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a) 混練 混練はJIS K 6299による。
b) 加硫 各摩耗試験に応じた試料用金型を用いて,規定された加硫条件で加硫を行う。
5.5.3 標準試料及び基準試料の使い方 標準試料の一般的な使い方は,特に指定がない場合には,同じ日
に行う試験については,標準試料の試験片を加え,連続して試験を行う。試験が2日以上にわたって行わ
れる場合には,毎日標準試料の試験片を加えて試験することが望ましい。基準試料の使い方は,それぞれ
の試験方法による。
5.5.4 標準試料及び基準試料の保管及び有効期間 加硫した試料はアルミニウムはくに包み,デシケータ
などに入れ,冷暗所に保管する。試料の有効期間は特に規定がなければ,加硫後1年間とする。
6. DIN摩耗試験
6.1 目的
この試験は,加硫ゴムの摩耗試験のうち,DIN摩耗試験機(回転円筒型摩耗試験機)を用い
て耐摩耗性を求めるために行う。この試験方法の各項目は,ISO 4649の該当事項と同等である。
6.2 DIN摩耗試験機
DIN摩耗試験機は,規定の回転速度で一方向に回転するドラム,ドラムの表面に
巻き付けられた研磨布,試験片保持部,試験片保持部をドラムの回転軸と平行に移動させる横送り装置,
試験片を研磨布に規定の荷重(付加力)で押し付ける圧着装置,試験中,試験片を試験片保持部の中心軸
の回りに回転させる試験片回転装置及び試験片持上げ装置で構成し,摩耗くずを除去するための吸入装置
及びブラシを備えているのが望ましい。
DIN摩耗試験機は,研磨布を巻き付けたドラムを一定の速度で回転させ,試験片を規定の荷重で押し付
けて摩耗させる。DIN摩耗試験機の一例を図1に示す。
単位 mm
間げき
2以下
図 1 DIN摩耗試験機の一例
――――― [JIS K 6264-2 pdf 6] ―――――
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6.2.1 ドラム ドラムは,直径150.0±0.2 mm,長さ約500 mmで,図1に示す方向に毎分40回の速度で
回転するものとする。
6.2.2 研磨布及び研磨布の取付方法
a) 研磨布は,幅400 mm以上,長さ474±1 mm及び平均の厚さが1 mmのもので,その研磨材は,JIS R
6251によるアルミナ質研削材で粒度P60を用いる。
b) 研磨布は,ドラムの全領域で均一な摩耗面を供給できるよう,幅約50 mm,厚さ0.2 mm以下の両面
粘着テープを用いて,ドラムの円周に沿って等分した3か所を,ドラムの全長にわたってしっかり固
定する。このとき粘着テープの一つは,研磨布の付合せ部分に位置するようにし,研磨布の間げきが
2 mm以下になるようにしなければならない(図1参照)。
備考 研磨布の別の取付方法として,図2に示すように,研磨布をドラムに巻き付け,研磨布押えに
よって取り付ける装置を用いてもよい。この場合,試験片が研磨布押えの位置にきたとき,試
験片は一時持ち上げられ,再び元の位置に戻るようにしなければならない。その際,ドラムが
1回転したときの試験片の有効な摩耗距離は,400±8 mmとなるように調整しなければならな
い。
c) 研磨布は,ドラムの長さ方向の中央部に取り付けるものとする。
単位 mm
図 2 研磨布の別の取付方法
6.2.3 試験片保持部 試験片保持部は,横送りできる支柱で保持され,試験片保持部の中心軸は,ドラム
の中心軸を通る垂直線に対し3度ドラムの回転方向に傾斜しており(図1参照),ドラムの中心軸の真上±
1 mm以内に位置していなければならない。
試験片を取り付ける部分は,内径が少なくとも15.516.3 mmまで調整できる円筒状の開口部になって
おり,試験片が開口部から出ている長さが2.0±0.2 mmに調節できる機構をもつものとする。
試験片保持部及び支柱には,試験結果に影響を与える振動があってはならない。
6.2.4 横送り装置 横送り装置は,支柱をドラムの回転と連動してドラムの軸と平行に,ドラムの1回転
当たり4.20±0.04 mm移動できるものとする。
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6.2.5 圧着装置 圧着装置は,試験片保持部の上におもりを追加することによって,試験片に10.0±0.2 N
又は5.0±0.1 Nの付加力を加えて,ドラムに押し付けることができるものとする。
6.2.6 試験片回転装置 試験片回転装置は,試験方法に応じ,試験中ドラムの回転と連動して,試験片を
保持部の中心軸の回りに回転させることのできるものとする。回転速度は,ドラムが50回転するごとに試
験片が1回転するのが望ましい。
6.2.7 試験片持上げ装置 試験片持ち上げ装置は,試験開始時に試験片をドラムに圧着する動作,規定の
摩耗距離に達したときに試験片をドラムから持上げる動作が自動的に行えるものでなければならない。規
定の摩耗距離を算出するために,ドラムの回転カウンタを用いてもよい。
6.3 試験片
6.3.1 試験片の形状及び寸法 試験片は,直径16.0±0.2 mmで厚さ6 mm以上の円盤状とする。
6.3.2 試験片の採取・作製 試験片は,厚さ6 mm以上のシートから回転刃によって切り抜いて作製する
(1)。試験片を切り抜いている間,回転刃は湿潤剤を加えた水で潤滑しなければならない。回転刃の一例を
図 3に示す。試験片は,型加硫によって作製してもよいが,打ち抜いて作製してはならない。
注(1) 回転刃の回転速度は,通常のゴムで毎分1 000回転以上必要であり,硬さがA50/S(50 IRHD/S/N)
よりも軟らかいゴムの場合には,更に速くなければならない。
備考 必要な厚さの試験片が得られない場合は,試験片を硬さA80/S(80 IRHD/S/N)以上の適切な基
材に接着して必要な厚さにしてもよい。この場合でも,試験片の厚さは,2 mm以上なければ
ならない。
単位 mm
参考 回転刃の円周ぶれは,0.02 mm以内が望ましい。
図 3 回転刃の一例
――――― [JIS K 6264-2 pdf 8] ―――――
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6.3.3 標準試験片及び基準試験片 標準試験片は,附属書1表1に規定された配合D1を,基準試験片は
A法の場合,附属書1表1に規定された配合D1を,B法の場合,配合D2を用いて作製する。受渡当事者
間の協定によって,基準試験片は附属書1表1以外の配合を用いてもよい。
6.3.4 試験片の数 試験片の数は,3個以上とする。
6.3.5 基準試験片の数 基準試験片の数は,3個とする。ただし,附属書1表1の配合D1又はD2を用
いる場合は,3個の基準試験片を試験する代わりに,同一の基準試験片を用いて3回の試験を行ってもよ
い。
6.4 試験方法
6.4.1 試験方法の種類 試験方法の種類は,試験片の回転の有無によって,次の2種類とする。
a) 法 試験片を回転させないで試験する方法
b) 法 試験片回転装置によって,試験片を回転させながら試験する方法
6.4.2 試験条件 試験条件は,5.によるほか,次による。
a) ドラムの回転速度 ドラムの回転速度は,毎分40±1回とする。
b) 試験片の付加力 試験片の付加力は,10.0±0.2 Nを標準とする。硬さがA40/S(40 IRHD/S/N)より
も軟らかいゴムの場合は,5.0±0.1 Nでもよい。
c) 摩耗距離 摩耗距離は,40.0±0.2 mを標準とする(2)。
注(2) 摩耗質量が比較的多い場合(通常,摩耗距離40 mに対して400 mgを超える場合)は,摩耗距
離20 mで装置を一時停止し,試験片が試験片保持部の開口部から出ている長さを(2.0±0.2) m
に調整し直した後,残りの20 mの試験を続ける。このとき,試験片の厚さは,5 mmより薄く
なってはならない。摩耗質量が更に多く,40 mに対して600 mgを超える場合は,摩耗距離20 m
で試験を行って摩耗質量を2倍にする。この場合は,試験結果に記録しなければならない。
備考 摩耗距離40 mは,研磨布の取付方法が図1の場合はドラムの84回転に相当し,図2の場合は
100回転に相当する。
d) 横送り速度 横送り速度は,ドラム1回転当たり4.20±0.04 mmとする。
6.4.3 研磨布の研磨能力の校正及び調整 研磨布の研磨能力の校正及び調整は,次による。
a) 研磨布の研磨能力は,3個以上の標準試験片を用いて,A法によって摩耗距離40 mの試験を行い,そ
の標準試験片の摩耗質量の平均値で表す。試験に使用する研磨布は,その研磨能力が180220 mgの
ものでなければならない。
b) 新しい研磨布は,研磨能力が通常300 mgを超えるので,次によって調整する。
1) 研磨布には最初に回転方向を表示しておき,常に一定の方向で使用しなければならない。
2) 鋼鉄で製作した試験片と同じ形状・寸法のものを試験片保持部に取り付けて,摩耗距離40 mの試験
を1,2回行う。
3) 2個の標準試験片を用いて,A法によって摩耗距離40 mの試験をそれぞれ1回ずつ行い,研磨能力
が200220 mgの間であることを確認する。
備考 調整した研磨布は,研磨能力が180 mgに低下するまでに,基準試験片で200300回程度の試
験が可能である。
6.4.4 操作方法 操作方法は,次による。
1) 試験片の密度をJIS K 6268によって測定する。
2) 試験前に,硬質ナイロンなどのブラシ(3)によって,それまでの試験で研磨布の上に残っているゴム
の摩耗くずを取り除く。
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注(3) 金属のワイヤブラシは,研磨布の寿命を短くするので,好ましくない。
備考 基準試験片によるブランクテストが,摩耗くずを取り除くのに効果的な場合がある。この目的
だけに用いる基準試験片は,厳密な要求を満たしている必要はない。また,ゴムによっては,
ブラシよりも圧縮空気で摩耗くずを吹き飛ばすほうがよい場合もある。
3) 試験方法A法又はB法によって,試験片の回転の有無を設定する。
4) 摩耗前の試験片の質量を1 mgの精度で測定する。
5) 試験片を試験片保持部に取り付け(4),開口部から試験片が出ている長さが2.0±0.2 mmになるよう
に調節し,固定する。この長さは,ゲージを用いて確認しなければならない。
注(4) 法による試験で,試験の途中で試験片を取り外すような場合は,再度取り付けるときに同じ
位置に取り付けるように注意しなければならない。
6) 試験片保持部に10.0±0.2 Nの付加力を与え,試験片をドラムに押し付ける。硬さが40A/S(40
IRHD/S/N)よりも軟らかいゴムの場合は,5.0±0.1 Nの付加力を用いてもよい。
7) 試験片保持部を試験開始点に移動させる。試験を開始し,摩耗距離が40 mに達したところで試験片
を持ち上げ停止させる。摩耗質量が多い場合は,途中20 mで一時停止させて,試験片の開口部か
ら出ている長さを調節し直すか又は摩耗距離を20 mに短縮して試験する(2) (5)。
注(5) 必要な厚さが得られなくて接着した試験片は,接着層まで摩耗させてはいけない。この場合,
必要なら摩耗距離20 mで試験を行ってもよい。
8) 試験後の試験片の質量を1 mgの精度で測定する。このとき,特にA法による試験では,試験片の
縁に摩耗くずがつながったままになっている場合があるので,質量を測定する前に取り除いておか
なければならない。
9) 基準試験片についても,同様にして試験を行う。基準試験片は,一組の試験片の試験を行う前後に
おいて,それぞれ3個ずつ試験する(6)。この一組の試験片の数は,最大10個とし,それ以上の試験
を行う場合は,改めて研磨布の研磨能力の測定を行い,180220 mgの範囲にあることを確認しな
くてはならない。ただし,一組の試験片の間に研磨布の研磨能力の試験を行ってはならない。
粘着しやすいゴムの場合には,1回の試験ごとに基準試験片の摩耗質量を測定する。極端に粘着
しやすいゴムの場合には,試験後の基準試験片の摩耗質量が試験前のそれに比べてかなり減少する
ことがある。これは,基準試験片が摩耗する代わりに,研磨布に粘着したゴムを清掃する効果によ
るものである。したがって,基準試験片の摩耗質量が直前の摩耗質量に対して10 %を超えて減少
する場合は,この試験は妥当な方法ではない。
注(6) 基準試験片の3回の試験を1個の試験片で繰り返して行う場合は,試験片の温度が試験室の標
準温度に戻るまで,十分な時間間隔をおかなければならない。
6.5 計算
計算は,次による。
a) 6.3.4に規定する数の試験片によって得られた摩耗質量の平均値を求める。基準試験片については,前
後3個(又は3回),合計6個(又は6回)の基準試験片によって得られた摩耗質量の平均値を求める。
b) 比摩耗体積 比摩耗体積は,次の式(1)によって算出する。
――――― [JIS K 6264-2 pdf 10] ―――――
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JIS K 6264-2:2005の引用国際規格 ISO 一覧
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