酸素濃度計 気体中の酸素濃度を測定する計器。 oxygen analyser
備考 ジルコニア式,ガルバニ式,磁気式な
どがある。
122 湿度計 hygrometer
湿度(絶対湿度,相対湿度,露点)を測定する計
器。
備考 露点を対象とした計器を露点計とい
う。
123 消音器 吸気又は排気の騒音を低減させる装置。 silencer,
備考 吸気(又は吸込み)サイレンサ,排気muffler
(又は吐出し)サイレンサ,空気マフ
ラ,消音セパレータなどがある。
124 タンク類 気体を貯蔵又は貯留する容器。 tanks
備考 空気槽,製品槽,貯蔵タンク,貯留タ
ンク,ガスホルダ,サージタンク,吸
気バッファタンク,排気バッファタン
クなどがある。
125 バルブ及び継手類 valves & fittings
流体の流通路に設置し,流体の出入調節をつかさ
どる器具であるバルブ,及び流通路(バルブ又は
機器,計器,装置を含む。)をつなぐ継手の総称。
126 フィルタ filter
流れている流体から微細な固形物をろ過作用によ
って除去する装置(JIS W 0105)。
127 積算時間計 elapsed time indicator,
装置の累積使用時間又は累積運転時間を測定,表
示する計器。 elapsed time integrator
備考 累積使用時間計(又は指示器)ともい
う。
128 異常警報器 emergency alarm
装置又は制御系の異常状態若しくは限界条件の超
過を,可聴信号又は可視信号によって注意を促す
機器。
129 異常対策装置 emergency device
装置又は制御系の異常状態若しくは限界条件の超
過を検知して運転を緊急停止させるなど,異常状
態の進行を防止して災害又は使用者の損害,損傷
の発生を未然に防止するための計器,機器又は装
置。
備考 過熱感知センサなどの異常検出器を含
む。

――――― [JIS B 9950 pdf 3] ―――――

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B 9950-1993
(2) 使用目的
番号 用語 定義 対応英語
201 酸素製造 oxygen production,
空気中の酸素を濃縮したガス又は高濃度の酸素の
製造。 oxygen enrichment,
備考 前者の場合,酸素濃縮ともいう。 oxygen concentration
202 窒素製造 nitrogen production
空気からの酸素などのガスの分離除去による窒素
の製造。
203 水素精製 hydrogen purification,
炭化水素ガスその他のガスを含む,水素を主成分
hydrogen recovery
とする混合ガスからの水素以外の成分の吸着除去
による水素の精製。
備考 水素回収ともいう。
204 脱湿 空気その他のガス中の湿分の除去。 dehumidification,
備考 除湿,減湿ともいう。 moisture removal,
dehydration
205 医療用酸素濃縮 oxygen concentration for
酸素濃縮のうち,特に医療に用いることを目的と
する酸素濃縮。 medical use
(3) 吸着剤
番号 用語 定義 対応英語
301 吸着剤 adsorbent
原料ガスに含まれる特定のガス成分を吸着(401)す
る物質。
302 合成ゼオライト synthetic zeolite
ミクロ細孔(330)をもち,合成して得られる結晶性
アルミノシリケートを主成分とする吸着剤。
303 天然ゼオライト natural zeolite
ミクロ細孔(330)をもち,天然に産する結晶性アル
ミノシリケートを主成分とする吸着剤。
304 活性炭 activated carbon,
有機質原料を炭化・賦活して得られる,内部表面
active carbon
積及び吸着能が大きい炭素質物質(JIS M 0104)。
305 分子ふるい吸着剤 molecular sieving adsorbent
分子径に近い均一なミクロ細孔(330)をもち,細孔
径よりも分子径が小さい分子を吸着するが,細孔
径よりも分子径が大きい分子を吸着せず,これに
よって成分の分離を行うか,又はガスの種類によ
って吸着速度が異なることを利用して成分の分離
を行う吸着剤。
306 分子ふるいカーボン 分子ふるい作用をもつ活性炭。 molecular sieving carbon,
備考 分子ふるい炭ともいう。 carbon molecular sieves
307 シリカゲル けい酸ナトリウムをゲル化し乾燥した吸着剤。silica gel
308 活性アルミナ active alumina
水酸化アルミニウムを主成分とする,ゲルを成形
し,乾燥した吸着剤
309 樹脂系吸着剤 resin adsorbent
巨大網状構造又は多孔質な構造をもち,吸着性を
もつ樹脂。
310 乾燥剤 乾燥の目的で使用する吸着剤。 desiccant
311 吸着剤粒子 adsorbent particle
吸着剤で,さまざまな形状及び大きさの粒子状の
もの。
312 粒度 吸着剤粒子の大きさ。 particle size
備考 JIS K 1464, JIS K 1474, JIS Z 8815に測
定方法の規定がある。
313 球状 spherical type,
吸着剤粒子の形状で,球の形状に成形したもの。
bead type
314 ペレット状 pellet type
吸着剤粒子の形状で,小円筒の形状に成形したも
の。
315 破砕状 吸着剤粒子の形状で,小粒子に破砕したもの。granular type

――――― [JIS B 9950 pdf 4] ―――――

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B 9950-1993
番号 用語 定義 対応英語
316 繊維状 吸着剤の形状で,繊維状に成形したもの。 fiber type
317 粉末状 powder type
吸着剤の形状で,粉末化したもの又は微細結晶状
のもの。
318 吸着剤の強度 strength
吸着剤の耐摩耗性・耐圧壊性などの性質を表す数
値(JIS K 1464, JIS K 1474)。
319 充てん密度 bulk density
乾燥時の吸着剤を充てんした層の単位容積当たり
の充てんした吸着剤の質量(JIS K 1464, JIS K
1474)。
320 見掛け密度 乾燥時の吸着剤の単位容積当たりの質量。 apparent density,
particle density
備考 吸着剤粒子の場合,粒子密度ともいう。
321 真密度 吸着剤を構成する固体自体の密度。 true density,
real density
322 充てん空げき率 void fraction
吸着剤充てん層容積に対する吸着剤間空げき容積
の割合。
323 比表面積 吸着剤の単位質量当たりの表面積。 specific surface area
備考 内部表面積が主体である。
324 吸着容量 乾燥吸着剤単位質量当たりの吸着質の平衡吸着adsorption capacity
量。
325 吸着等温線 adsorption isotherm
等温条件での吸着成分濃度と平衡吸着量との関係
を連続的に打点した線。
326 吸着速度 adsorption rate
吸着剤が吸着成分と接触して吸着量が次第に増加
るときの吸着量の時間変化割合。
327 脱離速度 desorption rate
吸着成分が脱離して吸着量が次第に減少するとき
の吸着量の時間変化割合。
備考 脱着速度ともいう。
328 細孔 吸着剤の内部の孔の総称。 pore
備考 細孔径の最も小さいミクロ細孔,最も大
きいマクロ細孔及びその中間のメソ細
孔に大別される。
329 ミクロ細孔 micropore
細孔径が分子径に近く,細孔の内部が細孔壁から
の原子,分子間力の場にあり,吸着剤の比表面積,
吸着量,吸着選択性,分子ふるい作用などに著し
く寄与する最も小さい範囲の細孔。
備考 一般に細孔半径が2nm以下の孔とさ
れ,毛管凝縮が生じる前に吸着によって
孔が満たされる。
330 マクロ細孔 macropore
細孔径が大きく,吸着平衡への寄与は小さく,吸
着における拡散輸送路の役割を果たす細孔。
備考 一般に細孔半径が50nm以上の細孔と
される。
331 メソ細孔 mesopore,
ミクロ細孔とマクロ細孔の中間の細孔径をもつ細
孔。 transitional pore
備考 高い相対蒸気圧で毛管凝縮とそれに伴
う吸着ヒステリシスを生じることを特
徴とする。

――――― [JIS B 9950 pdf 5] ―――――

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JIS B 9950:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9950:1993の関連規格と引用規格一覧