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C 8842 : 2013
3.1.9
開回路電圧
アノードガス及びカソードガスを供給している状態で,外部に取り出している電流がゼロのときのユニ
ットの電圧。
注記 無負荷電圧ともいう。
3.1.10
電気出力
ユニットの電圧と電流との積(P=V×I)。単に“出力”ともいう。
3.1.11
微分抵抗
電流−電圧曲線の着目する点における傾きの絶対値。
3.2 記号及び単位
この規格で用いる記号及び単位は,表1による。
表1−記号及び単位
記号 用語 単位
CHC 炭化水素転化率 %
fa アノードガス流量(基準状態) l/min
fc カソードガス流量(基準状態) l/min
fm アノードガス原料流量(基準状態)l/min
I 電流 A
J 電流密度 A/cm2
L 荷重(力) N
P 電気出力 W
p0 基準圧力 kPa
pa アノードガス絶対圧 kPa
pat 大気圧 kPa
pc カソードガス絶対圧 kPa
Rh 相対湿度 %
t 時間 s又はh
T0 基準温度 ℃
Ta アノードガス温度 ℃
Tat 大気温度 ℃
Tc カソードガス温度 ℃
Top ユニット温度 ℃
V 電圧 V
xi 成分iの正規化濃度(モル分率) %
*
ix
成分iの非正規化濃度(モル分率) %
4 基準状態
基準状態の温度及び圧力は,それぞれ0 ℃及び101.325 kPa(絶対圧力)とする。
5 一般的な安全上の注意
燃料電池は,通常,高圧ガス容器にた(溜)めた酸化性のガス及び還元性の可燃ガスを使用し,大気圧
――――― [JIS C 8842 pdf 6] ―――――
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よりも高い圧力で動作する。セル/スタックのアセンブリユニットの試験要員は,試験システム,特に電
気設備,及び反応性の圧縮ガスの取扱いについて習得し,経験を積んでいなければならない。
試験要員は,扱う試験システム,設備,燃料(特に圧縮ガス)及び排気される生成物についての安全に
関する基準に従う責任がある。
6 セル/スタックアセンブリユニット
ユニットは,附属書Cに示すように,セル/スタックのほかにアノード集電体,カソード集電体,アノ
ードガス供給口,カソードガス供給口などで構成する。また,製造業者が指定する単数又は複数の温度測
定点をもつほか,試験機器との接続点として,製造業者が指定する複数の電圧測定点及び一組の電流引出
点をもつ場合,又は荷重印加点をもつ場合がある。
なお,セル形状によっては,ユニットがアノードガス又はカソードガスについて,それぞれの供給口又
は排気口をもたない場合があるが,その場合は,製造業者が推奨する方法によってガス流路構造及び材質
を決定する。さらに,荷重(力)を印加する場合,荷重の印加方法は製造業者の推奨方法に従う。また,
セル/スタック以外のユニット構成要素が製造業者によって決められていない場合は,次の事項を試験報
告書に記載する。
a) 試験に使用するセル/スタックの周辺構成要素の材質及び形状
b) アノードガス及びカソードガスについてそれぞれの流路形状及び流れ方向
c) 温度測定位置,荷重印加位置,電圧測定位置及び電流引出位置
d) 荷重(力),アセンブリ構造及び構成要素の組立方法
7 試験システム
7.1 試験システムを構成するサブシステム
7.1.1 概要
試験システムは,図1に示すようにアノードガス制御サブシステム,カソードガス制御サブシステム,
ユニット加熱制御サブシステム,出力制御サブシステム,測定及びデータ収集サブシステム及び安全サブ
システムから成る。また,必要に応じて荷重制御サブシステム,アノードガス圧力制御サブシステム,カ
ソードガス圧力制御サブシステム,及びテストシステム全体を統合する試験システム制御サブシステムを
もつ。
――――― [JIS C 8842 pdf 7] ―――――
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測定及びデータ収集 出力制御
サブシステム サブシステム
荷重制御
サブシステム
アノードガス制御
サブシステム
セル/スタック アセンブリユ アノードガス圧力制御
ニット サブシステム
カソードガス制御
サブシステム
カソードガス圧力制御
サブシステム
安全サブシステ 試験システム制御 ユニット加熱制御
ム サブシステム サブシステム
破線で示す機器は,必要に応じて追加する。
図1−試験システム
7.1.2 アノードガス制御サブシステム
アノードガス制御サブシステムは,アノードガスの流量,組成及びユニットへのガス供給温度を制御す
る。水蒸気については,配管中で凝縮しないように配管の必要部分を加熱又は断熱する。
7.1.3 カソードガス制御サブシステム
カソードガス制御サブシステムは,カソードガスの流量,組成及びユニットへのガス供給温度を制御す
る。
7.1.4 ユニット加熱制御サブシステム
ユニット加熱制御サブシステムは,ユニットの温度が運転温度になるように制御する。温度分布が許容
範囲に収まるように,加熱方式を選択する。制御時に使用する電気エネルギーは,測定に影響を与えては
ならない。
7.1.5 出力制御サブシステム
出力制御サブシステムは,ユニットの出力電流又は出力電圧を制御する。
7.1.6 測定・データ収集サブシステム
測定・データ収集サブシステムは,ユニット温度,電流,電圧,アノードガスの流量・組成・温度,カ
ソードガスの流量・温度,及び環境条件(室温,相対湿度,気圧)を,箇条8で規定する方法で測定し,
データを収集・記録する。また,必要に応じて,ユニットに印加した荷重(力),カソードガス組成及び圧
力,アノードガスの圧力,アノード排ガス及びカソード排ガスの流量・組成・温度・圧力,ユニットイン
ピーダンスなどを箇条8で規定する方法で測定し,データを収集・記録する。
7.1.7 安全サブシステム
安全サブシステムは,あらかじめ試験実施者が安全に対し,確認項目・基準を決め,それに従って,試
験システムの故障を自動的に検知し,警報を発するとともに,重大な故障に対してはシステムを安全な状
態に移行する機能をもつ。アノード及びカソードに対しては,安全なガスでパージすることが望ましい。
7.1.8 荷重制御サブシステム
荷重制御サブシステムは,ユニット各要素間の密着性を向上させるための荷重(力)を制御する。ユニ
――――― [JIS C 8842 pdf 8] ―――――
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ット試験条件下で,想定する荷重を印加できるように十分な耐久性がなければならない。
7.1.9 アノード,カソード圧力制御サブシステム
圧力制御サブシステムは,背圧制御弁などによって,アノードガス若しくはカソードガスのいずれか,
又は両方の圧力を制御する。
7.1.10 試験システム制御サブシステム
試験システム制御サブシステムは,各制御サブシステム及び測定・データ収集サブシステムを総合的に
制御する。
7.2 試験システムの各制御項目の最大変動幅
試験システムの各制御項目の変動幅の許容範囲は,次による。
− 電流を制御する場合 電流 : 定格値の±1 %
− 電圧を制御する場合 電圧 : 設定値の±1 %
− 温度 : 設定値の±1 %
− アノードガス及びカソードガス流量 : 定格値の±1 %
− アノードガス組成 : H2,H2O及びN2はモル分率±1 %
CO,CO2及びCH4はモル分率±0.25 %
− カソードガス組成 : O2はモル分率±0.3 %
− アノードガス及びカソードガス圧力を制御する場合には,次による。
・ 定格圧力が0.3 MPa以上のとき アノードガス及びカソードガス圧力 : 定格値の±1 %
・ 定格圧力が0.3 MPa未満のとき アノードガス及びカソードガス圧力 : 3 kPa
8 測定機器及び測定方法
8.1 概要
測定機器は,8.2を満たすものを使用する。測定では,アノードガスの流量及び組成,カソードガスの流
量及び組成,ユニット温度,電流並びに電圧を測定し,試験項目及び試験条件によってこれらに更に測定
項目を付け加える。
8.2 測定機器
測定機器は,校正時の不確かさ,又は機器の階級から計算する拡張不確かさ(包含係数k=2)が次を満
たすものを使用する。
− 電流 : 定格電流の±1 %
− 電圧 : 開回路電圧の±0.5 %
− ユニット温度 : 読み値の±1 %
− アノードガス及びカソードガス温度 : 読み値の±1 %
− アノードガス及びカソードガス流量 : 定格流量の±2 %
− アノードガス及びカソードガス圧力 : 読み値の±1 %
− アノードガス組成 : H2,H2O及びN2はモル分率±2 %
CO,CO2及びCH4はモル分率±1 %
− カソードガス組成 : O2濃度についてモル分率±0.3 %(N2バランス)
8.3 アノードガス
8.3.1 アノードガス流量
アノードガス流量は,質量流量計,体積流量計,タービン流量計などを用いて測定する。供給ガス種,
――――― [JIS C 8842 pdf 9] ―――――
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流量範囲,及び流量計の許容不確かさを考慮して流量計を選定する。体積流量を測定する場合は,流量計
直近のガス温度及び圧力,又はガス密度を測定して質量流量に換算する。
8.3.2 アノードガス組成
アノードガス組成は,ユニットのアノードガス供給口近傍からアノードガスをサンプリングし,赤外分
光光度計,質量分析計,ガスクロマトグラフなどを用いて測定する。測定に当たっては,サンプリング配
管中でのガス組成の変化が十分に小さくなるように配管材料,配管の温度,配管の径及び長さを調整する。
特に水蒸気については,配管中で凝縮しないように必要部分を加熱する。水蒸気が測定に悪影響を及ぼす
場合には,サンプリングガスから水分を除去するか,又はアルゴンなどでサンプリングガスを希釈する。
次に,式(1)に従い,正規化濃度xi(%)(モル分率)を求める。
*
xi
xi 100 *
(pdf 一覧ページ番号 )
xw
w
ここに, xi : 成分iの正規化濃度(%)(モル分率)
ix :
* 成分iの組成分析値(非正規化濃度)(%)(モル分率)
x* :
w
分析した全ての成分についての非正規化濃度の総和
w
なお,ユニット発電性能試験時にアノードガス組成も測定することが望ましいが,それが可能でない場
合は試験準備中に同様の条件下でアノードガス組成を測定する。
また,次の方法でアノードガスを供給する場合で,ガス供給配管中に改質器などの反応器がなく,ガス
供給配管中での組成変化が十分小さいことが判明しているときには,それぞれの成分についてガス製造業
者の発行する分析表及び各流量計の値から組成を計算してもよい。
a) 水素など単一成分のガスを供給する場合
b) あらかじめ組成の判明している混合ガスを供給する場合
c) アノードガス成分ガスを複数の流量計で制御・混合して供給する場合
d) )及びc)を併用して供給する場合
8.3.3 アノードガス温度
アノードガス温度は,JIS C 1602,JIS C 1605及びJIS C 1610に従って,熱電対又はシース熱電対の種
類及びクラス,並びに補償導線の種類及びクラスを選択し,ユニットのアノードガス供給口近傍で測定す
る。
なお,ガス供給配管中に改質器などの反応器をもつ場合は,反応器出口のガス温度も測定することが望
ましい。
ユニット発電性能試験時にアノードガス温度を測定することが望ましいが,それが困難な場合は,試験
準備中に同様の条件下でアノードガス温度を確認する。
8.3.4 アノードガス圧力
アノードガス圧力は,圧力センサ,マノメータ,ブルドン管などによってユニットのアノードガス供給
口上流で測定する。配管中の圧力損失,配管温度などを考慮し,不確かさが小さくなるように測定機器を
設置することが望ましい。測定中に水蒸気の凝縮がないように考慮する。例えば,微量の乾燥窒素などを,
測定機器近傍の配管に流し,圧力を測定するとよい。
8.3.5 アノード排ガス流量
アノード排ガス流量は,水分の凝縮がアノード排ガス流量の安定性に影響しないように対策を立てるか,
――――― [JIS C 8842 pdf 10] ―――――
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JIS C 8842:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.070 : 燃料電池
JIS C 8842:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC1605:1955
- 放射線サーベイ・メータ
- JISC1605:1995
- シース熱電対
- JISC1610:2012
- 熱電対用補償導線
- JISC8800:2008
- 燃料電池発電用語
- JISK2249-1:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法
- JISK2249-2:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第2部:浮ひょう法
- JISK2249-3:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第3部:ピクノメータ法
- JISK2249-4:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第4部:密度・質量・容量換算表
- JISK2541-1:2003
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法 第1部:酸水素炎燃焼式ジメチルスルホナゾIII滴定法