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G 3571 : 2020
− 標点距離(試験片に力を加えていない状態) : L0(mm)
− 0.2 %オフセット耐力 : Rp0.2(MPa)
− 鋼線の公称断面積 : Sn(mm2)。π×d 2/4で計算される。
5 製品の呼び方
注文者は,鋼線の発注時には,少なくとも,次の事項に対する記号を示して製品を指定しなければなら
ない。
なお,めっきの種類の記号は,受渡当事者間の協定による。
− この規格番号(JIS G 3571)
− 線径
− 公称引張強さ。低リラクセーション鋼線を指定する場合は,末尾に“R”を付加する。
− めっきの種類
例1 線径5.00 mm,公称引張強さ1 960 MPaの亜鉛めっき鋼線を指定する場合
JIS G 3571−5.00−1960−Zn
例2 線径7.00 mm,公称引張強さ1 860 MPaの亜鉛アルミニウム合金めっき鋼線を指定する場合
JIS G 3571−7.00−1860−ZnAl
例3 線径5.00 mm,公称引張強さ1 960 MPa,低リラクセーション特性を規定した亜鉛めっき鋼線
を指定する場合
JIS G 3571−5.00−1960R−Zn
注記 “Zn”は亜鉛めっきを,“ZnAl”は亜鉛アルミニウム合金めっきを表している。
6 製造業者が必要とする情報
鋼線の引合い及び受注時には,製造業者は,次の情報を取得しなければならない。
− 箇条5による製品の記号
− こん(梱)包及び保護に関する要求事項。結束した製品の場合は,結束単位の最大質量
− 出荷のときに付帯する書類に関する要求事項
例 出荷伝票,検査文書の種類及び内容,応力−ひずみ線図のコピー
7 品質要求性能
7.1 材料及び製造方法
7.1.1 裸鋼線は,JIS G 3502又はJIS G 3504に適合した線材から製造しなければならない。
7.1.2 めっきに使用する亜鉛は,JIS H 2107の最純亜鉛地金とし,亜鉛アルミニウム合金は,ASTM B 997
に適合したものでなければならない。ただし,亜鉛アルミニウム合金めっきの場合,めっきのアルミニウ
ム濃度安定維持のために,めっき浴槽にアルミニウムを添加してよい。
7.1.3 鋼線は,線材に熱処理を行った後,伸線加工し,これに溶融亜鉛めっき又は溶融亜鉛アルミニウム
合金めっきを行う。めっき後は,低リラクセーション特性が要求される場合を除き,鋼線の機械的特性及
び防食特性を変更するいかなる加工も行ってはならない。
なお,線材製造時にインラインパテンチング処理を施した線材は,鋼線を製造する際,熱処理をする必
要はない。
7.1.4 注文者から低リラクセーション鋼線の要求がある場合は,鋼線に低リラクセーション処理を施して
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もよい。
7.1.5 鋼線は,継目があってはならない。
7.1.6 注文者から,めっきに加えて架設中の鋼線の防せい(錆)力を高める特殊防せい(錆)処理の要求
がある場合,その仕様については,受渡当事者間の協定による。
7.2 標準品質特性
7.2.1 寸法
鋼線の線径,線径の許容差及び偏径差は,9.1.1の測定を行い,その値は表1による。ただし,注文者が
表1の規定以外の線径を指定する場合,その線径の許容差及び偏径差は,受渡当事者間の協定による。
なお,線径,線径の許容差及び偏径差には,めっき厚さを含む。
注記1 一般的に,線径5.00 mm6.00 mmの鋼線は,つり橋のメインケーブルに使用され,線径7.00
mmの鋼線は,斜張橋ケーブルに使用される。
注記2 鋼線の密度及び裸鋼線の線径の計算は,附属書C参照。
表1−鋼線の線径,線径の許容差及び偏径差
単位 mm
線径 d 線径の許容差 偏径差
5.00以上 6.00以下 ±0.06 0.06以下
7.00 ±0.07 0.07以下
7.2.2 直線性
7.2.2.1 一般事項
鋼線は,7.2.2.2及び7.2.2.3の規定に適合し,長手方向に均一な直線性をもち,使用上有害な曲がり,使
用上有害なねじれなどの欠陥があってはならない。
7.2.2.2 フリーコイル径
鋼線のフリーコイル径(D)は,9.1.9の試験を行い,その値は4 m以上とする。ただし,注文者から特
定のフリーコイル径の要求がある場合は,受渡当事者間の協定による。
7.2.2.3 フリーリングリフト
鋼線のフリーリングリフト(H)は,9.1.9の試験を行い,その値は15 cm以下とする。
7.2.3 機械的特性及びめっき特性
鋼線の機械的特性及びめっき特性は,9.1.29.1.7の試験を行い,その値は表2による。
なお,表1の線径以外を適用した場合の機械的特性及びめっき特性の値は,受渡当事者間の協定による。
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表2−鋼線の線径,機械的特性及びめっき特性
特性 公称引張強さ MPa 試験
1 570 1 670 1 770 1 860 1 960 方法
線径d(mm) 5.006.00及び7.00 9.1.1
引張強さa) m(MPa) 1 570以上 1 670以上 1 770以上 1 860以上1 960以上 9.1.2
1 770未満 1 870未満 1 970未満 2 060未満2 160未満
0.2 %オフセット耐力a) ) 1 180 c) 1 250 1 330 d) 1 400 1 470 9.1.2
(最小値)Rp0.2(MPa)
破断伸び(最小値)A(%) 4.0 9.1.2
弾性係数E(GPa) 200±10 9.1.3
ねじり回数 線径d 5.00 mm6.00 mm 14以上 9.1.4
(回) 線径d 7.00 mm 12以上
巻付け性 破断がない 9.1.5
めっき付着量M(g/m2) 300以上 9.1.6
めっきによる線径の増加e)は,線径5.00 mm6.00 mmは平
均で0.12 mmを,線径7.00 mmは平均で0.14 mmを超えて
はならない。
めっき付着性 指でこすったときに,亀裂又は離を生じてはならない。9.1.7
注a) 引張強さ及び0.2 %オフセット耐力は,公称断面積から計算する。
b) 0.2 %オフセット耐力の最小値は,公称引張強さに0.75を乗じて算出し,10 MPa単位に丸めた値である。
c) 公称引張強さ1 570 MPaに対しては,0.7 %全伸び耐力1 160 MPaを受渡当事者間の協定によって置き換えて
もよい。
d) 公称引張強さ1 770 MPaに対しては,0.8 %全伸び耐力1 370 MPaを受渡当事者間の協定によって置き換えて
もよい。
e) めっきによる線径の増加は,次の式によって算出し,平均線径及び算出結果は,小数点以下2桁に丸める。
めっきによる線径の増加=(めっきを溶かす前の最大径と最小径との平均線径)−(めっきを溶かした後
の最大径と最小径との平均線径)
7.2.4 外観
外観は,9.1.8の試験を行い,鋼線の表面は均一に滑らかで,部分的な離,不純物質混入などの不連続
な状態があってはならない。
注記 亜鉛アルミニウム合金めっきは,時間経過で変色を生じる場合があるが,耐食性には影響を与
えない。
7.3 特別品質特性
特別品質特性は,発注時に,受渡当事者間の協定によって,標準品質特性に加えて適用してもよい。特
別品質特性を適用する場合は,表3による。
表3−鋼線の特別品質特性
特性 基準
めっきの均一性 9.2.1の試験を行い,試験片表面に銅の析出があってはならない。
めっきの耐食性(塩水噴9.2.2の試験を行い,亜鉛めっきの場合は500時間後,亜鉛アルミニウム合金めっきの場
霧) 合は2 000時間後において,赤さびは5 %以下でなければならない。
引張疲労性a) 附属書Aに規定する試験を行い,鋼線が破断してはならない。
リラクセーション特性 附属書Bに規定する試験を行い,リラクセーション値は2.5 %以下でなければならない。
注a) 受渡当事者間の協定によって,異なる基準を設定してもよい。
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8 検査
8.1 検査及び検査文書
検査は,箇条7によって合否を決定する。検査文書の種類は,JIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)又は
5.2(検査証明書3.2)のいずれかとし,受渡当事者間で協定しなければならない。
8.2 試験片及び試験片の数量
試験片の本数は,表4による。
めっきの均一性,めっきの耐食性(塩水噴霧),引張疲労性及びリラクセーション特性の試験は,注文者
の要求があった場合に,受渡当事者間の協定によって実施する。
表4−試験片の数量
特性の種類 試験片の本数
標準品質特性 線径 1製品ユニットの片端から1本ずつ
偏径差
外観 全製品ユニット
引張強さ 1製品ユニットの片端から1本ずつ
破断伸び
0.2 %オフセット耐力
弾性係数 10製品ユニットから1本ずつ
ねじり回数
巻付け性
直線性
めっき付着量
めっき付着性
特別品質特性 めっきの均一性
めっきの耐食性(塩水噴霧) 受渡当事者間で協定
引張疲労性 溶鋼ユニットから1本ずつ
リラクセーション特性
8.3 再検査
全ての試験結果が規定値に適合している場合,製品はこの規格の特性に適合しているとみなす。試験結
果が適合しなかった場合には,次の手順をとらなければならない。
適合しなかった試験の製品ユニットから,新たに2本の試験片を採取し,該当の試験をやり直す。2本
の試験片が共に規定値に適合した場合は,合格とする。
1本又は両方共に不適合であった場合は,関連する製品ユニットはこの規格に適合しない製品として,
適合品から明確に区分しなければならない。さらに,最後の適合品から次の適合品までの全ての製品ユニ
ットは,不適合となった特性の試験をしなければならない。
不適合となった製品ユニットは全てこの規格に適合しない製品として,適合品から明確に区分しなけれ
ばならない。さらに,製造業者は,直ちに,不適合の原因を突き止め,欠陥の再発防止対策をとらなけれ
ばならない。
8.4 選別及び再加工
製造業者は,試験結果が規定値に適合しない製品については,選別及び再加工する前に,注文者に試験
結果が適合しないことを報告した上で選別及び再加工することができる。再加工製品の検査結果が,この
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規格の規定値に適合し,注文者の承諾が得られた場合は,限定的な製品として出荷することができる。た
だし,再加工品であることが識別できるようにしなければならない。識別方法については,受渡当事者間
の協定による。
9 試験方法
9.1 標準品質特性の試験
9.1.1 線径の測定
線径は,試験片の任意の同一断面における最大径及び最小径を0.01 mmまで測定する。また,最大径と
最小径との差を求め,これを偏径差とする。
9.1.2 引張試験
9.1.2.1 引張試験は,次による。
a) 引張試験は,JIS Z 2241によって行う。試験片は機械加工せずに試験片の両端を,つかみ間隔を約350
mmでつかみ,引張強さ(Rm),0.2 %オフセット耐力(Rp0.2),破断伸び(A)及び弾性係数(E)を測
定する。
なお,破断伸び測定の標点距離(L0)は,250 mmとする。
b) 引張強さは,試験中の最大試験力を試験片の公称断面積(Sn)で除して求める。
c) 引張試験において,つかみ部分で破断し,規格を満足しない場合は,その試験を無効にし,さらに試
験片を採り試験をやり直す。ただし,引張強さ,0.2 %オフセット耐力及び破断伸びの試験結果は,同
一試験片の試験結果とする。
9.1.2.2 破断伸びは,JIS Z 2241によって測定する。
9.1.3 弾性係数試験
弾性係数(E)は,応力−ひずみ線図の,0.2 Fm0.6 Fmの範囲の直線部分の傾きを試験片の公称断面積
(Sn)で除して決定し,その算出式は,次による。
E 6.0Fm 2.0Fm 6.0Fm 2.0Fm Sn
直線部分の傾きの計算は,引張試験機に保存されたデータを用いる線形回帰による方法,又は応力−ひ
ずみ線図の0.2 Fm0.6 Fmの範囲に,視覚的に最適となる線を描いて求める方法のいずれによってもよい。
9.1.4 ねじり試験
ねじり試験は,次による。
a) 試験片は,線径(d)の100倍のつかみ間隔が得られる長さとする。
b) 試験片の両端を線径(d)の100倍の間隔で固くつかみ,たわまない程度に緊張させながら片端を同一
方向に破断するまで回転させ,破断したときのねじり回数を調べる。
なお,回転する速度は,60回/分以下とする。
c) ねじり試験において,つかみ部分で破断し,規格を満足しない場合は,その試験を無効にし,さらに
試験片を採り試験をやり直す。
9.1.5 巻付け試験
巻付け試験は,ISO 7802による。
なお,試験片を巻き付ける心金の径は,試験片の線径(d)の3倍とし,心金の周囲に8回以上密接して
巻き付けたときの試験片の折損の有無を調べる。巻き付ける速度は,60回/分以下とする。
9.1.6 めっき付着量試験
めっき付着量試験は,次による。
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JIS G 3571:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19203:2018(MOD)
JIS G 3571:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.140 : 鉄及び鋼製品 > 77.140.65 : 鋼線,ワイヤロープ及びリンクチェーン
JIS G 3571:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0201:2000
- 鉄鋼用語(熱処理)
- JISG0202:2013
- 鉄鋼用語(試験)
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG3504:2020
- 橋りょう(梁)用線材
- JISH0401:2013
- 溶融亜鉛めっき試験方法
- JISH2107:2015
- 亜鉛地金
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2273:1978
- 金属材料の疲れ試験方法通則
- JISZ2276:2012
- 金属材料の引張リラクセーション試験方法
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方