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K 5603 : 2017
試験体
バッフル板の表面温度
塗膜の表面温度
屋外側空気温度
A A' 塗膜の表面温度 照射日射熱流束
照射日射熱流束
室内側温度
平面図 A-A' 断面図
図5−測定項目の測定位置
7.7 算出方法
算出方法は,次による。
a) 試験体の両表面の温度差によって通過する熱量(QW) 7.6.1 a)で測定した試験体の両表面の温度差に
よって通過する熱流束(qW)を基に,式(6)によって求める。
b) 試験体の対流熱伝達による熱量(QCV) 屋外側対流表面熱伝達率(hCV)の設定値及び7.6.1のd)及
びe)の測定結果を基に,式(7)によって求める。
c) 試験体の放射熱伝達による熱量(Qr) 屋外側放射表面熱伝達率(hr)の設定値及び7.6.1のc)及びe)
の測定結果を基に,式(8)によって求める。
QW qW AW (6)
QCV hCV ex p AW (7)
Qr hr g p AW (8)
ここに, AW : 試験体の面積(m2)
hCV : 屋外側対流表面熱伝達率 [W/(m2・K)]
hr : 屋外側放射表面熱伝達率 [W/(m2・K)]
QCV : 試験体の対流熱伝達による熱量(W)
Qr : 試験体の放射熱伝達による熱量(W)
QW : 試験体の両表面の温度差によって通過する熱量(W)
θp : 塗膜の表面温度(℃)
θex : 屋外側空気温度(℃)
θg : バッフル板の表面温度(℃)
d) 塗膜の日射吸収率(α) 照射日射吸収熱量(試験体の両表面の温度差によって通過する熱量と試験
体の対流熱伝達による熱量と試験体の放射熱伝達による熱量との和)の照射日射熱量に対する比で,
式(9)によって求める。塗膜の日射吸収率は,四捨五入によって小数点以下2桁で表し,報告する。
Qα QW QCV Qr
α (9)
QSolar QSolar
ここに, Qα : 照射日射吸収熱量(W)
QSolar : 照射日射熱量(W)
QW : 試験体の両表面の温度差によって通過する熱量(W)
QCV : 試験体の対流熱伝達による熱量(W)
Qr : 試験体の放射熱伝達による熱量(W)
――――― [JIS K 5603 pdf 11] ―――――
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e) 照射日射侵入熱量(Qη) 屋外側空気温度と室内側温度との差によって試験体を通過する熱量をゼロ
にした場合,試験体の両表面の温度差によって通過する熱量(QW)に等しく,式(10)となる。
Qη QW
(pdf 一覧ページ番号 )
AW AW
ここに, AW : 試験体の面積(m2)
Qη/AW : 照射日射侵入熱流束(W/m2)
QW/AW : 試験体の両表面の温度差によって通過する熱流束(W/m2)
f) 塗膜の日射侵入比(ηP) 塗膜の日射侵入比(ηP)は,照射日射侵入熱量(Qη)の照射日射熱量(QSolar)
に対する比であり,式(11)によって求める。
Qη
ηP (11)
QSolar
ここに, ηp : 塗膜の日射侵入比
Qη : 照射日射侵入熱量(W)
QSolar : 照射日射熱量(W)
8 試験報告書
8.1 試験報告書の内容
試験報告書には,次の事項を記載する。
a) 規格番号及び測定名
b) 測定を行った組織名
c) 測定年月日
d) 環境条件
e) 試験体に関する必要な事項
f) 測定結果及び算出結果 次の事項を記載する。
1) 試験体の両表面の温度差によって通過する熱流束 QW/AW 単位 : W/m2
2) 照射日射侵入熱流束 Qη/AW 単位 : W/m2
3) 塗膜の日射侵入比 ηp
4) 照射日射吸収熱流束 Qα/AW 単位 : W/m2
5) 塗膜の日射吸収率α
g) 環境条件 次の事項を記載する。
1) 照射日射強度ISolar 単位 : W/m2
2) 屋外側表面熱伝達率hse 単位 : W/(m2・K)
3) 屋外側放射表面熱伝達率 hr 単位 : W/(m2・K)
4) 屋外側空気温度 θex 単位 : ℃
5) 室内側温度 θin 単位 : ℃
h) 塗装仕様 次の事項を記載する。
1) 塗付け量 単位 : kg/m2
2) 希釈溶剤の有無及び希釈率 単位 : %
3) 乾燥膜厚 単位 : μm
4) 塗装方法
5) 乾燥方法
――――― [JIS K 5603 pdf 12] ―――――
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6) 複数塗りの場合は,塗装間隔
7) 乾燥期間
注記 この規格とこの規格では規定していない光学特性との比較が可能な報告書の様式例は,附属書
Cを参照する。
なお,附属書Cに記載している,塗膜の見掛けの熱抵抗は,附属書Dを参照する。
8.2 不確かさの推定
測定の不確かさを評価する場合には,次による。
a) 測定装置に関わる不確かさ(測定装置の機器及び測定方法の校正の不確かさを含む。)
b) 日射照射装置の点灯条件に関わる不確かさ
c) 測定方法に関わる不確かさ(測定方法の校正の不確かさを含む。)
注記1 不確かさを求める場合は,ISO/IEC Guide 98-3[1],及びTS Z 0033[2]を参照する。
測定の不確かさを記載する場合は,8.1の試験報告書の内容と合わせて記載し,約95 %信頼の水準
にふさわしい拡張不確かさとともに報告する。
注記2 測定の不確さの計算例を,附属書Eに示す。
――――― [JIS K 5603 pdf 13] ―――――
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附属書A
(規定)
屋外側表面熱伝達率の設定
A.1 一般
この附属書は,屋外側表面熱伝達率の設定について規定する。
A.2 屋外側表面熱伝達率の設定
A.2.1 校正
校正は,次による。
a) 一次標準板 一次標準板は,試験体と同じ大きさとする。一次標準板は,表A.2に規定する環境条件
で,一次標準板の両表面の温度差によって通過する熱量を正しい値に調整するために用いる。一次標
準板は,7.3 b) 1)の基材の塗装面に,更に表A.1の上塗りの仕様で塗装が施されたものとする。
表A.1−一次標準板の上塗りの仕様
項目 仕様
塗料用顔料 カーボンブラック(CAS番号1333-86-4)
日射反射率(3002 500 nm) 5 %以下(JIS K 5602)
修正放射率 0.88±0.02
(JIS R 3106の箇条7及びJIS R 3107の付表1)
上塗りと下塗りとの合計乾燥膜厚 ただし,下塗りは20 μm以下
表面粗さ Rzjis 2 μm以下
表面の色(L*) 5 以下(JIS K 5600-4-5)
鏡面光沢度(60°) 90±5
b) 環境条件 屋外側空気温度(θex),室内側温度(加熱・冷却熱板の温度)(θin)及び照射日射強度(ISolar)
を表A.2に規定する環境条件に設定する。
なお,結露などの影響が生じないよう恒温室の相対湿度は,50 %RH以下とする。
表A.2−環境条件
項目 環境条件
屋外側空気温度θex ℃ 23±0.5
室内側温度(加熱・冷却熱板の温度)θin ℃ 33±0.5
照射日射強度ISolar W/m2 0
c) 温度,風速及び照射日射の測定位置 温度,風速及び照射日射の測定位置は,次による。
1) 一次標準板の屋外側及び室内側表面温度の測定点は,中心の1点とする(図A.1参照)。
2) バッフル板の表面温度の測定は,1)と同じ測定位置とする。
3) 屋外側上流空気温度(θex,A)及び屋外側下流空気温度(θex,A')の測定位置は,屋外側仕切板表面か
ら約12.5 mm,加熱・冷却熱板の端面から約50 mm離れた位置とし,室内側温度の測定位置は,加
熱・冷却熱板の中央とする(図A.1参照)。屋外側空気温度は式(A.1)から求めた温度とする。
――――― [JIS K 5603 pdf 14] ―――――
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θex,A'
θex,A
θex (A.1)
2
ここに, θex : 屋外側空気温度(℃)
θex,A : 屋外側上流空気温度(℃)
θex,A' : 屋外側下流空気温度(℃)
4) 屋外側上流風速(vex,A)の測定位置は,屋外側仕切板表面から約12.5 mm,屋外側上流空気温度(θex,A)
測定の温度センサ位置から約15 mm外側に離れた位置とする。
試験体(180 mm×180 mm)
バッフル板
約500 mm
200 mm ×
25 屋外側流路
×△ ×
A×△ ×○ ×A' 気流方向
12.5
×○
気流方向 ×
一次標準板
加熱・冷却熱板 屋外側仕切板
平面図 A-A' 断面図
× : 温度センサ
○ : 放射強度計
△ : 風速計
図A.1−温度及び風速の測定位置
d) 校正方法 一次標準板を用いて,屋外側表面熱伝達率(hse)を14±1 W/(m2・K)になるように,気流発
生装置によって屋外側流路の風速を調整して校正する。
なお,a)に規定する一次標準板を用いて,b)に規定する環境条件で,一次標準板の両表面の温度差
によって通過する熱量を測定する。この測定値が照射日射吸収熱量から一次標準板表面の表面熱伝達
熱量を差し引いて算出した一次標準板の両表面の温度差によって通過する熱量に対して,±5 %に入
っていることを確認する。
A.2.2 屋外側表面熱伝達率の算出方法
算出方法は次による。
a) 屋外側放射表面熱伝達率(hr) 屋外側放射表面熱伝達率(hr)は,式(A.2)によって求める。ただし,
一次標準板の表面と相対するバッフル板との表面間の形態係数は,一次標準板及びバッフル板は,同
じ恒温室内(図2参照)にあることから等温とみなすことができるので1とする。また,放射熱授受
の大半が一次標準板と平行するバッフル板との間で行われているとみなす。
b) 一次標準板の放射熱伝達による熱量(Qr,s) 照射日射がない条件での一次標準板の放射熱伝達による
熱量(Qr,s)は,式(A.3)によって求める。
c) 一次標準板の対流熱伝達による熱量(QCV,s) 照射日射がない条件での一次標準板の対流熱伝達によ
る熱量(QCV,s)は,式(A.4)によって求める。
d) 屋外側対流表面熱伝達率(hCV) 屋外側対流表面熱伝達率(hCV)は,一次標準板の表面温度及び屋
――――― [JIS K 5603 pdf 15] ―――――
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JIS K 5603:2017の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 5603:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA0202:2008
- 断熱用語
- JISA1412-1:2016
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法)
- JISA1412-2:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
- JISA4710:2015
- 建具の断熱性試験方法
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC8904-9:2017
- 太陽電池デバイス―第9部:ソーラシミュレータの性能要求事項
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISK5500:2000
- 塗料用語
- JISK5600-1-2:2002
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第2節:サンプリング
- JISK5600-1-3:2015
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第3節:試験用試料の検分及び調製
- JISK5600-1-6:1999
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第6節:養生並びに試験の温度及び湿度
- JISK5600-4-5:1999
- 塗料一般試験方法―第4部:塗膜の視覚特性―第5節:測色(測定)
- JISK5602:2008
- 塗膜の日射反射率の求め方
- JISR3106:2019
- 板ガラスの透過率・反射率・放射率の試験方法及び建築用板ガラスの日射熱取得率の算定方法
- JISR3107:2019
- 建築用板ガラスの熱貫流率の算定方法