JIS C 6462:1996 電子機器用可変コンデンサの試験方法 | ページ 2

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表4 強制乾燥の条件
温度 55±2℃
相対湿度 20%以下
気圧 86106kPa
放置時間 6±0.5h

4.4 試験での静電容量の設定値

 試験に際し,規定がない場合の供試コンデンサの静電容量は,ほぼ,
最大静電容量に設定する。

4.5 供試コンデンサの取付けなど

 試験及び測定に先立って行う,供試コンデンサの特定の取付具への
取付け,取付方法,静電容量位置及び回転軸固定装置があるものの,その状態などは,個別規格の規定に
よる。

4.6 個別規格に規定する事項

 個別規格には,次の事項を規定する。
(1) 前処理(適用する場合)(4.1参照)
(2) 後処理(適用する場合)(4.2参照)
(3) 強制乾燥(適用する場合)(4.3参照)
(4) 試験での静電容量の設定値(規定する場合)(4.4参照)
(5) 供試コンデンサの取付け(規定する場合)(4.5参照)

5. 試験機器及び装置

5.1 直流電源

 直流電源は,規定がない限り,表5に示す2種類とする。
表5 直流電源
単位 %
直流電源種別 リップル含有率(1) 直流電圧安定度(2)
50, 60Hz 100, 120Hz
A 2 以下 1 以下 ±3
B 0.1以下 0.1以下 ±0.1
注(1) リップル含有率とは,直流電圧に重畳されている交流電圧ピ
ーク値の直流電圧に対する比率。
(2) 直流電圧安定度とは,この直流電源を使用中の,その直流出
力電圧の最初の設定値に対して変動する割合。

5.2 交流電源

 交流電源は,50Hz又は60Hzの正弦波に近い波形をもち,電力容量は,500VA以上とし,
試験電流に耐える電力容量のものとする。

5.3 試験槽

 試験に使用する試験槽は,規定の温度及び相対湿度に保持できるもので,供試コンデンサ
の置かれる場所すべてにわたり,供試コンデンサが熱源から直接熱放射を受けない構造のものとする。
なお,耐湿試験槽は,試験槽の天井,壁などからの凝縮した水が供試コンデンサにかからないような構
造のものとする。
また,耐湿試験槽以外の試験槽は,試験中に供試コンデンサ,測定端子などの表面に湿気が結露しない
ように配慮する。

5.4 その他の試験機器及び装置

 その他の試験機器及び装置は,各試験を行うのに適切なもので,十分
な確度をもつものとする。

6. 外観及び寸法試験

――――― [JIS C 6462 pdf 6] ―――――

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6.1 装置

 装置は,規定がない限り,次の装置とする。ただし,判定に疑義を生じない限り,他の適切
な装置を使用してもよい。
(1) IS B 7507に規定のノギス
(2) IS B 7502に規定の外測マイクロメータ
(3) IS B 0251に規定のメートル並目ねじ用限界ゲージ
(4) IS B 0252に規定のメートル細目ねじ用限界ゲージ
(5) 適切な倍率の投影機又は拡大器(倍率の規定がない場合は,倍率10とする。)

6.2 試験

6.2.1  外観 外観の試験は,目視によって行う。
6.2.2 表示 表示の試験は,目視によって行う。ただし,個別規格に表示の耐溶剤性の規定がある場合は,
8.6に規定の耐溶剤性を調べる。
6.2.3 寸法 寸法の試験は,6.1に規定の装置を用いて個別規格に規定の箇所について行う。

6.3 個別規格に規定する事項

 個別規格には,次の事項を規定する。
(1) 試験装置(6.1以外の装置を使用する場合)
(2) 投影機又は拡大器の適用及び倍率(適用する場合)(6.1参照)
(3) 耐溶剤性(適用する場合)(6.2.2参照)

7. 電気的性能試験

7.1 耐電圧

7.1.1  装竃 装置は,次による。
(1) 電源 電源は,5.1に規定の直流電源種別A,又は5.2に規定の交流電源とする。ただし,判定に疑義
が生じない限り,他の電源を使用してもよい。
(2) 試験回路及び器具
(a) 試験回路 試験回路は,図1(1),(2)又は(3)のいずれかによる。ただし,直流電圧による場合は,図
1(1)を推奨する。
(b) 電圧計 電圧計の内部抵抗値は,1V当たり10k 坎 上とする。
(c) 保護抵抗器 保護抵抗器は,個別規格に規定の時定数又は充電電流の値を満足する抵抗値のものと
する。
(d) 図1(1)のC0の静電容量 C0の静電容量は,Cxの最大静電容量に対して10倍以上の値とし,個別規
格に規定がない限り,次の式を満足する値とする。
R1 (C0+Cx) ≦1s
R2 (C0+Cx) ≦1s
ここに, R1 : 保護抵抗器(電源の内部抵抗を含む。) ( 圀
R2 : 保護抵抗器 ( 圀
C0 : コンデンサC0の静電容量 (F)
Cx : 供試コンデンサCxの最大静電容量 (F)

――――― [JIS C 6462 pdf 7] ―――――

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図1 耐電圧の試験回路
図1 (続き)
7.1.2 前処理 試験に先立って,4.1に規定の前処理を行う。
7.1.3 試験 供試コンデンサに,個別規格の規定に従い,次の(1)又は(2)の方法で個別規格に規定の試験
電圧を加える。
なお,試験電圧の上昇・降下は(3)により,試験電圧印加時間は(4)による。
(1) 供試コンデンサの端子間に試験電圧を加え,全回転範囲にわたり回転しながら試験を行う。ただし,
回転方向については,個別規格による(主としてタイプAコンデンサに適用)。
(2) 供試コンデンサの端子間に,最大静電容量位置で試験電圧を加え試験を行う(主としてタイプCコン
デンサに適用)。
(3) 試験電圧は,ゼロから徐々に電圧を上げ,規定電圧に達した後規定時間その電圧に保つ。その間フラ
ッシュオーバ及び絶縁破壊の有無を確認する。その後徐々に電圧を下げてから保護抵抗を通して放電
し[図1(1)の場合は,電圧計の読みがゼロになるまでとし,さらに,スイッチ位置を3とする。],供
試コンデンサを取り外し,外観を調べる。ただし,試験結果に疑義が生じるおそれがなく,個別規格
に規定がある場合は,徐々に電圧を上げ下げせずに充放電を行ってもよい。
(4) 試験電圧印加時間は,規定がない限り,60秒間とする。ただし,判定に疑義がない限り,2秒間とし

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てもよい。
7.1.4 最終測定 試験後,個別規格に規定の点検及び測定を行う。
7.1.5 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(1) 試験回路(7.1.1参照)
(2) 充放電の制限電流,時定数又は抵抗値(7.1.1参照)
(3) 前処理(7.1.2と異なる場合)
(4) 供試コンデンサの取付け(規定する場合)(4.5参照)
(5) 試験電圧及び試験時間(7.1.3参照)
(6) 試験電圧印加の方法(7.1.3参照)
(7) 試験後の規定の点検及び測定(規定する場合)(7.1.4参照)

7.2 絶縁抵抗

7.2.1  装置 装置はJIS C 1303に規定の高絶縁抵抗計又はこれと同等以上の性能のものとする。
7.2.2 前処理 試験に先立って,供試コンデンサを,4.1に規定の前処理を行う。
7.2.3 測定 供試コンデンサの端子間及び個別規格に規定する箇所に,表6に規定の測定電圧を加え,1
分±5秒後の抵抗値を測定する。ただし,規定時間以内で規定された絶縁抵抗値を超えて測定器の測定値
が安定するか,又は更に上昇する傾向にあるときは,これによって判定してもよい。
なお,測定が基準温度以外の温度で行われ,換算が個別規格で規定されている場合には,その測定値に
規定の温度補正係数を乗じて,基準温度の値に換算する。
表6 絶縁抵抗の測定電圧
単位 V
定格電圧 測定電圧
100以下 定格電圧
100を超え 500未満 100±15
500以上 500±50
7.2.4 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(1) 測定装置(7.2.1と異なる場合)
(2) 前処理(7.2.2と異なる場合)
(3) 供試コンデンサの取付け(規定する場合)(4.5参照)
(4) 測定電圧及び電圧印加時間(7.2.3参照)
(5) 供試コンデンサの静電容量位置又は回転指(角)度(最大静電容量位置以外の場合)(7.2.3参照)
(6) 基準温度以外の温度で行われた場合の換算及び温度補正係数(7.2.3参照)

7.3 静電容量

7.3.1  装置 装置は,表7に示す条件によって静電容量の測定ができるものとする。
なお,測定の確度は,静電容量の許容差の10%以内とする。
また,装置全般に,浮遊容量などによる測定誤差が極力少なくなるように配慮する。
表7 静電容量の測定条件
測定条件 測定周波数 測定電圧
周波数 許容差
1 100kHz ±20% 測定に支障がない程度の低い電圧とする。直流電圧を重畳する場合,
その電圧は交流電圧のピーク値より大きくし,しかも,交流電圧の
2 1MHz ピーク値と直流電圧の和が定格電圧を超えないようにする。

――――― [JIS C 6462 pdf 9] ―――――

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備考1. 測定条件1は,主としてタイプAコンデンサに適用する。
2. 測定条件2は,主としてタイプCコンデンサに適用する。
3. タイプBコンデンサの測定条件は,個別規格に規定する。
7.3.2 前処理 試験に先立って,供試コンデンサを,4.1に規定の前処理を行う。
7.3.3 測定 測定は,表7に示す条件によって,次の(1)(6)の項目について行う。
なお,タイプCコンデンサ付きのタイプAコンデンサを測定する場合は,規定がない限り,タイプC
コンデンサの静電容量を最小に設定する。
(1) 最大静電容量 供試コンデンサの回転子を回転し,最大となる静電容量を測定する。
(2) 最小静電容量 供試コンデンサの回転子を回転し,最小となる静電容量を測定する。
(3) 最大可変静電容量 供試コンデンサの最大静電容量と最小静電容量の差を求め、これを最大可変静電
容量とする。
(4) 回転指度での静電容量(タイプAコンデンサに適用) 供試コンデンサの規定の回転指(角)度での
静電容量を測定する。
(5) 連動段可変静電容量(タイプAコンデンサに適用) 測定は,規定がない限り,図2に示す回路によ
って,次のいずれかの方法で行う。
(a) メカニカル・インデックス法(M・I法) 供試コンデンサを最小静電容量の位置に固定し,他のコ
ンデンサ又は附属のタイプCコンデンサによって基準段及び連動段の浮遊容量を等しくする。
その後,個別規格に規定の回転指(角)度を機械的に定め,その位置での基準段の静電容量を基
準として,連動段の静電容量を測定する。
(b) エレクトリカル・インデックス法(E・I法) 供試コンデンサを最小静電容量の位置に固定し,他
のコンデンサ又は附属のタイズCコンデンサによって基準段及び連動段の浮遊容量を等しくする。
その後,基準段の静電容量が規定の静電容量となる回転指(角)度で,連動段の静電容量を測定
する。
図2 連動段可変静電容量測定回路
(6) 段間結合静電容量(タイプAコンデンサに適用) 測定は,図3に示す回路によって,個別規格に規
定の段間の静電容量を測定する。
なお,供試コンデンサは,最小静電容量位置とする。

――――― [JIS C 6462 pdf 10] ―――――

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JIS C 6462:1996の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60418-1:1974(MOD)
  • IEC 60418-1:1974/AMENDMENT 1:1976(MOD)
  • IEC 60418-1:1974/AMENDMENT 2:1981(MOD)
  • IEC 60418-2:1976(MOD)
  • IEC 60418-2:1976/AMENDMENT 1:1981(MOD)
  • IEC 60418-3:1976(MOD)
  • IEC 60418-4:1976(MOD)

JIS C 6462:1996の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6462:1996の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0251:2008
メートルねじ用限界ゲージ
JISB0252:1996
メートル細目ねじ用限界ゲージ
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7507:2016
ノギス
JISC0025:1988
環境試験方法(電気・電子)温度変化試験方法
JISC1303:1972
高絶縁抵抗計
JISC5102:1994
電子機器用固定コンデンサの試験方法
JISC5602:1986
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環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
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JISC60068-2-21:2009
環境試験方法―電気・電子―第2-21部:試験―試験U:端子強度試験方法
JISC60068-2-27:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JISC60068-2-29:1995
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JISC60068-2-3:1987
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環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
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