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C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
5.2 オクターブ周波数比
5.2.1 オクターブ周波数比Gは,式(1)で求める。
G=103/10 (1)
5.2.2 式(1)で求められる有効数字6桁のオクターブ周波数比は,“1.995 26”である。この比に従って設計
したフィルタを,ベース10(10のべきによる。)フィルタと呼ぶ。
注記1 この規格で規定するフィルタは,一般的にオクターブバンドフィルタ及び1/Nオクターブバン
ドフィルタという。
注記2 技術的な理由から,一部のフィルタは,“G=2”に基づいて設計されている。このような設計の
フィルタを,ベース2(2のべきによる。)フィルタという。ベース2フィルタがこの規格の要
求事項に適合する確率は,中心周波数と基準周波数との差が増加するにつれて,減少する(附
属書D参照)。
5.3 基準周波数
基準周波数frは,厳密に1 000 Hzとする。
5.4 厳密中心周波数
5.4.1 帯域幅表示の分母が奇数の場合,フィルタセットの任意のフィルタの厳密中心周波数fmは,式(2)
による。
fm=frGx/b (2)
ここで,frは基準周波数であり,1/bは帯域幅表示である。例えば,それぞれオクターブバンドフィルタ
又は1/3オクターブバンドフィルタに対して,1/1又は1/3である。
5.4.2 帯域幅表示の分母が偶数の場合,フィルタセットの任意のフィルタの厳密中心周波数は,式(3)によ
る。
fm=frG(2x+1)/(2b) (3)
式(2)及び式(3)のxは,任意の整数である。
注記1 式(2)又は式(3)によって決定する厳密中心周波数をもつ1/Nオクターブバンドフィルタの出力
は,対応する厳密中心周波数及び対応する帯域端周波数をもつ,より広い帯域幅のフィルタが
指示するバンドレベルを近似するように合成することが可能である。
注記2 帯域幅表示の分母が奇数のとき,フィルタセット中の一つのフィルタの中心周波数は,1 000 Hz
とすることが可能である。帯域幅表示の分母が偶数のとき,フィルタセット中のある隣接した
フィルタ対の帯域端周波数を1 000 Hzとすることは可能であるが,中心周波数を1 000 Hzとす
ることはない。
5.5 公称中心周波数
オクターブバンドフィルタ及び1/Nオクターブバンドフィルタを,それらの公称中心周波数によって識
別する。通常の可聴周波数範囲におけるオクターブバンドフィルタ及び1/3オクターブバンドフィルタの
厳密中心周波数及び公称中心周波数を,附属書Eに規定する。他の帯域幅の1/Nオクターブバンドフィル
タの公称中心周波数を求めるための手順も附属書Eに規定する。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 11] ―――――
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5.6 帯域端周波数
5.6.1 バンドパスフィルタの下端及び上端周波数は,式(4)及び式(5)による。
f1=fm G−1/(2b) (4)
f2=fm G+1/(2b) (5)
ここで, f1 : 下端周波数
f2 : 上端周波数
G : 式(1)によって与えられるオクターブ周波数比
fm : 式(2)又は式(3)によって与えられる厳密中心周波数
注記 厳密中心周波数は,帯域端周波数の幾何平均で, fm 12 によって求められる。
ff
5.6.2 帯域幅周波数比は,f2/f1=G1/bで表され,例えば,オクターブバンドフィルタでは103/10であって,
1/3オクターブバンドフィルタでは101/10である。
5.6.3 フィルタの規準化帯域幅は,“(f2−f1)/fm=G+1/(2b)−G−1/(2b)”で表す。
5.7 時間平均信号レベル
5.7.1 時間平均信号レベルLは,式(6)による。
T
2
TVtt
(1/) () d
0
L 10lg 2
(pdf 一覧ページ番号 )
V0
ここで, V(t) : 瞬時入力信号で時刻tの関数
T : 積分及び平均化のための経過時間
V0 : 信号が電圧である場合,1 μVなどの適切な基準値
注記 lgは,常用対数を表す。
5.7.2 入力信号及び出力信号の基準値は,同一とする。
5.8 フィルタ減衰量
5.8.1 任意の規準化周波数(Ω=f/fm)に対して,フィルタ減衰量[A(Ω)]は,式(7)による。
A(Ω)=Lin(Ω)−Lout(Ω) (7)
ここで, Lin(Ω) : 時間平均した入力信号のレベル
Lout(Ω) : 対応する時間平均した出力信号のレベル
5.8.2 フィルタ減衰量を測定する場合,入力信号及び出力信号のレベルの表示の分解能は,0.1 dB以下と
する。
5.9 基準減衰量
5.9.1 取扱説明書に通過帯域の基準減衰量を記載する。基準減衰量は,フィルタセットの全ての利用可能
なフィルタ帯域幅の全てのフィルタに対し同一とする。
5.9.2 基準減衰量の検証では取扱説明書の手順に従い,フィルタの調整が必要な場合がある。
5.10 相対減衰量
5.10.1 規準化周波数(Ω=f/fm)における相対減衰量[ΔA(Ω)]は,式(8)による。
ΔA(Ω)=A(Ω)−Aref (8)
――――― [JIS C 1513-1 pdf 12] ―――――
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ここで, Aref : 基準減衰量
5.10.2 クラス1又はクラス2のオクターブバンドフィルタでは,Ω1からΩ2までの通過帯域において,任
意のフィルタの相対減衰量は,オクターブ帯域規準化周波数における最小及び最大相対減衰量に対して表
1の受容限度値内になければならない。“Ω<Ω1”及び“Ω>Ω2”の阻止帯では,相対減衰量は,表1の受
容限度値の最小値以上でなければならない。
表1−オクターブバンドフィルタの相対減衰量の受容限度値
規準化周波数 相対減衰量の受容限度値
Ω=f/fm dB
クラス1 クラス2
最小値 最大値 最小値 最大値
Ωl ≦G−4 +70 +∞ +60 +∞
Ωl G−3 +60 +∞ +54 +∞
Ωl G−2 +40.5 +∞ +39.5 +∞
Ωl G−1 +16.6 +∞ +15.6 +∞
Ω1−εa) −1/2−ε +1.2 +∞ +0.8 +∞
Ω1+εa) −1/2+ε −0.4 +5.3 −0.6 +5.8
Ωl G−3/8 −0.4 +1.4 −0.6 +1.7
Ωl G−1/4 −0.4 +0.7 −0.6 +0.9
Ωl G−1/8 −0.4 +0.5 −0.6 +0.7
Ωl,Ωh G0=1 −0.4 +0.4 −0.6 +0.6
Ωh G+1/8 −0.4 +0.5 −0.6 +0.7
Ωh G+1/4 −0.4 +0.7 −0.6 +0.9
Ωh G+3/8 −0.4 +1.4 −0.6 +1.7
Ω2−εa) +1/2−ε −0.4 +5.3 −0.6 +5.8
Ω2+εa) +1/2+ε +1.2 +∞ +0.8 +∞
Ωh G+1 +16.6 +∞ +15.6 +∞
Ωh G+2 +40.5 +∞ +39.5 +∞
Ωh G+3 +60 +∞ +54 +∞
Ωh ≧G+4 +70 +∞ +60 +∞
注a) εは,下端及び上端規準化帯域端周波数の周りのゼロに近づく任意の小さい数。
5.10.3 帯域幅表示が1/bの1/Nオクターブバンドフィルタで,有限のオクターブバンド相対減衰量の受容
限度値に対応する高い周波数側の1/Nオクターブバンド規準化周波数[Ωh(1/b)]は,“Ωh(1/b)≧1”に対して,
式(9)で求める。
b
G1/(2) 1
1
Ωh(1/b) 1/2
1]
[Ωh(1/1) (9)
G 1
ここで,Ωh(1/1)は,オクターブバンドフィルタの規準化周波数である。
5.10.4 “Ω<1”の場合,相対減衰量に関して同じ受容限度値となる,対応する低い周波数側の1/Nオク
ターブ帯域規準化周波数[Ωl(1/b)]は,式(10)で求める。
Ωl(1/b)=1/Ωh(1/b) (10)
相対減衰量の受容限度値は,同じである。
5.10.5 1/3オクターブバンドフィルタの最小及び最大相対減衰量の受容限度値に対する表1の不連続点に
おける規準化周波数の計算例を,附属書Fに示す。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 13] ―――――
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5.10.6 オクターブバンドフィルタに対して,表1に示す規準化不連続点周波数(Ωa)及び(Ωb),又は1/N
オクターブバンドフィルタに対する式(9)又は式(10)に従って求めた規準化1/Nオクターブ帯域不連続点の
周波数間では,規準化周波数(Ωx)における相対減衰量(ΔAx)の受容限度値を,式(11)に従って直線補間
によって求める。
x/
lg(ΩΩa)
Ax Aa ( Ab Aa ) lg( (11)
b/
ΩΩ a)
ここで, ΔAa : 規準化周波数(Ωa)における相対減衰量の受容限度値
ΔAb : 規準化周波数(Ωb)における相対減衰量の受容限度値
5.10.7 オクターブバンドフィルタの受容限度値の相対減衰量の最小値及び最大値を,図1に示す。また,
図1は,帯域端周波数の最小及び最大相対減衰量で不連続に変化し,表1の規準化周波数の間では相対減
衰量の変化は,直線的であることを示す。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 14] ―――――
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2
0
1 3
2
2
B
4
,d
4
A
6
8
10
G1 G0,5 G0 G0,5 G1
f/fm
10
0
10
20
30
A,dB
40 3
2
50
60
1
4
70
80
G6 G5 G4 G3 G2 G1 G0 G1 G2 G3 G4 G5 G6
f/fm
記号説明
X軸 : 規準化周波数(f/fm)−対数尺度
Y軸 : 相対減衰量ΔA(dB)
1 : クラス1のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最小値
2 : クラス1のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最大値
3 : クラス2のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最小値
4 : クラス2のフィルタの相対減衰量の受容限度値の最大値
図1−クラス1及びクラス2のオクターブバンドフィルタの相対減衰量の
f/fmの関数で表示した受容限度値の最小値及び最大値
5.11 規準化実効帯域幅
5.11.1 正弦波入力信号に対するバンドパスフィルタの規準化レスポンスは,式(12)による。
10−0.1ΔA(Ω) (12)
ここで,“ΔA(Ω)”は,式(8)に規定する,規準化周波数(Ω)におけるデシベル単位の相対減衰量である。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 15] ―――――
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JIS C 1513-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61260-1:2014(IDT)
JIS C 1513-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.50 : 電気音響
JIS C 1513-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験