JIS B 7983:1994 規格概要
この規格 B7983は、燃焼管理を目的として排ガス中の酸素を連続的に測定するための自動計測器並びに公害計測における基準酸素濃度換算及び排ガス量算出を目的として,排ガス中の酸素を連続的に測定するための計測器のうち,酸素の常磁性を利用する磁気式(磁気風方式及び磁気力方式)及び酸素の電気化学的酸化還元反応を利用する電気化学式(ジルコニア方式及び電極方式)について規定。
JISB7983 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B7983
- 規格名称
- 排ガス中の酸素自動計測器
- 規格名称英語訳
- Continuous analyzers for oxygen in flue gas
- 制定年月日
- 1979年3月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.40, 71.060.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 1979-03-01 制定日, 1984-02-01 確認日, 1989-03-01 確認日, 1994-07-01 改正日, 1999-10-20 確認日, 2006-07-20 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS B 7983:1994 PDF [18]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 7983-1994
排ガス中の酸素自動計測器
Continuous analyzers for oxygen in flue gas
1. 適用範囲 この規格は,主に燃焼管理を目的として排ガス中の酸素を連続的に測定するための自動計
測器(以下,計測器という。)並びに公害計測における基準酸素濃度換算及び排ガス量算出を目的として,
排ガス中の酸素を連続的に測定するための計測器のうち,酸素の常磁性を利用する磁気式(磁気風方式及
び磁気力方式)及び酸素の電気化学的酸化還元反応を利用する電気化学式(ジルコニア方式及び電極方式)
について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 1302 絶縁抵抗計(電池式)
JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則
JIS K 0095 排ガス試料採取方法
JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門)
JIS K 1107 高純度窒素
JIS Z 8103 計測用語
2. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位系によるものであって,
参考として併記したものである。
3. これらの外の測定原理の計測器として,触媒燃焼方式に基づくものがあり,参考1に示す。
また,排ガス中の酸素分析方法の一つとしてオルザット法を参考2に示す。
2. 共通事項 試料ガス採取方法について共通する事項は,JIS K 0095による。計測器の校正方法につい
ての共通事項は,JIS K 0055による。
参考 高圧ガスの安全取扱い方法については,高圧ガス取締法(昭和26年6月7日公布)による(環
境大気測定安全対策委員会,昭和48年10月作成の環境大気自動測定における高圧ガス管理取
扱い手引書参照)。
3. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次に示すもののほか,JIS K 0213及びJIS Z 8103
による。
(1) ゼロガス 計測器の最小目盛値を校正するのに用いるガス。
(2) スパンガス 計測器の最大目盛値を校正するのに用いるガス。
(3) 校正用ガス 計測器の校正に用いるガス。ゼロガス,スパンガス,目盛定め用ガスなどの総称。
(4) ゼロドリフト 計測器の最小目盛に対する指示値のある期間内の変動。
(5) スパンドリフト 計測器の目盛スパンに対応する指示値のある期間内の変動。
(6) 干渉成分 測定を妨害する共存成分。
――――― [JIS B 7983 pdf 1] ―――――
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B 7983-1994
(7) 設定流量 計測器に定められた試料ガス,校正用ガスなどの流量。
(8) ダンベル 石英など酸素に比べて磁化率の非常に小さい材料を棒の両端に付けたもの。
(9) ジルコニア 酸素濃度(分圧)に応じ酸素イオンを伝導する酸化ジルコニウムの素子。
(10) 可搬形 移動測定を目的とした計測器で,小形軽量であり,暖機時間が短いという特性をもつ。
(11) 定置形 試料ガス採取点を固定し,長期連続測定を目的とした計測器で,安定性が優れているという
特性をもつ。
4. 測定原理
4.1 磁気式 磁気式は,常磁性体である酸素分子が磁界内で,磁化された際に生じる吸引力を利用して
酸素濃度を連続的に求めるもので,磁気風方式と磁気力方式とに分ける。
備考 この方式は,体積磁化率の大きいガス(一酸化窒素)の影響を無視できる場合に適用できる。
(1) 磁気風方式 この方式は,磁界内で吸引された酸素分子の一部が加熱されて,磁性を失うことによっ
て生じる磁気風の強さを熱線素子によって検出する。
(2) 磁気力方式 この方式は,ダンベル形と圧力検出形に分けられ,次による。
(a) ダンベル形 ダンベル形は,ダンベルと試料ガス中の酸素との磁化の強さの差によって生じるダン
ベルの偏位量を検出する。
(b) 圧力検出形 圧力検出形は,周期的に断続する磁界内において,酸素分子に働く断続的な吸引力を,
磁界内に一定流量で流入する補助ガスの背圧変化量として検出する。
4.2 電気化学式 電気化学式は,酸素の電気化学的酸化還元反応を利用して,酸素濃度を連続的に求め
るもので,ジルコニア方式と電極方式とに分ける。
(1) ジルコニア方式 この方式は,高温に加熱されたジルコニア素子の両端に電極を設け,その一方に試
料ガス,他方に空気を流して酸素濃度差を与えて両極間に生じる起電力を検出する。
備考 この方式は,高温において酸素と反応する可燃性ガス(一酸化炭素,メタンなど)又はジルコ
ニア素子を腐食するガス(二酸化硫黄など)の影響を無視できる場合又は影響を除去できる場
合に適用できる。
(2) 電極方式 この方式は,ガス透過性隔膜を通して電解そう(槽)中に拡散吸収された酸素が固体電極
表面上で還元される際に生じる電解電流を検出する。この方式には,外部から還元電位を与える定電
位電解形及びポーラログラフ形とガルバニ電池を構成するガルバニ電池形がある。
備考 この方式では,酸化還元反応を起こすガス(二酸化硫黄,二酸化炭素など)の影響を無視でき
る場合又は影響を除去できる場合に適用できる。
5. 性能 計測器は,次の性能を満足していなければならない。
(1) 測定範囲 この計測器の測定目盛範囲は,原則として05%O2, 010%O2及び025%O2とし,測定
段階(レンジ)は,この中から13段階(レンジ)を選ぶ。
(2) 繰返し性(再現性) 7.(2)の試験における偏差は,測定段階(レンジ)ごとに最大目盛値の±2%範囲
内でなければならない。
(3) 指示のふらつき 7.(3)の試験における指示のふらつきは,測定段階(レンジ)ごとに最大目盛の2%
以下でなければならない。
(4) ゼロドリフト 7.(4)の試験における最大偏差は,24時間について各測定段階(レンジ)ごとに最大目
盛値の±2%範囲内でなければならない。ただし,可搬形は4時間当たりとする。
――――― [JIS B 7983 pdf 2] ―――――
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B 7983-1994
(5) スパンドリフト 7.5(5)の試験におけるドリフトは,24時間について各測定段階(レンジ)ごとに最
大目盛値の±2%範囲内でなければならない。ただし,可搬形は4時間当たりとする。
(6) 直線性(指示誤差) 7.(6)の試験における指示誤差は,各測定段階(レンジ)ごとに最大目盛値の±
5%範囲内でなければならない。
(7) 応答時間 7.(7)の試験における応答時間は,4分以内でなければならない。ただし,公害計測用では,
ほかの計測器(排ガス中の二酸化硫黄自動計測器又は排ガス中の窒素酸化物自動計測器)の応答時間
に合わせる。
(8) 干渉成分の影響 7.(8)の試験における干渉成分の影響値の総和は,各測定段階(レンジ)ごとに最大
目盛値の5%以下でなければならない。
(9) 周囲温度変化に対する安定性 7.(9)の試験において,周囲温度が10.(8)の使用温度範囲の任意の温度
で5℃変化しても5.(4)及び5.(5)が満足されなければならない。
なお,7.(9)による試験結果は,その試験を実施した以外の温度[ただし,10.(8)の使用温度範囲]に
ついても適用する。
(10) 試料ガスの流量変化に対する安定性 7.(10)の試験において,設定流量の±5%の変動による指示変化
は各測定段階(レンジ)ごとに最大目盛の±2%範囲内でなければならない。ただし,設定流量を定め
てない計測器には,適用しない。
(11) 電圧変動に対する安定性 7.(11)の試験における結果は,各測定段階(レンジ)ごとに最大目盛値の±
1%範囲内でなければならない。
(12) 耐電圧 商用電源を使用する計測器では,7.(12)の試験において異常が生じてはならない。
(13) 絶縁抵抗 商用電源を使用する計測器では,7.(13)の試験において2M 坎 上でなければならない。
(14) 伝送出力 公害計測用では,記録計用以外に伝送出力を必要とする場合,伝送出力は,酸素濃度と直
線比例関係にあるDC01V若しくは15V(いずれも内部抵抗500 坎 下)又はDC420mAとする。
6. 計測器の構成
6.1 構成一般 乾きガスに近い状態(以下,乾きガスベースという。)で測定する場合の計測器は,図1-1
及び図1-2に例を示すように試料採取部,分析計,指示記録計などで構成する。
なお,図1-1で試料採取部及び指示記録計は,ほかの計測器,例えば二酸化硫黄自動計測器,窒素酸化
物自動計測器と共用する場合がある。
また,湿りガスの状態(以下,湿りガスベースという。)で測定する場合の計測器は,図1-3及び図1-4
に構成例を示す。
なお,湿りガスベースの計測器の指示値は,必要に応じて乾きガスベースに換算する。
――――― [JIS B 7983 pdf 3] ―――――
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B 7983-1994
図1-1 計測器の構成例(乾式サンプリングの一例)
――――― [JIS B 7983 pdf 4] ―――――
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図1-2 計測器の構成例(湿式サンプリングの一例)
6.2 試料採取部 試料採取部は試料ガス中のダストを除去し,必要に応じて水分の量を一定に保ちなが
ら,試料ガスを連続的に一定量で分析計に供給するものであって,採取管,粗フィルタ,導管,除湿器,
微フィルタ,吸引ポンプ,又はアスピレータなどの試料ガス吸引装置,流量計,切換弁,絞り弁,校正用
ガス導入口などからなり,次による。
――――― [JIS B 7983 pdf 5] ―――――
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JIS B 7983:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
JIS B 7983:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0095:1999
- 排ガス試料採取方法
- JISK0213:2014
- 分析化学用語(電気化学部門)
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISZ8103:2019
- 計測用語