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光/電気変換器,リミッタアンプ及びクロック再生回路によって構成する。測定系においては,供試
(被試験)送信部及び/又は供試(被試験)受信部を組み合わせて用いる。基準受信部は,光トラン
シーバの光電気特性の試験及び測定する場合,個別性能規格値に比べて十分広い周波数帯域幅,低い
しきい値オフセット,低いヒステリシス,低いベースラインワンダ及び低いジッタ特性のものを用い
る。
l) パルスパターン発生器 パルスパターン発生器は,送信部の電気的なシステム入力インタフェースに
要求される信号フォーマット(RZ符号,NRZ符号,CMI符号,パルス波形,振幅など)と一致した
PRBS信号及びプログラム可能なワードパターンを発生できるものとする。
m) ビット誤り率試験装置(BER試験装置) ビット誤り率試験装置は,様々な信号フォーマット(RZ
符号,NRZ符号,CMI符号,プログラム可能なワードパターン,PRBS信号など)を備えたシステム
のBER性能を評価できるものとする。
n) ローパスフィルタ 測定の再現性を保証するため,オシロスコープの前の電気信号経路には,特に規
定がない場合,次の特性をもつローパスフィルタを挿入する。
1) 特性インピーダンス 50 Ω
2) −3 dB帯域幅BN 0.75/T Hz(ここに,Tはデータ信号のビット間隔時間である。)
3) フィルタ・タイプ 第4次ベッセル・トムソン
注記 ローパスフィルタの選択のガイダンスは,JIS C 61280-2-2及びITU-T Recommendation G.957
を参照するとよい。
o) トランスバーサルフィルタ トランスバーサルフィルタは,入力信号を分岐して適切な係数を乗じた
後,加算することでフィルタ特性を決定できる汎用的なフィルタとする。符号誤り発生の改善を図る
等化器として,マルチパスの影響で生じたビット相互間の干渉を抑圧する。干渉補償する前後の信号
のレベル差を比較することによって,隣接ビットからの干渉成分を抽出し,その逆成分の信号を加え
ることによって,干渉を自動的に抑圧する。マルチモード光ファイバ伝送の復調信号にこのフィルタ
を適用することで,受信感度を向上させる。
p) 正弦波発生器 正弦波発生器は,被試験システムの通過帯域内で周波数を発生させ,3桁以上の振幅
分解能をもち,1 mV1 Vで安定した正弦波を生成できる装置とする。一般的な周波数合成器(シン
セサイザ)の場合,この要件を満たす。
q) ジッタ発生器 ジッタ発生器は,規定の周波数及びジッタ振幅を発生できるものとする。
r) ジッタ受信器 ジッタ受信器は,位相検知器及び規定のジッタ帯域測定幅の周波数フィルタを備えた
ものとする。
s) 光ファイバコード 光ファイバコードは,適切なコネクタ付きシングルモード又はマルチモード光フ
ァイバコードとする。
t) 光スプリッタ 光スプリッタ(カプラ)は,適切な光コネクタを装備し,一つの入力ポート及び二つ
の出力ポートを備えたものとする。出力ポートの分岐比率は,特に指定がない場合,50 : 50とする。
必要に応じて10 : 90を用いる。使用に当たっては,正確な分岐比を測定し,校正するのがよい。
u) 温度計 温度計は,JIS Z 8704及びJIS Z 8710による。温度計は,測定時の環境温度,又は供試送信
部若しくは供試受信部のケース温度を測定する場合に用いる。
v) 恒温槽又は温度環境制御装置 恒温槽又は温度環境制御装置は,供試送信部及び供試受信部が収納で
き,かつ,その性能仕様で規定する温度範囲内で安定的に温度制御ができるものとする。
w) 制御用コンピュータ及びインタフェース 制御用コンピュータ及びインタフェースは,供試送信部及
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び供試受信部の動作のためのデジタル制御機能,供試送信部及び供試受信部の内部温度,動作状況な
どの内部状態を読み出す機能をもつものとする。
x) 測定用回路基板(コンプライアンスボード) 測定用回路基板(コンプライアンスボード)は,十分
な高周波特性(特性インピーダンス,反射,伝送損失など)をもつものとする。
7 測定方法
7.1 一般事項
測定に当たっては,個別性能規格に規定する動作温度条件を満たすため,必要に応じて,供試送信部及
び供試受信部を入れることができる恒温槽又は温度環境制御装置を用いる。
なお,供試送信部及び供試受信部の駆動条件は,絶対最大定格で規定された値を超えないように注意す
る。
7.2 電源電流及び消費電力
7.2.1 目的
個別性能規格に規定する状態で,供試送信部及び供試受信部の電源電流を測定し,消費電力を算出する。
7.2.2 電源電流の測定回路
電源電流の測定回路を,図1に示す。
可変光減衰器
光パワーメータ
A
測定用光ファイバコード
恒温槽又は温度環境制御装置
パルスパターン
発生器 供試送信部 供試受信部
E : 直流電源
A
AA A
AA A : 直流電流計
E E
図1−電源電流の測定回路
7.2.3 電源電流及び消費電力の測定方法
電源電流及び消費電力の測定方法は,次による。
a) 供試送信部及び供試受信部を規定の条件で駆動し,個別性能規格に規定する動作温度になるように,
恒温槽又は温度環境制御装置の温度を設定する。
b) 供試送信部の信号入力端子に,パルスパターン発生器から個別性能規格に規定する入力電気信号を加
える。
c) 図1の破線の経路で,供試受信部の光入力ポートでの光パワーが個別性能規格に規定する最小受信光
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入力パワーから最大受信光入力パワーまで変化するよう,可変光減衰器を調節する。
d) 供試送信部及び供試受信部の電源端子に流入する電流を,直流電流計によって測定する。
e) 電源端子が複数個ある場合は,それぞれ測定する。
f) 電源電圧と電源電流との積によって,消費電力を求める。
7.2.4 個別性能規格に規定する事項
個別性能規格に規定する事項は,次による。
a) 動作温度
b) 供試送信部及び供試受信部の駆動条件
c) 供試送信部への入力信号(伝送速度,波形及びPRBS信号の生成多項式)
d) 測定用光ファイバコードの仕様
e) 供試受信部への最大受信光入力パワー及び最小受信光入力パワー
7.3 送信光出力パワー
7.3.1 目的
個別性能規格に規定する状態で,送信部の光ファイバ出力の光パワーを測定する。
7.3.2 送信光出力の測定回路
送信光出力の測定回路を,図2に示す。
シングルモード送信部の場合は,IEC 61280-1-1による。
マルチモード送信部の場合は,マルチモード光ファイバ出射端のエンサークルドフラックス(EF)が規
定の状態であることを確認する。エンサークルドフラックスの測定方法は,IEC 61280-1-4による。また,
エンサークルドフラックスの規定値は,IEC 62614による。
恒温槽又は温度環境制御装置
直径80 mmループa)
パルスパターン 供試送信部 光パワーメータ
発生器
測定用光ファイバコード
入力電気信号
210 m a)
A
AA
E
E : 直流電源
A : 直流電流計
注a) ここでは,光ファイバコード210 mの長さで,途中に,
直径80 mmのループを作ることを示している。
図2−送信光出力の測定回路
7.3.3 送信光出力の測定方法
送信光出力の測定方法は,次による。
a) 供試送信部を,規定の条件で駆動する。
b) 供試送信部の信号入力端子に,パルスパターン発生器から規定の入力電気信号を加える。
c) 測定用光ファイバコードを介して得られる光出力パワーを,光パワーメータを用いて測定する。光パ
ワーメータの受光部は,光ファイバコード端から放射される全光量を十分受ける構造とする。また,
測定系からの反射光を,十分低く抑えるよう注意する。光ファイバコネクタ端面は十分に清掃する。
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光ファイバのクラッドを伝搬する高次モードの光を除去し,コアを伝搬する有効な光だけを測定する
ため,図2では一例として,光ファイバコード210 mの長さで,途中に,直径80 mmのループを作
っている。
d) 供試送信部及び光パワーメータの状態が安定するまで,30分間又は規定の時間待つ。
e) 光ファイバコードのコネクタを供試送信部から外し,コネクタ端面を清掃した後に再度測定を行う。
f) 光出力パワーを5回測定し,測定値が安定している場合,平均した値を送信部の光出力パワーPaveと
する。ただし,10回の測定で5回の安定値が得られない場合は,光ファイバコードを交換する。
7.3.4 個別性能規格に規定する事項
個別性能規格に規定する事項は,次による。
a) 動作温度
b) 供試送信部の駆動条件(電源電圧)
c) 供試送信部の入力信号(伝送速度,波形及びPRBS信号の生成多項式)
d) 測定用光ファイバコードの仕様及びランダム接続試験のロスの最大値(IEC 60874-1のmethod 7によ
る。)
7.4 光出力波形
7.4.1 目的
供試送信部及び基準送信部(以下,単に“送信部”という。)から出力する光信号の光アイパターン及び
光波形のパラメータ[上昇時間,下降時間,光変調振幅(OMA),パルス幅ひずみ,ジッタ及び消光比]
を測定する。
7.4.2 光アイパターン,光波形及び消光比の測定回路
光アイパターン,光波形及び消光比の測定回路を,図3に示す。
光パワーメータ
AE
AE
ローパスフィルタ
波形観測装置
光/電気
供試送信部 A
AA (O/E)変換器
(デジタルオシロ
スコープ)
測定用光ファイバ
コード 可変光減衰器
又はアイソ
恒温槽 レータ
時間領域光検波部
パルスパターン
発生器
同期信号
E : 直流電源
A : 直流電流計
図3−光アイパターン,光波形及び消光比の測定回路
7.4.3 光アイパターン,光波形及び消光比の測定方法
光アイパターン,光波形及び消光比の測定方法は,JIS C 61280-2-2の箇条5(手順)による。
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7.4.4 個別性能規格に規定する事項
個別性能規格に規定する事項は,次による。
a) 試験手順
b) 合否の判断基準
c) 必要な場合,他の光出力波形に関する要求事項
d) 動作温度
e) 時間領域光検波部の光/電気変換器の伝搬遅延時間,上昇時間,下降時間,パルス幅ひずみ,パルス
幅ジッタ,最大受信光入力及び最小受信光入力(パルス幅ジッタは,供試送信部のパルス幅ジッタに
比べて,十分小さくする。)
f) 基準送信部の伝搬遅延時間,上昇時間,下降時間,パルス幅ひずみ,パルス幅ジッタ,ピーク発振波
長及び送信光出力(パルス幅ジッタは,供試受信部のパルス幅ジッタに比べて,十分小さくする。)
g) 供試送信部の駆動条件(電源電圧)
h) 供試送信部の入力信号(伝送速度,波形及びPRBS信号の生成多項式)
i) 測定用光ファイバコードの仕様
j) 時間領域光検波部の光/電気変換器の最大受信光入力パワー及び最小受信光入力パワー
7.5 伝搬遅延時間
7.5.1 目的
個別性能規格に規定する状態で,供試送信部及び供試受信部の伝搬遅延時間を測定する。
7.5.2 伝搬遅延時間の測定回路
伝搬遅延時間の測定回路を,図4に示す。
光パワーメータ
恒温槽
可変光減衰器
恒温槽
入力電気信号
供試送信部 基準Rx
又は
基準送信部 A 又は
供試受信部
測定用光
ファイバ
コード
A
AA A
AA
E 波形観測装置 E
(デジタルオシロス
参照入力電気信号 コープ)
出力電気信号
パルスパターン
発生器 E : 直流電源
A : 直流電流計
注記 破線は,7.5.3 c)での接続状態を示す。
図4−伝搬遅延時間の測定回路
7.5.3 伝搬遅延時間の測定方法及び計算方法
伝搬遅延時間の測定方法及び計算方法は,次による。
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JIS C 5954-3:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.20 : 光ファイバ接続装備
JIS C 5954-3:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1102-1:2007
- 直動式指示電気計器―第1部:定義及び共通する要求事項
- JISC61280-1-3:2017
- 光ファイバ通信サブシステム試験方法―第1-3部:中心波長及びスペクトル幅測定
- JISC61280-2-1:2018
- 光ファイバ通信サブシステム試験方法―第2-1部:受信感度及びオーバロード測定
- JISC61280-2-2:2017
- 光ファイバ通信サブシステム試験方法―第2-2部:光アイパターン,光波形及び消光比測定