JIS K 2171:2013 バイオ再生重油 | ページ 2

4
K 2171 : 2013
附属書A
(規定)
油脂分試験方法(赤外分光分析法)
A.1 試験の原理
フーリエ変換形赤外分光光度計のATR法(Attenuated total reflection method)によって,試料の吸光度を
測定し,あらかじめ作成した検量線から油脂分を求める。
なお,液膜法によっても測定可能であるが,疑義が生じた場合には,この試験方法による。
A.2 試験器及び器具
試験器及び器具は,次による。
A.2.1 フーリエ変換形赤外分光光度計 JIS K 0117に規定する装置。
A.2.2 天びん 0.1 gまでひょう量できるもの。
A.3 試薬
試薬は,次による。
A.3.1 ノルマルヘキサン JIS K 8848に規定するもの。
A.3.2 精製なたね油 日本農林規格に規定する食用なたね油の精製なたね油に区分するもの。市販の採種
白しめ油がこれに相当する。
A.3.3 流動パラフィン JIS K 2231に規定するもの。粘度グレードは,ISO VG 15又はISO VG 32を用い
るとよい。
A.3.4 検量線作成用標準液 精製なたね油を流動パラフィンで薄めて,精製なたね油濃度の異なる3種類
以上の標準液を調製する。通常,標準液として精製なたね油濃度が質量分率5 %,10 %及び15 %の3種を
用いる。この範囲以外の検量線作成用標準液を調製する場合は,試料の予期油脂分の0.51.5倍の濃度範
囲に調整する。
A.4 試験の準備
装置の取扱いは,製造業者の取扱説明書による。装置の使用に当たっては,あらかじめ定められた手順
に従って点検し,異常のないことを確認した後,電源を入れて装置の安定化を図る。
A.5 検量線の作成
検量線の作成順序は,次による。
a) あらかじめ調製した検量線作成用標準液3種を用意する。
b) TRのプリズム表面をノルマルヘキサンで洗浄し,十分に乾燥させた後,バックグランドのスペクト
ルを測定し,装置が清浄であることを確認する。
c) 検量線作成用標準液をATRのプリズム表面上に薄く均一に塗布し,スペクトルを測定する。
d) スペクトルの波数範囲1 750 cm−11 740 cm−1における最大吸光度(ピークトップ)に対してベース
ラインを引く。次に,ピークトップの頂点から波数軸に沿って垂線を引き,ベースラインと交わる点
を求める。

――――― [JIS K 2171 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
K 2171 : 2013
e) ピークトップの吸光度とベースライン(交点)の吸光度との差を求め,ここで測定した標準液の吸光
度とする。例として,波数1 820 cm−1と波数1 680 cm−1との間にベースラインを引いたときの吸光度
の求め方を図A.1に示す。
f) c) e) の操作を繰り返し,ほかに用意した検量線作成用標準液について,それぞれ最大吸光度を求め
る。
g) 検量線作成用標準液の濃度と波数範囲1 750 cm−11 740 cm−1における最大吸光度との関係線を求め
て,検量線を作成する。図A.2に検量線の例を示す。
A.6 試験の手順
試験の手順は,次による。
a) 試料油をATRのプリズム表面上に薄く均一に塗布してスペクトルを測定する。
b) スペクトルの波数範囲1 750 cm−11 740 cm−1における最大吸光度(ピークトップ)に対してベース
ラインを引く。次に,ピークトップの頂点から波数軸に沿って垂線を引き,ベースラインと交わる点
を求める。
c) ピークトップの吸光度とベースライン(交点)の吸光度との差を求め,試料油の吸光度とする。
d) あらかじめ作成した検量線によって,試料油の吸光度から濃度の読み値を求める。
e) 濃度の読み値が,作成した検量線の範囲内にあった場合は,これを油脂分とする。ただし,検量線の
範囲を外れた場合は,この結果を棄却し,次のf) 及びg) の操作に従って,油脂分を求める。
f) 試料油の濃度の読み値が,検量線の濃度範囲のほぼ中央に位置するように,A.5に従い任意の濃度範
囲の検量線を作成する。
g) 改めて作成した検量線を用い,c) で求めた試料油の最大吸光度から濃度の読み値を求め,これを油脂
分とする。
図A.1−吸光度の求め方の例

――――― [JIS K 2171 pdf 7] ―――――

6
K 2171 : 2013
図A.2−検量線の例
A.7 結果の表し方
油脂分量は,濃度の読み値を,JIS Z 8401によって丸めの幅0.1に丸める。
A.8 精度
この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で引続き短時間に同一試料を2回試験した
とき,試験結果の差の許容差は,表A.1による。
b) 室間再現精度 異なる試験室において,別人が別の試験機で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して求
めた2個の試験結果の差の許容差は,表A.1による。
表A.1−精度
単位 %
油脂分 室内併行許容差a) 室間再現許容差a)
10 %以下 0.15X 0.3X
注a) 表中のXは,2個の試験結果の平均値である。
A.9 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の附属書Aによる旨(JIS K 2171の附属書Aによる)
c) .7によって得られた結果
d) 試験年月日
e) 特記事項

JIS K 2171:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2171:2013の関連規格と引用規格一覧