JIS B 9951:1993 圧力スイング吸着装置―性能試験方法

JIS B 9951:1993 規格概要

この規格 B9951は、圧力スイング吸着装置の性能試験方法について規定。

JISB9951 規格全文情報

規格番号
JIS B9951 
規格名称
圧力スイング吸着装置―性能試験方法
規格名称英語訳
Pressure swing adsorption apparatus -- Test methods
制定年月日
1993年8月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.100.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1993-08-01 制定日, 2001-08-20 確認日, 2007-03-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS B 9951:1993 PDF [9]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 9951 -1993

圧力スイング吸着装置−性能試験方法

Pressure swing adsorption apparatus−Test methods

1. 適用範囲 この規格は,圧力スイング吸着装置(1)の性能試験方法について規定する。
注(1) 吸着剤を入れた筒状の容器に原料ガスを供給し,高い圧力下で吸着させる操作と低い圧力下で
脱離させる操作とを繰り返し,原料ガス中の成分を濃縮・分離することによって,必要とする
製品ガスを得る装置。この操作をPSA (pressure swing adsorption) 操作といい,したがって,こ
の装置をPSA装置ということもある。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義は,JIS B 9950による。
3. 測定項目 測定項目は,次のとおりとする。
(1) 圧力
(2) 流量
(3) 濃度
(4) 温度
(5) 消費電力
(6) 安全性
(7) 騒音
4. 測定装置及び測定方法
4.1 測定上の共通注意事項
4.1.1 測定項目の各測定値の相互関連性 PSA装置では,測定項目(圧力,流量,濃度,温度,消費電力,
安全性,騒音)どうしの間の関連性が強く,なかでも圧力,流量,濃度,温度及び消費電力は,運転条件
が変わると各測定値が相互に密接に関連して変化するので,同一条件下で測定を行うことが重要である。
したがって,性能試験のための各項目の測定は同時に行う必要があり,特に,圧力,流量,濃度及び温
度の測定点は,ほぼ同一の箇所でなければならない。測定点としては,図1に例示するとおり,PSA装置
の入口,製品出口及び排ガス出口が適当である。排ガス出口での測定は,必要ならば消音器を外す。
なお,PSA装置の圧力,流量,濃度及び温度は,PSA操作の1サイクル内で周期的に変動するので,そ
の最高値,最低値,及び必要によって平均値を測定する。
また,流量,濃度及び温度については,各々の時間的変動を緩和し,均一化を図るための貯槽を通過し

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た後の箇所で測定してもよい。
図1 2塔式PSA装置(一例)
4.1.2 安定化条件 PSA装置は,吸着・脱離を比較的短いサイクル(数秒数十分)で繰り返して製品ガ
スを生成する装置であり,装置の始動及び運転条件の変更後に一定の循環定常状態(安定化)に達するに
は,ある程度の時間を必要とする。その原因には,PSA装置固有の問題と,製品槽など設備の途中に入る
機器の中のガスを置き換えるのに時間がかかるという設備上の問題がある。
したがって,性能試験のための各項目の測定に当たっては,その装置が実質上定常状態になって安定化
する時間を確かめておき,定常化に達した後に測定を行わなければならない。
4.2 圧力 圧力の測定は,次による。
(1) 測定点 PSA装置の入口,製品出口において流量,濃度及び温度の測定とほぼ同一の箇所で測定する。
必要ならば,排ガス出口,吸着塔本体,バッファタンクなどでも測定する。
(2) 測定方法 次の測定器具などを用いて,直読又は連続記録する。
(a) ブルドン管圧力計(連成計を含む。)(JIS B 7505参照)を用いる方法
(b) 隔膜式圧力計(JIS B 7546参照)を用いる方法
(c) ストレインゲージなどを検出素子とした圧力計
備考 大気圧との差圧を測定する圧力計を用いる場合,大気圧と標準圧力 (1 013hPa) との差は通常無
視して差し支えないが,精度上必要な場合は,大気圧を測定して絶対圧を求める。
4.3 流量 流量の測定は,次による。
(1) 測定点 PSA装置の入口,製品出口,及び必要ならば排ガス出口で測定する。流量は,温度,圧力に
よって変化するので,流量測定点とほぼ同一の箇所で温度,圧力も同時に測定する。

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(2) 測定方法 測定方法は,次のいずれかの方法による。
(a) 絞り機構による方法(JIS Z 8762参照)
(b) ピトー静圧管(ピトー管)(JIS B 8330参照)を用いる方法
(c) フロート形面積流量計(JIS B 7551,JIS Z 8761参照)を用いる方法
(d) タービン流量計(JIS Z 8765参照)を用いる方法
(e) 渦流量計(JIS Z 8766参照)を用いる方法
(f) 容積式流量計を用いる方法
(g) 質量流量計を用いる方法
なお,入口での測定では,流量計,オリフィス板,ノズル,測定管路などの抵抗によって,流量
自体が影響を受ける場合がある。その場合には,製品流量と排ガス流量とを合計した量から入口流
量を算出してもよい。
(3) 測定条件及び補正 体積流量は,標準状態0℃ (273K),1気圧 (1 013hPa) における流量とする。
また,使用条件に最も近い状態で表記しても差し支えないが,その場合には,温度及び/又は圧力
を付記する。
圧力及び/又は温度が標準状態と異なる場合の補正は,次の式による。
T0P
QV0= QVTP
0
ここに, QV : 体積流量 (m3/h)
QV0 : 標準状態換算体積流量 (Nm3/h)
T : 温度 (K)
T0 : 273 (K)
P : 測定圧力 (Pa)
P0 : 1 013 (hPa)
0 : 標準状態
また,質量流量QMと体積流量QVとの間には,次の関係がある。
QM= 儀
ここに, QM : 質量流量 (kg/h)
測定条件の温度,圧力下でのガスの密度 (kg/m3)
4.4 濃度
4.4.1 窒素及び酸素 窒素及び酸素の濃度の測定は,次による。
(1) 測定点 空気を原料とするPSA装置では,製品ガス出口端に分析用導管を接続して試料ガスを分析装
置に採取する。PSA装置は,通常製品濃度及び圧力の均一化を目的として製品槽を附属しているので,
濃度測定は製品槽通過後の位置で行うことが適当である。原料ガスについての測定も併せて行うこと
が必要な場合は,入口にも分析用導管を接続して試料ガスの採取を行う。
加圧吸着形のPSA装置(十分高い圧力の製品圧力を発生する装置)では,そのまま分析計へガスを
導入して採取することができる。
PSA装置出口で製品ガス圧力がほぼ大気圧であって,ガスを採取できない場合は,装置から吸引ポ
ンプを用いて採取するか,又は装置に附属する製品ガス圧縮機の吐出し部から直接若しくは吸引ポン
プを用いて採取を行う。
(2) 測定方法
(2.1) 酸素測定方法 酸素濃度の測定は,次による。
(a) 銅−アンモニア法(JIS K 1101参照)を用いる方法

――――― [JIS B 9951 pdf 3] ―――――

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(b) オルザット式(JIS K 0301参照)を用いる方法
(c) ガスクロマトグラフ法(JIS K 0114参照)を用いる方法
(d) 磁気風方式(JIS B 7983参照)を用いる方法
(e) 磁気力方式(JIS B 7983参照)を用いる方法
(f) ジルコニア方式(JIS B 7983参照)を用いる方法
(g) 電極方式(JIS B 7983参照)を用いる方法
備考 連続的に自動測定するには,上記(c)(g)の方法が適している。
(2.2) 窒素測定方法 窒素濃度は,(2.1)で測定した酸素濃度から,次の式によって求める。
CN=100−CO
ここに, CN : 窒素濃度(体積%)
Co : 酸素濃度(体積%)
上の式によって窒素濃度を求めた場合,若干のアルゴン分を含んで窒素とみなすことになる。窒
素,酸素及びアルゴンをそれぞれ成分ごとに測定するには,ガスクロマトグラフ方法を用いる。
(3) 測定条件 濃度測定では,定常状態になっているかどうかが測定結果に大きな影響を与えるので,装
置運転始動後定常状態になったことを確認してから測定を行うことが重要である。
備考 装置始動後の濃度の安定化時間の目安は,次のとおりである。
(1) 小形装置(製品発生量が10l/min未満の装置)では,1時間。
(2) (1)以外の中形の装置では,4時間。
(3) 操作条件を変更した際には,小形装置(製品発生量が10l/min未満の装置)では,30分。
(4) (3)以外の中形の装置では,4時間。
(5) 大形の装置では,長期的な安定状態が得られるまでの時間は,規模によって異なるが,約1
週間を要する。しかし,およその装置性能を知るための濃度測定は,4時間程度の安定化時
間で行ってよい。
製品ガスの濃度は,定常状態になってからも,吸着工程の始めに高く,吸着工程の終わりに低
い値を示すというように周期的に変動するので,濃度の測定は一定時間連続して行い,その平均
値を採る必要がある。
備考 連続して測定する期間の目安は,次のとおりである。
(1) 小形装置(製品発生量が10l/min未満の装置)では,5サイクル以上。
(2) (1)以外の装置では,10サイクル以上。
測定した濃度は,PSA操作の運転条件(サイクル時間,運転圧力,製品ガス取出し量及び室温)と密接
な関係をもつので,濃度測定に併せてこれらのデータを採り,付記することが望ましい。
4.4.2 湿度 湿度の測定は,次による。
(1) 測定点 PSA装置の入口及び製品出口で測定する。入口ガスの湿度は,通常加圧の前後で変わるので,
測定点が加圧の前か後かを明記する。
(2) 測定方法 入口ガスの測定は,JIS Z 8806による。ガス温度の測定値と併せて絶対湿度又は露点が得
られる。製品空気の湿度の測定には,各種の連続的露点計,すなわち,塩化リチウム式露点計,五酸
化りん水電解露点計,酸化アルミニウムを検出素子とする電子式露点計,水晶発振子式露点計などが
使用できる。
(3) 測定条件 湿度を絶対湿度又は露点で表示する場合,圧力及び温度条件を付記すること。
備考 装置起動後の濃度の安定化時間の目安は,操作条件の設定後12サイクル以上の運転時間とする

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こと。
連続して測定する期間の目安は,10サイクル以上とすること。
4.4.3 その他のガス PSAで分離されるその他のガスには,二酸化炭素,一酸化炭素,水素などがあり,
これらの測定は,次による。
(1) 測定点 試料ガスを分析装置に採取するには,PSA装置の原料ガス入口及び製品ガス出口端に分析用
導管を接続して行う。
備考 その他のガスを扱うPSA操作では,特定の装置から発生される分離回収目的成分を含むガスを
原料として分離操作が行われるため,原料中の目的成分の濃度の測定が必要である。
原料ガスの組成が一定していないことも多いため,原料ガスの貯槽が設置されている場合は,
貯槽から分析用ガスを採取することもやむを得ない。ただし,この場合は濃度の時間変化を連
続的に測定する必要がある。
製品ガスについては,通常,製品濃度及び圧力の均一化を目的として製品槽を附属している
ので,濃度測定は製品槽通過後の位置で行うことが適当である。
(2) 測定方法 ガス濃度の測定は,ガスクロマトグラフ法(JIS K 0114参照)によるのが適当であるが,
赤外分光分析(JIS K 0117参照)又は検知管(JIS K 0804参照)を用いることもできる。
備考 高濃度ガスの濃度測定にかかわる日本工業規格(日本産業規格)として,次のものがある。
(1) IS K 1106
(2) IS K 0512
(3) 測定条件 酸素及び窒素を精製するPSA装置の場合に準じて行う。
4.5 温度 温度の測定は,次による。
(1) 測定点 PSA装置における流量の補正のために温度測定が必要であるから,温度測定は流量の測定点
とほぼ同一の箇所で行う。必要ならば,室温の測定も行う。
(2) 測定方法 温度測定は,熱電温度計(JIS C 1601,JIS C 1602,JIS C 1605,JIS C 1610,JIS C 2533,
JIS R 1401,JIS R 1402参照),抵抗温度計(JIS C 1604,JIS C 1606,JIS C 1611参照),バイメタル
温度計(JIS B 7542参照),蒸気圧式温度計(JIS B 7529参照),棒状温度計(JIS B 7528,JIS Z 8705
参照)などによる。
(3) 測定条件 温度測定は,流量測定と同時に行う。
4.6 消費電力 消費電力の測定は,次による。
(1) 測定方法 測定計器として,JIS C 1211又はこれと同等以上の電力計,及びJIS C 1102の1.5級以上,
又はこれと同等の周波数計・電圧計を用い,定格周波数の交流又は直流の定格電圧を加え,PSA装置
を正常な使用状態で作動させ,周波数及び電圧が定格値であることを確認した後,吸着,脱離サイク
ルの10サイクル以上の間の積算電力量を積算電力計を用いて読み取り,次の式によって消費電力を算
出する。
積算電力量
消費電力=測定時間
なお,測定時間平均の消費電力を直接測定することができる計器を用いてもよい。
(2) 測定条件 測定は,製品ガス流量,製品ガス濃度の測定と同時に行い,測定結果には,対応する使用
電源の定格値,製品ガス流量,製品ガス濃度などを付記する。
4.7 安全性

――――― [JIS B 9951 pdf 5] ―――――

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JIS B 9951:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9951:1993の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7505:1999
ブルドン管圧力計
JISB7528:1979
水銀充満圧力式指示温度計
JISB7529:2017
蒸気圧式指示温度計
JISB7542:1979
工業用バイメタル式温度計
JISB7546:1983
隔膜式圧力計
JISB7551:1999
フロート形面積流量計
JISB7983:1994
排ガス中の酸素自動計測器
JISB8005:1998
往復動内燃機関―空気音の測定―実用測定方法及び簡易測定方法
JISB8270:1993
圧力容器(基盤規格)
JISB8330:2000
送風機の試験及び検査方法
JISB9950:1993
圧力スイング吸着装置用語
JISC0702:1974
クラスII電気機器の絶縁構造通則
JISC1102:1981
指示電気計器
JISC1211:1995
電力量計(単独計器)
JISC1302:2018
絶縁抵抗計
JISC1303:1972
高絶縁抵抗計
JISC1502:1990
普通騒音計
JISC1601:1983
指示熱電温度計
JISC1602:2015
熱電対
JISC1604:2013
測温抵抗体
JISC1605:1955
放射線サーベイ・メータ
JISC1605:1995
シース熱電対
JISC1606:1955
ポケット放射線量計
JISC1606:1989
シース測温抵抗体
JISC1610:2012
熱電対用補償導線
JISC1611:1995
サーミスタ測温体
JISC2533:1995
熱電対用補償導線心線
JISK0114:2012
ガスクロマトグラフィー通則
JISK0117:2017
赤外分光分析通則
JISK0301:2016
排ガス中の酸素分析方法
JISK0512:1995
水素
JISK0804:2014
検知管式ガス測定器(測長形)
JISK1101:2017
酸素
JISK1106:1990
液化二酸化炭素(液化炭酸ガス)
JISR1401:1995
熱電対用非金属保護管
JISR1402:1987
熱電対用非金属絶縁管
JIST1001:1992
医用電気機器の安全通則
JIST1002:1992
医用電気機器の安全性試験方法通則
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態
JISZ8705:1992
ガラス製温度計による温度測定方法
JISZ8731:2019
環境騒音の表示・測定方法
JISZ8732:2000
音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法―無響室及び半無響室における精密測定方法
JISZ8732:2021
音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定―無響室及び半無響室における精密測定方法
JISZ8761:1992
フロート形面積流量計による流量測定方法
JISZ8762:1995
絞り機構による流量測定方法
JISZ8765:1980
タービン流量計による流量測定方法
JISZ8766:2002
渦流量計―流量測定方法
JISZ8806:2001
湿度―測定方法