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D 5306 : 2021
10.6 寿命試験
10.6.1 アイドリングストップ寿命試験
アイドリングストップ寿命試験は,次による。
a) 全試験期間を通して,蓄電池を25 ℃±2 ℃の気槽中に置く。蓄電池近傍の風速は,2.0 m/s以下とする。
なお,水槽で実施する場合は40 ℃±2 ℃の水槽中に置く。水面は,蓄電池上面から下方向へ15 mm
25 mm間とする。数個の蓄電池を同じ水槽中に置く場合には,相互間の距離及び水槽壁までの距離
は,25 mm以上とする。
b) 蓄電池を寿命試験装置に接続し,連続的に次に規定する放電(放電1及び放電2)及び充電のサイク
ルを繰り返す。この放電と充電とのサイクルを寿命回数1回とする。
− 放電1 放電電流ID A±1 Aで59.0秒±0.2秒
ここでIDは,次の換算式を用いて算出し,小数点以下第1位で四捨五入する。
ID=18.3 I20
− 放電2 放電電流300 A±1 Aで1.0秒±0.2秒
− 充電 充電電圧14.00 V±0.03 V(制限電流100.0 A±0.5 A)で60.0秒±0.3秒
c) 試験中,3 600回ごとに40時間48時間放置した後,再びサイクルを開始する。
d) 補水できる構造の蓄電池は,試験を安全に行うため,液面が最低液面指示部を下回る前に精製水で最
高液面指示部まで補水を行う。また,補水できない構造の蓄電池は,試験が終わるまで補水を行わな
い。ただし,補水は,30 000回未満では行わない。
e) 試験の終了は,試験中の放電電圧が7.2 V未満となったときとする。
10.6.2 腐食試験(参考)
腐食試験は,次による。
a) 9.2に従って充電した蓄電池で試験を行う。
b) 蓄電池を60 ℃±2 ℃の水槽中に置く。水面は,蓄電池上面から下方向へ15 mm25 mm間とする。数
個の蓄電池を同じ水槽中に置く場合には,相互間の距離及び水槽壁までの距離は,25 mm以上とする。
c) 14.00 V±0.10 Vで13日間充電する。
d) 60 ℃±2 ℃の水槽中に開回路で13日間放置する。放置中は,接続用のクランプ又はケーブルを端子に
取り付けてはならない。
e) 25 ℃±2 ℃に到達するまで冷却を行う。製造業者の推奨に従って,各セルの電解液面を精製水で最高
液面指示部に調整する。
f) 9.2に従って充電を6時間行い,25 ℃±2 ℃の温度に20時間置く。
g) 25 ℃±2 ℃の温度で0.6 Icc(±0.5 %)で放電する。
h) ) g)の手順を寿命回数1回とする。
i) 0.6 Icc(±0.5 %)で30秒目の電圧が7.2 V未満になったときに,試験を終了する。
10.6.3 50 %DOD寿命試験(参考)
50 %DOD寿命試験は,次による。
a) 9.2に従って充電した蓄電池で試験を行う。
b) 蓄電池を表3に規定する温度に調整した水槽中に置く。水面は,蓄電池上面から下方向へ15 mm25
mm間とする。数個の蓄電池を同じ水槽中に置く場合には,相互間の距離及び水槽壁までの距離は,
25 mm以上とする。
c) 補水できる構造の蓄電池は,試験を安全に行うため,液面が最低液面指示部を下回る前に精製水で最
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高液面指示部まで補水を行う。また,補水できない構造の蓄電池は,試験が終わるまで補水を行わな
い。
d) 蓄電池を寿命試験装置に接続し,次に規定する1)3)のサイクルを繰り返す。製造業者が推奨する充
電電圧及び充電率がある場合は,その推奨値によって実施する。
1) 放電電流5 I20で2時間放電する。
2) 充電電圧15.60 V±0.03 V(制限電流5 I20)で5時間充電する。充電しているときの充電電気量Crch
(Ah)を記録する。充電率はCR=2 Crch/C20,nとし,CRが表3に規定する充電率以上になったら充
電を止める。
3) 算出したCRが表3に規定する値以下の場合,表3に規定する定電流Iで充電率CRになるまで充電
する。ただし,充電時間は最大1時間とする。
e) 試験の終了は,d)の試験で測定した電圧が10.5 V未満になったときとする。
f) 寿命回数は,d)の試験で測定した電圧が10.5 Vになる回数とする。
表3−試験条件
表JA.2に規定する 試験温度 定電流 充電率
蓄電池の外形区分 I CR
JT 40 ℃±2 ℃ I20 1.08
UX 25 ℃±2 ℃ 2.5 I20 1.10
10.6.4 17.5 %DOD寿命試験(参考)
17.5 %DOD寿命試験は,次による。
a) 9.2に従って充電した蓄電池で試験を行う。
b) 蓄電池を25 ℃±2 ℃の水槽中に置く。水面は,蓄電池上面から下方向15 mm25 mm間とする。
数個の蓄電池を同じ水槽中に置く場合には,相互間の距離及び水槽壁までの距離は,25 mm以上と
する。
c) 補水できる構造の蓄電池は,試験を安全に行うため,液面が最低液面指示部を下回る前に精製水で最
高液面指示部まで補水を行う。また,補水できない構造の蓄電池は,試験が終わるまで補水を行わな
い。
d) 蓄電池を寿命試験装置に接続し,次に規定する1)7)を順に行い,これを1ユニットとして繰り返し
行う。
1) 放電電流4 I20で2.5時間放電し,放電終了時の電圧を記録する。
2) 充電電圧14.4 V(制限電流7 I20)で2 400秒充電する。
3) 放電電流7 I20で1 800秒放電し,放電終了時の電圧を記録する。
4) さらに,2)及び3)を交互に85回行い,1ユニットで86回繰り返す。
5) 充電電圧16.00 V±0.05 V(制限電流2 I20)で18時間充電する。
6) 20時間率容量試験を実施する。
7) 充電電圧16.00 V±0.05 V(制限電流5 I20)で24時間充電する。
e) 試験終了は,d)の試験で測定した放電終了時の電圧が10.0 V以下になったときとする。
f) 寿命回数は,放電終了時の電圧が10.0 Vより高い電圧を保ったユニットの回数とする。
――――― [JIS D 5306 pdf 12] ―――――
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10.7 耐振動性試験
耐振動性試験は,JIS D 5301:2019の10.6による。
10.8 端子強度試験
端子強度試験は,JIS D 5301:2019の10.7による。
10.9 締付強度試験
締付強度試験は,次の方法で行ったとき,蓄電池の異常の有無を調べる。
a) 締付方法は,図6によって上下締め,斜め締め又は横締めによって行う。締付条件は表4による。
b) 試験中の周囲温度は,60 ℃65 ℃とする。
c) 締付時間は5時間とし,試験中及び試験後の状態を調べる。
単位 mm
a) 上下締め b) 斜め締め
c) 横締め
図6−締付方法
――――― [JIS D 5306 pdf 13] ―――――
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表4−締付条件
表JB.1に規定する 締付方法 ボルト1本当たりの
定格20時間率容量 軸力
Ah N
81以下 上下又は横 980
81を超え 斜め又は横 1 960
締付は,15 ℃35 ℃で行う。
10.10 電解液保持試験
電解液保持試験は,JIS D 5301:2019の10.9による。
10.11 容量保存性能試験(参考)
容量保存性能試験は,JIS D 5301:2019の10.10による。
10.12 減液試験(参考)
減液試験は,JIS D 5301:2019の10.11による。
11 検査
検査は,箇条10の試験によって次の項目について行った場合,箇条8及び附属書JAの規定に適合しな
ければならない。ただし,受渡当事者間の協定によって,検査項目の一部を省略することができる。
a) 寸法
b) 容量(有効20時間率容量又は有効リザーブキャパシティ)
c) コールドクランキング電流
d) 充電受入性(充電受入性試験1又は充電受入性試験2)
e) 回生充電受入性
f) アイドリングストップ寿命
g) 耐振動性
h) 端子強度
i) 締付強度
j) 電解液保持性
――――― [JIS D 5306 pdf 14] ―――――
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附属書JA
(規定)
構造
JA.1 構造一般
蓄電池は,電槽,蓋,正極板,負極板,電解液などで構成する。電槽と蓋とは溶着又は封口用材料によ
って接着密封し,単電池間を接続した構造で,正極端子及び負極端子各1個を備えた構造とする。補水で
きる構造は,最高液面指示部及び最低液面指示部,又はそれらに相当する液面指示部を設けたものとする。
JA.2 端子
端子は,鉛合金製とし,区分は表JA.1による。形状及び寸法は,図JA.1による。
表JA.1−端子区分及びD寸法
単位 mm
端子区分 D寸法
正極端子 負極端子
0
− 0
−
細端子T1 14.70.3 13.00.3
テーパ端子 0
− 0
−
太端子T2 19.50.3 17.90.3
単位 mm
図JA.1−テーパ端子
――――― [JIS D 5306 pdf 15] ―――――
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JIS D 5306:2021の国際規格 ICS 分類一覧
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