JIS G 4801:2011 ばね鋼鋼材

JIS G 4801:2011 規格概要

この規格 G4801は、重ね板ばね,コイルばね,トーションバーなど主として熱間成形ばねに使用する鋼鋼材について規定。

JISG4801 規格全文情報

規格番号
JIS G4801 
規格名称
ばね鋼鋼材
規格名称英語訳
Spring steels
制定年月日
1950年5月16日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 683-14:2004(MOD)
国際規格分類

ICS

21.160, 77.140.10, 77.140.25
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021, 熱処理 2020
改訂:履歴
1950-05-16 制定日, 1953-05-08 改正日, 1956-05-08 確認日, 1959-04-21 確認日, 1959-12-01 改正日, 1963-07-01 確認日, 1965-03-01 改正日, 1967-02-01 改正日, 1969-10-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1977-01-01 改正日, 1980-03-01 確認日, 1984-02-01 改正日, 1988-11-01 確認日, 1994-06-01 確認日, 2000-02-20 確認日, 2005-08-20 改正日, 2011-02-21 改正日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS G 4801:2011 PDF [14]
                                                                                   G 4801 : 2011

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類の記号・・・・[2]
  •  4 製造方法・・・・[2]
  •  5 化学成分・・・・[2]
  •  6 外観,形状,寸法及びその許容差・・・・[3]
  •  6.1 外観・・・・[3]
  •  6.2 鋼材のきず取り基準及び残存きずの許容限度・・・・[3]
  •  6.3 形状,寸法及びその許容差・・・・[3]
  •  7 脱炭・・・・[5]
  •  8 試験・・・・[7]
  •  8.1 分析試験・・・・[7]
  •  8.2 脱炭層深さ測定方法・・・・[7]
  •  8.3 その他の試験・・・・[7]
  •  9 検査・・・・[7]
  •  10 表示・・・・[7]
  •  11 報告・・・・[8]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[9]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 4801 pdf 1] ―――――

G 4801 : 2011

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS G 4801:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成24年2月20日(12か月間)までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定
に基づくJISマーク表示認証において,JIS G 4801:2005によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 4801 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
G 4801 : 2011

ばね鋼鋼材

Spring steels

序文

  この規格は,2004年に第3版として発行されたISO 683-14を基に技術的内容を変更して作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で側線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一覧表に
その説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,重ね板ばね,コイルばね,トーションバーなど主として熱間成形ばねに使用するばね鋼鋼
材(以下,鋼材という。)について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 683-14:2004,Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part 14: Hot-rolled steels
for quenched and tempered springs(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
注記 対応国際規格 : ISO 10474,Steel and steel products−Inspection documents(IDT)
JIS G 0551 鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法
JIS G 0553 鋼のマクロ組織試験方法
JIS G 0555 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法
JIS G 0558 鋼の脱炭層深さ測定方法
JIS G 0561 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
JIS G 0901 建築用鋼板及び平鋼の超音波探傷試験による等級分類及び判定基準
JIS G 3191 熱間圧延棒鋼とバーインコイルの形状,寸法及び質量並びにその許容差
JIS G 3194 熱間圧延平鋼の形状,寸法,質量及びその許容差

――――― [JIS G 4801 pdf 3] ―――――

2
G 4801 : 2011
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験−試験方法
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法
JIS Z 2320-1 非破壊試験−磁粉探傷試験−第1部 : 一般通則
JIS Z 2344 金属材料のパルス反射法による超音波探傷試験方法通則

3 種類の記号

  鋼材は,8種類とし,その記号は,表1による。
表1−種類の記号
種類の記号 摘要
SUP6
シリコンマンガン鋼鋼材
SUP7 主として,重ね板ばね,コイルばね及びトーシ
SUP9 ョンバーに使用する。
マンガンクロム鋼鋼材
SUP9A
主として,コイルばね及びトーションバーに使
SUP10 クロムバナジウム鋼鋼材
用する。
主として,大形の重ね板ばね,コイルばね及び
SUP11A マンガンクロムボロン鋼鋼材
トーションバーに使用する。
SUP12 シリコンクロム鋼鋼材 主として,コイルばねに使用する。
主として,大形の重ね板ばね及びコイルばねに
SUP13 クロムモリブデン鋼鋼材
使用する。

4 製造方法

  製造方法は,次による。
a) 鋼材は,キルド鋼から製造する。
b) 鋼材は,特に指定のない限り鍛錬成形比4 S以上に圧延などを行う。ただし,鋼材のうち,圧延用鋼
片であらかじめ受渡当事者間の協定がある場合には,鍛錬成形比は4 S未満でもよい。
c) 熱間圧延鋼材は,特に指定のない限り圧延のままとする。
d) 冷間加工鋼材は,熱間圧延鋼材を使用し,熱間圧延後に冷間加工を施して供給する鋼材で,指定によ
って冷間引抜き,切削,研削又はこれらを組み合わせて製造する。

5 化学成分

  鋼材は,8.1の試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。注文者の要求によって,鋼材の製品分析を
行う場合,8.1によって試験を行い,表2に対する許容変動値は,JIS G 0321の表4(合金鋼鋼材の製品分
析の許容変動値)による。

――――― [JIS G 4801 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
G 4801 : 2011
表2−化学成分
単位 %
種類の
C Si Mn P a) S a) Cu Cr Mo V B
記号
SUP6 0.560.64 1.501.80 0.701.000.030以下0.030以下0.30以下 − − − −
SUP7 0.560.64 1.802.20 0.701.000.030以下0.030以下0.30以下 − − − −
SUP9 0.520.60 0.150.35 0.650.950.030以下0.030以下0.30以下0.650.95 − − −
SUP9A 0.560.64 0.150.35 0.701.000.030以下0.030以下0.30以下0.701.00 − − −
SUP10 0.470.55 0.150.35 0.650.950.030以下0.030以下0.30以下0.801.10 − 0.150.25 −
SUP11A 0.560.64 0.150.35 0.701.000.030以下0.030以下0.30以下0.701.00 − − 0.000 5以上
SUP12 0.510.59 1.201.60 0.600.900.030以下0.030以下0.30以下0.600.90 − − −
SUP13 0.560.64 0.150.35 0.701.000.030以下0.030以下0.30以下0.700.90 0.250.35 − −
この表に規定のない元素は,溶鋼を仕上げる目的以外に意図的に添加してはならない。
注a) 及びSの値は,受渡当事者間の協定によってそれぞれ0.035 %以下にしてもよい。

6 外観,形状,寸法及びその許容差

6.1 外観

  鋼材の外観は,仕上げ良好で,使用上有害なきずがあってはならない。ただし,コイル状で供給される
鋼材は,一般に検査によって全長にわたってのきずの検出は困難であり,また,その除去の機会がないた
め,正常でない部分を含むことがある。したがって,必要な場合,その取扱いについては,受渡当事者間
の協定による。

6.2 鋼材のきず取り基準及び残存きずの許容限度

  鋼材のきず取り基準及び残存きずの許容限度は,受渡当事者間の協定による。

6.3 形状,寸法及びその許容差

6.3.1  丸鋼,線材及び線
a) 熱間圧延鋼材 熱間圧延鋼材(丸鋼及び線材)のうち,そのままばねに熱間成形される鋼材の標準寸
法は表3に,寸法許容差は表4による。
冷間引抜き用,切削用などの素材として取り引きされる鋼材の寸法及び寸法許容差は,JIS G 4051
の箇条6(外観,形状,寸法及びその許容差)による。
表3−熱間圧延鋼材(そのままばねに熱間成形されるもの)の標準寸法(径)
単位 mm
9 10 11 12 (13) 14 (15) 16 (17) 18 (19) 20 (21)
22 (24) 25 (26) 28 (30) 32 (34) 36 (38) 40 (42) 44
45 46 (48) 50 (53) 55 56 (60) 63 (65) 70 (75) 80
線材は,通常,直径32 mm以下を適用する。括弧付き以外の標準寸法の適用が望ましい。

――――― [JIS G 4801 pdf 5] ―――――

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JIS G 4801:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 683-14:2004(MOD)

JIS G 4801:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 4801:2011の関連規格と引用規格一覧