この規格ページの目次
18
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
変化はあってはならない。最低性能レベル又は許容できる性能喪失を製造業者が指定していない場合には,
これらは,意図した方法で装置を使用したときに使用者が期待する性能,並びに製品説明書及び製品文書
で決定してもよい。”
5.23.2.3 “EUT”という用語は,この規格の要求事項に適合する全てのバンドパスフィルタ又はバンドパ
スフィルタセットを示す。
5.23.2.4 静電気放電試験は,JIS C 61000-4-2に定められた方法で実施する。試験後,フィルタが機能し,
動作していることを確認する。蓄積データの損傷又は消失があってはならない。
5.23.3 電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対するイミュニティ
5.23.3.1 グループXバンドパスフィルタ,グループYバンドパスフィルタ及びグループZバンドパスフ
ィルタは,一定の範囲の電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対して,最低限のイミュニティを示すもの
でなければならない。この規格の要求事項として,JIS C 61000-6-2:2019の表1の1.1(電源周波数磁界)
及び1.2(無線周波電磁界振幅変調)に,次の変更を行う。
a) 無線周波電磁界の周波数範囲を,“27 MHz1 000 MHz”及び“1.4 GHz2.7 GHz”に拡張する。
b) 電源周波数磁界の磁界強度を,“80 A/m”に増加する。
5.23.3.2 イミュニティ要求事項の試験の仕様は,次による。
a) 27 MHz1 000 MHzの周波数範囲 1 kHzの周波数又は1 kHzに最も近い中心周波数をもつフィルタ
セットのフィルタの中心周波数における80 %正弦波振幅変調による10 V/m(変調されていない状態)
までの電界強度。
b) 1.4 GHz2 GHzの周波数範囲 1 kHzの周波数又は1 kHzに最も近い中心周波数をもつフィルタセッ
トのフィルタの中心周波数における80 %正弦波振幅変調による3 V/m(変調されていない状態)まで
の電界強度。
c) 2 GHz2.7 GHzの周波数範囲 1 kHzの周波数又は1 kHzに最も近い中心周波数をもつフィルタセッ
トのフィルタの中心周波数における80 %正弦波振幅変調による1 V/m(変調されていない状態)まで
の電界強度。
d) 50 Hz及び/又は60 Hzで,磁界の強さが一様な実効値80 A/mの交流磁界。
5.23.3.3 JIS C 61000-4-3:2012の8.2では,搬送波の周波数の増分を1 %以下と規定しているが,500 MHz
未満の周波数については4 %まで,他の全ての周波数については2 %までの増分を,JIS C 61000-4-3:2012
に規定されている1 %と置き換えてもよい。各周波数における試験時間は,被試験バンドパスフィルタに
適したものでなければならない。限られた数の離散周波数で試験しても,指定された範囲内の全ての周波
数で5.23.3.9及び5.23.3.10の要件に適合する必要性がなくなるわけではない。
5.23.3.4 インタフェース又は相互接続ケーブルを取り付けることができる接続装置が被試験機器に取り
付けられている場合は,全ての利用可能な接続装置に接続されたケーブルを用いて,電源周波数磁界及び
無線周波電磁界に対するイミュニティに関する全ての試験を実施しなければならない。全てのケーブルは,
未終端のままとし,CISPR 32:2019に規定するように配置する。ただし,バンドパスフィルタの製造業者
が,バンドパスフィルタに接続する機器も供給する場合,全ての機器を接続し試験する。
注記 対応国際規格では,CISPR 22:2008を引用しているが,既に廃止されているため,この規格では,
CISPR 32:2019を引用している。
5.23.3.5 商用電源に接続されたグループYバンドパスフィルタ又はグループZバンドパスフィルタの場
――――― [JIS C 1513-1 pdf 21] ―――――
19
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
合,装置は,JIS C 61000-6-2:2019の表4に規定する追加要求事項にも適合しなければならない。
5.23.3.6 グループZバンドパスフィルタで,システムの任意の二つの部分の間の相互接続ケーブルの長さ
が3 mを超える場合,JIS C 61000-6-2:2019の表2の要求事項に適合しなければならない。
5.23.3.7 外部直流電源接続をもつバンドパスフィルタについては,JIS C 61000-6-2:2019の表3の要求事
項に適合しなければならない。
5.23.3.8 JIS C 61000-4-3:2012の箇条8に従い,無線周波電磁界に対するイミュニティの試験を実施する。
5.23.3.9 5.23.3.1及び5.23.3.2に規定する電源周波数磁界又は無線周波電磁界を適用する場合,バンドパス
フィルタからの出力の読取値による測定は,適用される電源周波数磁界,バンドパスフィルタの通常の動
作,装置の無線周波電磁界に対するイミュニティのいずれにも干渉しない方法で行う。フィルタの設定に
よって最大出力と等価な出力表示を求める。電源周波数磁界又は無線周波電磁界の影響は,この最大出力
に対して規定する読取値を超えてはならない。出力信号のレベルの表示は,最大出力信号のレベルから,
クラス1のバンドパスフィルタの場合は,少なくとも65 dB低く,クラス2のバンドパスフィルタの場合
は,少なくとも55 dB低くなければならない。これらの出力信号レベルで指示を測定するための手段が存
在しない場合,得られる最低の読取値は,電源周波数磁界又は無線周波電磁界が印加されたときに0.3 dB
を超えて変化してはならない。
5.23.3.10 5.23.3.5及び5.23.3.6に規定する追加要求事項を試験する場合,バンドパスフィルタのイミュニ
ティは,5.23.3.9に規定する最大出力信号のレベルに対する読取値を超えてはならない。出力信号のレベル
の表示は,最大出力信号のレベルから,クラス1のバンドパスフィルタの場合は,少なくとも65 dB低く,
クラス2のバンドパスフィルタの場合は,少なくとも55 dB低くなければならない。これらの出力信号レ
ベルで指示を測定するための手段が存在しない場合,得られる最低の読み値は,電源周波数磁界又は無線
周波電磁界が印加されたときに0.3 dBを超えて変化してはならない。これらの追加要求事項への適否に対
する試験は,試験中,電源周波数磁界又は無線周波電磁界を印加してはならない。
5.23.3.11 電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対して最も弱いイミュニティをもたらす動作モード及
び接続機器(適用する場合)を,取扱説明書に記載する。
5.23.4 放射エミッション
5.23.4.1 任意の装置からの無線周波数放射の上限値は,多くの異なる規格との互換性のために規定される。
IEC 61000-6-3:2006+AMD1:2010の表1に規定する範囲は,グループXバンドパスフィルタ,グループY
バンドパスフィルタ及びグループZバンドパスフィルタの基本要求事項を規定している。これらの要求事
項を,表2に規定する。
5.23.4.2 商用電源に接続するグループYバンドパスフィルタ及びグループZバンドパスフィルタは,
CISPR 32:2019に規定される商用電源に対する妨害の範囲にもクラスB機器として適合しなければならな
い。バンドパスフィルタについて,これらの要求事項を表3に規定する。
注記 対応国際規格では,CISPR 22:2008を引用しているが,既に廃止されているため,この規格では,
CISPR 32:2019を引用している。
5.23.4.3 最大のエミッションを発生する機器の動作モード及び接続装置(適用する場合)を,取扱説明書
に記載する。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 22] ―――――
20
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
表2−距離10 mでのクラスB機器の放射妨害波の限度値
周波数範囲 準せん頭値
MHz dB (1 μV/m)
30230 30
2301 000 37
注記1 230 MHzでは,準せん頭値の小さい方の限度値が適用される。
注記2 干渉が発生する場合には,追加の規定が必要となることがある。
注記3 これらの制限は,CISPR 32:2019を変更なしに転記している。
注記4 準せん頭値受信機の特性は,CISPR 16-1-1:2010に規定されている。
この表における準せん頭値信号のレベルの基準値は,1 μV/mである。
表3−商用電源電圧への伝導妨害の限度値
周波数範囲 妨害電圧レベルの限度値
dB (1 μV/m)
MHz 準せん頭値 平均値
0.150.50 6656 5646
0.505 56 46
530 60 50
注記1 準せん頭値測定装置の特性については,CISPR 16-1-1:2010のAnnex H参照。
注記2 境界に当たる周波数では,電圧レベルの小さい方の限度値が適用される。
注記3 0.15 MHz0.50 MHzでは,妨害電圧レベルの限度値は,周波数の対数に直線的に減少する。
6 表記
6.1 この規格の全ての要求事項に適合するバンドパスフィルタのセットには,例えば,YYYを1/3のよ
うな帯域幅,Xを1又は2の該当するクラスの番号及びZZZZをJIS C 1513-1の該当する版の発行年とし
て,“YYYバンドフィルタ,クラスX,JIS C 1513-1:ZZZZ”と表記する。フィルタセットには,表示可能
である場合,製造業者名,型式及び製造番号を表記する。
6.2 フィルタセット又はフィルタが不可欠な要素を構成する場合,フィルタセット又は機器に表記する。
機器に表記をするのに十分な余地を確保できないときには,型式ごとに指定の取扱説明書を用いることが
できる場合,取扱説明書に記載してもよい。
7 取扱説明書
7.1 一般事項
各バンドパスフィルタセットには,取扱説明書を添付しなければならない。取扱説明書には,次の事項
を記載しなければならない。
a) 性能クラスについて,一組のバンドパスフィルタ(複数のチャンネルが利用可能な場合)の各分析チ
ャンネルで利用可能な全ての公称フィルタ帯域幅の全てのフィルタが,この規格の全ての性能要求事
項に適合することを示す記述
b) 利用可能な分析チャンネルごとに,附属書Eの規定に従って,全ての利用可能な各フィルタ帯域幅に
おけるフィルタの公称中心周波数
c) 基準減衰量
――――― [JIS C 1513-1 pdf 23] ―――――
21
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
7.2 動作
フィルタ又はフィルタセットの動作に関して,取扱説明書には次の事項を記載しなければならない。
a) 利用可能な各フィルタ帯域幅の公称中心周波数ごとの各レベルレンジの直線動作範囲
b) 各レベルレンジにおいて,直線動作範囲外の出力信号レベルの表示が可能である場合,その直線動作
範囲及び適用可能な受容限度値
c) 各レベルレンジで,機器の範囲の任意の周波数における正弦波入力信号の最大実効電圧
d) 各レベルレンジで,直線動作範囲内での測定を確実にするための,機器の動作に関する推奨事項
e) 利用可能な公称フィルタ帯域幅ごとに,時不変動作する公称中心周波数の範囲,並びに過渡信号及び
非定常信号のスペクトル分析に関係する他の情報
f) 過負荷指示器の動作及びその意味の説明
g) バンドパスフィルタが適用可能なクラスの要求事項を超えることなく動作する周囲温度及び相対湿度
の許容範囲
h) 電池駆動の場合,点検時に該当する全ての受容限度値を超えないように動作させるために十分である
ことを確認する推奨される手段
i) フィルタがサウンドレベルメータ又はこれに相当する機器に接続して動作させようとする場合は,そ
の特定の機器の識別
j) バンドパスフィルタが残響時間を測定するために内蔵された機器の場合,各フィルタの最大のフィル
タ減衰時間
k) 電源を切ってから長時間放置され周囲温度と熱平衡の状態にあるバンドパスフィルタを内蔵する機器
が,全ての適用可能な周囲温度で要求事項に適合して機器の出力信号レベルを測定することができる
ようになるまでの機器の電源投入後に必要な最大時間
7.3 試験
フィルタ又はフィルタセットの適合性試験のために,取扱説明書には,次の情報を記載しなければなら
ない。
a) 基準レベルレンジ
b) 基準入力信号レベル及び対応する基準値
c) 基準減衰量を検証するために必要な調整手順
d) 必要な場合,装置の入力及び出力に接続する終端インピーダンスの実部及び虚部
e) バンドパスフィルタのアナログ出力に接続したときの短絡の影響
f) 通常動作モード時の機器の構成
g) 静電気放電の暴露による許容できる性能低下又は機能喪失
h) 電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対するイミュニティ試験のための基準の向き
i) 電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対するイミュニティが最小となる動作モード及び接続装置
j) 無線周波エミッションが最大となる設定及び構成
k) バンドパスフィルタ及びフィルタセットがこの規格の要求事項に適合していることを検証するための
試験を行うのに必要な追加情報
――――― [JIS C 1513-1 pdf 24] ―――――
22
C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
附属書A
(参考)
許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係
IEC/TC 29が定めた他の規格と同様に,機器の仕様適合性の基礎として,この規格は,ISO/IEC Guide
98-4:2012の指針に従う。
ISO/IEC Guide 98-4:2012には,許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係を考慮し
た合格範囲が記載されている。
使用者及び試験機関に対して明らかにするため,設計目標値からの許容限度値をこの規格では明示的に
は規定していないが,必要な場合,設計目標値からの許される偏差である受容限度値及び対応した測定の
不確かさの最大許容値から,図A.1を用いてその許容限度値を求めることが可能であるとの方針をIEC/TC
29は採用した。
記号説明
AI 受容区間
TI 許容区間
Umax 95 %の包含区間をもつ測定の不確かさの最大許容値の保護帯域
AL 受容限度値の下限
AU 受容限度値の上限
TL 許容限度値の下限
TU 許容限度値の上限
図A.1−許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係
受容区間の上下限は,測定の不確かさの最大許容値の保護帯域には関係がない。したがって,試験機関
における測定の不確かさが定められた不確かさの最大許容値を超えない場合,受容区間の限度値に等しい
偏差は,仕様に適合している。
――――― [JIS C 1513-1 pdf 25] ―――――
次のページ PDF 26
JIS C 1513-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61260-1:2014(IDT)
JIS C 1513-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.50 : 電気音響
JIS C 1513-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験