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K 0067-1992
図1 不揮発分試験装置の一例
4.3.3 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(1) トルエン JIS K 8680に規定するもの。
(2) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
(3) 窒素又はヘリウム 純度99.9vol%以上のもの。
4.3.4 操作 操作は,次のとおり行う。
――――― [JIS K 0067 pdf 6] ―――――
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K 0067-1992
(1) 第1法 水浴上で加熱蒸発する方法
(a) 試料を恒量にした蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料を入れた蒸発皿を水浴上で加熱し,試料を蒸発乾固させる。
(c) 蒸発皿を乾燥器に入れ,2時間加熱乾燥する。
(d) 乾燥器から取り出した蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターから取り出し,
その質量を0.1mgのけたまで量る。
(e) 恒量になるまで(c)及び(d)を繰り返す。この場合の加熱乾燥時間は約1時間とする。
(2) 第2法 熱板上で加熱蒸発する方法
(a) 試料を恒量にした蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料を入れた蒸発皿を,熱板上で徐々に加熱して蒸発乾固させる。ただし,試料に可燃性溶剤が含
まれている場合は,水浴上で溶剤を十分に蒸発させた後,熱板上に移す。
(c) 蒸発皿を乾燥器に入れ,2時間加熱乾燥する。
(d) 乾燥器から取り出した蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターから取り出し,
その質量を0.1mgのけたまで量る。
(e) 恒量になるまで(c)及び(d)を繰り返す。この場合の加熱乾燥時間は約1時間とする。
(3) 第3法 蒸留残分を加熱蒸発する方法
(a) 試料を0.1mgのけたまで量り,フラスコに移し入れる。
(b) 試験温度で試料の大部分を蒸留する。蒸留後,枝付フラスコを恒量にした蒸発皿上に逆立てて,十
分に蒸留残液を流し出す。
(c) (2)(b)(e)による。
(4) 第4法 ガスクロマトグラフ分析条件で加熱蒸発する方法
(4.1) 法 油浴加熱法
(a) 試料を恒量にした蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料気化室温度の油浴中で加熱して蒸発乾固させる。
(c) 蒸発皿を油浴から取り出し,蒸発皿の外側に付着した油をトルエンに浸した清浄な布でふき取り,
更に,付着したトルエンをアセトンを浸した清浄な布でふき取る。
(d) アセトンを揮散させた後,蒸発皿を乾燥器に入れ,2時間加熱乾燥する。
(e) 乾燥器から取り出した蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターから取り出し,
その質量を0.1mgのけたまで量る。
(f) 恒量になるまで(d)及び(e)を繰り返す。この場合の加熱乾燥時間は約1時間とする。
(4.2) 法 電気炉加熱法
(a) 試料を恒量にした試料容器に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料容器を,あらかじめ試料気化室温度に調節した不揮発分試験装置の石英管内に挿入棒を用いて
入れる。試料容器を挿入後,シリコーンゴム栓をする。
(c) 流量約300ml/minの窒素又はヘリウム気流中で個別規格に規定する時間加熱する。
(d) 石英管内から取り出した試料容器を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターから取り
出し,その質量を0.1mgのけたまで量る。
4.3.5 計算 蒸発残分は,次の式によって算出する。
W2 W3
C 100
W1 W3
――――― [JIS K 0067 pdf 7] ―――――
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K 0067-1992
ここに, C : 蒸発残分 (%)
W1 : 試料と試料容器の質量 (g)
W2 : 残分と試料容器の質量 (g)
W3 : 試料容器の質量 (g)
4.4 強熱残分又は灰分試験
4.4.1 試験方法の種類 試験方法の種類は,次のとおりとする。
(1) 第1法 灰化後に強熱する方法 試料を徐々に加熱して灰化した後,強熱し,強熱後の残分の質量を
量る。この方法は,容易に灰化ができる有機物試料に適用する。
(2) 第2法 蒸発乾固後に強熱する方法 試料を熱板上で加熱して蒸発乾固後,強熱し,強熱後の残分の
質量を量る。この方法は,容易に加熱蒸発できる試料に適用する。
(3) 第3法 燃焼後に強熱する方法 試料に点火して燃焼させた後,灰化,強熱し,強熱後の残分を量る。
この方法は,容易に燃焼し,かつ,燃焼速度が緩やかで,燃焼によって残分を得ることができる試料
に適用する。
(4) 第4法 硫酸塩として強熱する方法 試料に少量の硫酸を添加して強熱し,強熱後の残分を量る。こ
の方法は,強熱残分を硫酸塩として求める場合に適用する。
4.4.2 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 電気炉 試験温度に保持できるもの。
(2) 熱板 電気加熱式のもの。
4.4.3 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
4.4.4 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 第1法 灰化後に強熱する方法
(a) 試料を恒量にしたるつぼ又は蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料を入れたるつぼ又は蒸発皿を熱板上で徐々に温度を上げて,試料の大部分が揮散,分解又は炭
化した後,電気炉に入れ,徐々に温度を上げて灰化する。炭化物の灰化が困難な試料については,
放冷後水で潤した後,再び徐々に温度を上げて加熱する。
(c) 電気炉で1時間強熱する。
(d) 電気炉から取り出したるつぼ又は蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターか
ら取り出し,その質量を0.1mgのけたまで量る。
(e) 恒量になるまで(c)及び(d)を繰り返す。
(2) 第2法 蒸発乾固後に強熱する方法
(a) 試料を恒量にしたるつぼ又は蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料が沸騰しないように,熱板上で加熱し,蒸発乾固する。
(c) るつぼ又は蒸発皿を電気炉に入れ,徐々に温度を上げて灰化する。
(d) 電気炉で約1時間強熱する。
(e) 電気炉から取り出したるつぼ又は蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターか
ら取り出し,その質量を0.1mgのけたまで量る。
(f) 恒量になるまで(d)及び(e)を繰り返す。
(3) 第3法 燃焼後に強熱する方法
――――― [JIS K 0067 pdf 8] ―――――
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(a) 試料を恒量にしたるつぼ又は蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料に点火して燃焼させる。室温では容易に燃焼しない試料の場合は,熱板上で加熱した後,点火
して燃焼させる。試料をほとんど燃焼させた後,電気炉に移し,徐々に温度を上げて灰化する。
(c) 電気炉で約1時間強熱する。
(d) 電気炉から取り出した るつぼ又は蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターか
ら取り出し,その質量を0.1mgのけたまで量る。
(e) 恒量になるまで(c)及び(d)を繰り返す。
(4) 第4法 硫酸塩として強熱する方法
(4.1) 固体試料の場合
(a) 試料を恒量にしたるつぼ又は蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料を入れたるつぼ又は蒸発皿を,熱板上で徐々に温度を上げて試料を揮散又は分解させる。
(c) 蒸発皿を熱板から下ろして室温まで放冷後,硫酸約0.2mlを添加し,再び穏かに加熱し,白煙が出
なくなるまで加熱を続ける。
(d) るつぼ又は蒸発皿を電気炉内に入れ,500±50℃で1時間強熱する。
(e) 電気炉から取り出したるつぼ又は蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,放冷後,デシケーターか
ら取り出し,その質量を0.1mgのけたまで量る。
(f) 恒量になるまで(c)(e)を繰り返す。
(4.2) 液体試料の場合
(a) 試料を恒量にしたるつぼ又は蒸発皿に0.1mgのけたまで取る。
(b) 試料を入れたるつぼ又は蒸発皿に,硫酸約0.2mlを添加し,沸騰しないように徐々に熱板上で加熱
し,試料を蒸発又は炭化させ,白煙が出なくなるまで加熱を続ける。
(c) (4.1)(d)及び(e)による。
(d) 恒量になるまで(c)を繰り返す。
4.4.5 計算 強熱残分又は灰分は,次の式によって算出する。
W2 W3
D 100
W1 W3
ここに, D : 強熱残分又は灰分 (%)。ただし,4法の場合は強熱残分(硫
酸塩) (%)
W1 : 強熱前の試料とるつぼ又は蒸発皿の質量 (g)
W2 : 強熱後の試料とるつぼ又は蒸発皿の質量 (g)
W3 : るつぼ又は蒸発皿の質量 (g)
5. 個別規格に記載すべき事項 減量及び残分試験法の個別規格を規定するに当たっては,少なくとも,
次の各項目を規定しなければならない。
(1) 試験用試料の採取方法
(2) 試料の量り取り量
(3) 試験回数
(4) 試験結果の数値の取扱い(算出する数値のけた数)
(5) 乾燥減量試験を第3法によって試験する場合の加熱温度及び圧力
(6) 蒸発残分試験を第3法によって試験する場合の蒸留温度
(7) 蒸発残分試験を第4法A法及びB法によって試験する場合の加熱温度
――――― [JIS K 0067 pdf 9] ―――――
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K 0067-1992
(8) 試験条件がこの規格と異なる場合の試験条件(強熱又は加熱乾燥するときの温度及び時間,乾燥剤の
種類など)
6. 化学製品を取り扱うときの注意事項 化学製品を取り扱うときには,まずその物質の名称を確認し,
その安全性について確認する。その物質の物性など情報が不十分で安全性の確認ができないときは,事前
に調査を行い,十分な安全性の対策を施したうえで取り扱う。
危険性,有害性,放射性などに関し法規上の規制があるものについては,十分な準備と対策を施した後,
関連する法令・規則によって取り扱わなければならない。
付表1 引用規格
JIS H 6201 化学分析用白金るつぼ
JIS H 6202 化学分析用白金皿
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8680 トルエン(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS R 1301 化学分析用磁器るつぼ
JIS R 1302 化学分析用磁器蒸発ざら
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8401 数値の丸め方
付表2 対応国際規格
ISO 759-1981 Volatile organic liquids for industrial use−Determination of dry residue after
evaporation on water bath−General method
関連規格 JIS K 2438 ピリジン類(ピリジン・ピコリン・キノリン)
JIS K 4101 有機中間物(染顔料中間物)一般試験方法
JIS K 5101 顔料試験方法
JIS K 5407 塗料成分試験方法
JIS K 6721 塩化ビニル樹脂試験方法
JIS K 6722 塩化ビニリデン樹脂試験方法
――――― [JIS K 0067 pdf 10] ―――――
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JIS K 0067:1992の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 759:1981(NEQ)
JIS K 0067:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 0067:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH6201:1986
- 化学分析用白金るつぼ
- JISH6202:1986
- 化学分析用白金皿
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISR1301:1987
- 化学分析用磁器るつぼ
- JISR1302:1980
- 化学分析用磁器蒸発ざら
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方