JIS D 6028:2019 産業車両―電気に関する要求事項 | ページ 3

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5.1.9 感電に対する保護[直接接触及び間接接触(隙間)]
5.1.9.1 車両の稼働状態での絶縁されていない充電部は,直接接触を防ぐため,JIS C 0920で規定する保
護等級IPXXBに準じて保護する。電気部品エンクロージャの最上面は,保護等級IPXXDとする。
5.1.9.2 間接接触に対する保護は,JIS B 9960-1の6.3.2.3(電気的分離による保護)に従って,電気的に
分離する手段によって行わなければならない。
5.1.9.3 バッテリ公称電圧が60 Vを超える充電部をもつバッテリ以外の電気部品エンクロージャのカバ
ーの固定は,工具の使用によるものでなければならない。
5.1.10 ランプ及びランプホルダー
各ランプ及びランプホルダーは,作動時の最大温度に対して耐久性のある材質によって密閉しなければ
ならない。
5.1.11 チェーンの緩み及び/又は切断
運転者の位置が上昇した状態で走行する車両には,チェーンの緩み及び切断を検知して動作を停止させ
る電気装置・電子装置を装着しなければならない。また,その装置は,故障した場合でも動作停止機能が
失われないように設計されなければならない。
チェーンによる上昇及び下降の機能を直接遮断する機械式スイッチによって検知する場合には,スイッ
チは,JIS C 8201-5-1の直接開路動作機能付制御スイッチとしなければならない。電気回路を使用した他
のタイプのスイッチ又はセンサによって検知する場合には,安全関連部はJIS B 9705-1のカテゴリ3に従
わなければならない。
5.1.12 電圧低下
電気装置は,バッテリ電圧の全ての状態において,安全であるように設計しなければならない。車両は,
作動状態のとき電圧が公称電圧の70 %に落ちるまで,全ての機能が働かなければならない。このレベルよ
り低い電圧によって危害発生のおそれがある場合,制御装置が車両の関連機能を停止させるようになって
いなければならない。
5.1.13 過電流保護装置
5.1.13.1 動力回路,制御回路及び補助回路は,最小サイズの導線の過熱を防止する能力の過電流保護装置
を備えなければならない。
5.1.13.2 過電流保護装置は,火災を引き起こす危険がなく,最大故障電流を遮断できなければならない。
5.1.13.3 制御及び動力回路の過電流保護装置は,実施可能な範囲で,できるだけ電源又はバッテリに近づ
けて設置しなければならない。ヒューズなど,非再設定形の過電流保護装置は,その装置の交換品の等級
を明示しなければならない。また,過電流保護装置の必要な表示を車両に施さなければならない。
5.1.14 制御−全般
5.1.14.1 電気回路は,フレームへの漏電によって運転者が車両を制御できなくなり想定外の動作にならな
いように,保護する設計としなければならない。
5.1.14.2 半導体回路を使用する車両の全ての動力回路及び制御回路(例えば,駆動ライン,ポンプドライ
ブユニット及びステアリング)は,システム故障解析機能を備えなければならない。全てのコンポーネン
トの故障は,火災,制御できない動き又は感電の原因となってはならない。安全関連部は,JIS B 9705-1
に従わなければならない。特に指定のない場合,動力回路及び制御回路は,故障解析を遂行するため,JIS
B 9705-1の適切なカテゴリに合致させるものとする。最低レベルは,カテゴリ1とする。
5.1.15 制御−走行
5.1.15.1 走行制御装置は,速度及び進行方向の制御手段を作動したときだけ,水平路面上の車両が,静止

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の状態から動き出すようにしなければならない。さらに,オペレータが運転操作位置にいるとき,速度及
び/又は進行方向制御手段を再セットすることによって,初めて走行回路が作動できるような手段を備え
なければならない。
5.1.15.2 電子動力スイッチ回路の故障による全ての制御不能時の全出力走行状態は,0.2秒間以内に終わ
らなければならない。
5.1.15.3 オペレータが車両から離れるとき,速度制御装置(アクセル)から独立した別の装置,例えば,
シートスイッチ,ウォーキーフォークリフトトラックのティラースイッチなどによって,走行制御回路の
働きを自動的に停止しなければならない。運転位置から離れた場所に別の走行制御手段を備えている場合,
この走行制御手段を選択したときは,この走行制御手段を優先する。
5.1.15.4 ウォーキーフォークリフトトラックのティラーは,操作位置のティラーのヘッドが物体(例えば,
オペレータの身体)に接触したとき,ティラーのヘッドへの圧力が解除されるまで,オペレータから離れ
る走行方向に力を与える装置,又はブレーキをかけて車両を停止させる装置を組み込んでいなければなら
ない。
この装置の動作は,通常動作における誤用を最小限に抑えるものとする(例えば,通常のオペレータ運
転操作位置方向に車両が動き,ティラーのヘッドが操作位置にある場合にだけ装置が作動するものとす
る。)。車両の中心にあるプラットフォームから車両を操作するのにティラーを使用する場合は,装置は非
作動とする。
5.1.16 制御−荷役
制御回路が故障した場合,荷役のシステムへの電気制御を自動的に又は人為的に作動しないようにしな
ければならない。
5.1.17 制御−ステアリング
電気式又は電子式ステアリング制御装置は,走行中,オペレータの操作によらないステアリング装置の
作動を無効にしなければならない。この場合,あらゆる単独の電気的又は電子的故障を検知し,0.2秒間以
内にステアリング装置の電源を切断しなければならない。ステアリング装置が,電気の動力源だけに依存
している場合には,車両もまた自動的に,制御された状態で停止しなければならない。安全関連部は,JIS
B 9705-1のカテゴリ3に従わなければならない。
車両製造業者の点検整備書に従った点検整備間隔で,ステアリング装置の安全回路の作動を検査するこ
とが可能でなければならない。
5.1.18 コンタクタ
コンタクタは,6.2.6に規定する試験の要求事項を満足しなければならない。
5.1.19 車両試験
5.1.19.1 車両は,6.1に規定する絶縁抵抗試験の要求事項を満足しなければならない。
5.1.19.2 車両は,6.2.16.2.4の試験の要求事項を満足しなければならない。

5.2 エンジン式車両の場合

5.2.1  バッテリ
5.2.1.1 車両フレームに接続されていないバッテリの充電部は,絶縁しなければならない。
5.2.1.2 バッテリは,動かないようにとどめておかなければならない。
5.2.2 回路保護
5.2.2.1 動力回路,制御回路及び補助回路は,最小サイズの配線の過熱を防止する能力の過電流保護装置
を備えなければならない。

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5.2.2.2 過電流保護装置は,火災を引き起こす危険がなく,最大故障電流を遮断できなければならない。
5.2.2.3 制御及び動力回路の過電流保護装置は,実施可能な範囲で,できるだけ電源又はバッテリに近づ
けて設置しなければならない。非再設定形の過電流保護装置は,その装置の交換品の等級を明示しなけれ
ばならない。過電流保護装置の必要な表示は,車両に施さなければならない。
5.2.3 制御装置
5.2.3.1 制御装置は,バッテリ電圧の全ての状態において,安全であるように設計しなければならない。
電圧が公称電圧の85 %に落ちるまで,全ての機能が働くようになっていなければならない。このレベルよ
り低い電圧によって危害発生のおそれがある場合,制御装置は車両の関連機能を停止させるようになって
いなければならない。エンジン始動時に機能する制御装置は,特に注意が必要となる。
5.2.3.2 電気回路は,フレームへの漏電が,オペレータが制御できない車両の操作不能な状態の原因とな
らないよう設計し,保護しなければならない。
5.2.3.3 制御回路が故障をした場合,荷役のシステムへの電気制御を自動的に又は人為的に作動しないよ
うにしなければならない。
荷役動作を他の手段,例えば,人が直接操作する油圧バルブによって制御する場合,この要求事項は必
要ない。
5.2.3.4 電気式又は電子式ステアリング制御装置は,走行中,オペレータの操作によらないステアリング
装置の作動を無効にするようになっていなければならない。この場合,あらゆる単独の電気的又は電子的
故障を検知し,0.2秒間以内にステアリング装置の電源を切断するようになっていなければならない。ステ
アリング装置が,電気の動力源だけに依存している場合には,車両もまた自動的に,制御された状態で停
止するようになっていなければならない。車両製造業者の点検整備書に従った点検整備間隔で,この装置
の安全回路の作動を検査することが可能でなければならない。安全関連部は,JIS B 9705-1のカテゴリ3
に従わなければならない。
5.2.4 配線の構造
5.2.4.1 配線及びケーブルは,絶縁を維持できない場所,又は潤滑油若しくは燃料が付着する場所に配置
してはならない。
5.2.4.2 全ての配線は,車両が通常の使用状態にあるとき有効に絶縁され,必要な箇所で機械的損傷に対
し保護するか,又は損傷を避けるように配置し,保護しなければならない。車両が通常に機能している間,
曲げを受ける配線は配線端部において機械的応力を受けてはならない。オペレータ室内の絶縁配線の保護
は,配線がオペレータによる損傷を受けなければ必要はない。
5.2.4.3 車両製造業者が承認した,この規格の要求事項を満たす現場装着用電気附属品の装着は,有資格
者によって,工場装着の配線を大きく乱すことなく,切断又は端子のはんだ付けなし(サブハーネスで接
続など)で装着できなければならない。
5.2.4.4 電気部品エンクロージャの外の配線(電気又は電子部品と一体の短い導線は除く。)は,十分な
柔軟性があり,用途にあった適切な機械的強度がなくてはならない。
5.2.4.5 多心ケーブルの耐電圧は,その多心ケーブル内を通る回路にかかる最高電圧以上としなければな
らない。
5.2.4.6 配線の導体断面積は,配線の温度が使用されている絶縁材の定格温度を超えない大きさとしなけ
ればならない。
5.2.4.7 電源端子は,接続されている配線に対し必要な容量,機械的支持を与える大きさ及び形状としな
ければならない。電源端子に対しては,異常発熱又はアーク発生の原因となる接続部の緩みを除去するた

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め,緩み防止の手段を講じなければならない。
5.2.4.8 動力回路のアーク発生部品は,炎又は熱で溶解した金属が火災の要因とならない場所に設置する
か,又は保護カバーで覆わなければならない。
5.2.5 感電に対する保護[直接接触及び間接接触(隙間)]
5.2.5.1 車両の稼働状態での絶縁されていない充電部は,直接接触を防ぐため,JIS C 0920で規定する保
護等級IPXXBに準じて保護しなければならない。電気部品エンクロージャの最上面は,保護等級IPXXD
でなければならない。
5.2.5.2 間接接触に対する保護は,JIS B 9960-1の6.3.2.3(電気的分離による保護)に従って,電気的に
分離する手段によって行わなければならない。
5.2.5.3 露出した高電圧イグニションターミナルは,使用電圧に適した障壁又は絶縁キャップによって,
直接接触に対し保護しなければならない。

6 バッテリ車の検証

6.1 絶縁抵抗試験(全数試験)

6.1.1  車両の絶縁抵抗及び走行用バッテリの絶縁抵抗は,個別に検査する。試験電圧は公称電圧の最低3
倍とするが,100 V(公称電圧が120 Vを超える車両では,最大500 V)を超えてはならない。
6.1.2 全ての電気コンポーネントの充電部と車両のフレームとの間の絶縁抵抗は,バッテリを除いて,車
両装置の公称電圧を漏えい(洩)電流1 mAで除した値以上とする。
6.1.3 電気的な接続を外し,満充電した車載の走行用バッテリの絶縁抵抗は,充電部と車両フレームとの
間において,車両装置の公称電圧を漏えい電流20 mA(公称電圧が120 Vを超える車両では,2 mA)で除
した値以上とする。バッテリを二つ以上の容器に収納している場合,この試験は,電気的に接続された部
分(金属製バッテリ容器を含む。)についても実施する。

6.2 型式試験

6.2.1  過負荷試験
6.2.1.1 車両が酷使に耐える能力があるかどうかの検査として,車両は6.2.1.2の試験を受けなければなら
ない。この試験の結果,火災,感電又は爆発による危害を引き起こすような損傷が,車両のどの部分にも
発生してはならない。走行用モータ又はポンプ用モータへの電力供給の中断の原因となるサーモスタット
又は過電流保護装置は,6.2.1.2の試験の最初の5サイクル中に作動してはならない。試験の残りの期間中
にそのような作動が発生した場合,サーモスタットを閉じ,過電流保護装置は交換するか又は閉じる。そ
の後,試験の運転操作の全てが完了するまで継続する。
6.2.1.2 車両には,定格荷重の110 %の負荷をかけなければならない。車両は総計25 m(往復)の走行距
離で,25サイクルの最大加速及び最大制動を加えて運転する。車両が,各25 mの走行距離の終点で停止
したとき,荷をその荷の最大揚高まで上昇後,走行時高さまで下降させ,ティルト,リーチ及びサイドシ
フトその他の一連の荷役作業を実施する。この試験サイクルパターンの例は,JA.1を参照。
6.2.2 温度試験
定格荷重の条件下で,コンポーネントにバッテリの8時間放電率容量を取り出せる最大電流を流した場
合,稼働中に上昇する温度によって,火災の要因となる電気コンポーネント又は絶縁のいかなる故障も起
きてはならない。車両の通常運転を可能にするために,必要ならば更に大きな放電率を用いてもよい。全
てのコンポーネントの外部の表面温度は,最高限度を175 ℃として,コンポーネントの最高定格温度を超
えてはならない。この試験が25 ℃以下の周囲温度にて行われる場合は,最高温度はその温度差分下げる。

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この試験サイクルパターンの例は,JA.2を参照。
6.2.3 アーク損傷試験
6.2.3.1 コンタクタ及びスピードコントローラのような,動力回路(モータ回路など)に接続したスイッ
チ及び電流遮断装置は,接点材のいかなる溶着又は異常消耗をしてはならない。これらの装置は負荷回路
を形成するものとし,制御する駆動部のストール電流(モータ回転子を固定した状態の電流)の100サイ
クルの開閉を受けたときに,フレーム又は電気部品エンクロージャに対し,アークの発生又は配線の絶縁
の焼損若しくは溶解のような火災の要因,その他の兆候があってはならない。また,これらの装置は機械
的及び電気的な機能を維持しなければならない。
6.2.3.2 動力回路とは別の場所に接続したスイッチは,接点材のいかなる溶着又は異常消耗をしてはなら
ない。このスイッチは負荷回路を形成するものとし,そのスイッチが接続された回路の電流の100サイク
ルの開閉を受けたときに,フレーム又は電気部品エンクロージャに対し,アークの発生又は配線の絶縁の
焼損若しくは溶解のような火災の要因,その他の兆候があってはならない。また,このスイッチは機械的
及び電気的な機能を維持しなければならない。
6.2.4 耐電圧試験
6.2.4.1 車両は,新しい乾燥した車両について行われる温度試験及びアーク損傷試験の直後に,型式試験
に適合するように設計しなければならない。耐電圧試験はバッテリを切り離し,5060 Hzの定格周波数
で,ほぼ正弦波形の試験電圧を用いて行わなければならない。残存する導電性のダスト(例えば,モータ
ブラシのダスト)は,必要なら温度試験後取り除いてもよい。
6.2.4.2 試験は,充電部と車両のフレームとの間に電圧を加えて行わなければならない。電圧は最小定格
が500 VA(ボルト−アンペア)の変圧器から供給する。
6.2.4.3 機器は,表2に示す交番試験電圧に1分間耐え,漏れ電流の要件に適合しなければならない。
表2−試験電圧及び最大漏れ電流
公称電圧(U) 交番試験電圧 最大漏れ電流
U≦ 60 V DC 500 V rms 150 mA
60 V DC U>120 V DC 1 500 V rms 50 mA
注文者の要求によって,2回目の試験が必要な場合,交番試験電圧は,表2の試験電圧の80 %に減らさ
なければならない。
試験電圧を加えたとき損傷しやすい半導体又は同様の電子部品は,バイパスしても,切り離してもよい。
5.1.5.2のa) 及びb) の部品は,試験中,切り離していなければならない。
6.2.5 バッテリコネクタ試験
6.2.5.1 バッテリコネクタを緊急遮断に使用するときの過負荷状態での遮断試験
.0
二つの連結した半割りバッテリコネクタの各アッセンブリは,インダクタンスが0.5005 mHの回路を通
して直流電圧120 Vの電源に接続する。
バッテリコネクタは,公称電流の1.5倍の電流を流せなければならない。
電流を流した後,二つの半割りバッテリコネクタを遮断接点で0.81.0 m/sの速度で切り離すことによ
って,電流を遮断する。この試験は,連続5回実施する。
これらの試験の後,バッテリコネクタに損傷がないかを確認する。それから再び結合し,6.2.5.4の試験

――――― [JIS D 6028 pdf 15] ―――――

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JIS D 6028:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20898:2008(MOD)

JIS D 6028:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 6028:2019の関連規格と引用規格一覧