JIS F 0054:2000 舟艇用語―運航技術

JIS F 0054:2000 規格概要

この規格 F0054は、スポーツ及び娯楽用の舟艇(プレジャーボート)の運行技術に関して,通常使用されている用語及び定義について規定。

JISF0054 規格全文情報

規格番号
JIS F0054 
規格名称
舟艇用語―運航技術
規格名称英語訳
Small craft -- Terminology -- Operation techniques
制定年月日
2000年3月1日
最新改正日
2016年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.47, 47.080
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2000-03-01 制定日, 2006-08-10 確認日, 2012-02-24 確認日, 2016-10-25 確認
ページ
JIS F 0054:2000 PDF [11]
F 0054 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が制定した日本工
業規格である。
この規格の一部が技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。運輸大臣及び日本工業標準調査会は,こ
のような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録
出願にかかわる確認について責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS F 0054 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
F 0054 : 2000

舟艇用語一運航技術

Small craft−Terminology−Operation techniques

1. 適用範囲 この規格は,スポーツ及び娯楽用の舟艇(1)の運航技術に関して,通常使用されている主な
用語及び定義について規定する。
注(1) 小形船の総称
備考 スポーツ及び娯楽用の舟艇のことを,“プレジャーボート”と呼ぶことがある。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS F 0011 造船用語(船体一般編)
JIS F 0045 舟艇用語−船体
JIS F 0048 舟艇用語−帆走
3. 分類 用語の分類は,次による。
a) 航海
1) 船位
2) 航法
3) 当直
b) 操船
1) 結索及び停泊
2) 航行船特性
3) 操船法
C) 船舶の種類及び灯火
1) 船舶の種類
2) プレジャーボートが夜間表示しなければならない灯火
d) 緊急事態
1) 海難
2) 救助
4. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
なお,参考のために慣用語及び対応英語を示す

――――― [JIS F 0054 pdf 2] ―――――

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F 0054 : 2000
4.1 運航技術
a) 航海
1) 船位
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
1101 方位 bearing
ある地点から物標を見る方向。コンパス上の角度で表し ベアリング
たり,船首尾線などを基準とする。
1102 子午線 meridian
地球を地球の両極を通る平面で切ったときの円周線。
1103 海里 nautical mile
緯度1分に対する子午線の弧の長さで1 852m。1時間に1 マイル
海里航走する速力を1ノットという。
1104 位置の線 a line of position
測定者が必ずその線上にいるという線で,ある物標から ロップ
(LOP)
の方位を測定したとき,その方位線が位置の線となる。
1105 クロス方位 cross bearing
2本以上の方位による位置の線の交点によって位置を求 クロスベア
法 める方法。 リング
1106 重視線 二つの物標が重なって見える方位線。 transit line トランジッ
トライン
2) 航法
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
1201 沿岸航法 coastal piloting,
地形,物標,航路標識,測深などによって船位を測定し コースティ
ながら航行する航法。 coastal navigationング
1202 推測航法 dead reckoning
経緯度の分かっている過去の点からの針路及び航行距離 デドレコ
によって現船位を推測しながら航行する航法。
1203 天文航法 celestial navigation
太陽,月,星などの天体の高度,方位を六分儀などで観
測することによって船位を測定しながら航行する航法。
1204 電子航法 electronic
GPS,レーダ,ロラン,無線方位測定機などの電子機器に
よって船位を測定しながら航行する航法。 navigation
3) 当直
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
1301 航海日誌 船舶の運航に関する事項を記載する日誌。 log-book ログブック
発着港名,機関使用状況,針路記録,船位情報,船内作
業状況,気象・海象の状況,海難の発生などを記録する。
1302 当直 交代で持ち場について当番を行うこと。 watch ワッチ

――――― [JIS F 0054 pdf 3] ―――――

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F 0054 : 2000
b) 操船
1) 結索及び停泊
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
2101 結索 ロープ(索)の結び方(図1参照)。 knots
備考 一般的な検索法は,結びやすくて解けにくく,
しかも解こうとすれば,すぐ解けるように工夫
されている。
2102 係留索 船舶を係留するために使う索の総称(図2参照)。 mooring lines
2103 びょう泊 anchoring
船舶がいかりの係駐力によって停泊している状態。1個の
いかりを船首から投入して停泊する方法を単びょう泊,2
個のいかりを左右離して船首から投入し,それらの間に
船を停泊させる方法を双びょう泊又は2びょう泊という。
2104 いかりかき いかりが海底にしっかりと食い込んでいるかいないかの
程度。
2105 走びょう dragging anchor
びょう泊中,風潮・波浪などによる外力がいかりの係駐
力(把駐力)を上回り,船がいかりをひきずる状態。
2) 航行船特性
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
2201 惰力 momentum, inertia
船の速力又は針路を変えようとするとき,慣性によって
船がもとの状態をしばらく保とうとする力。回頭惰力,
発動惰力,停止惰力,反転惰力など。
2202 最短停止距 shortest
モータボートの場合,船が全速前進中に機関を全速後進 stopping
離 にしたとき,船が停止するまでに要する距離。 distance,
minimum head
reach
2203 旋回径 tactical
船が転だしてから船首方位が180°変化したときの船体 diameter,
maximum transfer
重心と原針路との間の垂直距離(JIS F 0011参照)。
2204 旋回圏 turning circle
船が前進中転だして360°回転する間に船の重心が描く
運動軌跡(JIS F 0011参照)。
2205 キック (stern) ick
直進している船が舵を切って回頭を始めたとき船尾が原
針路から旋回の外側に偏出する現象若しくは偏出する横
距離。
2206 耐航性 seaworthiness
船が海に出て風や波に立ち向かうことのできる性能(安 たん(堪)航
全に航行することができる能力)。 性
2207 復原性 stability
船が外力に抵抗して直立の姿勢を保とうとする性能(JIS 復原力
4F 0011参照)。
2208 ブローチン broaching,
船尾後方から波を受け,船が大きく傾斜する状態(JIS F
グ 40045参照)。 broaching to
セールボートの場合は,強風下を追風で航走中に,船首
が風上にもっていかれて横倒しになる状態(JIS F 0048
参照)。
2209 ピッチポー セールボートの場合で,荒天時の砕けた追い波によって, pitchpole
ル 船尾が持ち上げられ船首から水面下に沈んで転覆する状
態。
2210 ノックダウ knock down
セールボートの場合で,突風及び高波のために横倒しに
ン なる状態(JIS F 0048参照)。

――――― [JIS F 0054 pdf 4] ―――――

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F 0054 : 2000
3) 操船法
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
2301 針路の保持 course
船首方向の重視目標その他の目標物によって,若しくは keeping,
course holding
コンパスによって,船の針路のずれを知り,船が一定の
針路を保持して航行する状態。
備考 もし針路から外れたなら,ずれの少ないうちに小角
度の転だによって修正する。
2302 港内運用 港内では制限水路,行き合い船の相互作用などの条件が
重なることに注意し,操船・運用をする方法。
備考 小回りの方法,投びょう回頭法などの習得すべき運
用技術があり,速力の制御を的確に行う必要があ
る。
2303 荒天操船 handling in heavy
荒天時の航海で,風浪の方向と船の針路を適切な角度に
weather
保持し,速力をかじが効く程度に落として船の動揺を減
少させる操船方法。
備考 一般的に風浪を船首から20°30°方向から受け
るようにするのがよい。
2304 ヒーブツー heave to
風波を斜め前方から受けて,セールのトリム及びリーヘ ちちゅう
ルムによって船を一時留める方法(JIS F 0048参照)。
2305 シーアンカ sea anchor
荒天時に船首若しくは船尾から流し,船を風向及び波向 海びょう
ー に対して平行な向きに保持させる操船方法。
c) 船舶の種類及び灯火
1) 船舶の種類
番号 用語 定義 参考
対応英語 慣用語
3101 動力船 機関を用いて推進する船舶。 power-driven vessel
(海上衝突予防法第三条第2項参照。)
3102 帆船 sailing vessel
帆だけを用いて推進する船舶及び機関のほか,帆を用い
て推進する船であって帆だけを用いて推進する船舶。
(海上衝突予防法第三条第3項参照。)
3103 漁ろうに従 vessel engaged in
船舶の操縦性能を制限する網,縄その他の漁具を用いて
事している 漁ろうをしている船舶。 fishing
船 (海上衝突予防法第三条第4項参照。)
3104 運転不自由 vessel not under
船舶の操縦性能を制限する故障その他の異常な事態が生
船 command
じているため,他の船舶の進路を避けることができない
船舶。
(海上衝突予防法第三条第6項参照。)
3105 操縦性能制 vessel restricted in
船舶の操縦性能を制限する作業に従事しているため,他
限船 の船舶の進路を避けることができない船舶。 her ability to
(海上衝突予防法第三条第7項参照。) manoeuvre
3106 追い越し船 over taking vessel
他の船舶の正横後22度30分より後ろからその船舶を追
い越す船舶。
(海上衝突予防法第十三条第2項参照。)
3107 避航船 give-way vessel
他の船舶の針路を避けなければならない船舶のことで,
できる限り早めにそして大幅に避航動作をとらなくては
ならない。
(海上衝突予防法第十六条第1項参照。)

――――― [JIS F 0054 pdf 5] ―――――

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JIS F 0054:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 0054:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISF0011:1997
造船用語―船体―基本計画
JISF0045:1992
舟艇用語―船体
JISF0048:1994
舟艇用語―帆走