JIS G 3507-1:2010 冷間圧造用炭素鋼―第1部:線材

JIS G 3507-1:2010 規格概要

この規格 G3507-1は、主として冷間圧造用炭素鋼線の製造に用いられる冷間圧造用炭素鋼線材について規定。

JISG3507-1 規格全文情報

規格番号
JIS G3507-1 
規格名称
冷間圧造用炭素鋼―第1部 : 線材
規格名称英語訳
Carbon steels for cold heading -- Part 1:Wire rods
制定年月日
2005年1月20日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 4954:1993(MOD)
国際規格分類

ICS

77.140.10, 77.140.20, 77.140.65
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄鋼 II 2021, 熱処理 2020
改訂:履歴
2005-01-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2010-10-20 改正日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS G 3507-1:2010 PDF [13]
                                                                                 G 3507-1 : 2010

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類及び記号・・・・[1]
  •  4 製造方法・・・・[2]
  •  5 化学成分・・・・[2]
  •  6 鋼質・・・・[3]
  •  6.1 脱炭層深さ・・・・[3]
  •  6.2 オーステナイト結晶粒度及び非金属介在物・・・・[3]
  •  7 外観,形状,寸法及びその許容差・・・・[4]
  •  7.1 外観・・・・[4]
  •  7.2 標準径・・・・[4]
  •  7.3 形状及び寸法の許容差・・・・[4]
  •  8 試験・・・・[4]
  •  8.1 分析試験・・・・[4]
  •  8.2 鋼質試験・・・・[5]
  •  8.3 表面きず検出試験・・・・[5]
  •  9 検査・・・・[5]
  •  10 表示・・・・[5]
  •  11 報告・・・・[6]
  •  附属書JA(規定)特別品質規定・・・・[7]
  •  附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[8]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 3507-1 pdf 1] ―――――

G 3507-1 : 2010

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS G 3507-1:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS G 3507の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS G 3507-1 第1部 : 線材
JIS G 3507-2 第2部 : 線

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 3507-1 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
G 3507-1 : 2010

冷間圧造用炭素鋼−第1部 : 線材

Carbon steels for cold heading-Part 1: Wire rods

序文

  この規格は,1993年に第2版として発行されたISO 4954を基に技術的内容を変更して作成した日本工
業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。また,附属書JAは対応国際規格にはない事項であ
る。

1 適用範囲

  この規格は,主として冷間圧造用炭素鋼線の製造に用いられる冷間圧造用炭素鋼線材(以下,線材とい
う。)について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 4954:1993,Steels for cold heading and cold extruding(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0551 鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法
JIS G 0555 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法
JIS G 0558 鋼の脱炭層深さ測定方法

3 種類及び記号

  線材は,リムド相当鋼6種類,アルミキルド鋼11種類及びキルド鋼21種類とし,その記号は,表1に
よる。

――――― [JIS G 3507-1 pdf 3] ―――――

2
G 3507-1 : 2010
表1−種類の記号
種類の記号 分類 種類の記号 分類
SWRCH6R リムド相当鋼 SWRCH15K キルド鋼
SWRCH8R SWRCH16K
SWRCH10R SWRCH17K
SWRCH12R SWRCH18K
SWRCH15R SWRCH20K
SWRCH17R SWRCH22K
SWRCH6A アルミキルド鋼 SWRCH24K
SWRCH8A SWRCH25K
SWRCH10A SWRCH27K
SWRCH12A SWRCH30K
SWRCH15A SWRCH33K
SWRCH16A SWRCH35K
SWRCH18A SWRCH38K
SWRCH19A SWRCH40K
SWRCH20A SWRCH41K
SWRCH22A SWRCH43K
SWRCH25A SWRCH45K
SWRCH10K キルド鋼 SWRCH48K
SWRCH12K SWRCH50K

4 製造方法

  製造方法は,次による。
a) 線材は,鋼塊(連続鋳造で製造した鋳片を含む。)から熱間圧延で製造する。
b) 線材は,鋼塊からの鍛錬成形比4S以上の圧延を行わなければならない。

5 化学成分

  線材は,8.1の試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。
表2−化学成分
単位 %
種類の記号 C Si Mn P S Al 分類
SWRCH6R 0.08以下 − 0.60以下 0.040以下 0.040以下 − リムド相
SWRCH8R 0.10以下 − 0.60以下 0.040以下 0.040以下 − 当鋼
SWRCH10R 0.080.13 − 0.300.60 0.040以下 0.040以下 −
SWRCH12R 0.100.15 − 0.300.60 0.040以下 0.040以下 −
SWRCH15R 0.130.18 − 0.300.60 0.040以下 0.040以下 −
SWRCH17R 0.150.20 − 0.300.60 0.040以下 0.040以下 −
SWRCH6A 0.08以下 0.10以下 0.60以下 0.030以下 0.035以下 0.02以上 アルミキ
SWRCH8A 0.10以下 0.10以下 0.60以下 0.030以下 0.035以下 0.02以上 ルド鋼
SWRCH10A 0.080.13 0.10以下 0.300.60 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH12A 0.100.15 0.10以下 0.300.60 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH15A 0.130.18 0.10以下 0.300.60 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH16A 0.130.18 0.10以下 0.600.90 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH18A 0.150.20 0.10以下 0.600.90 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH19A 0.150.20 0.10以下 0.701.00 0.030以下 0.035以下 0.02以上

――――― [JIS G 3507-1 pdf 4] ―――――

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G 3507-1 : 2010
表2−化学成分(続き)
単位 %
種類の記号 C Si Mn P S Al 分類
SWRCH20A 0.180.23 0.10以下 0.300.60 0.030以下 0.035以下 0.02以上 アルミキ
SWRCH22A 0.180.23 0.10以下 0.701.00 0.030以下 0.035以下 0.02以上 ルド鋼
SWRCH25A 0.220.28 0.10以下 0.300.60 0.030以下 0.035以下 0.02以上
SWRCH10K 0.080.13 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 − キルド鋼
SWRCH12K 0.100.15 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH15K 0.130.18 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH16K 0.130.18 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH17K 0.150.20 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH18K 0.150.20 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH20K 0.180.23 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH22K 0.180.23 0.100.35 0.701.00 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH24K 0.190.25 0.100.35 1.351.65 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH25K 0.220.28 0.100.35 0.300.60 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH27K 0.220.29 0.100.35 1.201.50 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH30K 0.270.33 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH33K 0.300.36 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH35K 0.320.38 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH38K 0.350.41 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH40K 0.370.43 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH41K 0.360.44 0.100.35 1.351.65 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH43K 0.400.46 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH45K 0.420.48 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH48K 0.450.51 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
SWRCH50K 0.470.53 0.100.35 0.600.90 0.030以下 0.035以下 −
この表のすべての鋼種は,Cu 0.30 %,Ni 0.20 %及びCr 0.20 %を超えてはならない。

6 鋼質

6.1 脱炭層深さ

  SWRCH30KSWRCH50Kの線材で,かつ,注文者の指定がある場合,8.2.1の試験を行い,その平均脱
炭層深さは,表3による。ただし,径が32 mmを超える線材については,受渡当事者間の協定による。
表3−平均脱炭層深さ
単位 mm
径 フェライト脱炭層深さ 全脱炭層深さ
15以下 0.02以下 0.15以下
15を超え25以下 0.03以下 0.20以下
25を超え32以下 0.04以下 0.25以下

6.2 オーステナイト結晶粒度及び非金属介在物

  注文者は,アルミキルド鋼及びキルド鋼についてオーステナイト結晶粒度及び非金属介在物,又はその
いずれかを指定してもよい。この場合,8.2.2及び/又は8.2.3の試験を行い,その規定値は,受渡当事者
間の協定による。

――――― [JIS G 3507-1 pdf 5] ―――――

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JIS G 3507-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4954:1993(MOD)

JIS G 3507-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 3507-1:2010の関連規格と引用規格一覧