この規格ページの目次
9
F 0503 : 2005
b) 指定荷重時のたわみの許容差 指定荷重時のたわみの許容差は,表17による。
表 17 指定荷重時のたわみの許容差
単位 mm
等級 1級 2級 3級
±0.05 ±0.08 ±0.10
許容差
最小値 ±1.5 最小値 ±2.5 最小値 ±5.0
c) ばね定数の許容差 ばね定数の許容差は,一般的に±10 %とする。また,用途の性質上,精度を必要
とするばねには,最小±5 %まで許容差を指定することができる。ただし,ばね定数の許容差を指定
したばねには,通常,指定高さ時の荷重,及び指定荷重時のたわみには許容差を指定しない。
備考1. ばね特性は,そのときのたわみが試験荷重時のたわみの2080 %の間にあるように規定する。
2. ばね定数は,試験荷重時の3070 %の間の二つの荷重点における,荷重とたわみの差によっ
て規定する。
9.4 冷間成形ばねのばね特性の許容差
冷間成形によるばねのばね特性の許容差は,次による。
a) 指定高さ時の荷重の許容差 指定高さ時の荷重の許容差は,表18による。
表 18 指定高さ時の荷重の許容差
単位 N
等級 1級 2級 3級
有効巻数3以上10以下 ±0.05 P ±0.08 P ±0.10 P
最小値±0.5 k 最小値±0.8 k 最小値±1.0 k
許容差
有効巻数10を超えるもの ±0.03 P ±0.05 P ±0.10 P
最小値±0.5 k 最小値±0.8 k 最小値1.0 k
b) 指定荷重時のたわみの許容差 指定荷重時のたわみの許容差は,表19による。
表 19 指定荷重時のたわみの許容差
単位 mm
等級 1級 2級 3級
有効巻数3以上10以下 ±0.05 ±0.08 ±0.10
最小値±0.5 最小値±0.8 最小値±1.0
許容差
有効巻数10を超えるもの ±0.03 ±0.05 ±0.10
最小値±0.5 最小値±0.8 最小値1.0
c) ばね定数の許容差 ばね定数の許容差は,表20による。ただし,ばね定数の許容差を指定したばねに
は,通常,指定荷重時のたわみ,及び指定高さ時の荷重には許容差を指定しない。
表 20 ばね定数の許容差
等級 1級 2級 3級
有効巻数3以上10以下 ±5 % ±8 % ±10 %
許容差
有効巻数10を超えるもの ±3 % ±5 % ±10 %
備考1. ばね特性は,そのときのたわみが試験荷重時のたわみの2080 %の間にあるように規定する。
2. ばね定数は,試験荷重時の3070 %の間の二つの荷重点における,荷重とたわみの差によっ
て規定する。
9.5 その他の寸法許容差
a) 総巻数 ばね特性の指定がある場合は,総巻数は参考値とし,ばね特性の指定がない場合の総巻数の
許容差は,圧縮ばねは±41巻,引張ばねは±21巻とする。
――――― [JIS F 0503 pdf 11] ―――――
10
F 0503 : 2005
なお,引張ばねのフック対向角の許容差は受渡当事者間の協定による。
b) ピッチの不同 等ピッチの圧縮ばねは,全たわみ(3) の80 %を圧縮した場合,両端座巻部を除いてコ
イルが接してはならない。
注(3) 全たわみとは自由高さから密着高さまでのたわみをいう。
c) 端面の平行度 無荷重時における端面の高さの最大最小の差は,0.02(1.15度)×コイル外径とする。
ただし,最小値は0.5 mmとする。
d) 端面の平面度 定盤上に直立させたとき,がたがないこととする。特に,座面との当たりの精度を要
するものは,受渡当事者間の協議による。
10. 加工方法
10.1 材料の表面加工
高速度の繰返し荷重又は繰返し衝撃を受けるばねで,ばね鋼鋼材で作るものは,
材料表面を研削するか,又は,表面のきずを除去した後に引き抜いて磨き加工を行うとよい。
10.2 熱処理
ばねの熱処理は,次による。
a) ばね鋼鋼材を使用する熱間成形ばねは,成形後均一に熱処理しなければならない。熱処理は焼入れ・
焼戻し行う。
焼戻し後の硬さは,ブリネル硬さ388 HBW(くぼみの直径3.10 mm)461 HBW(くぼみの直径2.85
mm)とする。
b) 冷間成形ばねは,成形後表21に示す条件で,低温焼なましをしなければならない。
表 21 材料別低温焼なまし条件
熱処理温度 時間
材料記号 備考
℃ 分
SWP-A 初張力を与える引張ばね及び,
SWP-B 300350 2030 静的に高応力を受けるばねは,
SWP-V 200250 ℃
SWOCV-V
380440 2030 −
SWOSC-V
SUS 304-WPA
SUS 304-WPB 400 2030 −
SUS 316-WPA
SUS 631 J1-WPC 480 90120 析出硬化処理
C 5191 W-H
150200 2030 −
C 5212 W-H
10.3 ショットピーニング及びセッチング
繰返し荷重を受けるばね及びばね鋼鋼材で作った圧縮ばねは,
熱処理後,ショットピーニング及びセッチングを行う。ただし,りん青銅を使用したばね及び線径3.5 mm
以下のばね並びに引張ばねには,通常,ショットピーニング及びセッチングを行わない。
11. 検査
ばねの検査は,次による。
なお,ロット検査を行う場合の抜取検査方式は,受渡当事者間の協議による。
a) 外観 ばねの表面には,有害な,はだ荒れ,きず,及び脱炭などの欠陥があってはならない。
b) 寸法・形状 寸法・形状は,9. のそれぞれの規定に適合しなければならない。
――――― [JIS F 0503 pdf 12] ―――――
11
F 0503 : 2005
c) コイル外側面の傾き 端面の研削を行った圧縮ばねのコイル外側面の傾きは,無荷重の状態で各端面
にそれぞれ直角な軸に対するコイル外側面の傾き (e) を,図2に従って測定し,測定結果は,9. のそ
れぞれの規定に適合しなければならない。
図 2 コイル外側面の傾きの測定
d) ばね特性 ばね特性の測定は,通常試験荷重を1回負荷した後に行う。この場合の試験荷重は注文者
の指定によるが,特に指定がない場合は,静荷重を受ける圧縮ばねでは,ねじり応力 図1の
値を生じるような荷重とし,引張ばねでは図1に示す値の80 %の値を生じるような荷重とする。また,
繰返し荷重を受けるばねでは,応力修正係数を乗じたねじり修正応力 ‰ 1の値を生じるような荷
重とする。この荷重が密着荷重より大きい場合は,密着荷重をもって試験荷重とする。
なお,ばね特性の検査は,取付時及び作用時について行う。測定方法について特に指示のない場合
は,取付時及び作用時の高さにおける荷重を測定し,測定結果は9. のそれぞれの規定に適合しなけれ
ばならない。ただし,試験荷重を負荷したときの高さは参考値とし,許容差は特に指定しない。
12. 仕様書の記載
仕様書の記載は,図3に示す例によるのがよい。
――――― [JIS F 0503 pdf 13] ―――――
12
F 0503 : 2005
単位 mm
要目表
材料 SUP9
材料の直径 d mm 18
コイル平均径 D mm 100
コイル外径 DO mm 118±1.5
有効巻数 Na 8.5
総巻数 Nt 10.5
巻方向 右
自由高さ Hf mm 280
ばね定数 k N/mm 121.2
高さ H1 mm 265
取付時
荷重 P1 N 1 818±150
高さ H2 mm 237
作用時
荷重 P2 N 5 211
荷重 Pt N 11 029
試験時 高さ Ht mm 約189
応力 一一 614
材料の表面加工 磨き
表面処理 成形後の表面加工 ショットピーニング
さび止め処理 黒エナメル塗装
図 3 仕様書の記載例(圧縮ばねの場合)
JIS F 0503:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.20 : 船用エンジン及び推進システム
JIS F 0503:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0103:2015
- ばね用語
- JISB2704:2000
- 圧縮及び引張コイルばね ― 設計・性能試験方法
- JISG3522:2014
- ピアノ線
- JISG3561:1994
- 弁ばね用オイルテンパー線
- JISG4314:2013
- ばね用ステンレス鋼線
- JISG4801:2011
- ばね鋼鋼材
- JISG4801:2021
- ばね鋼鋼材
- JISH3270:2018
- ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の棒及び線