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C 8201-2-1 : 2011
は上位の保護装置を動作させないように保護する過電流選択保護協調。
2.17.4
選択限界電流,IS(selectivity limit current)
下位の保護装置の全遮断時間−電流特性と,上位の保護装置の溶断特性(ヒューズの場合)又は動作時
間−電流特性(回路遮断器の場合)とが交差する点での協調上の電流。
選択限界電流(図A.1参照)は,次の電流で限界値を示す。
− 直列に二つの過電流保護装置がある場合で,選択限界電流より低い電流では,上位の保護装置が動作
を開始する時間までに下位の保護装置が遮断を完了する(選択性は確保される。)。
− 直列に二つの過電流保護装置がある場合で,選択限界電流より高い電流では,上位の保護装置が動作
を開始する時間までには下位の保護装置が遮断を完了しない(選択性は確保されない。)。
2.17.5
バックアップ保護協調(back-up protection)
第1部の2.5.24を適用する。
2.17.6
テイクオーバ電流,IB(take-over current)
第1部の2.5.25を,次のように拡大する。
この規格の目的に対して,動作時間が0.05s以上のとき,直列にある二つの過電流保護装置は,第1部
の2.5.25を適用する。動作時間が0.05s未満のとき,直列にある二つの過電流保護装置は,一体とみなす
(附属書A参照)。
注記 テイクオーバ電流とは,二つの直列にある過電流保護装置の最大遮断時間−電流特性が交差す
る点における協調上の電流をいう。
2.18
回路遮断器のI2t特性(I2t characteristic of a circuit-breaker)
関連電圧で,定格短絡遮断容量に相当する最大推定電流までを,推定電流(交流対称実効値)の関数と
して遮断時間に関連するI2tの最大値で与える情報(通常は特性曲線で示す。)。
2.19
リセット時間(resetting time)
回路遮断器が過電流によって引外し動作後から再閉路可能な状態に達するまでの経過時間。
2.20
定格瞬時引外し設定電流,Ii(rated instantaneous short-circuit current setting)
意図的な時延がない引外し動作を起こす電流の定格値。
3 種類
回路遮断器を,次のように分類する。
3.1 選択度種別による分類
A又はB(4.4参照)。
3.2 遮断の手段による分類
例えば,次のとおり。
− 気中遮断
− 真空遮断
――――― [JIS C 8201-2-1 pdf 11] ―――――
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− ガス遮断
3.3 構造による分類
例えば,次のとおり。
− 開放構造
− モールドケース
3.4 開閉機構の制御の方法による分類
次のとおり。
− 直接手動操作
− 間接手動操作
− 直接動力操作
− 間接動力操作
− エネルギー蓄積操作
3.5 断路への適合性による分類
次のとおり。
− 断路に適しているもの(断路用ともいう。)
− 断路に適していないもの
3.6 保守の準備による分類
次のとおり。
− 保守できるもの
− 保守できないもの
3.7 取付方法による分類
例えば,次のとおり。
− 固定形
− 差込形
− 引出形
3.8 箱入り装置の保護等級による分類
第1部の7.1.11による。
3.8A 電気設備規定による分類
− JIS C 60364規格群によって施工する建築電気設備用のもの(附属書1の回路遮断器)
− 在来電気設備規定によって施工する電気設備用のもの(附属書2の回路遮断器)
4 回路遮断器の特性
4.1 特性の概要
適用する場合,回路遮断器は,次の特性をもつ。
− 回路遮断器の形式(4.2)
− 主回路の定格及び限界値(4.3)
− 選択度種別(4.4)
− 制御回路(4.5)
− 補助回路(4.6)
− 引外し装置(4.7)
――――― [JIS C 8201-2-1 pdf 12] ―――――
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C 8201-2-1 : 2011
− 一体形ヒューズ(ヒューズ組込み形回路遮断器)(4.8)
4.2 回路遮断器の形式
次のように規定しなければならない。
4.2.1 極数
4.2.2 電流の種類
電流の種類(交流又は直流),交流の場合は,相数及び定格周波数。
4.3 主回路の定格及び限界値
回路遮断器の定格値は,4.3.14.4に従って指定しなければならない。ただし,ここに規定する全ての定
格値を設ける必要はない。
4.3.1 定格電圧
回路遮断器は,次の定格電圧によって明確に定義する。
4.3.1.1 定格使用電圧(Ue)
第1部の4.3.1.1を,次を追加して適用する。
− 第1部の4.3.1.1の注記2 a)で取り扱う回路遮断器
Ueは,一般的に線間電圧として規定する。
注記 我が国では,電圧線及び中間線(中性線)の電圧が100 V,電圧線間の電圧が200 Vの単相3
線式配線システムがある(例 100/200 V)。
非接地又はインピーダンス接地(IT)システム用の回路遮断器は,附属書Hによる追加試験が必要
である。ただし,附属書1の線間電圧240 Vを超える回路遮断器に適用し,附属書2の回路遮断器に
は適用しない。
− 第1部の4.3.1.1の注記2 b)で取り扱う回路遮断器(電圧相接地式)
これらの回路遮断器は,附属書Cの追加試験が必要である。ただし,附属書1の線間電圧240 Vを
超える回路遮断器に適用し,附属書2の回路遮断器には適用しない。
Ueは,文字Cを先頭に付けた線間電圧で表す。
4.3.1.2 定格絶縁電圧(Ui)
第1部の4.3.1.2を適用する。
4.3.1.3 定格インパルス耐電圧(Uimp)
第1部の4.3.1.3を適用する。
4.3.2 電流
回路遮断器は,次の電流で定義する。
4.3.2.1 開放熱電流(Ith)
第1部の4.3.2.1を適用する。
4.3.2.2 閉鎖熱電流(Ithe)
第1部の4.3.2.2を適用する。
4.3.2.3 定格電流(In)
回路遮断器については,定格電流は定格連続電流(Iu)(第1部の4.3.2.4参照)である。また,定格電流
は開放熱電流(Ith)に等しい。
4.3.2.4 4極回路遮断器に対する定格電流
第1部の7.1.8を適用する。
――――― [JIS C 8201-2-1 pdf 13] ―――――
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4.3.3 定格周波数
第1部の4.3.3を適用する。
4.3.4 定格責務
通常とみなす定格責務は,次による。
4.3.4.1 8時間責務
第1部の4.3.4.1を適用する。
4.3.4.2 連続責務
第1部の4.3.4.2を適用する。
4.3.5 短絡特性
4.3.5.1 定格短絡投入容量(Icm)
回路遮断器の定格短絡投入容量は,交流では定格周波数及び規定の力率で,直流では規定の時定数で,
定格使用電圧に対して,製造業者がその回路遮断器に指定する短絡投入容量の値である。定格短絡投入容
量は,最大推定ピーク電流として示す。
交流では,回路遮断器の定格短絡投入容量は,定格限界短絡遮断容量に表2(4.3.5.3参照)の係数nを
乗じた値以上でなければならない。
直流では,回路遮断器の定格短絡投入容量は,その定格限界短絡遮断容量以上でなければならない。
定格短絡投入容量は,回路遮断器が定格使用電圧に関連する適切な印加電圧における定格短絡容量に相
当する電流を投入できなければならないことを意味する。
4.3.5.2 定格短絡遮断容量
回路遮断器の定格短絡遮断容量は,特定の条件で定格使用電圧に対して製造業者がその回路遮断器に指
定する短絡遮断容量の値である。
定格短絡遮断容量は,回路遮断器が規定の試験電圧値に相当する商用周波回復電圧,及び次の定格短絡
容量に一致する値以下の短絡電流値を遮断できなければならないことを求めている。
− 交流では附属書1表11の力率以上(附属書1又は附属書2の8.3.2.2.4参照)
− 直流では附属書1表11の時定数以下(附属書1又は附属書2の8.3.2.2.5参照)
規定の試験電圧値[附属書1(又は附属書2)の8.3.2.2.6参照]を超える商用周波回復電圧に対しては,
短絡遮断容量は保証しない。
交流では,回路遮断器は,交流成分が一定であると仮定して,固有の直流成分の値は無視して,附属書
1表11に規定する関連力率,及びその定格短絡遮断容量に相当する推定電流を遮断できなければならない。
定格短絡遮断容量は,次による。
− 定格限界短絡遮断容量
− 定格使用短絡遮断容量
4.3.5.2.1 定格限界短絡遮断容量(Icu)
回路遮断器の定格限界短絡遮断容量は,8.3.5に規定する条件で対応する定格使用電圧に対して,製造業
者がその回路遮断器に指定する限界短絡遮断容量(2.15.1参照)の値である。回路遮断器の定格限界短絡
遮断容量は,推定遮断電流(交流の場合には,交流分の実効値)の値としてキロアンペア(kA)で示す。
4.3.5.2.2 定格使用短絡遮断容量(Ics)
回路遮断器の定格使用短絡遮断容量は,8.3.4に規定する条件で対応する定格使用電圧に対して,製造業
者がその回路遮断器に指定する使用短絡遮断容量(2.15.2参照)の値である。
回路遮断器の定格使用短絡遮断容量は,表1に従って定格限界短絡遮断容量の規定パーセントの一つに
――――― [JIS C 8201-2-1 pdf 14] ―――――
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相当するキロアンペア(kA)の推定遮断電流値で示し,最も近い整数に切り上げる。Icsは別の表現として,
Icuに対する百分率(%)で表してもよい(例 Ics=25 %Icu)。
代わりに,定格使用短絡遮断容量が定格短時間耐電流(4.3.5.4参照)に等しいとき,定格使用短絡遮断
容量が表1の関連最小値以上である条件で,その値をキロアンペア(kA)で表示してもよい。
Icuが選択度種別A(4.4参照)に対して200 kA,又は選択度種別Bに対して100 kAを超える場合には,
製造業者は,50 kAのIcsを指定してもよい。
表1−IcsとIcuとの間の標準比率
選択度種別Aの標準比率 選択度種別Bの標準比率
(Icuの%) (Icuの%)
25 50
50 75
75 100
100
4.3.5.3 交流回路遮断器に対する短絡投入容量と短絡遮断容量との間の標準の関係及び関連する力率
短絡投入容量と短絡遮断容量との間の標準の関係は,表2を適用する。
表2−短絡投入容量と短絡遮断容量との間の比率n及び関連力率(交流回路遮断器に対して)
短絡遮断容量 I 力率 nに対して要求する最小値
kA(実効値) 短絡投入容量
n
短絡遮断容量
4.5 ≦I≦ 6 0.7 1.5
6 10 20 50 注記 4.5 kAより低い遮断容量の値に対して,力率は附属書1表11
を参照。
定格短絡投入容量及び定格短絡遮断容量は,回路遮断器が7.2.1.1及び7.2.1.2に従って動作するときだけ,
有効である。
特定の要求事項に対して,製造業者は,表2に従って要求する投入容量より高い定格短絡投入容量の値
を指定してもよい。これらの定格値を検証する試験は,受渡当事者間の合意の対象となる。
4.3.5.4 定格短時間耐電流(Icw)
回路遮断器の定格短時間耐電流は,8.3.6.2に規定する試験条件で製造業者がその回路遮断器に指定する
短時間耐電流値である。
交流では,この電流値は,短時間時延動作中は一定であると仮定した,推定短絡電流の交流分の実効値
である。
定格短時間耐電流と組み合わせる短時間時延動作は,0.03 s以上とし,次の推奨値から選定する。
0.03−0.05−0.1−0.25−0.3−0.5−1(s)
定格短時間耐電流は,表3に規定する値以上とする。
――――― [JIS C 8201-2-1 pdf 15] ―――――
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JIS C 8201-2-1:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60947-2:2006(MOD)
JIS C 8201-2-1:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
JIS C 8201-2-1:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1102-2:1997
- 直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
- JISC3307:2000
- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3662-3:2003
- 定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第3部:固定配線用シースなしケーブル
- JISC4610:2005
- 機器保護用遮断器
- JISC60068-2-14:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N)
- JISC8201-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
- JISC8201-2-2:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISC8201-4-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第4-1部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ
- JISC8211:2020
- 住宅及び類似設備用配線用遮断器