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K 6264-2 : 2005
mconst mt mconst
VrelVt (1)
mr t mr
ここに, Vrel : 比摩耗体積 (mm3)
Vt : 試験片の摩耗体積 (mm3)
mconst : 基準試験片の摩耗質量の規定値 (mg) (7)
mr : 基準試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
mt : 試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
ρt : 試験片の密度 (g/cm3)
注(7) 規定値としては,附属書1表1の配合D1によ
る基準試験片のA法による値として200 mgが,
配合D2による基準試験片のB法による値とし
て150 mgが用いられる。受渡当事者間の協定
によって,その他の基準試験片を用いる場合は,
その規定値を測定する。
c) 摩耗抵抗指数 摩耗抵抗指数は,次の式(2)によって算出する。
mr
Vr r (2)
I 100 100
Vt mt
t
ここに, I : 摩耗抵抗指数
Vr : 基準試験片の摩耗体積 (mm3)
Vt : 試験片の摩耗体積 (mm3)
mr : 基準試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
ρr : 基準試料の密度 (g/cm3)
mt : 試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
ρt : 試験片の密度 (g/cm3)
6.6 記録
試験結果には,次の事項を記録しなければならない。
a) 適用規格番号
b) 試料及び試験片の詳細
c) 試験片の採取・作製方法
d) 試験の詳細
1) 試験温度
2) 試験方法の種類(A法又はB法)
3) 試験片の付加力
4) 摩耗距離
5) その他標準とは異なる試験条件
e) 試験結果
1) 比摩耗体積及び/又は摩耗抵抗指数
2) 試験結果の標準偏差(必要な場合)
3) 基準試料及び試験片の密度
f) 試験年月日
g) その他必要事項
7. ウイリアムス摩耗試験
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7.1 目的
この試験は,加硫ゴムの摩耗試験のうち,ウイリアムス摩耗試験機を用い,耐摩耗性を求め
るために行う。
7.2 ウイリアムス摩耗試験機
ウイリアムス摩耗試験機は,試験片を摩耗させる摩耗材,試験片を取り
付ける試験片保持板,試験片保持板と一体をなし試験片の動きを調整するレバーアーム,試験片を摩耗材
に規定の荷重(付加力)で押し付ける圧着装置,試験片の摩耗くずを除去するための空気吹付け装置,摩
耗材を回転させる駆動装置などで構成する。
ウイリアムス摩耗試験機は,垂直に立てた摩耗材の面に,その中心から等距離に,水平のアームに固定
された2個の平板状試験片を,規定の荷重で押し付け,摩耗材を回転させて面と面との摩擦で試験片を摩
耗させる。ウイリアムス摩耗試験機の一例を図4に示す。荷重をロードセルで制御する方式のウイリアム
ス摩耗試験機もある。
単位 mm
図 4 ウイリアムス摩耗試験機の一例
7.2.1 摩耗材 摩耗材は,研磨輪,研磨布又は研磨紙(8)を装着した円盤で,中空な軸をもち垂直に取り付
けられていて,反時計方向に回転するものとする。
注(8) 研磨輪,研磨布及び研磨紙のいずれを使用するかは,受渡当事者間の協定による。
a) 形状及び種類 研磨輪,研磨布及び研磨紙は,外径165 mm,内径70 mmの環状のものを,摩耗材に
取り付ける。研磨輪はJIS R 6210に規定する,と粒の材質 : C,粒度 : F70,結合度 : M,組織 : 9の
ビトリファイド研削といし(C70−M9−V)を,研磨布はJIS R 6251に規定するA−P180を,研磨紙
はJIS R 6252に規定するA−P240を用いる(9)。
注(9) 研磨輪,研磨布及び研磨紙の種類,寸法は受渡当事者間の協定によって定めてもよいが,その
場合は試験結果に記録しなければならない。
備考 研磨布及び研磨紙を用いる場合,使用前少なくとも24時間,室温でシリカゲルを入れたデシケ
ータ中で状態調節を行うことが望ましい。
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b) 摩耗材のならし運転及び有効寿命 新しい摩耗材に交換した場合,少なくとも最初の20分はならし運
転に用い,試験には用いてはならない。研磨布及び研磨紙を使用する際の有効寿命は約6 時間である。
摩耗材は,附属書1表1に示す配合D2からなる標準試験片の摩耗体積が,ならし運転を終えた直後
に測定したときの摩耗体積の75 %以下に低下したとき,交換しなければならない。
7.2.2 試験片保持板 試験片保持板は,試験片を固定するクランプをもつ。2個の試験片は,摩耗材面に
対して平行に,試験片保持板の摩耗材面側に固定される。試験片と摩耗材中心軸の中心間距離は63.5 mm
とする。
7.2.3 レバーアーム レバーアームは,図4に示すように試験片保持板と一体をなしていて,レバーアー
ムの他端にはバケットをつるし,その質量を金属球で調節できるものとする。レバーアームの中程にスプ
リングばかりなどを取り付ける。レバーアームの過度の振動を防ぐために,スプリングばかりと並列にダ
ッシュポットを取り付けてもよい。
7.2.4 圧着装置 圧着装置は,試験片に35.5 Nの付加力を与え,摩耗材に圧着できるものとする。試験
片は溝付滑車を回って垂下するケーブルの先に下げられたおもりによって摩耗材面に圧着する。すなわち,
一端におもりをつったケーブルの他端は溝付滑車を介して細長い棒に連結しており,この棒は摩耗材の裏
側から中空軸を通り抜けて試験片保持板の内側に直角に取り付ける。
備考 付加力は一定になるようにロードセルで制御してもよい。
7.2.5 空気吹き付け装置 空気吹き付け装置は,6 mm間隔で直径1.0 mmの空気噴射孔が3個一組とし
て,摩耗材面の上部及び下部に,摩耗材面から6 mmの間隔を隔て取り付け,試験中180 kPa以上の圧力
の空気を吹き付けて,研磨面を常に清浄に保つものとする。空気は油,水,ちりなどを除いておかなけれ
ばならない。
7.3 試験片
7.3.1 試験片の形状及び寸法 試験片の形状及び寸法は,図5に示すとおり20.0±0.5 mmの正方形,厚
さ約10 mmの角板で,底部に適切な大きさの固定用耳部を付ける。
単位 mm
図 5 ウイリアムス摩耗試験片及び試験片保持板
7.3.2 試験片の採取・作製 試験片は,型加硫又は製品から切り取って作製する。金型からはみ出したゴ
ムは切り取る。製品から試験片を作製する場合は,規定寸法の試験片を適切なベースに接着し,表面を平
滑にし,規定の厚さにする。この場合,試験中に接着部が摩耗されるような試験片を採用してはならない。
7.3.3 標準試験片及び基準試験片 標準試験片及び基準試験片は,附属書1表1に規定された配合Cを
用いて作製する。ただし,用途によって配合Aを用いてもよい。
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7.3.4 試験片の数 試験片の数は,左右一対を一組とし,3組とする。
列理が分かっている場合は,列理方向が同じものを左右一対とする。試験片の列理方向は固定用耳部の
ある長手方向と同方向とする。試験片と摩耗材とが接するところでの摩耗材の回転方向及び試験片の列理
方向は同方向とする。ただし,用途によって列理方向と直角に試験片を作製して,試験片と摩耗材とが接
するところで摩耗材の回転方向に対し試験片の列理方向は直角方向としてもよい。
7.4 試験方法
7.4.1 試験方法の種類 試験方法は,次の2種類とする。
a) 法 予備運転での試験片の摩耗程度によって,本試験時間を決める方法
b) 法 本試験時間を,6分間に規定する方法
7.4.2 試験条件 試験条件は,5. によるほか,次による。
a) 摩耗材の回転速度 摩耗材の回転速度は,毎分37±3回とする。
b) 試験片の付加力 試験片への付加力は,35.5 Nとする。通常3.62 kgのおもりを用いる(10)。
注(10) 受渡当事者間の協定によって,他の条件を採用してもよい。
c) 吹付け空気圧 吹付け空気圧は,180 kPaとする。
7.4.3 操作方法 操作方法は,次による。
a) 法
1) 試験片の密度をJIS K 6268によって測定する。
2) 摩耗材表面を空気吹付けによって清掃する。
3) 一対の試験片を試験片保持板のクランプに取り付け,摩耗面が変形しないように均一に締め付ける
(図5参照)。
4) 圧着装置におもりを掛け,試験片を摩耗材に均一に圧着させる。
5) 試験片第1組について,1分間予備運転を行い,その前後で試験片の質量を1 mgの精度で測定し(11),
摩耗体積を算出する。算出した摩耗体積から表1に定められた,なじみ運転及び本試験運転の時間
を求める。予備運転の1分間にレバーアームが上下のアーム止めに触れないで,その中央で振動す
るようにスプリングばかりの張力又はバケットに入れる金属球の質量を調節する。通常,バケット
及び金属球などの合計質量を300500 gとする。
6) 第1組は表1から求めたなじみ運転を行う。なじみ運転のとき3 mm以上摩耗した試験片は,試験
に用いてはならない。
7) 第1組について求めた時間のなじみ運転を行った後,おもりを除き,空気の吹付けを止め,試験片
を取り外す。
8) 第1組についてなじみ運転試験後の試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(11)。
9) 第1組についてなじみ運転後,求めた時間だけ本試験運転を行う。摩耗体積を仕事量当たりで求め
る場合は,約1分間隔でスプリングばかりの目盛(荷重)を読み取って記録する。
10) 第1組について本試験運転後,取り外した試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(11)。
11) 第2,3組の試験片は,予備運転をせずになじみ運転から始め,第1組と同様の手順で試験を行う。
注(11) 試験片の質量は,付着した摩耗くずを除去して測定する。
備考 試験片を再度試験機に装着するとき,試験片の位置及び方向を外す前と同じにして左右,上下
が逆にならないように注意する。
参考 2種類以上の配合(基準の配合を含む。)を比較試験するときは,試験運転は2回に分けて行い,
同じ試験片の組については2回目の運転において,最初に運転のときと左右,上下関係を変え
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ずに正確に同じ位置にセットしなければならない。2回目の試験運転は,最初と逆の順で行う。
例えば,配合a,b,c,dの4種類の配合に対しては,次による。
最初 a1 b1 c1 d1a2 b2 c2 d2a3 b3 c3 d3
2回目 d3 c3 b3 a3d2 c2 b2 a2d1 c1 b1 a1
ここで,添字は,3組の試験片の組別を示す。
表 1 なじみ運転時間及び試験運転時間
予備運転1分間当たりの なじみ運転時間 (分) 本試験運転時間
摩耗体積 (mm3) 第1組 第2,第3組 (分)
50以下 11 12 24
50を超え 57以下 10 11 22
57を超え 64以下 9 10 20
64を超え 70以下 8 9 18
70を超え 82以下 7 8 16
82を超え 95以下 6 7 14
95を超え 110以下 5 6 12
110を超え 132以下 4 5 10
132を超え 182以下 3 4 8
182を超え 260以下 2 3 6
260を超え 350以下 1 2 4
350を超える 0 1 2
b) 法
1) 試験片の密度をJIS K 6268によって測定する。
2) 研磨紙A−240を用いて,試験片の摩耗面の全面が摩耗されるまでなじみ運転を行った後,試験片
の質量を1 mgの精度で測定する(11)。
3) 研磨紙(12)を新しいものと取り替え,研磨紙のならし運転を7.2.1b) に従って行う。
注(12) シリカゲルを入れたデシケータ中で24時間以上状態調節したものを用いる。
4) 標準試験片及び試験用試験片を取り替え,6分間本試験を行う。
5) 本試験中約1分間隔でスプリングばかりの目盛(荷重)を読み取って記録する。
6) 試験後の試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(11)。
備考1. 試験片を再度試験機に装着するとき,試験片の位置及び方向を外す前と同じにして逆になら
ないように十分注意しなければならない。
2. 研磨紙は一組の試験片ごとに新しいものと取り替えることが望ましいが,2種類以上の試験
片を連続して測定するような場合,7.2.1の条件を考慮して,同一研磨紙を用いて試験を行っ
てもよい。この場合,試験片の試験順序はランダムに行う。
7.5 計算
計算は,次による。
a) 回転数1 000回転当たりの摩耗体積 回転数1 000回転当たりの摩耗体積は,次の式(3)によって算出
する。
1 000
V1 000=Vt (3)
n t
ここに, V1 000 : 回転数1 000回転当たりの摩耗体積 (mm3)
Vt : 試験片の摩耗体積 (mm3)
n : 摩耗材の回転速度(回/min)
t : 本試験運転時間 (min)
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JIS K 6264-2:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4649:2002(MOD)
JIS K 6264-2:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6264-2:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK1410:1995
- 酸化亜鉛
- JISK3331:2009
- 工業用硬化油・脂肪酸
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6220-2:2018
- ゴム用配合剤―有機薬品―試験方法―第2部:スルフェンアミド促進剤
- JISK6220-3:2018
- ゴム用配合剤―有機薬品―試験方法―第3部:パラフェニレンジアミン(PPD)系老化防止剤
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- ゴム用配合剤―硫黄―試験方法
- JISK6250:2019
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- JISK6264-1:2005
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐摩耗性の求め方―第1部:ガイド
- JISK6268:1998
- 加硫ゴム―密度測定
- JISK6299:2012
- ゴム―試験用試料の作製方法
- JISR6111:2005
- 人造研削材
- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISR6210:2006
- ビトリファイド研削といし
- JISR6212:2006
- レジノイド研削といし
- JISR6251:2006
- 研磨布
- JISR6252:2006
- 研磨紙