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1) 塩酸と硝酸との混酸による調製を行った場合
1.1) 鉄標準液B[7.5.2 k)]05.0 mL(鉄として0100 μg)を段階的に数個の100 mLの全量フラスコ
にとり,塩酸(1+1)20 mLを加え,水で標線まで薄める。
1.2) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長259.940 nmにおける
発光強度を測定する。ただし,試料溶液の発光強度と比較して空試験液の発光強度が著しく低い
場合には,a) 1)で作成した検量線を用いてもよい。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
2) 硝酸と酒石酸との混酸による調製を行った場合
2.1) 鉄標準液B[7.5.2 k)]05.0 mL(鉄として0100 μg)を段階的に数個の100 mLの全量フラスコ
にとり,混酸B[7.5.2 f)]で標線まで薄める。
2.2) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長259.940 nmにおける
発光強度を測定する。ただし,試料溶液の発光強度と比較して空試験液の発光強度が著しく低い
場合には,a) 2)で作成した検量線を用いてもよい。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
7.5.7 計算
7.5.4 b) 及び7.5.5で得た発光強度と,7.5.6で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,
次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Fe 100
m
ここに, Fe : 試料中の鉄含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の鉄検出量(g)
A2 : 空試験液中の鉄検出量(g)
A3 : 7.5.6 a) 1.1)又は7.5.6 a) 2.1)でとった亜鉛溶液中に含まれる鉄
の量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
8 カドミウム定量方法
8.1 定量方法の区分
カドミウムの定量方法は,次のいずれかによる。
a) 原子吸光分析法 この方法は,カドミウム含有率0.000 1 %(質量分率)以上1.0 %(質量分率)以下
の試料に適用する。
b) CP発光分光分析法 この方法は,カドミウム含有率0.000 1 %(質量分率)以上1.0 %(質量分率)
以下の試料に適用する。
8.2 原子吸光分析法
8.2.1 要旨
試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計のアセチレン・空気フレーム中に噴霧
し,その吸光度を測定し,検量線からカドミウム量を求める。
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8.2.2 試薬
試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸(1+1)
c) 硝酸(1+3,1+100)
d) 混酸(塩酸45,硝酸1)
e) 亜鉛溶液 亜鉛[99.995 %(質量分率)以上で,カドミウムを含有しないもの,又はカドミウム含有
率が低く既知のもの]100 gを塩酸400 mLで分解し,加熱してシロップ状となるまで濃縮する。室温
まで冷却した後,水約400 mLを加えて溶解し,500 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で
標線まで薄める。この溶液1 mLは,亜鉛約200 mgを含む。
f) カドミウム標準液(Cd : 20 μg/mL) カドミウム標準液は,次のいずれかを用いる。
1) 市販のカドミウム標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が
20 μg/mLより濃い場合は,硝酸(1+100)で正確に薄めてカドミウム標準液とする。
注記 JCSSに基づくカドミウム標準液がある。
2) 金属を用いて調製したカドミウム標準液 カドミウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 gを硝酸(1
+3)20 mLで分解し,常温まで冷却した後,1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水
で標線まで薄めて原液(Cd : 100 μg/mL)とする。この溶液を使用の都度,必要量だけ水で正確に5
倍に薄めてカドミウム標準液とする。
8.2.3 試料のはかりとり量
試料のはかりとり量は,5.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
8.2.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順による。
1) 6.2.4 a) 1)及び6.2.4 a) 2)による。
2) 水約20 mL及び塩酸(1+1)20 mLを加えた後,100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水
で標線まで薄める。ただし,この溶液中のカドミウム量が600 μg以上の場合には,カドミウム量が
100600 μgになるように100 mLの全量フラスコに一定量を分取し,分取した溶液中の塩酸量が10
mLとなるように塩酸(1+1)を添加した後,水で標線まで薄める。
b) 吸光度の測定 a) 2)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計のアセチレ
ン・空気フレーム中に噴霧し,波長228.8 nmにおける吸光度を測定する。
8.2.5 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,吸光度を測定する。
8.2.6 検量線の作成
検量線の作成は,次のいずれかによる。
a) 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次の手順による。
1) 亜鉛溶液[8.2.2 e)]25 mLを数個の100 mLの全量フラスコにとり,塩酸(1+1)20 mLを加える。
ただし,8.2.4 a) 2)で分取操作を行った場合には,分取した溶液中に含まれる亜鉛量とほぼ同じにな
るように亜鉛溶液[8.2.2 e)]を数個の100 mLの全量フラスコにとり,塩酸(1+1)20 mLを加え
る。
2) カドミウム標準液[8.2.2 f)]030.0 mL(カドミウムとして0600 μg)を段階的に加え,水で標線
――――― [JIS H 1111 pdf 22] ―――――
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まで薄める。
3) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計のアセチレン・空気フレーム中に噴霧
し,波長228.8 nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とカドミウム量との関係線
を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
b) 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次の手順による。
1) カドミウム標準液[8.2.2 f)]03.0 mL(カドミウムとして060 μg)を段階的に数個の100 mLの
全量フラスコにとり,塩酸(1+1)20 mLを加え,水で標線まで薄める。
2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計のアセチレン・空気フレーム中に噴霧
し,波長228.8 nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とカドミウム量との関係線
を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して空試験用検量線とする。ただし,試料溶液
の吸光度と比較して空試験液の吸光度が著しく低い場合には,a)で作成した検量線を用いてもよい。
8.2.7 計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 8.2.4 a) 2)で分取をしない場合 8.2.4 b)及び8.2.5で得た吸光度と,8.2.6で作成した検量線とからカド
ミウム量を求め,試料中のカドミウム含有率を,次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Cd 100
m
ここに, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のカドミウム検出量(g)
A2 : 空試験液中のカドミウム検出量(g)
A3 : 8.2.6 a) 1)でとった亜鉛溶液中に含まれるカドミウムの量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
b) 8.2.4 a) 2)で分取をした場合 8.2.4 b)及び8.2.5で得た吸光度と,8.2.6で作成した検量線とからカドミ
ウム量を求め,試料中のカドミウム含有率を,次の式によって算出する。
A4 (A5 A6 )
Cd 100
m B
ここに, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A4 : 試料溶液中のカドミウム検出量(g)
A5 : 空試験液中のカドミウム検出量(g)
A6 : 8.2.6 a) 1) でとった亜鉛溶液中に含まれるカドミウムの量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
B : 試料溶液及び空試験液の分取比
8.3 ICP発光分光分析法
8.3.1 要旨
試料を塩酸と硝酸との混酸又は硝酸と酒石酸との混酸で分解した後,溶液をICP発光分光分析装置のア
ルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定し,検量線からカドミウム量を求める。
8.3.2 試薬
試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸(1+1)
c) 硝酸
d) 硝酸(1+1,1+3)
――――― [JIS H 1111 pdf 23] ―――――
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e) 混酸A(塩酸45,硝酸1)
f) 混酸B 6.3.2 f)による。
g) 酒石酸溶液(25 g/L)
h) 亜鉛溶液A 8.2.2 e)による。
i) 亜鉛溶液B 亜鉛[99.995 %(質量分率)以上で,カドミウムを含有しないもの,又はカドミウム含
有率が低く既知のもの]100 gに硝酸(1+1)400 mLを少量ずつ加えて分解する。常温まで冷却した
後,500 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,酒石酸溶液(25 g/L)20 mLを加えた後,水を用
いて標線まで薄める。この溶液1 mLは,亜鉛約200 mgを含む。
j) カドミウム標準液A(Cd : 1 mg/mL) カドミウム標準液Aは,次のいずれかを用いる。
1) 市販のカドミウム標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合にカドミウム標準
液を用いる。
注記 JCSSに基づくカドミウム標準液がある。
2) 金属を用いて調製したカドミウム標準液 カドミウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 gを硝酸(1
+3)20 mLで分解し,常温まで冷却した後,100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で
標線まで薄めてカドミウム標準液とする。
k) カドミウム標準液B(Cd : 20 μg/mL) カドミウム標準液Aを水で正確に50倍に薄めてカドミウム
標準液とする。
8.3.3 試料はかりとり量
試料のはかりとり量は,5.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
8.3.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
1) 塩酸と硝酸との混酸による調製 7.5.4 a) 1)による。
2) 硝酸と酒石酸との混酸による調製 6.3.4 a) 2)による。
b) 発光強度の測定 a) 1)又はa) 2)で得た溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に
噴霧し,波長226.502 nmにおける発光強度を測定する。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能
な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付いている装
置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
8.3.5 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。
8.3.6 検量線の作成
検量線の作成は,次のいずれかによる。
a) 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次のいずれかによる。
1) 塩酸と硝酸との混酸による調製を行った場合
1.1) 亜鉛溶液A[8.3.2 h)]25 mLを数個の100 mLの全量フラスコにとり,塩酸(1+1)20 mLを加え
る。
1.2) カドミウム標準液B[8.3.2 k)]050.0 mL(カドミウムとして01 000 μg)又はカドミウム標準
液A[8.3.2 j)]1.050.0 mL(カドミウムとして150 mg)を段階的に加え,水で標線まで薄める。
1.3) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長226.502 nmにおける
――――― [JIS H 1111 pdf 24] ―――――
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発光強度を測定する。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
2) 硝酸と酒石酸との混酸による調製を行った場合
2.1) 亜鉛溶液B[8.3.2 i)]25 mLを数個の100 mLの全量フラスコにとる。
2.2) カドミウム標準液B[8.3.2 k)]050.0 mL(カドミウムとして01 000 μg)又はカドミウム標準
液A[8.3.2 j)]1.050.0 mL(カドミウムとして150 mg)を段階的に加え,混酸B[8.3.2 f)]で
標線まで薄める。
2.3) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長226.502 nmにおける
発光強度を測定する。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
b) 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次のいずれかによる。
1) 塩酸と硝酸との混酸による調製を行った場合
1.1) カドミウム標準液B[8.3.2 k)]03.0 mL(カドミウムとして060 μg)を段階的に数個の100 mL
の全量フラスコにとり,塩酸(1+1)20 mLを加え,水で標線まで薄める。
1.2) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長226.502 nmにおける
発光強度を測定する。ただし,試料溶液の発光強度と比較して空試験液の発光強度が著しく低い
場合には,a) 1)で作成した検量線を用いてもよい。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
2) 硝酸と酒石酸との混酸による調製を行った場合
2.1) カドミウム標準液B[8.3.2 k)]03.0 mL(カドミウムとして060 μg)を段階的に数個の100 mL
の全量フラスコにとり,混酸B[8.3.2 f)]で標線まで薄める。
2.2) 溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長226.502 nmにおける
発光強度を測定する。ただし,試料溶液の発光強度と比較して空試験液の発光強度が著しく低い
場合には,a) 2)で作成した検量線を用いてもよい。
なお,精度及び真度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用
可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い
ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
8.3.7 計算
8.3.4 b)及び8.3.5で得た発光強度と,8.3.6で作成した検量線とからカドミウム量を求め,試料中のカド
ミウム含有率を,次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Cd 100
m
ここに, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のカドミウム検出量(g)
――――― [JIS H 1111 pdf 25] ―――――
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JIS H 1111:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3815-2:2005(MOD)
- ISO 714:1975(MOD)
JIS H 1111:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.60 : 鉛,亜鉛,すず及びそれらの合金