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D 1030 : 1998
表1 測定方法の目的及び種類
目的 適用方法
直接測定法
排気ガス中の各成分の濃度測定及び排出量の算出
希釈排気ガス中の各成分の濃度測定及び排出量の算出 希釈測定法
表2 各測定方法に用いる分析計
直接測定法
自動車又はエンジンの種類 測定成分 希釈測定法
ガソリン・LPG CO, CO2 NDIR NDIR
THC FID FID
NOx CL又はNDIR CL
ディーゼル CO, CO2 NDIR NDIR
THC HFID HFID(1)
NOx HCL又はNDIR HCL,CL又はNDIR
注(1) 希釈排気ガスを連続測定
5. 測定装置
5.1 構成
測定装置は,排気ガスの分析に必要な前処理をして分析計に導くための試料採取装置,測定
成分の濃度を測定するための分析計,及び測定結果の記録装置から構成する。
5.2 試料採取装置
試料採取装置は,次による。
a) 直接試料採取装置 直接試料採取装置は,試料採取プローブ,試料導管,フィルタ,除湿器,試料採
取ポンプ,校正用ガス導入口及び試料流量制御系から構成する。必要に応じて加熱装置,圧力計,切
換弁,流量調整弁などを備える。
1) 直接試料採取装置及び分析計の構成例を図1.1及び図1.2に示す。
2) 試料採取点から分析計までの試料採取流路は,ガスの流れに停滞を生じない構造とし,流路の内容
積は,できるだけ小さくする。
3) IDの試料採取流路は,ハングアップを避けるために流路を加熱することができる。また,ディー
ゼル自動車の排気ガス中のTHCを測定するHFIDの試料採取流路は,160200℃の範囲に加熱する。
4) ディーゼル自動車又はエンジンの排気ガス中のNOxを測定するHCL又はNDIRの試料採取流路は,
NO2の水への溶解を避けるために,試料採取プローブからNOxコンバータまでの流路を60℃以上に
加熱する。
5) 試料中の水分による影響が無視できない場合には,除湿器を使用する。除湿器を通過した試料の露
点は,07℃の範囲とする。
b) 定容量試料採取装置(CVS装置) 定容量試料採取装置の構成は,次による。
1) 定容量試料採取装置の構成例を,図2.1及び図2.2に示す。
2) 希釈測定法によって多成分を測定する場合の流路系統及び分析計の構成例を,図3に示す。
3) 試料採取点から分析計までの流路は,ガスの流れに停滞を生じない構造とし,流路の内容積は,で
きるだけ小さくする。
4) FIDの試料は,排気ガスと空気とが十分に混合された位置から採取する。熱交換器付CVS装置を
用いて測定する場合の試料採取点は,熱交換器の上流側とする。ハングアップ及びテーリングを防
ぐために,分析計までの試料採取流路を160200℃の範囲に加熱する。ただし,試料採取プローブ
は,必要に応じて加熱する。
――――― [JIS D 1030 pdf 6] ―――――
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図1.1 直接試料採取装置及び分析計の構成例(ガソリン・LPG燃料の場合)
図1.2 直接試料採取装置及び分析計の構成例(軽油燃料の場合)
――――― [JIS D 1030 pdf 7] ―――――
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図2.1 定容量試料採取装置の構成例(PDP方式)
図2.2 定容量試料採取装置の構成例(CFV方式)
――――― [JIS D 1030 pdf 8] ―――――
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図3 希釈測定法によって多成分を測定する場合の流路系統及び分析計の構成例
5.3 分析計
分析計は,次による。
a) 測定レンジの範囲 分析計の測定レンジの範囲は,次による。
1) 分析計に必要とされる測定レンジの範囲及び基準測定レンジを,表3に示す。
2) 測定レンジは,試料がフルスケールの10%以上で測定できるものとする。ただし,自動車又はエン
ジンの過渡運転域を含む直接測定,及び希釈排気ガスの連続測定,並びに希釈空気の測定は除く。
3) 必要に応じて,表3に示す測定レンジの範囲以外の分析計を用いてもよい。その場合には,分析計
の作動性能がb)に示すものと異なることを考慮する必要がある。
表3 測定レンジの範囲
測定成分 分析計 測定レンジの範囲(2) 基準測定レンジ
CO NDIR 希釈測定用 1003 000vol ppm 300vol ppm又はその付近
直接測定用 0.512vol% 1vol%又はその付近
CO2 NDIR 1.016vol% 4vol%又はその付近(希釈測定の場合)
16vol%又はその付近(直接測定の場合)
THC FID又はHFID 105 000vol ppmC 100vol ppmC又はその付近
NOx CL又はHCL 105 000vol ppm 100vol ppm又はその付近
NDIR 2006 000vol ppm 1 000vol ppm又はその付近
注(2) 測定レンジの範囲は,個々の分析計の最小及び最大の測定レンジを規定するもので
はない。個々の分析計の最小及び最大を含む測定レンジは,表3の範囲内において
任意な構成とする。
b) 分析計の作動性能 分析計の作動性能は,次による。
――――― [JIS D 1030 pdf 9] ―――――
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1) 作動性能の基準値 次に示す試験条件における分析計の作動性能は,各分析計に個別に要求するも
ののほかは,表4による。ただし,表3に示す測定レンジの範囲以外では,表4以外の値を作動性
能の基準値として用いてもよい。
− 測定レンジ : 表3の基準測定レンジ
− 周囲温度 : 535℃の範囲内で試験中の変化は±5℃以内
− 湿度 : 相対湿度4585%
− 大気圧 : 95106kPaの範囲内で試験中の変化は±0.5%以内
− 電源電圧 : 定格電圧±2%以内
− 電源周波数 : 定格周波数±0.2%以内
− ガス流路は,十分清浄になっている。
表4 分析計の作動性能の基準値
項目 作動性能
ゼロドリフト フルスケールの±1%以内/8時間
スパンドリフト フルスケールの±1%以内/8時間
再現性 フルスケールの±1%以内
直線性 フルスケールの±1%以内(NDIRを除く。)
フルスケールの±2%以内(NDIRただし,直線化機能のない分析計は除く。)
90%応答時間(3) 2秒以下(NDIRを除く。)
5秒以下 (NDIR)
レンジ切換精度(4)
フルスケールの±1%以内
暖機時間 2時間以内(NDIRを除く。)
8時間以内 (NDIR)
周囲条件 温度535℃,相対湿度4585%
注(3) 分析計入口から試験用ガスを導入し,指示値が振れ始めてから最終指示値の90%
値に達するまでの時間。
(4) レンジ切換精度には,ゼロ点の精密さ,及び隣接測定レンジ間の減衰率の正確さ
を含む。
2) O用分析計の干渉成分による影響の試験用ガス及び許容範囲を,表5に示す。
表5 干渉成分による影響の試験用ガス及び許容範囲
干渉成分 CO2及び水分
試験用希釈測定用分析計 CO23vol%/窒素希釈を室温 (2030℃) の水に通してバブリング(5)
ガス 直接測定用分析計 CO215vol%/窒素希釈を室温 (2030℃) の水に通してバブリング(5)
許容 300vol ppm未満±3vol ppm以内
範囲 300vol ppm以上フルスケールの±1%以内
注(5) 試料採取流路に除湿器をもつ分析計では,除湿器を介して試験用ガスを分析計に
供給して干渉試験を行う。
3) O2用分析計の干渉成分による影響の試験用ガス及び許容範囲を,表6に示す。
表6 干渉成分による影響の試験用ガス及び許容範囲
干渉成分 水分
試験用ガス 窒素を室温 (2030℃) の水に通してバブリング(5)
許容 3vol%未満±0.03vol%以内
範囲 3vol%以上フルスケールの±1%以内
4) HC用分析計の作動性能は,次による。
4.1) 酸素干渉は,できるだけ少なくなければならない。
――――― [JIS D 1030 pdf 10] ―――――
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JIS D 1030:1998の関連規格と引用規格一覧
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- 自動車の種類に関する用語
- JISD0108:1985
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- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK2240:2013
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