JIS E 5401-1:1998 鉄道車両用炭素鋼タイヤ―品質要求 | ページ 3

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7.2.1.2 JIS Z 9901又はJIS Z 9902に関する品質システムの認証を取得していない製造業者は,承認申請
に際してこの規格に規定された製造上の要求事項が,満足していることを証明しなければならない(7.5
参照)。
7.3 タイヤ品質の検査
7.3.1 試験の種類 表2-1又は表2-2は,行うべき試験の種類と,それらが必すか任意であるかを規定し
ている。
7.3.2 試験ロット 各試験の種類に対して,表2-1の第5列又は表2-2の第4列は試験ロットの構成を規
定している。
それぞれの機械的性質の検査において,各試験ロットは同じ溶解から製造され,熱処理が指定されてい
る場合は,同じ熱処理を受けたタイヤから構成されるものとする。異なる寸法のタイヤを含んでも構わな
い。
7.3.3 検査供試タイヤの条件 検査に供される際には,タイヤの状態が表2-1の第4列又は表2-2の第3
列の条件に合致するものとする。
7.4 発注者立会いへの供試 発注者[7.1.1b)参照]は,書面によって(7.5.2参照)立会い日時の申請
を受ける。この申請書には,注文照合番号と機械的性質の試験を行う各ロットを構成するタイヤの数量を
記載する。
7.5 証明
7.5.1 製造監査が製造業者の認定部門の責任であろうと,発注者の責任であろうと,製造業者はこの規格
の製造要求事項が満たされていることを証明しなければならない。ISO 10474 : 1991に準拠した最終検査証
明書は,次の試験の結果も含むものとする。
− 化学成分
− 引張試験
− 衝撃試験
7.5.2 製造業者は次の時点において,製造業者が責任を負う試験検査の証明書を提出するものとする。
a) 製造業者が全試験に対し委任された責任を負う場合は,引き渡し時。
b) 製造業者が試験のある部分に関し委任された責任を負う場合は,最初の立会い時。
7.6 検査試験の個数 検査に供される試験ロットごとのタイヤの数量及び1個のタイヤでの試験個数は,
表2-1の第6列8列又は表2-2の第5列6列に示す。
7.7 供試材及び試験片の抜取り並びに準備
7.7.1 サンプル採取 熱処理ロットを確認後,検査員は試験用にタイヤを無作為に選び,消えないように
刻印する。
タイヤから試験片を採取する際には,試験に供される各タイヤに切り出す供試片のけがき線を引く(図
1参照)。
7.7.2 供試材と試験片の準備 特に指定されない限り,供試材と試験片の準備条件は,ISO 377-2 : 1989
又はJIS G 0303 : 1972に従う。
なお,供試材と試験片上の検査員の表示及び刻印は保存し,検査員の立会いのもと以外では変更しては
ならない。
7.7.3 試験片の数と位置 試験片は前もって刻印された供試材断面から採取し,検査員が識別のための刻
印を行う。

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7.7.3.1 製品の分析 製品分析を行う場合には,供試材は次のいずれかの方法で,ISO 377-2又はJIS G
0303に従って採取する。
a) タイヤ径方向断面を代表する試験片から採取する。
b) 図1に従って引張試験片から採取する。
7.7.3.2 引張試験 図1に示す位置で,供試品から試験片を1個選択する。
a) 表1-1の鋼種の試験片はISO 6892 : 1984の要求事項に従って準備し,直径 (d) が少なくとも10mm,
ゲージ長さが5dが望ましい。
b) 表1-2の鋼種の場合は,次のとおりとする。
1) 1種STY-R1のタイヤについては,1溶鋼ごとに製作した1辺の長さが約70mmの方形断面で,長さ
が150mm以上の試験鋼塊を,径が30mmになるまで鍛錬したものから採取する。
2) 1種STY-R2,2種及び3種のタイヤについては,1溶鋼ごとに1個のタイヤから,図1に示す位置
から採取する。
3) 引張試験片は,JIS Z 2201に規定する4号試験片を用いる。
7.7.3.3 衝撃試験(Uノッチ) 図1及び図2に示す位置で,供試品から試験片を3個取り出す。
衝撃試験片は断面AAに平行な長手方向(円周方向)平面を識別するマークを付ける(図2参照)。
試験片はJIS Z 2242 : 1993[ISO 83 : 1976(備考 ISO 83 : 1976と一致している。)]の要求事項に従って
準備する。
ノッチ底の円筒の中心軸は,直径AAに平行になるものとする(図2参照)。
図1 引張試験片及び衝撃試験片の位置

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図2 衝撃試験片の位置
7.7.3.4 ミクロ組織観察 焼入れ焼戻しされたタイヤに対するミクロ組織の検査が要求されている場合
(表2-1参照)は,受渡当事者間で試験片の位置も合意しておくこと。
7.7.3.5 マクロ組織観察及びマクロ写真 マクロ組織観察及びマクロ写真が要求されている場合(表2-1
参照)試験片は,タイヤの径方向断面の薄片とし,片方の表面は加工マーク(バイト目)を除去し,明り
ょうなマクロ写真が得られるように十分に研削,研磨すること。
7.7.3.6 硬さ 硬さ試験が要求されている場合(表2-1参照)は,試験する各タイヤについて,反フラン
ジ側の平面上において,ブリネル硬さ試験を行う。硬さ測定の位置はタイヤの最大内径から径方向に35mm
以上離れた円周上とする(図3参照)。
この位置はグラインダー又はミーリングによって脱炭層を除去する。

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図3 ブリネル硬さ測定位置
7.7.3.7 超音波検査 超音波検査が要求されている場合(表2-1参照)は,熱処理後のタイヤで検査を行
う。受渡当事者間で合意がない場合,探傷範囲はISO 5948 : 1994に規定されるとおりとする。
7.8 試験方法
7.8.1 化学分析 化学分析は,相当する国際規格によって定義された方法か又は発注者が同意した他の方
法によって行う。疑義の生じた場合には,ISOが推奨する試験方法だけを使用する。
JISを適用して化学分析を行う場合の分析方法は,JIS G 1211,JIS G 1212,JIS G 1213,JIS G 1214,JIS
G 1215,JIS G 1219,JIS G 1253及びJIS G 1257のとおりとする。
7.8.2 引張試験 引張試験は,ISO 6892 : 1984又はJIS Z 2241 : 1993の条件によって行う。
7.8.3 衝撃試験(Uノッチ) 衝撃試験は,JIS Z 2242 : 1993(金属材料衝撃試験方法)〔ISO 83 : 1976 Steel
−Charpy impact test (U-notch).[鉄鋼−シャルピー衝撃試験(Uノッチ)]〕の条件に基づいて行う。
7.8.4 ミクロ組織観察 ミクロ組織検査が要求されている場合(表2-1参照)は,詳細について受渡当事
者間で合意すること。
7.8.5 マクロ組織観察 マクロ組織観察が要求されている場合(表2-1参照)は,試験片の研磨面を5又
はそれ以下の倍率で検査する。
7.8.6 マクロ写真観察 マクロ写真観察が要求されている場合(表2-1参照)は,7.8.5に定義された検査
に合格した後,研磨後脱脂した表面に,あらかじめ2%純硫酸溶液に浸せきしたゼラチンシルバー印画紙
をはり付ける。その後3分間放置する。この手法によって作られたプリントの例を附属書Aに示す。

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7.8.7 ブリネル硬さ ブリネル硬さ試験が要求されている場合(表2-1参照)は,ISO 6506 : 1981, Metallic
mate-rials−Hardness test−Brinell testの条件に準拠してブリネル硬さ試験を行う。
7.8.8 超音波探傷検査 超音波探傷検査が要求されている場合(表2-1参照)は,ISO 5948 : 1994, Railway
rolling stock material−Ultrasonic acceptance testingの条件に準拠して超音波探傷試験を行う。
7.8.9 外観検査 外観は,納入前に目視によりチェックする。
7.8.10 寸法検査 寸法検査は,JIS E 5401-2 : 1998に従って行う。
7.9 合否の判定 外観又は寸法に欠陥のあるタイヤは不合格とする。超音波探傷検査によって,許容欠
陥以上の欠陥が発見された場合にも同様である。その他の検査結果が要求基準を満たさない場合はISO
404 : 1992に従い,該当するロットを不合格とする。
合格したすべてのタイヤに完成検査の後,出荷前に検査員マークを表示する。検査員のマークは製造業
者刻印に隣接して表示する。
7.10 再試験
a) 表2-1の検査を行った場合の再試験は,受渡当事者間で合意のない限りISO 404 : 1992の規定にした。
b) 表2-2の検査を行った場合の再試験は,JIS G 0303 : 1972及び次による。
1) 試験鋼塊からの引張試験で,成績の一部が規定に適合しない場合には,更に試験鋼塊から2個の試
験片を採って再試験を行うことができる。
2) 試験鋼塊からの2個の引張試験で,成績の一部が規定に適合しない場合は,この溶鋼に属するタイ
ヤ1個の所定の位置から試験片を採って再試験を行う。
3) 1種のタイヤで,2個の引張試験の成績の一部又は全部が規定に適合しない場合には,この溶鋼に属
するタイヤ全数に熱処理を施したのち,再試験を行うことができる。この場合の試験片の数は,1
溶鋼ごとに1個とする。
備考 この再試験を行う場合は,受渡当事者間の協定による。

8. 納入

 検査に合格したタイヤは,発注書又は添付書類に指定されている場合に限り,保管及び出荷の
前に防せい処理を施す。
備考 防せい塗装の効果は,特に海上輸送や高湿度の地域では寿命が限られる。したがって,引き渡
しされたタイヤは目的地到着後直ちに,防せい処理の再施工の要否を確認すべきである。

9. 保証

 契約書における,保証の対象とする項目は受渡当事者間で合意すること。

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JIS E 5401-1:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1005-1:1994(MOD)

JIS E 5401-1:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 5401-1:1998の関連規格と引用規格一覧