JIS C 8152-2:2019 照明用白色発光ダイオード(LED)の測光方法―第2部:LEDモジュール及びLEDライトエンジン | ページ 2

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は確保される。

4.2 全光束測定用標準光源

  全光束測定で用いる標準光源は,次のいずれかによる。
a) 全光束標準電球
b) 分光全放射束標準電球
c) 全光束又は分光全放射束の目盛定めをした電球,LEDランプ,高出力標準LED,蛍光ランプなどの光

4.3 光源色測定用標準光源

  光源色測定で用いる分光分布の標準光源は,次による。
a) 全光束に対応した幾何条件の放射を測定する場合は,次のいずれかによる。
1) 分光全放射束標準電球
2) 各放射方向における相対分光分布の平均値によって目盛定めをした全光束標準電球
3) 分光全放射束又は相対分光分布が測定波長域でスペクトルの欠落がなく分光分布の目盛定めをした
電球,LEDランプ,高出力標準LED,蛍光ランプなどの光源
b) 特定方向の放射を測定する場合は,次のいずれかによる。
1) 分光放射照度標準電球
2) 分光放射照度又は相対分光分布が測定波長域でスペクトルの欠落がなく分光分布の目盛定めをした
電球,LEDランプ,高出力標準LED,蛍光ランプなどの光源
注記1 相対分光分布の目盛の求め方は,分光全放射束標準又は分光放射照度標準から相対値を算出
するか,JIS Z 8725の附属書C(電球の分布温度から分光分布を推定する方法)によって電
球の分布温度から推定する方法がある。
注記2 光源の特性に起因して,分布温度から分光分布を推定する不確かさが大きくなることがある。

5 受光器

5.1 一般

  測定に用いる受光器(測光器)の一般事項は,JIS C 1609-1による。

5.2 性能

  測定に用いる受光器の性能は,次のいずれかによる。標準光源と被測定光源との相対分光分布が異なる
場合など,必要に応じて測定値に色補正係数(附属書C参照)を乗じて補正する。
a) IS C 1609-1に規定する一般形AA級照度計。
b) 直線性及び可視域相対分光応答度特性が,JIS C 1609-1の一般形AA級照度計相当である特殊形照度
測定器,又は同等の性能を具備し,JIS Z 8724の要求事項を満たす分光測光器。
受光器の特性評価には,JIS C 1609-1の照度計受光部の受光基準面又は受光面の応答の均一性の各
評価法を用いてもよい。

6 点灯条件

6.1 一般

  被測定光源の点灯条件は,製造業者などが指定する場合を除き,6.2及び6.3による。
なお,ジャンクション温度が指定された高出力LEDパッケージは,附属書Aで規定する点灯方法を用
いる。

――――― [JIS C 8152-2 pdf 6] ―――――

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6.2 温度条件

  温度条件は,次のいずれかによる。その温度の測定方法は,附属書Bによる。
a) きょう体温度
b) 周囲温度
c) ジャンクション温度

6.3 電気条件

  電気条件は,製造業者などが指定する条件による。条件が指定されない場合は,試験電圧又は試験電流
を一定にして点灯する。必要に応じて,入力電力を測定する。

7 全光束測定

7.1 一般

  全光束測定は,積分球を使用して,被測定光源及び箇条4に規定する標準光源との比較測定によって行
う。

7.2 積分球

  積分球は,次の条件を満たさなければならない。積分球の構成例を,図1に示す。積分球は,測定する
空間に応じて,2π条件用積分球[図1 a)参照]及び4π条件用積分球[図1 b)参照]がある。
なお,LED照明器具の全光束測定(2π条件)で使用する積分球の大きさは,g)の条件を満足しなければ
ならない。
a) 積分球内部(壁面,遮光板,ジグなど)は,一様な白色拡散反射特性をもつ[硫酸バリウム,ポリテ
トラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)などの反射面がよい。]。内壁面の反射率は,
可視波長域で90 %以上であることが望ましい。
b) 積分球は,被測定光源の固定ジグなどで,積分球内面以外で被測定光源の直射光が当たる部分の吸収
を少なく抑え,被測定光源からの放射を積分球内部で十分に相互反射させることのできる構造とする。
c) 積分球は,開口部などから迷光が内部に混入しない構造とする。
d) 遮光板は,被測定光源の直射光が受光器に当たらない位置に配置し,寸法はできるだけ小さくする。
e) 自己吸収測定用光源は,被測定光源及び標準光源が同じ形状であり,かつ,積分球の大きさが被測定
光源に比べて十分に大きい場合には,省略することができる。自己吸収測定用光源を設置する場合に
は,自己吸収測定用光源の直射光が受光器に当たらない構造とする。自己吸収測定用LEDの相対分光
分布は,被測定LED及び標準LEDと同じものを用いることが望ましい。
f) 積分球の開口部の大きさは,開口部面積の合計が内壁面積に対して4 %以内とする。
g) 図1 a)における積分球の直径は,次の式による。
D≧ .923 s
ここに, s : 開口部面積の合計(m2)
D : 積分球の直径(m)
注記 積分球は,遮光板,開口,ジグなどが測定の不確かさに影響を与える場合があり,積分球を
大きくすることで改善することができる。一方,積分球を大きくすると受光器の出力が小さ
くなるため,受光器出力のSN比が測定の不確かさに影響しない範囲が,積分球の大きさの
上限となる。

――――― [JIS C 8152-2 pdf 7] ―――――

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a) 2π条件用積分球 b) 4π条件用積分球
図1−全光束測定用積分球の構成例
h) 積分球の大きさは,被測定光源又は標準光源点灯時の発熱による温度の影響のない大きさを選択する。
また,直管LEDランプなどの直線状の光源の測定では,ランプ長の1.2倍以上の大きさのものを用い
る。
i) 被測定光源又は標準光源(温度調整機能付きヒートシンクをもつものにあってはヒートシンク)を保
持するジグは,光源(又はヒートシンク)からの熱伝導による影響が生じない断熱構造をもつ。

7.3 測定方法

  全光束の測定方法は,次による。
a) 測定機器の予熱は,十分に行う。特に,積分球は,消費電力又は全光束が標準光源又は被測定光源と
同等の光源を球内で30分以上点灯して,球内温度を指定する温度条件とほぼ同じにしてから測定する。
b) 標準光源の点灯位置,点灯姿勢及び配光特性は,被測定光源に類似することが望ましい。点灯位置,
点灯姿勢及び配光特性が異なる場合には,差異による影響がないことを確認するか,又は補正する。
c) 測定は,標準光源との比較測定によって行う。すなわち,標準光源及び被測定光源について,個別に
設置,点灯した場合の受光器出力をそれぞれ求める。
d) )で求めた標準光源の受光器出力is及び被測定光源の受光器出力itから,被測定光源の全光束
次の式によって求める。必要に応じて,自己吸収補正係数,色補正係数などを乗じて補正する。
it
Φt k Φs
is
ここに, 懿 自己吸収補正係数(標準光源と被測定光源とが同じ形
状の場合は, 懿 1)
k : 色補正係数(標準光源と被測定光源とが相対分光分布
が同じ場合は,k=1)
被測定光源の全光束(lm)
標準光源の全光束(lm)
it : 被測定光源の受光器出力[(A),(V)など]
is : 標準光源の受光器出力[(A),(V)など]
e) 被測定光源は,点灯後の光出力が変化するため,光出力が十分に安定するまでの時間を確保する。
f) 標準光源の点灯条件(点灯方法,環境温度,安定時間など)は,標準光源校正時の条件と整合させる。
g) 積分球を用いた光学系で色補正係数を求める場合,受光器の相対分光応答度は,積分球の特性を含め

――――― [JIS C 8152-2 pdf 8] ―――――

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た値を用いる(色補正係数の求め方については,附属書C参照)。

7.4 自己吸収補正係数の測定方法

  自己吸収補正係数の測定方法は,次による。
a) 測定機器の予熱は,十分に行う。特に,積分球は,標準光源又は被測定光源と同等の光源を球内で30
分以上点灯して,球内温度を測定条件とほぼ同じにしてから測定する。
b) 自己吸収測定用光源として,標準光源と同じ相対分光分布のものを設置点灯して,光出力を安定させ
る。
c) 標準光源について,積分球に設置しない場合の受光器出力is,0,及び設置した場合の受光器出力is,1を
測定する。
d) 自己吸収測定用光源として,被測定光源と同じ相対分光分布のものを設置し,b)及びc)と同様にして,
被測定光源について,積分球に設置しない場合の受光器出力it,0,及び設置した場合の受光器出力it,1
を測定する。
e) 自己吸収補正係数 次の式によって求める。
i1,s
i0,s
i1,t
i0,t
ここに, α : 自己吸収補正係数
is,0 : 標準光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を
点灯して,標準光源を積分球に設置しない場合の受光
器出力[(A),(V)など]
is,1 : 標準光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源を
点灯して,標準光源を積分球に設置した場合の受光器
出力[(A),(V)など]
it,0 : 被測定光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源
を点灯して,被測定光源を積分球に設置しない場合の
受光器出力[(A),(V)など]
it,1 : 被測定光源と同じ相対分光分布の自己吸収測定用光源
を点灯して,被測定光源を積分球に設置した場合の受
光器出力[(A),(V)など]

7.5 効率の測定

  効率ηt(lm/W)の測定は,6.3で求める入力電力Wt(W)及び7.3で測定する全光束Φt(lm)から,次
の式によって求める。
Φt
t
Wt
ここに, ηt : 効率(lm/W)
Φt : 全光束(lm)
Wt : 入力電力(W)

8 光源色測定

8.1 一般

  光源色測定は,分光測色装置を使用して,被測定光源及び箇条4に規定する標準光源の比較測定によっ
て行う。光源色測定の受光条件としては,光源の全光束測定に対する受光条件を用いる。特定方向の光源
色を測定する場合には,受光条件を明示する。

――――― [JIS C 8152-2 pdf 9] ―――――

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8.2 分光測色装置及び入射光学系

  光源色測定には,分光測色装置及び入射光学系を用いる。その分光測色装置及び入射光学系は,次の条
件を満足しなければならない。
a) 分光測色装置の入射光学系は,通常,7.2で規定した積分球を用いるか,又は被測定光源(又は標準光
源)全体を十分に見込むことができ,かつ,この見込みの角度範囲でのJIS C 1609-1における斜入射
光特性の入射角ごとの余弦則の外れの限度値が±5 %とする。
b) 分光測色装置は,JIS Z 8724の5.2.3(分光測光器)及び5.2.4(測定光の分光測光器への導入条件)に
よる。ただし,分光分布を測定する波長範囲は,可視波長域1)とし,この範囲において分光測色装置
の波長目盛のずれは,±0.3 nmとする。ポリクロメータ方式の分光測色装置においては,アレイ状の
受光素子の各素子の重心波長を波長目盛とする。
注1) 可視波長域は,波長360 nm830 nmの範囲となるが,以前から使用されている波長380 nm
780 nmの範囲で試験を行っても,実用上問題はない。
c) スリット波長幅及び測定波長間隔は,JIS Z 8724の5.2.5(分光分布測定の実施条件)による。
d) パルス駆動などによって光源の発光波形が周期的に変化する場合には,分光測色装置における光電出
力の積分時間は,点灯周期の整数倍か,又は点灯周期に比べて十分長い時間として,分光測色装置出
力の再現性を確保する。

8.3 測定方法

  光源色測定の測定方法は,次による。
a) 測定機器の予熱は,十分に行う。
b) 標準光源を点灯し,このときの分光測色装置出力is ( 定する。
c) 被測定光源を点灯し,このときの分光測色装置出力it ( 定する。
d) 被測定光源の分光分布Pt ( b)及びc)で求めた分光測色装置出力is ( びit ( いて,次の式
によって求める。
it
Pt Ps
is
ここに, Pt ( 被測定光源の分光分布
Ps ( 標準光源の分光分布
it ( 被測定光源の分光測色装置出力[(A),(V)など]
is ( 標準光源の分光測色装置出力[(A),(V)など]
測定波長(nm)
e) スリット波長幅が測定波長間隔と等しい場合に限り,d)で求めた分光データに対して,分光器のスリ
ット波長幅の補正を行うことができる。補正値は,次の式によって求める。
Si 2 12 Si 1 120 Si 12 Si 1 Si2 2 Si 98
Si 2 ≧i又はi≧n
ここに, S'i : i番目の分光データの補正値(i : 1,2,...n−1,n)
Si : i番目の分光データ(i : 1,2,...n−1,n)
f) 被測定光源のCIE 1931色度図における色度座標(x,y)は,d)で求めたPt ( びJIS Z 8781-1に規定
する等色関数を用いて,JIS Z 8724の箇条6(刺激値直読方法)に規定する計算式によって求める。
g) 被測定光源の相関色温度は,d)で求めたPt ( い,JIS Z 8725の箇条5(相関色温度又は色温度の
測定方法)に規定する計算式によって求める。

――――― [JIS C 8152-2 pdf 10] ―――――

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