JIS K 2520:2000 石油製品―潤滑油―水分離性試験方法 | ページ 2

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参考 水及び試料を室温ではかり採った場合,試験温度が高いため内容物が熱膨張する。例えば82℃
では全量が8283mLに達することがある。このためb)のかき混ぜ試験の前に熱膨張による増
量分をピペット,ろ紙などで吸い取り,水及び試料がそれぞれ正確に40mLになるようにする
とよい。
b) かき混ぜ板を試験管の中央部に入れ,その下端を内底面の上6mmの位置に保つようにする。次に時
計を用いて正確に5分間,毎分1 500回転±15回転でかき混ぜる。
c) かき混ぜ終了後,直ちにかき混ぜ板を試験管から引き上げ,付着液を耐油性ゴムを付けたガラス棒で
試験管にかき落とす。
d) かき混ぜ終了後,試験管の内部を側面から観察し,5分ごとに,油層,水層及び乳化層の容量 (mL) を
整数位で記録し,乳化層が3mL以下になったときを試験終了とする。かき混ぜ終了から試験終了まで
の時間を経過時間(分)とする。ただし,60分経過後も乳化層が3mL以下にならないときには,経
過時間60分として記録し,試験を終了する。
5.7 結果 試験結果は,表2に示す報告例の様式で,油層の体積 (mL),水層の体積 (mL),乳化層の体
積 (mL),経過時間(分)の順に数値を用いて表す。
備考1. 油層と水層がはっきり分かれた場合,油層の最大値は43mLとして報告する。油層、水層及
び乳化層の3層を形成した場合はこの限りではない。
2. 各層の外観及び境界面(油と乳化層及び乳化層と水)の状況を付記する場合は,表3に示す
外観及び境界面の状況を油層,水槽,乳化層,境界面の順に記号で表示する。
例えば,油層がもや状,水層が透明,乳化層が曇り,油と乳化層との境界面が網目状の不
明確な境界面で,水と乳化層との境界面が泡状の不明確な境界面の場合はb−a−b−c−bの
様式で付記する。
表2 結果の報告例
例 抗乳化性 数値の説明
1 40-40-0(20) 15分経過後は乳化層が3mLを超えて残っていたが,20分経過後には完
全に分離した。
2 39-38-3(20) 20分経過後,完全には分離しなかったが,乳化層が3mLになった。す
なわち,油層39mL,水層38mL,乳化層3mLであった。
3 39-35-6(60) 60分経過後も乳化層が3mLを超えていた。すなわち,油層39mL,水層
39mL,乳化層6mLであった。
4 43-37-0(30) 25分経過後には乳化層が3mLを超え,例えば0-36-44又は43-33-4だっ
たが,30分経過後には分離し,油層43mL,水層37mLであった。
表3 各層の外観及び境界面(油と乳化層及び乳化層と水)の表示
表示 用語 用語の説明
記号
a 透明 (clear) 透明である(油層中に多数の水滴が懸垂していても,
油層が透明であればよい。)。
油 b もや状 (hazy) 半透明である(油層中に多数の水滴が懸垂していても,
層 曇りに透明感があればよい。)。
c 曇り(又は乳濁) 不透明である(曇っていて,透明感がない。)。
[cloudy (or milky) ]

――――― [JIS K 2520 pdf 6] ―――――

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表3 各層の外観及び境界面(油と乳化層及び乳化層と水)の表示(続き)
表示 用語 用語の説明
記号
a 透明 (clear) 透明である(水層中に油滴が存在していても,水層が
透明であればよい。)。
b 網目状又は泡状,若しくは実質的には水である層に少量の油がゆるくからみあ
水 両方 (lacy or bubbles い,網目状又はガーゼ状になっているか,若しくは泡
層 pres-ent, or both) 状(泡は油膜に包まれた水滴)になっている。
c もや状 (hazy) 半透明である(曇っているが,透明感がある。)。
d 曇り(又は乳濁) 不透明である(濁っている。)。
[cloudy (or milky) ]
a 実質的には水である層に少量の油がゆるくからみあ
粗い網目状 (loose and lacy)
い,網目状又はガーゼ状になっている。

b 曇り(又は乳濁) 不透明で,試験管を傾けると容易に流動する。一般に

[cloudy (or milky) ] 不安定である。

c クリーム状 (creamy) 粘性が高く,試験管を傾けても流動しにくい。一般に
かなり安定である。
a 完 全 な 境 界 面 −
(well-defined,sharp)

b 泡状の不明確な境界面 −

(ill-defined, bubbles)

c 網目状の不明確な境界面 −
(ill-defined, lace)
5.8 精度 抗乳化性試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。
なお,この許容差は40℃における動粘度が28.895mm2/sのタービン油を水で試験した場合に適用する。
備考 試験結果が許容差を外れた場合には、JIS Z 8402-6によって処理する。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同試験器で,引き続き短時間内に同試料を2回試験し
たとき,それぞれの経過時間とその平均値との差の許容差を図4に示す。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験した
とき,2個の経過時間とその平均値との差の許容差を図4に示す。

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図4 精度
備考 図4の使用例(抗乳化性試験を2回行い,それぞれの結果が10分及び15分であった場合の室内
併行精度)
2回の経過時間が10分及び15分であったとき,経過時間の平均値は12.5分,平均値との差は
+2.5及び−2.5である。この平均値12.5分を図4の縦座標の0点Aを通る横線上にとってB点
とし,次にB点を通る縦線上に平均値との差+2.5分及び−2.5分をとると,それぞれC+,C−
の2点となる。これらの点は室内併行許容差の領域であり,結果は室内併行許容差の範囲内にあ
るといえる。
5.9 試験結果の報告 試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) ISの規格番号 : JIS K 2520
c) 表1の試験方法の種類及び試験温度。
なお,人工海水を用いた場合はJIS K 8150か,又はJIS K 2510の区別をして付記する。
d) 5.7によって得られた試験結果
e) 特記事項
6. 蒸気乳化度試験方法
6.1 試験の原理 試料20mLを試験管に採り,約23℃の乳化槽に浸す。これに水蒸気を吹き込んで乳化
させ,試料温度を約90℃に保つ。凝縮水の容量が約20mLに達したら,約94℃に保った分離槽に移し,油
が20mL分離する時間(秒)を測定する。
参考 この方法はIP 19/76 (1988) を参照して規定したものである。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 水 JIS K 0557に規定するA1のもの。
b) 洗浄用溶剤 試料を溶解するもの。
参考 JIS K 2503に規定する沈殿用ナフサ。又はJIS K 9703に規定する2, 2, 4−トリメチルペンタン
(イソオクタン)がよい。
c) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
d) 酸性洗浄溶液 クロムを含まない酸性洗浄溶液。
6.3 蒸気乳化度試験器 蒸気乳化度試験器は,次のa) i)から構成し,その組立図の一例を図5に示す。

――――― [JIS K 2520 pdf 8] ―――――

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図5 電気加熱式蒸気乳化度試験器(一例)
a) 水蒸気発生器 ほうけい酸ガラス−1製で図6に示す形状及び寸法のもの,又は大きな注水口と水面
ゲージを備えた容量1L以上の金属製水蒸気発生装置とし,4分間に約25g以上の水蒸気発生能力をも
つもの。ただし,分離槽の溶液の温度を水蒸気で調整するときは,それに必要な能力を更に備えなけ
ればならない。加熱器は,電気加熱又はガスバーナを用いる。
備考 水蒸気発生器はJIS K 2839に規定する図119のものがこれに相当する。
b) 槽 乳化槽及び分離槽から構成し,外部から試験管を観察できるもの。
1) 乳化槽 ほうけい酸ガラス−1製で図7に示す形状及び寸法のもので,試験管及び温度計を支える
ことのできる金属製又は合成樹脂製の適切なふたを付ける。
2) 分離槽 ほうけい酸ガラス−1製で図7に示す形状及び寸法のもので,試験管,温度計,蒸気管な
どを支えることのできる金属製又は合成樹脂製の適切なふたを付け,溶液の温度を9395℃に保つ
ことのできる加熱器及び温度調節器を備えたもの。
備考 乳化槽及び分離槽はJIS K 2839に規定する図120のものがこれに相当する。

――――― [JIS K 2520 pdf 9] ―――――

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図6 水蒸気発生器 図7 乳化槽及び分離槽
c) 蒸気導管 ほうけい酸ガラス−1製で図8に示す形状及び寸法のもの。
備考 蒸気導管は,JIS K 2839に規定する図122のものがこれに相当する。
d) 蒸気噴射管 ほうけい酸ガラス−1製で図9に示す形状及び寸法のもの。
備考 蒸気噴射管は,JIS K 2839に規定する図123のものがこれに相当する。
e) 蒸気調節管 ほうけい酸ガラス−1製で図10に示す形状及び寸法のもの。
備考 蒸気調節管は,JIS K 2839に規定する図125のものがこれに相当する。
f) 試験管 ほうけい酸ガラス−1製で図11に示す形状及び寸法のもの。
g) スクリューコック ゴム管を取り付けて,水蒸気を調節できる適切なもの。
h) 温度計 乳化槽用温度計は,JIS B 7410に規定する温度計番号9 (PP) のもの。
試験管用温度計及び分離槽用温度計は,JIS B 7410に規定する温度計番号25 (IOEL) のもの。
i) 時計 15分に1秒以内の誤差で測定できるもの。

――――― [JIS K 2520 pdf 10] ―――――

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JIS K 2520:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6614:1994(MOD)

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JIS K 2520:2000の関連規格と引用規格一覧